トレーニングなどで激しい運動や重い荷物を持った時などに発症するのが筋肉の痛みです。
あまりに痛みが辛いと動くのも嫌だし、仕事に支障が生じることもあります。昔は大した動きでは筋肉痛なんか起きなかったのに、最近ではちょっとしたことでもすぐ筋肉痛を感じてしまうという人もいると思います。
今回はそんな筋肉痛から早く回復する方法を紹介します!筋肉痛に悩まされていた方は是非読んでみてください。また、合わせて筋肉痛の仕組みや様々な原因なども一緒に書いているので、筋肉痛をもっと深く知りましょう!
筋肉痛が起きる仕組み
実は筋肉痛が生じるはっきりとした理由は未だに判明していないのです。ですが今回は筋肉痛の痛みが生じるといわれている説を現段階で判明している筋肉痛が起こる原因として紹介します。
・疲労物質がたまる
筋肉痛になる時というのはトレーニングなどを行って筋肉を酷使した時が多いですよね。そのため筋肉が疲れてしまい、乳酸といった疲労物質が蓄積され筋疲労を引き起こします。
この疲労物質が過度に溜まってしまったために発生するのが筋肉痛といわれています。
乳酸がどれくらい体に溜まった時に痛みが生じるかは分かりませんが、同じ運動をしても痛みを感じる人と感じない人がいるので個人差はあると考えられています。
重たい荷物を持った時や、激しい運動をしたすぐに筋肉痛を感じる時は、この疲労物質が原因だといえるでしょう。
・筋肉のダメージ
筋肉に大きな負担を与えてしまうと、筋肉の中にある無数に束になっている筋繊維が損傷し小さな傷がつきます。重い物を持った時にちぎれてしまったり、疲労により筋繊維の細胞が壊れてしまうなどの問題が原因です。
この損傷が神経細胞につながる炎症を引き起こして、痛みを引き起こしているために筋肉痛になるといわれています。なのでこの場合は筋肉痛の治りが遅くなるともいわれています。
また、筋肉にダメージがかかって他の怪我や病気を引き起こす場合もあります。
・筋肉を治すため時に発生する
激しい運動で筋肉がダメージを負ってボロボロになります。
その筋肉を回復させるためにボロボロの細胞を一度バラバラにして、アミノ酸などのタンパク質を栄養素にして新しい筋肉の組織を再構築します。このバラバラにしている時に、痛みが生じるというのが一番有力とされています。
そのため運動をして、1日休んだ後に筋肉痛を感じることが多いのです。
長期的に筋肉痛が治らない場合はこちらの記事を参考にしてみてください。
筋肉痛を早く回復させる方法
昨日たくさん動いたので筋肉痛になってしまった!動くたびに痛みを感じるので早く治したいですよね!しかも治るのに何日もかかってしまう。ではそんな筋肉痛から早く回復する方法を紹介します!
①筋肉を回復させる食事をする
筋肉に激しい負担がしているので、いち早く回復させてくれる体をつくりましょう。
筋肉痛の時に摂取したい成分は、ダメージを負っている筋肉を回復させてくれる「たんぱく質」たんぱく質の働きを促進し、疲労回復の効果のある「ビタミンB群」筋肉中に溜まった乳酸を除去する役割のある「ミネラル」の3つの成分です。
(たんぱく質) ビーフジャーキー・干しえび・すじこ・牛肉etc
(ビタミンB群) 納豆・サバ・レバー・ほうれん草etc
(ミネラル) ひじき・大豆・アーモンド・するめetc
などが、これら3つの食品を多く含む食品です。筋肉痛になった時は、バランス良く摂取することで回復を早めてくれます。
②お風呂で温冷入浴をする
筋肉痛の改善にはお風呂は効果的です。
ただし注意としては、温めるだけではあまり効果を得ることができないということです。冷たい水と温かい水を交互に浴びることに意味があるからです。
交互に浴びることで体内の血管が膨張するため、筋肉に溜まった乳酸を上手く排出することができるようになるのです。
最初は温かいお湯に入ってから冷たい水を浴びるという人が多いと思いますが、冷たい水から始めた方が体が血管を広げようと働きかけるため高い効果が得られます。
また入浴することでストレスを発散することができます。ストレスがたまると新陳代謝が悪くなるので、そういった面でも入浴してリラックスするようにしましょう。
なお、筋肉痛が起こっている場合は、筋肉内部で炎症が起きていますので完全に温めてしまうと血行が良くなり、炎症を強めてしまいます。1日の間は冷やす(アイシング)ことをおすすめします。しっかり温めるのは、痛みが引いてくる2日〜3日後からになります。
③睡眠をしっかりとって回復させる
やはり痛みを感じる類のものには睡眠は必須です。休憩している時間に筋肉などの細胞を修復する副交感神経が働くので、休む時間をしっかり確保することは必須です。
人間は寝ている間に「成長ホルモン」という成分を分泌します。これは新陳代謝を良くしたり、免疫力を強くしてくれたりする働きがあります。もちろん傷を負っている筋肉細胞を元の状態に戻そうとする効果もあります。
成長ホルモンは夜の10時〜深夜2時までの間に多く分泌されるので、この時間帯にしっかり寝られるように心がけてください。
また睡眠の質が低いと成長ホルモンの分泌も少なくなるので、寝る前にスマートフォンをいじったりするのはやめましょう。
スマートフォンやテレビなどの光を寝る直前に浴びてしますと、脳の働きが活性化されてしまうことで、交感神経が優位になり上手く副交感神経が働かずに身体も脳も休むことが出来ません。結果、寝ているのに成長ホルモンなどの分泌が正常に行われず、疲れが取れなかったり、細胞の修復があまり行われない結果になってしまいます。
良質な睡眠が取れるように心がけましょう。
④軽い運動を行う
筋肉痛になって動きづらいと思いますが、軽い有酸素運動を行った方が早く治すことができます。
ウォーキングや軽度のランニングを行うことで、固まっていた筋肉がほぐれて血の流れがよくなります。そうすると筋肉に溜まっていた乳酸を体外に排出することができ、筋肉痛の治りが早くなるのです。
注意点としては、弱っている筋肉に負担をかけない程度にするということです。あまり激しい運動をしすぎると治りが遅くなるので気をつけて下さい。
炎症が引き起こっていて、痛みが強い場合はしっかり休ませることが重要ですが、筋肉の痛みが和らいできた時にしっかり筋肉を解すことが重要になります。
筋肉をほぐさずに居ると、筋収縮が起こり筋肉痛が完全に回復した後に筋肉が固まってしまい、血行が悪くなったり凝りやすくなったり、筋肉の突っ張りで運動の可動域が狭くなってしまうこともあります。ストレッチやマッサージなどでもいいので、身体と一緒に筋肉も動かして、しっかりほぐしていきましょう。
筋肉痛の予防法
上記の改善方法は、筋肉痛を感じたら行う事です。筋肉痛になると思うくらい激しい動きをした後のケアや、運動をする前の準備などをすれば筋肉痛になるのを防ぐことができます。もし筋肉痛になったとしても症状を軽くできます。
①運動中の水分補給
激しい運動をするときは、途中にこまめな水分補給をはさむようにしましょう。
運動をして汗をかくと体内の水分が不足していき、血液がドロドロになります。そうなると上手く酸素を運べなくなり、筋肉に乳酸が溜まりやすくなって筋肉痛を引き起こしやすくなるのです。
また水分が少ないと汗をかきづらくなり、汗と一緒に老廃物を排出できなくなることも原因と考えれます。
運動中のみならず、運動前後にも欠かさないようにしましょう。
②運動前の準備運動
いわゆるウォーミングアップです。これをするのとしていないのでは、筋肉痛のなりやすさが全然違うのです。
事前に体を動かすことで、血の巡りを良くできます。血の巡りが良いと運動をしても、乳酸は溜まりにくく汗と一緒に体外に排出することができます。
使っていなかった筋肉をほぐすこともできるので、動きに無駄がなくなり負担をあまりかけずに済むため、筋肉痛の予防になるのです。
特に久しく運動を行っていなかった時などは、じっくりとウォーミングアップをしましょう。
③運動後のクールダウン
スポーツ選手などはクールダウンを行っている人は多いですが、一般の人は少ないのではないでしょうか。
運動した直後というのは、疲労物質が溜まっており体が筋肉痛を起こしやすい状態になっています。そこで激しい運動→軽い運動(クールダウン)→通常状態という風に持っていけば疲労物質を溜めずに済むので、筋肉痛の予防ができるのです。
これを運動前のウォーミングアップと合わせてやれば、かなり違ってくるといえます。クールダウンは軽いランニングを5分〜10分行えば良いでしょう。
運動をして体が疲れているとは思いますが、クールダウンをしてしっかり筋肉痛の予防をしましょう!
④クエン酸を摂取する
クエン酸には疲労物質である「乳酸」を除去する作用があるので、運動をした後に是非とも摂取したい成分であります。
クエン酸が含まれる食品は、レモン・いちご・梅干し・グレープフルーツetc
などです。また、スポーツ飲料などにクエン酸を含むものもあるので、そういったものを飲むのも効果的です。
⑤アミノ酸とたんぱく質を摂取する
筋肉の栄養になるタンパク質やアミノ酸などの栄養分を摂取しておきましょう。
それによって、筋肉が活動した直後に筋肉はすぐに栄養の補給を始めることができ、すぐに回復のための活動を行うことができます。これは主に筋力トレーニングを行う人が筋肉の回復を図り、筋肉を大きくする為に行われていることですが、筋肉を大きくするために回復をしっかり行わせるために使われている方法です。
筋肉を大きくしたくない場合でも、回復を早める効果を得ることが出来ます。
その他筋肉の超回復を行う上での重要な栄養素をしっかり食事から摂取することが重要になります。特にタンパク質、ミネラルの二つは欠かせない栄養素で、つかれてしまった筋肉は非常につるなどの問題も起きやすくなっています。
ミネラルは神経の伝達機能を正常にさせる重要な働きがありますので、ミネラルをしっかりとることで筋肉痛以外のつる症状などの問題を軽減できます。さらに必要な栄養素はビタミンと糖質になります。糖質はエネルギーを沢山保持しているので、運動後のエネルギーの消費で筋肉細胞を分解してしまうのを防ぎます。
筋肉痛の予防にはバランスの取れた食事は欠かせないことを覚えていきましょう。バランスを取るためにサプリメントなどを使用しても構いません。
⑥食事のタイミング
運動後の食事のタイミングは非常に重要です。同じ内容の食事を摂取したとしても、タイミングが違うと、効果は全く変わってきます。超回復を行うためには、食事のタイミングは欠かせない項目となります。
研究結果でも運動の30分後以内に食事を取った場合と、2時間後に取った場合では筋肉の回復時間と、回復効率に差が出たと結果が出ています。
運動の30分後以内に食事を取ることが筋肉の回復には非常に重要になると言うことになります。筋肉は使われたすぐに運動で消費したエネルギーと、壊れた細胞の修復をはじめます。
失われたエネルギーと筋肉の修復に必要な栄養素は、身体にある脂肪や筋肉などから細胞を分解して回していきます。この時すぐに食事を行えず栄養が足りない場合には筋肉の細胞をたくさん分解したり、壊れた状態のまま炎症が収まるのを待ち回復することになるので筋肉痛の症状が重くなってしまいます。
バナナやパンなどでもいいので、軽くでも食事を取ることで糖が摂取できるのでエネルギーを補充でき、回復の為のエネルギーに出来るので、出来るだけ栄養剤などでもエネルギーを補給していきましょう。
筋肉痛と思っていたら
筋肉が痛むので筋肉痛と思っていたら、病気だったという可能性もあります。今回はそういった病気を紹介するので、特に激しい運動もしていないのに筋肉痛が起こっている場合は注意してください。
①線維筋痛症
筋肉だけでなく全身のあらゆる場所が痛むという病気です。
痛み以外にも、疲労感や眠気、頻尿などの症状が伴う場合があります。
はっきりとした原因は判明していませんが、神経や免疫部に異常が発生することが原因とされています。ストレスや事故などが引き金となる場合が多いとされています。
治療法もはっきりしておりませんが、完治する場合ももちろんあります。なるべく早期発見をして病院に行くようにしてください。
線維筋痛症の症状や原因や治療法などの詳細についてはこちらの記事を参考にしてみてください。
・線維筋痛症の症状について!原因や治療法、発症しやすい人とは?
②関節リウマチ
手や足の関節に痛みを感じて上手く動かせなくなるという病気です。
他の症状として、体のだるさや疲労感などといった症状があり、筋肉の痛みも感じ出します。悪化すると普通の生活をするのも困難になります。
主に免疫昨日が正常に働かなることが原因で発症し、30代〜50代の女性の人がなりやすいとされています。
早期発見であれば薬での治療も可能です。筋肉の痛みまで感じだす頃には医者にかかっていると思いますが、早く病院にいくことを忘れないでください。
関節リウマチの詳しい症状や原因などについてはこちらの記事を参考にしてみてください。
まとめ
筋肉痛を早く回復させる方法
- 筋肉の治りを早くするものを摂取する
- 温冷法を使って入浴する
- 睡眠をとる
- 軽い有酸素運動をする
筋肉痛の予防方法
- こまめな水分補給
- 運動前のウォーミングアップ
- 運動後のクールダウン
- クエン酸を摂取する
筋肉痛の症状がある病気
- 線維筋痛症
- 関節リウマチ
以上が今回の記事のまとめになります。筋肉痛になってから行う事と、筋肉痛を予防するために運動後にする行いは少し違います。これらを両方取り入れることで筋肉痛を最小限に抑えることができます。少し面倒な事もありますが、筋肉痛になると生活に支障をきたすこともあるので、回復と予防はしっかりしましょう!
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