首の筋肉痛について!原因や症状、治し方を知ろう!予防するにはどうすればいい?

首は専門用語で頚椎(けいつい)といい、頭部と胴体を支える大切な役割を担っています。頚椎はその構造や位置関係から周辺に痛みを伴うケースが少なくありません。日常生活ではデスクワークや下を向く生活が続くと慢性的な鈍痛や神経痛などが出現します。

なぜ首や肩こりは起こるのでしょう?そして日常生活で首や肩が痛くなるとどんな影響があるのでしょうか。本稿では首と繋がる頭部や肩との関係、そしてその仕組みについて理解を深め、周辺の筋肉を含む痛みの起こるメカニズムとその対策について検証します。

身体がもつ可能性を最大限引き出し日常を楽しく送るためのヒントをみつけていきましょう!

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首(頚椎)とは?

首 筋肉痛

身体の真ん中に位置する背骨は脊柱(せきちゅう)とも呼ばれており、身体を支える柱の役割を担っています。

頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個、仙骨、尾骨と全部で26個の骨が連なって脊柱を形成しています。

頚椎の構造

頚椎(けいつい)には7つ骨(椎骨:ついこつ)があり、それぞれが連なり一般的な総称である“首の骨”を構成しています。各々の椎骨と椎骨の間には(頚椎)椎間板(ついかんばん)という組織があり、クッションの役割を担っています。首は頭部と繋がり、①頭の自由な動きを可能にし、②重い頭部と腕を支え、③脊髄神経(せきずいしんけい)を守る働きがあります。

脊柱はそれぞれの脊椎間が靭帯というコラーゲン繊維の束によりしっかりと繋がれています。例えると積み木を何十個も積み上げそのひとつひとつの積み木の間を前後左右から細いゴムの束で繋いでいるようなものです。

一本の柱というよりはこういった積み木の構造となっているためその動きは非常に自由度が高く、前後左右はもちろん水平面(上から観る場合)で捻じることも容易に可能となるわけです。

可動域の自由度

脊柱の中でも特に頚椎はその可動域が多いことで知られます。

前後方向から観た場合を側屈(そっくつ)といい、左右に約50°曲がります。横(左右)方向からみると前に倒す動作を屈曲(くっきょく)、後ろに倒す動作を伸展(しんてん)といい、それぞれ60°、50°の可動域を有します。

さらに回旋(かいせん)は横から後方への振り向き動作のことで、左右それぞれ60°程動きます。

環軸関節

頭が自由に動く構造を支えるのが頚椎、その特徴はどんな動きでも比較的スムースに、そしてその可動域も広いということです。特に横を向く動作である回旋(かいせん)は頚椎全体で左右に約120°程の可動範囲があり、脊柱全体で言えばしっかりと後方を向けるような動きの構造となっています。

この仕組みを支えているのが第1頚椎と第2頚椎の特殊な形です。1番目を環椎(かんつい)、2番目を軸椎(じくつい)と呼び、軸椎の縦に伸びた突起部が環椎にある“輪っか”にぴたりとはまる構造になっており、その環軸(かんじく)部を中心に回旋動作が行われます。頚椎の中でもこの二つの構造は環軸関節(かんじくかんせつ)と別称がつけられています。

脊椎の形状と脊柱管

第1・2頚椎は特殊な形状をしていますが、第3頚椎以下はほぼ同じ形です。頚椎を真上から観ると前側に円柱状の椎体(ついたい)と後方に出っ張った椎弓(ついきゅう)で構成され、間に空間がありこれを椎孔(ついこう)といいます。椎骨は上から下まで24個連なるためその椎孔も24個分の長さがありその縦に伸びた“トンネル”の空間を脊柱管(せきちゅうかん)と言います。

この脊柱間を小脳から通じている脊髄神経(せきずいしんけい)が通っています。脊椎という骨の硬い構造物が縦に連なって神経をがっちり守っているという構造です。脊柱管はいわば水道管と同じようなものでその中を脊髄神経という束が通って両腕や両脚に繋がっています。

頚椎を通るのは脊髄の中でも頸髄(けいずい)神経と呼ばれ8本の神経(根)が枝分かれして脇の下のリンパ節付近を通り腕や手に伸びています。

椎間板

また脊柱全体の自由度をさらに上げているのが“クッション”の役割をする椎間板(ついかんばん)です。椎間円板(えんばん)とも呼ばれ、その名の通りほぼ円形状の繊維軟骨です。椎間板を真上から観ると中心にはゼラチン質から成る髄核(ずいかく)と、その周りをコラーゲン成分の繊維輪が取り囲む構造をしています。

椎間板は首の骨にかかる衝撃を吸収・分散させています。我々人間の身体は常に足元に向かって働く力(重力)に抗って生きていますが、この重力に対抗する身体の仕組みを椎間板が担っているわけです。

頭は全体重の8~10%程あり体重50kgの人であれば4~5kg、ボーリングの球くらいに相当します。また人には前述した重力という地球の中心に向かって働く力が常にかかっており、この“足元に向かう”力と“頭の重さ”を常に椎間板で吸収し、分散させる必要があるのです。

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首の筋肉、その特徴

首筋肉

頭を動かす筋肉は首から肩にかけて付いています。小さな筋肉から大きな筋肉まで沢山ありますが、肩こりや首の痛みの原因となる部位は近年の様々な調査で明らかにされています。

頚部の筋

首まわりには胸鎖乳突筋・斜角筋・肩甲挙筋・頭(頚)板状筋という5つの主な筋肉があります。首を動かす役割として内胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)は前部、斜角筋は左右(横)、頭(頚)板状筋は後方部の動き、さらに肩甲挙筋は肩甲骨の引き上げに関与します。

僧帽筋

首から肩甲骨、さらには背骨に付いている表層の大きな筋肉が僧帽筋(そうぼうきん)です。僧帽筋は上・中・下部繊維と分かれていてそれぞれに役割が違います。

上部繊維はその付き方から肩甲骨を拳上したり上方回旋といって反時計回りに肩甲骨がまわる動作に関与します。また腕と首を繋いでいるため腕の重さに引っ張られて首・肩が凝る、いわゆる肩こりが日本人に多く発生します。

中部繊維は肩甲骨を背骨方向に動かす後退(こうたい)の役割です。肩甲骨内転(ないてん)動作ともいいます。胸を張る動作では空気を吸って胸郭を広げる感じでイメージしやすいかもしれませんが、実は無意識的に肩甲骨を背骨側に近づけようとする内転動作が起こっているのです。

下部繊維は僧帽筋の中で最も大きくちょうど逆三角形の形をしています。背中では最も大きい広背筋(こうはいきん)と共に下制(かせい)という肩甲骨を真下に下げる動きと、時計回りにまわる下方回旋(かほうかいせん)に作用します。

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首の筋肉痛、痛みの原因・特徴と関連症状

首 痛み

首はその役割上どうしても疲労物質がたまりやすく血流が悪くなる個所です。従って首の筋肉は特に日本人であれば慢性的な疲労状態にあるといっても過言ではなく、凝りや張りといった症状が出現しがちです。

しかしその大元をたどると姿勢に起因する場合が多く日常生活での常態化した姿勢悪化は様々な症状や病気を引き越す原因となります。

姿勢

頚椎・胸椎・腰椎、そして仙骨・尾骨からなる脊柱は大切な脊髄神経を守ると同時に【竹】のごとくしなやかに動くための機能を有しています。その際、大切なのは真横からみた脊柱の配列、または曲がり具合(彎曲:わんきょく)であり、これを「生理的彎曲:せいりてきわんきょく」といいます。

脊椎の中で、頚椎・腰椎はともに前彎(ぜんわん)といい凸型、つまり後方に向かって頚椎が20°程、腰椎が35°~60°程彎曲しています。一方胸椎は凹型で、前方に向かって20~40°程彎曲しこの曲がりを後彎(こうわん)と呼びます。

日本人は特に猫背が多いと言われます。猫背とは別名、円背(えんぜ)ともいい、前述した脊柱のカーブである生理的彎曲が失われたほぼ真っ直ぐな状態を指します。

また腕の重さに対し肩や首が下方向に引っ張られるケースもあります。特に円背の場合、腕の付け根の位置である肩峰(けんぽう)が耳孔(耳の穴)より前にでていると、腕が“重り”として作用してしまい、腕の重さを首周囲の筋肉が直に感じてしまうことで頚椎の負担はさらに増します。

ストレートネック

猫背では様々な不具合が身体に起きます。頚椎であれば「ストレートネック」は日本人に非常に多い症状です。その名の通り首の骨の配列が直線状になることをストレートネックといいます。頚椎の生理的彎曲が失われている状態です。

長時間のデスクワーク、パソコン画面や下を向く作業等で起こりやすいとされていますが、元々前屈みの得意な日本人の骨格特性に由来して起こると言われています。

ストレートネックで問題になるのはやはり肩や首のコリと張りです。酷くなると頭痛や手が痺れてきたりと、簡単に回復する症状ではなくなります。

詳しくは、ストレートネックに注意!症状や原因、治療法は?悪化すると引き起こす病気を知ろう!を参考にしてください!

椎間板ヘルニア

頚椎、特に椎間板に物理的損傷が起こると事はさらに深刻です。“クッション”である椎間板は水分をたっぷり含んだゲル(GEL)といってもいいでしょう。例えばタマゴをビルの10階、数十メートルの高さからそのゲルの上に落としても割れないというのは、そのゲルのクッション構造により落下の衝撃を吸収・分散しているからです。

その椎間板は加齢により、または過度の運動や外傷によってその質が徐々に変化します。硬くなったり壊れたりした椎間板の一部が椎骨後方へとび出し脊髄や神経根に接触するため痛みやしびれ、血行障害と伴った症状を呈する状態を頚椎椎間板ヘルニアといいます。

頚性神経筋症候群

一般的には「首コリ」というような言われ方をします。

首の後部にある筋肉の緊張や圧痛が認められ可動域が極端に狭まっている状態です。病院で診てもらっても明らかな原因等がない肩こり・めまい・頭痛・耳鳴り・気分の落ち込み等の不定愁訴があります。

後縦靭帯骨化症(OPLL)

脊椎の基幹部を成す椎体の真後ろにあって脊柱を縦走し、連結しているのが後縦靭帯です。

この後縦靭帯が一部骨化(こっか)、つまり骨のように硬くなる状態を後縦靭帯骨化症といいます。骨化した部分が脊柱間の狭窄(狭まる状態)を起こし、脊髄神経や神経根を圧迫することで感覚・運動障害等の神経症状を引き起こす病気で、国の難病指定を受けています。

加齢に伴う姿勢の悪化は原因のひとつとされますが、複数の問題が絡み合って発症するケースが多いとされています。家族内での発症も多いことから最近では遺伝子の関連性が有力しされています。

頚椎症

加齢や過度の運動等により下記に列挙した変化が起こり痛み・違和感を伴った神経症状を呈する病態の総称です。

①骨の変性:骨の角がとげのように出っ張る骨棘(こつきょく)の出現

②繊維軟骨の変性:ヘルニアのように椎間板が飛び出して神経(根)を圧迫

③後縦・黄色靭帯の石灰化、または骨化による神経症状

肩関節周囲炎

代表的な症状に「四十肩・五十肩」等があります。

他に「石灰性沈着腱板炎」や「腱板損傷・断裂」等があります。肩関節が炎症といって【腫れ・痛み・熱・機能障害】を伴った痛みの症状を呈します。

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首の痛みを改善、その対処法を紹介

背伸び

首が痛む最大の要因は悪化した骨格の配列にあります。つまり脊柱の機能低下です。脊柱は元々脊椎間にある椎間板のクッション性と、各々を繋ぎつつ周りを取り囲み適度な安定性をもたらす靭帯機構によって比較的自由に動く可動性を有しています。

【竹】は力を加えてどんなに曲げても緩めると元の形に戻ります。この復元する能力を弾性力といいますが、脊柱も元々はこの弾性力を有しているのです。

頭の重さと重力の影響で首の骨は特に椎間板への下向き【】圧力が常に加わっている状態です。従ってこの椎間板への【】圧力を下げることで筋緊張を解し痛みも改善することが可能です。

専門医による診断・治療

何日も続く痛みに関してはやはり病院(整形外科)を受診することをお薦めします。あなたご自身の頚椎の形や骨の配列がどうなっているのかを知るだけでも心理的な効果はあるでしょう。医師との会話等から日常生活で誤った姿勢や行動などの自分ではわからなかったような“クセ”を発見するケースもあり得ます。

整形外科には通常リハビリ施設も完備しているところがありますので、運動や体操が苦手という人であれば物理療法の器具を用いて痛みの改善を図ることも可能です。痛みの急性期であればアイシング等の冷却療法も非常に効果があり、自宅でのやり方も教えてもらえます。

筋肉を【緩め・伸ばし・解す】といった行為はあくまでも対症療法ですが、それでもリハビリ施設等を利用して継続していくことで効果は確実に高まるでしょう。

身体的・心理的効果:【背伸び】

上記の目的を最も簡単に達成できるのは【仰向け】姿勢での背伸びかもしれません。

この背伸び法はほぼ万能で身体各部すべてに効果があるといっても過言ではありません。ポイントは頭・肩甲骨・お尻、そして足の3部位が床についている「3点支持」の体勢にすることです。因みに両足(裏)は床についているだけなので支持するまでには至りません。

両手を頭上で伸ばし息を大きくゆっくりめに吸って同じように吐き出すを5回程繰り返すと、大体1分程になります。腰の部分が床から離れている「3点支持」なので首の骨も生理学的彎曲であるカーブが出やすくなります。

ストレッチとゆっくりした呼吸でストレスを軽減し自律神経を整えるので、筋緊張を低下させる効果も絶大です。

睡眠の質を高める枕

実は枕やその他の寝具が合わずに首・肩こりを発症する例は非常に多く見受けられます。頚椎治療のひとつとして「枕外来」なる診療サービスを提供する病院もあるくらいです。特に枕は首・肩の痛みとの関係が比較的多く指摘されているため軽視することはできません。

首は真横から観て後方に向かって緩やかにカーブ(前彎)していることが痛みや違和感を出さないための理想的な状態です。この曲がりの一番高い部分に合わせ枕の高さを調節することで、就寝時の無駄な筋緊張を起こすことなく快眠を可能にすることがわかってきました。

自分の首の曲がり具合に合わせた枕をタオルや座布団などで簡単につくることも可能ですので、興味があれば是非試してみるのも良いと思います。

ストレッチ&筋トレ

あまり時間のない方にお薦めなのがその場でできる筋トレやストレッチです。

デスクワーク等では座ったままで背もたれにもたれかかりつつ、手を組んで頭上に挙げる動作です。疲れたときによくやる“あの”動作は誰もが知っているはずです。30秒から1分伸びをするだけでも首・肩関節周囲の緊張を解すことが可能です。

また掌を前に向け両腕を真横から水平に挙げ、そこからさらに頭上へもっていく動作です。ゆっくりと大きく動かすことで首や肩関節周囲の筋トレに最適です。場所をとらずどこでもできますので是非お試しください。

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まとめ

発見

身体に指令を伝える脳、その脳を守る頭部を支える大切な役目を果すのが頚椎です。首を形成する骨やその配列、そして周囲の筋肉は加齢や過度な運動や外傷、さらに運動不足等によりその形や状態が変化します。

元々可動域がありよく動く部位なので動かさないことで起こる不具合は沢山報告されています。痛みの主な原因は脊柱の構造変化と機能低下を引き金とする姿勢の悪化です。姿勢の問題は最近の子供達に限ったことではなく日本人全体が持つ課題といえるでしょう。

首・肩こり等の改善には、日常的に運動の習慣を取り入れることが大切です。しかしまずはあなた自身の日常習慣を見直してみてはいかがでしょう。普段の生活状態を振り返ることで思わぬ原因等の発見があるかもしれません。

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これらを読んでおきましょう。

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