皆さん口内炎は一度は経験していますよね。免疫力の落ちたときや、ビタミンB2の不足した時に、口内炎になり易いですが、口内炎でお口が白い状態で、病院に行かれた事ありますか?
また入れ歯を入れておられ方は、口内炎になり易いので、注意が必要です。どの様な予防があるのか、また口内炎だと思っていたら、癌だったという事も良くありますので、白い口内炎について調べてみましたので、一緒に見ていきましょう。
白い口内炎とは?
白い口内炎とは、アフタ性口内炎と言います。口内の中ならどこにでもできて、食事中に誤って、口の中を噛んでしまい、炎症を起こすケースが一番多いです。
アフタ性口内炎のアフタとは、5~6mm以下の口腔粘膜にできる潰瘍の事で、色は表面が白か黄色がかった白で、形は楕円形や円形になっています。
要因は傷だけでなく、ストレスや、疲労、ビタミンB群の不足など、体調不良の時に、口の中の細菌が増殖する場合も考えられます。
縁が赤くなっているのが特徴で、クレーターの様な形をして、潰瘍の中央は少しくぼんでいます。傷口の血液が凝固するときに、タンパク質の偽膜ができて、潰瘍を塞いでる為口内炎が白くなっています。歯茎などにも見られることがあります。
口内炎の種類にはアフタ性口内炎、カタル性口内炎、ウイルス性口内炎、潰瘍性口内炎、アレルギー性口内炎などがあります。
アフタ性口内炎
この白い口内炎のアフタ性口内炎の症状は、傷口が膜でカバーされていますので、この白い幕をふき取る事で、ある程度痛みが緩和され、1~2週間ぐらいで治ります。
口内炎はでき始めと、治りかけに痛みを発しませんが、口内炎のピークの時に痛みが強くなります。痛みが強いときは、口内炎のピークと考えると良いです。
アフタ性口内炎はアフタが多発して、周囲に粘膜炎を伴っている症状です。原因は睡眠不足や、ストレスによって免疫力が低下した時に良く起こります。
何度も繰り返してできる事が多い、一般的な口内炎です。
カタル性口内炎
口の中に発赤、紅斑の炎症または水泡、ひび割れの症状ができたときは、カタル性口内炎の可能性を疑います。虫歯や歯周病が原因の場合が多く、境界が不明瞭です。
炎症が酷くなると口臭がひどくなり、表面が白くなって唾液が粘りっこくなります。刺激物にしみたり、ヒリヒリしたりします。全体に赤く腫れて熱を持ち、口の中が荒れた状態になり、味覚が分からなくなる症状が出ます。
詳しくは、カタル性口内炎とは?症状や原因、治療方法を知ろう!他の口内炎との違いは?を参考にしてください。
ウイルス性口内炎
ウイルス性口内炎は、口内の中に紅斑やびらんができます。ウイルスや細菌が感染することで起こります。ヘルペス・梅毒・淋病・クラミジアなどの性行為感染症があり、口の中の粘膜に水泡ができて破れてかさぶたができ、かゆみや違和感を感じます。
ヘルペス性口内炎
ヘルペス性口内炎は、ヘルペスウイルスに感染することで、発症するウイルス性口内炎の一つで、生後6ヶ月以降の乳幼児がかかり易い病気です。
原因はもともとヘルペスウイルスを持っている人が、口移しや、タオル、お皿、さじなどに付着したウイルスが感染源となります。
日本人の全てほとんどが、ヘルペスウイルスに感染していると言われています。特に子供を持つ親は、タオルや食器は常に清潔にしておくことが大切です。
潰瘍性口内炎
入れ歯が合わない状態で放置したり虫歯をそのままにしていると、尖っている部分が口の中の粘膜に傷をつける事で炎症を起こして、口の中の粘膜の表面に潰瘍ができて白い幕ができ、それを放置していると、栄養失調になったり慢性化することで癌になったりします。
アレルギー性口内炎
口の中の金属にアレルギーを起こす場合、金属に接している部分や、周囲が口内炎になることがあります。
口の中の金属アレルギーは口だけでなく、手や足に湿疹ができて痒くなったり痛くなったりすることがあります。
白い口内炎の原因
白い口内炎が出来たら、原因を突き止めて、生活環境を変える事が必要です。1~2週間で自然治癒しますが、原因を突き止め、大きくならないうちに、生活改善をすることが大切です。
- 歯磨きの時に力を入れないようにします。
- 粘膜を傷つける行為をしてはいけません。
- 硬い食べ物は控えます。
- 炭酸、フルーツなどの酸性の食品、火傷するような熱い飲み物は控えます。
- 口の中が乾燥しない様にします。
- 唾液が少ないと乾燥して細菌が増殖しやすくなります。
- アルコールの飲みすぎ、早食いで口の中が乾燥しやすくなります。
- 睡眠中の呼吸が口呼吸で、口が乾燥します。
- ガムや飴などを食べて、唾液の分泌を促します。
- 疲労、睡眠不足、ストレスなど体力が弱っている時の生活習慣の見直しをします。
- ビタミンB2が不足すると口内炎にかかり易いです。
- バランスのとれた食事をすることが大切です。
- 女性の場合生理前後、生理中は体調が不安定なので、口内炎になり易く、体調管理を普通以上に注意してください。
傷が原因の口内炎のメカニズム
- 口の中が食べ物などで誤って噛んでしまって傷をつけます。
- 唾液が低下していると、細菌を洗い流すことが出来ず、細菌が傷で繁殖します。
- 炎症が起こって口内炎を発症します。
原因不明の口内炎のメカニズム
- 口の中は絶えず新陳代謝を繰り返しています。
- 疲労やストレスで、口の中の新陳代謝が鈍くなると、表面が荒れて潰瘍ができてきます。
- 潰瘍は内側からできた傷で、外傷で口内が傷つけられた場合に、細菌が傷で繁殖すると炎症を起こし口内炎になります。
- 歯周病になると口内炎になり易くなります。これは口腔内の環境が悪くなる為起こります。
口内炎が関係する病気
白い口内炎の症状に似た、白板症という病気があります。
口内炎の病気には沢山の疾病があり、そこには重症な病変も、隠されていることがあります。
粘液貯留嚢胞
これは口内炎に似た疾患で、口の中の唾液腺を誤って噛んだりすると、局所的に唾液が溜まった症状になります。
炎症が起こっているわけでないので、通常は自然治癒しますが、治らない場合口腔外科で手術することもあります。
口腔がん
口内炎と思っていたら口腔癌であったという事はよくあります。
白板症(はくばんしょう)
白板症は白い口内炎に似た症状で、口の中の粘膜が厚くなり、痛みを伴います。口の中が白く見えます。
また広範囲にできる事もあります。白板症の起きる原因は、飲酒や喫煙による刺激や、口に合わない入れ歯などで起こる場合がありますが、はっきりした原因は解っていません。
女性より男性に多く発症し、細胞が異常化していると、癌化するケースが多いので、医師に検査してもらうことが必要です。
詳しくは、白板症ってどんな病気?症状や原因、治療法を知ろう!癌になる恐れも?を読んでおきましょう。
紅板症(こうばんしょう)
紅板症は口の中が赤く見え、粘膜が薄くなります。50%が癌に移行すると言われています。紅板症は紅色肥厚症(こうもくひこうしょう)ともいわれます。
50歳以上の高齢者に多く発症し、全体の80%が高齢者が占めています。
白板症も紅板症もどちらも、口の中の粘膜すべてにできますが、早期発見早期治療すれば、癌に移行することはありませんので、口内炎が2週間以上治らない時は、口腔外科、耳鼻科を受診しましょう。
皮膚科や歯科に行かれる人が多いですが、本来は耳鼻科が専門と言われていますので、前もってクリニックを訪れるときは、口内炎の治療をやっているか尋ねて、確認してから行く方が良いでしょう。
舌がん
舌がんの発生は近年増えてきました。全口腔がんの約50%を占めています。舌癌の発生率は年間2000人で、男女比は2:1、50代~70代が多いですが、最近は10代~20代の若い世代にも見られるようになりました。早期であれば、80~90%は完治します。
舌にがんができる症状です。
歯肉癌
歯肉癌は下あごで生存率が50~80%、上顎で40~70%といわれる、生存率の低いがんです。歯肉癌はリンパの流れによって、癌を全身に運ぶために、生存率が低くなります。歯肉癌の原因は喫煙、飲酒、虫歯、合わない入れ歯などが原因となります。
初期症状は治りにくい口内炎から始まります。歯肉の表面が部分的に白くなっているのは、癌の初期症状になっている可能性を秘めているのです。
詳しくは、歯肉癌について!症状や原因、治療法と予防法を紹介!を読んでおきましょう。
手足口病
夏場に発生する夏風邪の一つで、集団感染することもありますので、手足口病の初期症状の情報をインプットしていれば、お子様が早期治療することで、手足口病の重い症状を避ける事が出来ます。
初期症状は口の中の痛みと共に、白いぽつぽつが生じるのが、最初の症状となります。この時に医療機関を受診することをおすすめします。普通の口内炎と違うところは、手足の指の間、手のひらや足の裏に2~3mmの水疱性発疹が出来てきます。
個人差があるので一概に言えませんが、熱が出るのは3人に1人ぐらいで、でても38℃以下です。潜伏期間はウイルス感染から3~5日程度で、多くは自然治癒しますが、時に髄膜炎や脳炎などの中枢神経合併症を起こすことがあるので、初期症状を見逃さない事が大切です。
手足口病の場合は軽度で済むことが多いので、清潔に手洗いをして、安静にしていると徐々に回復します。
詳しくは、手足口病が大人に発症した時の症状とは?感染経路や治療法について!を読んでおきましょう。
カンジダ性口腔炎
カンジダ性口腔炎は口腔カンジダ症、偽膜性カンジダ症、鵞口瘡ともいいます。特徴は口内全体に白い苔が点状や地図上にに広がり、食事などで剥がれると痛みを伴い、赤く炎症や出血し、症状が悪化すると、白い苔がはがれにくくなります。
原因は口腔内の真菌のカンジダが、増殖することで起こります。常在菌としていつも口内に棲みついていますが、抵抗力の弱った時や、病気を何か発症した時などに起こります。
糖尿病や、血液の疾患、悪性腫瘍やエイズ、体の抵抗力の弱い妊婦、子供、高齢者、などに発症することが多いです。
ベーチェット病
ベーチェット病は膠原病の一つです。日本では北側で多く、世界では極東から地中海の地域に多く発症しています。
ベーチェット病は口内炎が代表的症状です。口腔内の連鎖球菌が繁殖しやすい状態になっていると発症しやすいです。
喫煙、虫歯の治療中、親知らずが生えてきた、歯並びが悪い、歯医者嫌い、入れ歯の手入れが悪い、慢性扁桃炎などがこの病気を誘発する危険因子になり、遺伝的要因を持っている方も突然発症します。
詳しくは、ベーチェット病ってなに?症状や原因、治療方法を知ろう!ただの口内炎に要注意?を読んでおきましょう。
ドライマウス
最近女性にドライマウスが増加しています。ドライマウスになると、細菌が増殖し口内炎になり易くなり、乾燥することで、カンジダ菌が増えます。また細菌が繁殖し、舌苔が付きやすくなります。
原因は唾液が減少したり、蒸発するため起こるのですが、その要因は加齢、ストレス、薬の副作用、喫煙、アルコール、食事の乱れ、更年期障害による影響、口呼吸、脱水状態、全身疾患の症状などあります。
白い口内炎の治療
口内炎になると、免疫力の強い人は自然治癒しますが、そうでないと治療しないと治らない場合があります。治療方法にはどの様な方法があるのでしょうか?
口内炎の薬
口内炎は細菌と白血球の戦いによって、炎症を起こし痛みの原因となるので、痛みを和らげるため、白血球の免疫を抑えます。
軟膏の薬
炎症を小さくし症状を緩和させる対処療法で、治療薬として、ステロイド薬のケナログ軟膏を塗布して、炎症を抑えますが、これは根本的には治りません。
市販薬には、抗炎症成分のトリアムシノロンアセトニド配合のブリストル・マイヤーズの「ケナログ口腔軟膏」があります。
うがい薬や洗口液でうがいをやって、軟膏を塗ると効果が違ってきます。また傷のある場合は殺菌成分が細胞にダメージを与えるので、殺菌成分でうがいをした後、水でうがいをすることが必要になります。
貼るタイプの薬
また口内炎に直接張るタイプのものもあります。抗炎症成分シコンエキス配合の大正製薬の「口内炎パッチ大正A」があります。
噴射式の薬
またスプレー式の噴射タイプのもあります。抗炎症成分アズレンスルホン酸ナトリウム水和物配合、第一三共ヘルスケア「トラフルクイックショット」があります。
処方薬
またヘルペス性口内炎には、処方薬のゾビラックスという抗ヘルペスウィルス剤があります。この薬は処方薬です。
レーザー治療
近年は口内炎の治療にレーザー治療が増えてきました。このレーザーは歯科用のレーザーで、鎮痛・麻酔作用があって、レーザーの細胞組織を活性化することで、口内炎の治癒を促進したり、痛みを和らげたりします。
但しこの治療法は保険適用になっていないので、費用の方は電話で先に聞いておく方が良いでしょう。
洗口液の使用
これはリステリンや、デンターシステマ、イソジンなどの殺菌作用あるもので、口内炎の細菌を洗浄すると、口内炎の治癒を促します。
但し口内炎に傷がある場合は、逆効果になりますので、注意してやることが大切です。
口内炎の傷治療
口内炎が出来たら、まずは水洗いをします。消毒液は細胞にもダメージを与えるので、消毒をしないのが一般的ですが、細菌が細部まで入り込んでいるときは、消毒します。
そして口の中で「クチュクチュ」とゆすぐのですが、傷口の「クチュクチュ」は浸出液になるので、早く傷を治すことになります。
口の中には数十億匹と言われる細菌が存在していて、口の中にできた傷に細菌が繁殖すると口内炎になりますが、多くの場合唾液で細菌が洗い流されて、口内炎になる前に治ります。
唾液が少なくなると、口内炎になり易くなります。殺菌成分のうがい薬や、洗口液で20秒のブクブクを3回行った場合、細菌を10分の1程度に減らせて、持続性が3時間あったそうです。
口内炎の飲み薬
口内炎の飲み薬には、ビタミンB2を中心としたビタミン剤で、ビタミンB2の不足によるために口内炎が発症することが、研究結果から分かっています。
ビタミンB2で口内炎が出来ている人には、治りますがそれ以外の原因でできてる人には、利き目はありません。
口内炎の対処法
口内炎を早く治したい方には、次の方法を試したら如何でしょうか?口内炎にになったら誰しも早く治したいですよね。
口の中を清潔にする
口内炎を予防対処するには、何時もお口の中を清潔に保つことが必要です。
お口の中は沢山の細菌が棲んでいます。口の中を何時も清潔にしていると、細菌やウイルスが入ってきても、口内炎に発展しなくなります。
体の免疫力を強くする
体の免疫力を強くすると、細菌やウイルスが傷が出来ても、口内炎まで発展しなかったり、あるいは発展しても、免疫力が強ければ酷くならないで完治します。
その為には身体全体の抵抗力を強くすることが大切です。その為にはバランスのとれた食事と、規則正しい生活に、適度な運動が必要です。
ビタミン類を摂る
ビタミン類は活性酸素が強いので、ビタミン類を摂る事は大切です。その中でもビタミンB2が不足すると口内炎になり易いので、ビタミンB2を心がけて摂ると良いでしょう
またビタミンCも活性酸素が強いので、ビタミンCを心がけて摂りましょう。
合わない入れ歯や虫歯を放置しない
口内炎の原因に合わない入れ歯や、虫歯からなる事が多いです。口内炎にならないためにも歯科医院に行って、歯科医に入れ歯が合うようにしてもらったり、虫歯を治してもらうことが大切です。
合わない入れ歯や、虫歯を放置していると、口腔がんになる危険性が出てきますので、できるだけ早く処置することが必要です。
まとめ
如何でしたでしょうか?白い口内炎について調べてみました。
口内炎ができると誰しも早く治したいですね。私はちなみに口内炎ができると、デンタルリンスやイソジンでうがいを何度もしています。そうする事で自然に治癒しています。
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