増粘多糖類の危険性とは?どのようにして対策すべきかを紹介!

増粘多糖類をご存じでしょうか?食品添加物として多くの加工食品に含まれています。一見すると「ん?ちょっと~・・・」という否定感が頭をもたげるかもしれません。

実際にはどういう成分なのでしょう?私たちの身体に入ると何か悪影響や危険性、そして何らかの変化があるのでしょうか?

食の安全性が叫ばれる今、この「増粘多糖類」について理解を深め我々の食生活において、避けることのできないこの物質との賢い付き合い方を学んでいきましょう。

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増粘多糖類とは?

増粘多糖類

単糖(たんとう:monosaccharide)とはそれ以上水で分解できない糖類のことであり、多糖類(たとうるい:polysaccharide)とは複数の単糖が結合したものを指します。セルロース、でんぷん、グリコーゲン等が代表的な多糖類です。

「増粘多糖類(ぞうねんたとうるい)」とは後述する(増粘)安定剤の一種で、多糖類が2つ以上使用された場合の簡略名です。食べ物に含まれる食品添加物の一種で、加工食品等でよく使われる成分です。

食べ物や飲み物等にとろみ感(粘性)を出したり、接着性を高めたりして形が崩れないようにする安定剤(増粘・安定・ゲル化・糊料)の目的で使用されています。

使用用途

一般的には食品のほとんどに増粘多糖類が使用されています。現代では添加物の入ってない食品を探すほうが難しいでしょう。

食品の他に乳液・化粧水・ファンデーションを含む化粧品等にもたくさん使われています。肌の滑りや感触をよくする用途があるからです。その他、歯磨き粉や洗顔料・ボディソープ、シャンプー等、使用される用途は多岐にわたります。

仕様目的

増粘多糖類は大きく分けると以下の3つの機能を有しています。

増粘(剤):

液体にとろみを持たせる目的で使用されます。舌触りがまったりとしたり味が強調されやすくなります。ペクチンは代表的な増粘成分で、ジャム等に多く含まれています。

液体のとろみの強さを粘度(ねんど)と表現します。または溶液の流れにくさを現す指標です。粘度の測定はJIS規格で定められた公式の測定方法が使われます。

ゲル化(剤):

寒天などで固めたゼリーに代表されるように、液体をかっちりと固める際に使用されます。液体中の多糖類の濃度を高めることで多糖類の分子同士が絡まり合って、網目構造が作られ液体の行き場がなくなることで固まります。

安定化(剤):

キサンタンガム等の成分が有名です。液体中に固形成分が浮いている状態を保つ懸濁安定(けんだくあんてい)効果を目的として使用されます。ドレッシング等、油分を含む粘液中に紫蘇(しそ)などの溶けない成分が均一に分散した状態を長期間保持する作用があります。

増粘多糖類の種類

あなたが良く買う商品パッケージの裏に記載されている成分表を見て比較すると「おやっ!?」と思うものがあるかもしれません。

・ローカストビーンガム

地中海沿岸の乾燥地域で自生または栽培されているマメ科の常緑樹であるカロブ樹の種子から抽出される物質で、学名は「Celatonia Siliqua Linne」、主成分はガラクトマンナンです。

主に食品用として、またその特性からアイスクリーム等の冷菓用安定剤、他の成分と併用されゼリーやプリン等のゲル化剤としても多用されます。

・カラギーナン

紅藻類から抽出されたヌルヌルの成分です。とろみをつける増粘剤、液体の分離防止である安定剤、液体を固めるゲル化剤として使用されます。調整豆乳やアイス・ヨーグルト・ゼリー・プリン等に含まれます。

・ペクチン

果物であるレモン・ライム等の柑橘類、リンゴ等から摂れる成分で食物細胞を繋ぎ合わせる役割があります。ジャム・フルーツソース・乳酸菌飲料等に使われます。

・キサンタンガム

土壌に生息する微生物が作り出す多糖類を集め加工・精製した成分です。食品はもとより多くの化粧品等にも使用されています。とろみ成分としての増粘作用や水溶性成分と他の物質の分離を防ぐ安定剤としての役割があります。添加物の中では毒性のほとんどない安全性の高い成分です。

・デンプン

食物が太陽エネルギー、水、二酸化炭素を結合させる光合成を利用して合成した多糖類です。じゃがいもをすって水にさらすと水の底に白い粉が溜まっていますが、それがデンプンです。片栗粉の原料はほとんどがジャガイモのデンプンです。お米を含む穀物類にはすべてデンプンが含まれています。

・デキストリン

デンプンを低分子化(分子を小さくすること)、つまりさらに細かくした粉のことです。主な原料はとうもろこしです。

・アラビアガム

北緯10度~20度のアフリカ北部、特にスーダンに生息するマメ科のアカシア属セネガル種(Acacia senegal)アラビアゴム樹の樹脂を主原料とする多糖類です。増粘安定剤作用と複数の溶液と物質を均一に混ぜ合わせる乳化作用があります。

特にコーラに使用されているのは有名で、砂糖用液と他の成分を均一に混合する乳化作用には無くてはならない成分です。

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増粘多糖類の危険性

発ガン性危険性

増粘多糖類や食品添加物はそのすべてが危険で身体に害を及ぼすかの如く捉えがちですが、それは決して真実ではありません。

しかし中には非常に高い毒性を持つ物質もあり、原材料等の成分表示を常に確認しておくなど細か配慮がなされるべきです。

危険な成分とは?

全ての増粘多糖類が化学合成により作られるわけではありません。現に天然植物由来成分等も存在し、また海藻類・果実から抽出された成分で製造されている多糖類もあるのです。

一方、天然由来だからといって安心することもできません。特にトラガントガム・ファーセレラン・カラギナンはそれぞれマメ科や藻の一種から抽出されるかなり毒性の高い成分として気を付けておきたいところです。

増粘多糖類を含む食品添加物には発ガン性のある毒性成分を含むものもあり、特に子供への摂取という点では注意が必要となります。

・トラガントガム

増粘多糖類に属しゼリー・ソース・ドレッシング等で使われています。トラガントとはマメ科の植物でその分泌液を乾燥することで得られた成分です。動物実験の結果、腫瘍が認められましたが、摂取容量によりガン罹患率も変わるという容量依存性(ようりょういぞんせい)が認められないため、発ガン性の有無を確定できていません。未だ曖昧な成分のため、できれば摂取したくはない物質といっていいでしょう。

・ファーセレラン

「ススカケベニ科フルセラリア属」という全藻を加熱水やアルカリ水溶液等で特別に抽出した増粘多糖類です。鶏卵を用いた実験では5㎎投与により目や上顎に異常が認められたとの報告があります。

・カラギナン

全藻から摂れる増粘多糖類で、「ミリン科キリンサイ」に属し乾燥・粉砕、場合により加熱した水酸化カリウムにて処理することで成分を抽出します。ドレッシング・しゃぶしゃぶのタレ・スープ・デザート等のとろみ付けに多用されます。

ラットを使った実験では結腸腺腫の発生頻度が高くなり発ガン性の可能性が示唆されました。

含有成分の表示にも注意が必要

主に加工食品等に含まれる増粘多糖類ですが、食品添加物表示ではどのような成分が具体的に含有されているのでしょうか。

食品衛生法では食品添加物の名称を食品(パッケージ裏に記載)に表示しなくてはなりません。固有の物質名表示が原則であり、さらに主用8用途(①甘味料、②着色料、③保存料、④酸化防止剤、⑤発色剤、⑥漂白剤、⑦防かび剤、⑧増粘安定剤(増粘剤、安定剤、ゲル化剤、糊料)では用途名と物質名表記を義務付けています。例:着色料(ラック・紅麹)

一方、増粘多糖類はその法令上、例外的に【簡略化】が認められた背景から、2種類以上の多糖類を「増粘多糖類」用途にて併用した場合に限り、用途名と物質名が省略できることになっているのです。買い物に慣れた主婦の多くはお分かりだと思いますが、商品パッケージの裏には「増粘多糖類」とだけ記載されているはずです。

微妙な食感・歯ごたえ・舌触りを出すために2種類以上の増粘多糖類を併用することはむしろ一般的となっているため、パッケージ表示に単独で使用された成分が記載されることはほとんどないのです。したがって「増粘多糖類」と表記されている場合にはどの成分が使われているのか発見することは難しいでしょう。

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食品添加物について

食品添加物

食品を製造する過程において、またその加工や保存を目的として使用される物質を食品添加物と呼びます。主なものに保存料、甘味料、着色料、香料などがあります。

生まれた背景

そもそもの始まりは古代エジプトで肉の保存に亜硝酸塩(あしょうさんえん)の原型と言われる岩塩が使われたことに端を発しています。古代中国においても豆腐の整形製造に「にがり」が使われた歴史があります。

こういった自然由来のいわゆる「保存料」として使用されたことが食品添加物を紐解く鍵となります。

現代の添加物、その歴史

日本での食品添加物の始まりは1947年(昭和22年)に遡ります。

第二次世界大戦以降、科学技術の進歩は様々な化学合成物質を生み出しました。この技術は食品にも応用され「旨味(うまみ)」や「色味」などの味付けや見た目にも良い食品を生み出すことになり、また1957年(昭和32年)の食品衛生法大改正による規格・基準設定が食品添加物を右肩上がりに発展させた経緯があります。

食品添加物の分類

大きくは「合成添加物」と「天然添加物」に分けられます。

合成添加物には指定添加物(平成27年9月18日現在、449品目が指定)があり、そのすべてにおいて科学的・生物学的に安全性が確認されたものです。代表的なものに旨味を引き出す「グルタミン酸」や「亜塩素酸ナトリウム」等が挙げられます。

天然添加物は既存添加物と天然香料、一般飲料物添加物とに分けられます。

既存添加物は安全性に懸念を要するものや使用実態のないものが順次削除され、2011年5月6日現在、365品目が認められています。酵素の一種である「アスコルビン酸オキシダーゼ」や調味料としての「L-アスパラギン酸」等があります。

天然香料は着香を目的として使用されます。りんご・緑茶・乳などの動植物から得られるエキスをその成分としています。

一般飲料物添加物は色素等の着色目的、例えばオレンジ果汁を使ったり、粘着性を増す増粘目的、例えばこんにゃく成分のマンナンを使用する等があります。

食品添加物の種類

増粘多糖類(増粘・安定・ゲル化・糊料)用途の他に、乳化剤・着香料・酸化防止剤・保存料・着色料・膨張剤等があります。

水と油を均一に混ぜ合わせる乳化作用、香りをつける着香、油脂などの酸化を防ぐ、カビや細菌の発育を防止する、食品の着色、ケーキをふっくらさせ柔らかくする等の効果があります。

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増粘多糖類が頻繁に使われる商品

加工食品

単独使用なら成分名表示が義務付けられる場合と違い、複数種類以上の多糖類が使われるとその表記法は「増粘多糖類」「ゲル化剤」「糊料」「安定剤」等に変わり、どんな添加物が入っているかは判断がつきません。

最も安全な防御策はこれらの「増粘多糖類」を含んだ添加物食品をできるかぎり食さないことです。

冷凍(加工)食品

レトルト食品、アイスクリーム等を含む冷凍食品は長期保存ができるよう添加物、増粘多糖類の含有率が比較的高い商品です。

調味料

ウスター・とんかつソース、焼き肉のたれ、ドレッシング等などに多く含まれています。シチューのルー等は調味料としてアミノ酸が含有されています。

保存食品

名前の通り保存期間が長く常温でも痛むことがほとんどありません。インスタントラーメン、カップラーメン等の即席麺が代表的です。春雨やうどん等といった乾麺にも使用されています。

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対策を考えよう!

食品表示

現代の生活では加工品やレトルト食品、保存食品を食べない生活はあり得ません。簡単に作れ、しかもそこそこ美味しいのですから、ついつい買ってしまうのも仕方のないことです。

とはいえ大切な子供達のことを考えれば何等かの対策を施すことも重要でしょう。

賢い選択が必要

増粘多糖類を含む食品添加物は我々が生活している限りどの食品にでも入っている成分といっていいでしょう。それをまったく食べないという選択ができない以上、添加物を理解してよりマシなものを選ぶことで不必要な添加物の摂取を防ぐことが可能です。

以下に食品表示の見かたを示します。基本的には【色】【数字】【酸】【アルファベット】【カタカナ】の付くものは要注意です。

1)数字が付くものに注意

着色料は数字付きをチェック!例:赤104号、赤106号、赤2号等

2)表示の( )内にある「○○酸」には注意

保存料(ソルビン酸)、発色剤(亜硝酸Na、硝酸K)等。クエン酸、リンゴ酸は除く(摂取OK)

3)アルファベット付きは注意。リン酸Na、ソルビン酸K等、特にNa(ナトリウム)K(カリウム)

4)長いカタカナ名称に注意。サッカリン、アスパルテーム、コチニール、アナトー色素等

食べる前にちょっとひと工夫

添加物は比較的周りに付着する場合が多く、食品そのものの内部にまで入り込むことはありません。従って調理過程でのちょっとしたひと手間で排除することが可能です。

加工食品は可能であればお湯を通しましょう。添加物は簡単にお湯に溶けだす性質があるので湯通しは最も効果的な添加物除去法です。

インスタントラーメン、中華麺、などはお湯に通して茹でこぼしましょう。スープは新しいお湯で作れば添加物は約半分程度になります。

かまぼこやちくわ等のねり製品、ハム・ソーセージ等も基本的には湯通しで大丈夫です。忙しい時にどうしてもお子さんに出す場合にもこの方法なら比較的安全が担保されます。

その他、お酢に付けたり(割り酢)、大根おろしやお湯での下ごしらえも非常に有効です。お酢は殺菌や防腐効果もあり、割り酢で下ごしらえすれば短時間で添加物を減らしてくれます。また大根はすりおろすことで「アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ」といったでんぷん・タンパク質・脂肪分解酵素が発ガン性物質の除去に役立ち、さらに辛み成分の「イソチオシアネート」が添加物を大幅に減らすことに貢献してくれます。

手作りの充実感と美味しさを楽しむ

たくさんの添加物に囲まれた現代の生活では旬の味、素材の味そのままを楽しむことはむしろ優雅で落ち着いた生活といってもいいでしょう。

味覚とは本来敏感なものですが、塩気や甘味の強さに慣れてしまうと徐々に鈍感になってしまい更に濃い・甘い味を好むようになります。

最近では幼稚園や学校などのイベントとして、また親子でも畑や田んぼ等での野菜・米づくりを体験できたりもします。多くの友達や家族とそういった自然な食作り経験をすることの達成感や、実際に調理して食べることで素材そのものの味を楽しむ充実感も、子供達の成長過程では大いに必要なことではないでしょうか。

そして普段から子供と一緒に手作りおやつや料理をする習慣を持つことで、お互いのコミュニケーション能力も高まり、添加物等の食(しょく)問題にもしっかりと向き合える環境が育まれるはずです。

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まとめ

食習慣

増粘多糖類を含む食品添加物はその種類や役割を知っておいて損はありません。日常にあふれる食品のほとんどに含まれるこれらの成分は、使い方(食べ方)を誤れば我々人間の健康に害を及ぼす可能性があることを認識しておく必要があります。

今見直されているのは自然の中で育った美味しい食べ物の味を理解する習慣です。素材そのものの味を美味しいと感じる感性は毎日の食習慣でしか得られない貴重な財産でもあるのです。

増粘多糖類や食品添加物への理解を通して食の安全を考え、大人から子供まで生涯にわたって安心・安全な食生活をおくれるよう思考や行動を変えていく必要があるかもしれません。食(しょく)を育むのは正に我々の考え方次第です。

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これらを読んでおきましょう。

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