二酸化チタンの毒性について!発がん性があるの?安全性と危険性、2つの意見を知ろう!

二酸化チタンと毒性について今回は取り上げてみたいと思います。二酸化チタンは食品添加物で良く知られています。二酸化チタンは現在幅広く利用されて、皆さんも知らないうちに、二酸化チタンを体の中に、取り込んでいると思います。

果たして二酸化チタンは、身体にとって安全な物質なのか?危険な物質なのか?詳しく調べてみたいと思います。

二酸化チタンとは

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二酸化チタンは酸化チタンとも言われ、チタンの酸化物からなるものです。

二酸化チタンが生産されて100年

二酸化チタンは白色顔料として、工業的に生産されるようになって100年がたちます。白色には以前は鉛白、リトボン、亜鉛が利用されていました。

光の屈折率の高い二酸化チタンが登場すると白色性・分散性・耐侯性・着色力・隠蔽力・化学的安定性などの、性質を持っている二酸化チタンを、市場では使用するようになり、現在ではあらゆるところで利用され、白色顔料の王様として、社会的に知られるようになりました。

ナノ二酸化チタンが開発されて40年

二酸化チタンはナノ粒子となって、ナノ二酸化チタンが開発されました。それは顔料酸化チタンよりも粒子径が一桁小さい物質になったのです。そのナノ二酸化チタンが開発され40年がたちました。化粧品で私たちが目にするものに、紫外線遮蔽を目的にした、紫外線カットの日焼け止め商品などには、殆どナノ二酸化チタンが入っています。

化粧品や光触媒などの分野で実績を積み重ねており、新しい分野へと研究が進み二酸化チタンの利用は目覚ましいものを遂げています。

日本の食品添加物

日本では食品添加物に指定されていますが、そこには条件が付けられています。まず着色のみの使用で、着色以外には使用を認めていません。この他にも使用してはいけない食品があります。と言うことは完全に安全な物質ではない、可能性があるということですね。

二酸化チタンは食品を白くする効果があります。ヨーグルト、チーズ、脱脂粉乳、ホワイトチョコレート、マシュマロ、白くはありませんがケチャップなどに、ナノ粒子の状態で使用されています。またお菓子などの加工食品の、着色料のみに使用されています。

ナノ粒子は紫外線をカットする作用があるため、ほとんどの日焼け止め化粧品に利用され、現在では化粧品には殆ど、ナノ粒子二酸化チタンが使用されています。

食品以外では薬の充填剤(じゅうてんざい)の、錠剤を作るためになくてはならない物質となっており、歯磨き粉、紙、インク、クレヨンなどに使われています。日本の二酸化チタンの日本国内生産量は1.8万トンと、世界の25%を占めるようになってきています。

種類

ルチル型

ルチル型は高温型で塗料などの、顔料に殆ど用いられます。ルチル型は金紅石(きんこうせき)とも呼ばれ結晶化したものです。アクセサリーに使われる、ルチルクォーツは水晶の中に含まれた、二酸化チタンの結晶です。

アナターゼ型

アナターゼ型は低温型で低温で作られ、光触媒としては、ルチル型に比べて、10倍ほど高い活性を示し、形は正方晶系でルチンと同じです。ルチンが高温で、アナターゼが低温です。鋭錘石(えいすいせき)という二酸化チタンからなる鉱物です。

ブルッカイト型

ブルッカイト型は斜方晶型で、ルチル型、アナターゼ型に比べ、高い光触媒活性を可視光への応答性や微弱な光でも示します。しかしブルッカイト型は合成が難しいため、これまであまり市販されてきませんでした。

二酸化チタンの特性

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二酸化チタンの特性について、ユニークな特性をもっています。金属が酸素と結合している、金属酸化物です。この酸化物の硬さは硬度で、ダイヤモンドと同じくらいで、電気的特性がとても優れているので注目されつつあるのです。また太陽光の伝えられてきた歴史の、紫外線を吸収するという性質があります。

同じ二酸化チタンでも、光触媒の触媒に使われているものと、顔料や化粧品に使われているものとでは、結晶構造が異なり、顔料として光触媒作用のないルチル型が、肌にとっては良質なものとされています。

超微細な粒子の粉では、透明に近い粉末となり、日焼け止めや化粧品に使われ、直径250nm(ナノメーター)と29nm(ナノメーター)の粒子を同じ重量だけ動物の肺に直接入れました。その結果粉塵のような小さい粒では炎症が起こりましたが、大きい粒子では炎症反応が起こりませんでした。

二酸化チタンの毒性について

中毒

二酸化チタンの毒性について、どのような事が言われているのでしょうか?

2006年国際がん研究機関

国際がん研究機関は2006年に二酸化チタンは、発がん物質で区分2Bで「ヒトに対して発がん性の恐れがある」の分類をしています。国際がん研究機関の発がん性分類は次の通りです。

  1. グループ1:発がん性がある
  2. グループ2A:恐らく発がん性がある
  3. グループ2B:発がん性の恐れがある、あるかもしれない
  4. グループ3:発がん性を分類できない
  5. グループ4:恐らく発がん性はない

2010年米国国立労働衛生研究所

米国国立労働衛生研究所は、カーボンナノチューブ作業に対する暴露限界について、ステークスホルダーらのコメントを発表しました。これは多数の動物実験データを踏まえて、同時に作業者の健康診断の具体的な、細目などを要請して行われたものです。カーボンナノチューブという微細な、粉末を吸うことで人体に毒性を生じるということです。

政府機関がナノマテリアルに対して「発がん性物質」であることを正式に認めました。これは世界で初めてであり、重要な決定です。米国においてはナノ先進国で、しかもナノ産業の政治的影響力が強い中、政府はナノリスクの規制には消極的であります。

EUの化学物質管理規則における安全哲学の「安全データーがなければ市販を許さない」「有害影響が十分に解明されていない場合でも、対症療法でなく、ヒトの健康保護と環境保全を先取りする予防原則の様なものは、米国においては容認していません。

その中でのナノマテリアルに対して「発がん性物質」を認めたことは、人を大切にしたEUの理念と重なります。

2015年日本バイオアッセイ研究センター

2015年6月平成27年度化学物質のリスク評価検討会が行われました。この中で日本バイオアッセイ研究センターが実施した、研究が話し合われました。

2年間ラットによる吸入曝露試験及び遺伝毒性試験の結果、発がん性及び遺伝毒性があるため、リスク評価の対象にするべきと結論づけられました。

2016年フランス食品環境衛生安全庁

2016年6月3日フランスの食品環境衛生安全庁は、発がん性物質としての分類を二酸化チタンの吸入においては2A(おそらく発がん性がある)とすることを欧州化学品庁に提案したことを発表した。

アメリカの癌学会

アメリカのがん学会では二酸化チタンは、地球上で5つの最も発がん性を有する物質として、掲げられています。そして二酸化チタンは、喘息、癌、腎臓病、アルツハイマー病、不妊の原因になると言われています。

チタンの毒性は多くの動物実験などから、立証されていますが、安全性を唱える人たちもいます。それは資本主義社会の利益中心の社会を産み出したことから、ほとんどの製品に使われている二酸化チタンを今更やめる訳にはいかない、経済の仕組みからくるものもあるのかもしれません。

米国の社会において、社会問題化されつつある、ナノテクノロジーは、ウイルスと同じナノサイズに加工することで、体内に吸収されやすくなるため、現在においては殆どがナノサイズによって使用されています。サイズが小さくなることで、身体への吸収が十分と吸収されることで、物質の酸化反応を増加させ酸化力が強くなります。

その為に酸化ストレスや炎症が増加することで、発がん性の原因となるため、危険性が指摘されているのです。食品の多くに使われているナノ粒子は二酸化チタンなのです。

日本産業衛生学会

日本産業衛生学会は2015年、化学物質の許容濃度を発表しています。その中で二酸化チタンのナノ粒子について許容濃度0.3mg/㎥としています。

日本産業衛生学会は人への影響はなく、実質無害と言っています。こちらも動物実験をして発表しています。

二酸化チタンによる病気

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二酸化チタンによる病気についても、意見は今二つに分かれています。危険性があるという人たちと、安全性であるという人たちがいます。

妊娠合併症を疑う

ナノ粒子の二酸化チタンを妊娠中のマウスに注射したところ、妊娠合併症を引き起こすと同時に、胎盤関門をナノ粒子が通過して、神経毒性が子供に現れたのが確認できました。

厚生労働省が発表している平成23年4月14日有害性評価小検討会資料の「有害性総合評価表」では、反復投与毒性試験、生殖、発生毒性試験、遺伝毒性試験のいずれも神経毒性の報告はなく、不妊や妊娠の合併症の原因になる、根拠はないと書かれています。

発がん性を疑う

国際がん研究機関(IRAC)が「発がん性の恐れがある、あるかもしれない」と警笛を鳴らしていて、アメリカの癌学会では「地球上でもっとも発がん性の高い5つの物質の一つ」に二酸化チタンは癌学会から警告を鳴らされていますが、他の機関ではデーター不足として、発がん性は認められず、日本産業衛生学会では安全性をうたっています。

二酸化チタンは安全性を前面に出して、幅広い分野に使用されています。また日本の厚生労働省から発表されている「有害性総合評価表」でも発がん性を示す明らかな根拠に乏しいとされています。

アルツハイマーを疑う

二酸化チタンの吸入試験によるところ、短期間で低用量でも脳内に、ナノ二酸化チタンは達するため、炎症や酸化ストレスの数値が上昇して、海馬の記憶をつかさどる神経を損傷させるとされています。しかし厚生労働省から発表されている「有害性総合評価表」では反復投与試験をはじめとする、各試験のいずれも神経毒性の報告はないとされています。

これらの病気は今二酸化チタンの、安全性と危険性が議論されている中では、本当のことを知ることは難しいように思います。しかし危険と唱える人がいる限り、それは人体に使うべきではないように思います。放射能の放射性についても、またマーガリンの様なトランス脂肪酸についても、安全がうたわれて来たものが、結局は人に危険なものであるということが、長い年月の末分かってきています。

この二酸化チタンにおいても、危険性を唱える人がいる限り、食品の添加物や化粧品に使うべきでなように、私は思いますが、現在これだけ普及した二酸化チタンを手放す業界はどこにもないため、私たちはできるだけそのような食品や、化粧品を使わないようにすることが大切なのかもしれません。放射能の安全性は崩れました。マーガリンの安全性も崩れつつあります。

二酸化チタンの安全性について

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二酸化チタンの毒性を唱える中で、安全性を訴える人たちもいます。これも何十年かの月日が経過しないと、本当のところは分かりません。

二酸化チタンの安全性と有害性について

二酸化チタンは一般的に人体への影響は少なく、化学的に安定な物質で、体内に吸収されにくいと考えられています。薬や食品などにも利用され、紫外線を吸収しないので、日焼け止めに配合され、肌の保護に使用されています。皮膚に吹き付けたナノ二酸化チタンの粒子は、皮膚上層でとどまり、体内に入らないことが分かっています。

これは毒性を主張する人たちとは全く反対の意見です。日本でも厚生労働省や経済産業省などの調査が行われ、それぞれの機関で安全性の報告がされています。しかし気管内投与では1.25mg/kg投与群で、呼吸器系の変動また代謝への影響や反応が認められたという結果もあります。経口投与より気管支粘膜からの吸収の方が、毒性の現れる可能性は大きいく、有害性のあるものと考えられます。

光触媒水

光触媒浄化技術で光触媒と太陽に含まれる紫外線を使って、水中の有害物質を反応させ無害化する光触媒作用を利用して、安全な水を作りだす技術が行われています。二酸化チタンには無毒化できる長所が環境に影響を与えず、塩素など除去しきれない種類の、有害物質も無毒化できるのです。

二酸化チタンは最も優れた光触媒として有名です。二酸化チタンを水に入れて、紫外線を当てるだけで、二酸化チタン粒子の中にある電子に光のエネルギーが伝わって、励起電子である高いエネルギーを持つ電子が粒子表面にできてきます。この高いエネルギーを持つ電子は、水中の酸素と反応して、細菌や有機物などの有害物質を無毒化する活性酸素に変わり、ヒ素や六価クロムなどの有害金属を無害化して、水浄化が効率的に行われ、健康被害を少なくします。

パナソニックはインドで、浄化装置を掲載したトラックで、光触媒水販売を行っています。

二酸化チタンを利用

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食品で使用してならないもの

二酸化チタンは食品の添加食品として、入っています。この合成添加物の商品は、現在ではほとんどの商品に使われています。しかし着色以外の使用は禁じられ、また着色としても使ってはいけない食品もあります。その食品は以下の良く品です。

食肉、食肉漬物、鮮魚魚介類(クジラ肉を含む)魚肉漬物、クジラ肉漬物、豆類、きなこ、味噌、麺類(ワンタン含む)醤油、昆布類、わかめ、ノリ類、カステラ、スポンジケーキ、マーマレー、ド、お茶、野菜に使用してはならない。

らーでぃっしゅぼーやの添加物大辞典によると、食品衛生法では、二酸化チタンは添加物に指定されています。また食品添加物事典のネットで、二酸化チタンを検索すると、検索できません。この中では二酸化チタンの毒性については、語られてないのかも知れません。

食品衛生上二酸化チタンは安全と、厚生労働省も言ってますので、今のところ二酸化チタンは、安全として扱われているのかもしれません。

食品以外で使用されているもの

化粧品、医薬品、インク、クレヨン、用紙、陶磁器のうわぐすり、自動車の塗装、プラスチックの白色顔料、ゴムなどです。

化粧品に入っている二酸化チタンの原料は、それ自体が活性酸素をだす物質で、太陽に当たると益々活性酸素が強化され、周りの電子を奪って周辺を酸化させます。その為二酸化チタンをコーティングさせることが必要となります。コーティングすることは周りを酸化させない事と、滑らかさを出すために使われていて、ナノ粒子にはほとんどコーティングされています。

二酸化チタンとなる原料

チタン鉱石の中にトリウムという危険な放射性元素が含まれています。生成の過程で排出される汚泥は放射性を持っていて、放射性産廃は原発廃業物よりははるかに危険なゴミです。

二酸化チタンを製造するのには、合成ルチルを塩素化して精製する塩素法と、鉱石を硫酸に溶解して精製する、硫酸法があります。

これらの精製する過程から廃棄物が出ます。日本の廃棄物は放射性廃棄物として、原子電力発電所のように、厳重に管理・規制が年間被ばく量0.01mSv以下との規制がされていますが、二酸化チタン廃棄物には、吸入性粉塵の二酸化チタンを吸う、被ばく量が100倍まで許容されて廃棄されているのが現状です。発がんリスクは高くなっています。

まとめ

皆様お分かり頂けましたでしょうか?二酸化チタンには毒性を唱える人たちと、安全を唱える人たちがいますので、今の段階で答えは出てこない様にも思います。

長い年月のうちにやっぱり、二酸化チタンは人に対して発がん性があったと、発がんリスクを知るときが来るのかも分かりません。こないのかも分かりません。

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