おおよそ女性の6割が悩むと言われている便秘。その症状に効果的だとされているものの一つにキャベツがあります。しかし、ヘルシーだからといって食べ過ぎると思わぬ逆効果を引き起こすかもしれません。ここではキャベツの正しい食べ方や量についてご紹介していきたいと思います。
効果的にキャベツを摂取してキャベツの恩恵を受けましょう。
キャベツで便秘解消!キャベツに含まれる栄養素
早速キャベツでの便秘解消法について、ここで詳しく紹介していきます。
- 便秘を解消したい
- キャベツが便秘に効くというのは本当?
- キャベツにはどんな栄養素が含まれてるの?
こんなことが気になっている人には必見です。
キャベツに含まれる便秘に効果的な栄養素
キャベツに含まれている代表的で便秘に効果があるとされる栄養素を紹介します。
100グラム中に1.8グラムの食物繊維
キャベツにはビタミン類やミネラルやボロンなどの栄養素を多く含んでいます。便秘の原因である腸内環境の悪化を抑え、腸を正常な状態へと持って行くために必須な食物繊維。キャベツにはこの食物繊維が豊富に含まれています。
その量は、キャベツ100gあたりに対し1.4gの不溶性食物繊維と0.4gの水溶性食物繊維、合わせて1.8gの食物繊維が含まれています。
食物繊維は、消化液で消化されません。腸内をゆっくりと移動する途中途中で溜まっていた老廃物を搔き出し、絡め取ったままそのまま便となり体外へ排出されます。
また、便を程よい硬さや大きさに調整することで、腸が刺激され、便秘が解消されるという効果があるのです。
日本人は1日に約19mgの食物繊維を摂取することが理想だととされていますが、日本人は女性で約2.3g男性で約4.0gの食物繊維不足があると言われています。その足りない分をキャベツで補うのがベストといえるでしょう。
ビタミンCが代謝をアップさせる
キャベツにはビタミンCの含有量が100gあたり44mgと、とても優れています。成人の摂取量は1日だいたい100mgなので、大きめの葉っぱであれば約3枚ほどで摂取できてしまいます。
キャベツに含まれているビタミンCには抗酸化作用を持つ性質があり、体内で悪影響を及ぼす活性酸素を退治してくれる役割があるので代謝がぐんぐん上昇し腸の運動を促進させる働きがあります。さらに免疫力のアップにもつながるでしょう。
またビタミンCの効果による抗酸化作用によって老化によって引き起こるシワやシミなどを抑える効果も期待できます。
以下のようにキャベツは便秘に対して非常に効果的だと言えます。美容にも効果は高いので女性にはおすすめの便秘解消の食べ物と言えるでしょう。
ビタミンUが胃を保護してくれる
キャベツにはビタミンUが多く含まれています。あまり聞き慣れない成分ですが、その別名を聞けば意外とその存在を知る方は多くいるのではないでしょうか?
ビタミンUには別名、キャベジンという名前があります。これには、十二指腸や胃の健康を保つという効果があります。胃腸薬にある「キャベジン」もこの成分から商品名がつけられています。
ビタミンUの効果は?
ビタミンUは、胃腸の粘膜組織を作成する上に、壊れた組織を修復します。粘膜細胞への血流を活発にすることで、胃酸の分泌量を調節する機能があるのです。しかも、ビタミンUを摂取して2、3時間程度で粘膜が補強されます。意外と効果が現れるのが早くて驚きですね。
胃の粘膜を保護する。ということは、胃酸により食べたものがよく分解され、吸収されるものと要らないものにうまく分けられてから腸へと運ばれます。
ですから腸への負担を軽減することにつながり、要らなくなった老廃物たちを食物繊維が包み込みます。その中の老廃物には、ただの食べかすなどのみでなく高血圧などの原因となりうる可能性のあるコレステロールなども含まれるので、生活習慣病の予防などにも役立っていることがわかるでしょう。
キャベツに含まれる栄養素についての詳しい記事はこちらを参考にしてください。
便秘を解消するキャベツの食べ方
キャベツは昔から便秘を解消してくれると言われています。しかし、間違った食べ方をしてしまうと、逆に便秘が悪化する可能性もあります。
では便秘に効果的なキャベツの食べる方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
生の状態で食べる
キャベツに含まれるビタミンUやビタミンCは水溶性ビタミンで「熱には弱く、水に非常に溶けやすい」という性質があります。
便秘を解消するためにキャベツを効果的に摂取するためには、キャベツに含まれる栄養素をたくさん摂取することが一番でしょう。そのためには、一番効果的なのが生のまま食べる方法です。その時、キャベツの栄養素が逃げ出してしまわないように、切る、水にさらすなどの調理法はなるべく手早く行うことが大切です。
サラダなどで生食する場合にはビタミンCが流れ出てしまわないように、水にさらす時間は5分以内にしましょう。
水分と油分と一緒に摂る
さらにキャベツには水分や油分を吸収する働きがあります。そのため、腸内の水分や油分が少なくなっている状態で大量に摂取すると便が硬くなってしまいます。便秘解消するためにキャベツを食べるときは、水分と油分を一緒にしっかりと摂取するようにしましょう。
おすすめな食べ方としては、キャベツのゴマ油和えなどがあります。焼肉屋などでよく出てくるサイドメニューですね。食べやすいですし、簡単にできるので是非試してみてはいかがでしょうか?ドレッシングをつけて食べるのもオススメですね。
汁物に入れたりスープにする
生で必要な十分な量のキャベツを食べる他いうのは難しい、生の野菜は苦手、という人も多いと思います。また冷え性の人や胃の弱い人は、無理をして生で食べない方がいいと思います。
そんな人には、味噌汁やコンソメスープなどにしてキャベツのかさを減らすのがオススメです。この場合、水につけてキャベツがクタクタになってしまったとしても汁に溶け出した分をそのまま無駄なく一緒に摂ることができます。
冬場になればロールキャベツやポトフなどのレシピで、体を温める食べもので調理する料理として出すのもよいでしょう。
先ほども陳述しましたが、キャベツは単体で摂るのではなく油と水分と一緒に摂ることが好ましいため、スープや汁物で一緒に水分をとれるのは嬉しいですね。
ちなみに、食物繊維が便秘に対して効果を発揮するのはおよそ48~72時間後とされますので最低でも3日間は食べ続けるようにしましょう。
食べ合わせで効果を上げる
キャベツによって便秘を解消しようとした時に、一緒に摂取することで効果がアップする食材もあります。腸の状態を改善し便秘を治すためには、モロヘイヤ、お米、人参、カボチャ、唐辛子などと一緒に食べるとより効果が現れるでしょう。
また、食物繊維には野菜に多く含まれる不溶性食物繊維と、海藻や果物などに多く含まれる水溶性食物繊維の2種類があります。便秘解消にはこの2種類の食物繊維をバランス良く体内に取り入れることが大切です。
【水溶性食物繊維】
もずく、こんぶ、わかめ、めかぶなどの海藻類、こんにゃく、里芋、かぼちゃ、キャベツ、ごぼう、大根、熟した果物など
【不溶性食物繊維】
さつまいも、りんご、大豆、ごぼう、小麦ふすま、穀類、未熟な果物など
※ごぼうは不溶性と水溶性の食物繊維ともに含んでいます。
例えば、このような食材をキャベツとともに摂取することでより便秘解消に効果が得られるでしょう。不溶性食物繊維:水溶性食物繊維=1:2の割合がベストとされているのでこちらの食物繊維摂取量を目標量にして参考にしてみてください。便秘解消効果が見られると思います。
キャベツの食べ過ぎにより引き起こる障害
キャベツの効果について今まで述べてきました。
しかし、キャベツは摂りすぎると逆効果となってしまうこともあります。例えばその中には、太ってしまった、や便秘が悪化したとか下痢になった、病気になった。などがあります。
このようなことが引き起こらないように、事前にここで注意事項をおさらいしておきましょう。
便秘が悪化するケース
キャベツを食べ過ぎると便秘がひどくなってしまう場合もあります。キャベツは食物繊維を多く含むため、基本的に便通をよくしてくれる効果が見込めます。
しかし、一方でキャベツに含まれる食物繊維には水分や油分を吸収してしまう働きがあるので、腸内の油分や水分が少なくなっているときにたくさんの量を摂取してしまうと便が硬くなってしまう可能性があります。
キャベツでは特に食物繊維によってうんちを作ります。その時に腸壁を多大に刺激することにより、腸の動きが鈍くなってしまっている場合の弛緩性便秘に対しての場合には効いていくという特徴があります。
逆に言うと便が直腸内でうんちが固くなってしまっている場合の直腸性の便秘にはどれだけキャベツを食べてもあまり効果がないという特徴があるのでこの点は注意しましょう。
大量に摂ると危険
キャベツは便秘改善に効果があるからといって大量にキャベツだけを食べてしまうのは危険です。キャベツだけをたくさん食べると逆に便秘になる可能性があるので注意してください。
その他にも、キャベツをたくさん食事で摂取しているのに、便秘が改善されない。という方は食事内容のバランスを改善しましょう。私たちの体中の細胞はキャベツの栄養素だけで正常に働いていけるわけではありません。
正常な働きを期待しているのであればたくさんの栄養素をどんどん取る必要があります。野菜中心なヘルシーな食事を中心としながら適度に肉、魚なども摂るようにしましょう。
ダイエットと便秘解消、2つの目的を掲げる場合であってもバランスは絶対必要になります。一つでも栄養素が欠けてしまうと、体内の働きに傾きが現れるため様々な食品を一緒に摂るようにしましょう。
お腹が膨張しておならが臭くなる?
キャベツには、イソチオシネートと言われる成分が含まれています。
この成分は解毒作用・抗菌作用・抗炎症作用・血液サラサラ効果・消化促進作用・発がん性物質の抑制効果・美容やアンチエイジング効果があるとされていますが、その反面、ガスを発生させてしまうという副作用があります。がんに効果があるというのは驚きですね。
そのために一時的ではありますが、お腹にガスがたまって膨張してしまったり、おならが臭くなったりします。
症状が気になる方はキャベツをなるべく夜に食べるようにすれば朝にはガスは体内から放出されるので周りに迷惑をかけず予防効果がありよいでしょう。
摂りすぎると下痢になる?
先述したように、キャベツにはビタミンCが豊富に含まれています。一般的にはビタミンCは疲労回復や風邪の予防、肌荒れに効果があると言われています。しかし、過度に取りすぎてしまった場合、体に悪影響を与えてしまうことがあります。
例えば、一回の食事で3~4g摂取した場合、下痢や腹痛を引き起こしてしまう可能性があります。キャベツの量でいうと、100gあたりビタミンCがおよそ41mg含まれていますから、
キャベツ一玉が1000gあるとしましたならば、8玉以上食べた場合に下痢や腹痛を引き起こしてしまう可能性が起こりうるということですね。
一回の食事で8玉以上食べるということはそうそう一般人には不可能なので、ビタミンCの過剰摂取を心配する必要はなさそうですね。
病気の原因になる可能性
キャベツを食べ過ぎてしまうと甲状腺の病気を引き起こすといわれています。
これは、甲状腺が正常に動作するためには甲状腺ホルモンと言われるホルモンが必要不可欠で、甲状腺ホルモンを分泌するにはヨードというミネラル成分が必要になります。
実はキャベツにはゴイトロゲン(ゴイトリン)と呼ばれる成分が多分に含まれており、このゴイトロゲン(ゴイトリン)はヨードの吸収を妨げてしまう効能があるので、甲状腺ホルモン不足になり甲状腺の病気につながってしまうと言われています。
がしかし、実際はそれほど問題視はされておらず、体重が50キロ以上ある方では、一日に十キロ以上10〜12玉のキャベツを食さなければ影響は出ないと言われています。
常人であれば毎日キャベツを10キロも食べられるわけがないので、普段の生活で食べ過ぎを気にする必要はないと言えます。ただ、甲状腺関係の病気、甲状腺腫などがある方、についてはキャベツの過度な摂取は控えた方がいいのかもしれません。
キャベツで太る?
食事の前に食べると痩せると言われていた「キャベツ」ですが、実は意外と糖質の多い野菜です。
キャベツには、100gに4.9gの糖質の糖質が含まれていて、400g食べるとパンと同じくらいの糖質になってしまいます。1個のキャベツの大きさにもよりますが、1/3〜1/4のキャベツを食べると、パンと匹敵する糖質になってしまうこともあるので食物繊維ダイエット、糖質ダイエット中の方は注意が必要と言えます。
それ以外で言えばキャベツの栄養価はビタミンA、ビタミンC、ビタミンK、ビタミンU、カルシウム、βカロチン(ベータカロチン)、カリウム、葉酸などが豊富に含まれるためダイエット効果には抜群と言えるでしょう。
キャベツのカロリーはどれくらい?
キャベツのカロリーはおよそ100gに対して23kcalほどです。
1玉丸ごと食べると約1kgになるので約230kcal程度になります。鍋などでも1玉たべるのはなかなか難しいですし、1/4も食べればおなかが結構膨れますよね。
ごはん1杯が約235kcalということを踏まえると非常に低カロリーな食材と言えるでしょう。その低カロリーな性質を生かして行われるキャベツダイエットというダイエット方法があるほどです。
なるべく食前に食べることで消化を助ける効果もあり良いでしょう。
ダイエットに関する詳しい記事はこちらを参考にしてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?キャベツの便秘解消に関する記事。参考になりましたら幸いです。これを機に正しいキャベツライフを送ってください。冬になって鍋をキャベツで行ったりする際はスープにもたくさんの栄養が染み出してますのでガンガン飲み干していきましょう!
参考までに