コーヒーは健康に良い?メリットやデメリット、飲み過ぎのリスクを知ろう!

コーヒーに含まれている成分にはタンニンやカフェイン、ポリフェノール(クロロゲン酸)等があります。これらには、メリットとデメリットがあります。

メリットで得られる健康に関する効果があることは大きいです。デメリットに関しては、どういったマイナスの現象が起きるのか、それらに対する対策を押えていきましょう。

コーヒーを飲むことで得られる効果・メリット

コーヒー 健康 朝良い効果がたくさん得られます。それは、カフェインやポリフェノール(クロロゲン酸)が含まれているからです。

また、コーヒーの香りも健康に良い影響をたくさん与えます。では、どういった効果が得られるのか見ていきましょう。

覚醒を上げる(脳の活性化)

カフェインいは覚醒作用があり、特に、朝の眠気を覚まさせるのに打って付けです。コーヒーに含まれるカフェインが交感神経に作用することで、脳の覚醒に関する神経伝達物質であるホルモンの分泌が促進され、脳が活性化されます。これが脳波に影響を与えて覚醒を上げ、目覚めを良くします。

また、コーヒーを飲むことによる効果だけではなく、香りからも効果が得られます。コーヒーの香りを嗅ぐことで、脳の血管の血流を促進し、血行を良くします。脳は血行が良くなると活性化されます。コーヒーの飲料後では、記憶力や計算力、集中力も向上しているという報告がされています。これらのことより、アルツハイマー病(認知症)にも効果的だと言えます。

その他、65臍上のアルツハイマー病に関しての研究では、カフェインの血中濃度が高い人は、低い人と比較して発症が約2~4年遅いという報告もされています。この結果からも、カフェインの摂取は認知症の防止や遅延、脳の活性化に良いと言えます。

長寿効果

長寿の効果に対しては、様々な報告がされています。コーヒーを毎日習慣化して飲んでいる人の場合は、摂取していない人と比較して死亡率が低いという結果が調査にて報告されています。これを性別別に見てみます。男性の場合は、コーヒーを6杯/日摂取する人と比較し、摂取しない人よりも死亡率が約10%低いとされています。女性では、死亡率が約⒖%低いと結果が出ています。

しかし、ここで注意が必要なのは、1日4杯以上摂取すると、カフェイン成分の過剰摂取で逆効果となり、寿命が縮むとも言われていることです。

ダイエット効果

カフェインの効果の1つとして、脂肪燃焼の効果が挙げられます。また、カフェインの他にもポリフェノールであるクロロゲン酸が含まれており、これは脂肪分解効果があるため、更にダイエットに効果的と言えます。

これらの成分が含まれていることから、ダイエットに必要な有酸素運動を行う前に摂取すると効果が得られやすいと言われています。

なお、研究結果より、コーヒーを1日に3杯摂取する人は、摂取していない人と比較して脂肪の燃焼量が約2倍に上がるという報告もされています。より、ダイエットの効果が期待できます。脂肪燃焼効果のほか、空腹感が抑制されるという報告もされています。

運動との関連性

コーヒーに含まれるカフェインと運動の関係性には様々な実験の報告がされています。コーヒーを飲んだ後の運動時の酸素摂取量を調査したところ、コーヒーを飲まずに運動した時に比べて酸素摂取量の数値が高くなる結果が出ています。

つまり、カフェインを摂取することで、運動を開始してから疲労感を感じるまでの時間が延長され、運動の持続時間が長くなる、運動能力が向上するということです。

前述したダイエット効果に加え、有酸素運動を行う前にコーヒーを飲むと運動の持続時間も増え、これらからダイエットの効果が相乗効果として現れる可能性があります。

リラックス効果

コーヒーの香りを嗅ぐことで、脳のα派が増加することが報告されています。α波は、脳がリラックスしている状態の時に大幅に出現する脳波です。

この結果より、コーヒーの香りは脳を、心身共にリラックスさせる効果があると言われています。

消化器の機能を良くする

消化器が分泌するガスとリンという分泌液は、胃液の分泌を抑制しています。そこで、脂肪燃焼効果があるカフェインを摂取すると、適度な刺激を胃壁に与え、胃液の分泌を促進します。

このことより、消化不良の改善にも役立つとされています。上述しているコーヒーに含まれるクロロゲン酸、またをポリフェノールは、脂肪を分解する効果があり、カフェインと同様の効果が期待できます。

抗酸化作用(体のサビ対策)

人間の細胞には脂質(脂肪)が多く含まれています。

この脂質が、体内にある酸素と結合すると「酸化」という現象が生じます。脂質が酸化すると、「過酸化脂質」という酸化物質に変化します。「酸化」とは、「サビ」の事を言います。人間の体も、このようにして物質と同様に酸化(サビ)していきます。過酸化脂質は、体の老化現象やガンと密に関係しています。体がサビるということは、シワやシミ、たるみなどが生じたり、体が腐っていくということなので、ガンも発症しやすくなるということです。

そこで、ワインやココアにも含まれており、意外にもコーヒーにも多く含まれているポリフェノール(クロロゲン酸)が役に立ちます。ポリフェノールは、脂質が酸素と結合する酸化を抑制します。抗酸化作用を期待できることから、美肌効果(アンチエイジング)があるとされています。

体臭・口臭予防

クロロゲン酸の働きである抗酸化作用によって、体や口腔内の悪臭は予防・改善できます。カフェインには、腸の働きを活性化させて便秘の解消を促す働きがあるため、便秘解消されていると体臭や汗の臭いの対策になります。もし、消化不良で便秘の状態が続くと、胃や腸といった消化器官がから腐った食べ物や飲み物の臭いが口や体、汗として放つため、異臭の原因となります。

また、フラン類は、臭いのきつい食べ物の臭いを無臭化する働きがあります。これらの成分の働きによって、体臭や口臭を予防することができます。

病気の予防効果がある

コーヒーに関して、様々な疫学研究が行われており、薬理効果を得て様々な病気を発症する危険性が軽減させている報告がされています。薬理効果が得られる成分として、カフェイン、カフェー酸、クロロゲン酸(ポリフェノール)、タンニン、褐色色素、ニコチン酸(ナイアシン)、トリゴネリンといった物質が挙げられます。ニコチン酸は、ビタミンB群の一種です。

前述の、覚醒を上げるという点では、アルツハイマー病に効果的だと述べていますが、実は、その他にもたくさん挙げられます。では、どのような薬理効果が得られるのか、簡単に説明をしていきます。

・パーキンソン病予防

中高年男性に好発する神経変性疾患です。脳に神経細胞に異常を起こす原因となるアポトーシスの増加を、カフェインが抑制する働きがあると言われています。予防することはできますが、必ずしもパーキンソン病にならないとは限らないことに注意をしましょう。

・がん予防

コーヒーには肝臓ガン、大腸ガン、口腔ガンといった様々なガンの予防に効果的であると言われています。国立がん研究センターでは、肝臓ガン発症のリスクを下げる効果はほぼ確実であると報告されています。

その他にも、アルコールなどによる肝臓への負担を軽減する役割があり、ガンになる手前の肝硬変にも良いとされています。

・糖尿病予防

糖尿病には遺伝性・先天性のⅠ型糖尿病と後天性のⅡ型糖尿病があります。食べる食品や飲み物によっては血糖値が上昇します。そこで、コーヒーを飲むと血糖値を低下させるため効果アリとされています。世界の医学論文からも400編以上の論文にて糖尿病予防にコーヒーが効果的だと発表されています。

効果としては、クロロゲン酸が糖代謝を活発にする点と抗酸化作用によって血液をサラサラにする点、ポリフェノールの一種であるカフェインがインスリンの分泌を促進する点、インスリンの感受性を高めるといった点が挙げられます。

・動脈硬化や脳血管障害の予防

コーヒーに含まれているフェルラ酸は、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が肝臓で代謝されることで変化して生成される物質です。フェルラ酸の他に、カフェー酸も生成されます。フェルラ酸は、血の中の血小板が固まるのを防ぐ働きをしており、血液をサラサラにします。

その他に、抗酸化作用や善玉コレステロール(HDL)の活性化、悪玉コレステロール(LDL)を減少させる効果があり、前述したアルツハイマー病の予防や高血圧の予防にも役立ちます。これらの働きから、コーヒーに含まれるポリフェノールとフェルラ酸の相乗効果を狙うことができるとも言われています。

また、ビタミンB群の一種であるニコチン酸は、血液中のコレステロール値を低下させる効果が期待できるため、このことよりも動脈硬化の予防が期待でき、更に相乗効果を狙うことができます。

食事によってドロドロになった血液をサラサラにする、ということで食後に飲むことをおすすめしますが、注意すべき点は、コーヒーの豆を深煎りするとフェルラ酸を含有しているクロロゲン酸が損なわれるということです。浅煎りの物をおすすめします。

・心臓病予防

あらゆる心臓病に関与する心拍数と死亡リスクの関係は、疫学研究によって明確にされており、データーも出ています。コーヒーの成分は心拍数を少なくさせるため、死亡リスクを下げます。前述しているクロロゲン酸やカフェー酸、フェルラ酸といった成分の抗酸化作用や悪玉コレステロール生成の抑制、善玉コレステロールの活性化、血液をサラサラにするといった働きからも、あらゆる心臓病を防ぐことができることがわかります。

コーヒーを飲むデメリットと対策方法

健康 悪い

上記では、体内に取り込むとメリットとなる得られる効果について説明をしていますが、実際にはメリットばかりではなく、デメリットもあります。

カフェイン中毒になって過剰摂取をし続けると、場合によって死亡リスクを高めることもあるため、注意が必要です。どういったデメリットがあるのか押さえ、気を付けていきましょう。

骨粗鬆症の原因になる

カフェインを摂取すると利尿作用が促進され、排尿の頻度が増えます。排泄される尿にはカルシウムも含まれており、排尿するほど体に必要不可欠なカルシウムが排泄されてしまいます。

そこで、カフェインの摂取量を考慮する必要があります。毎日5杯以上飲むと飲み過ぎになり、排尿の頻度も増える可能性があるため、2~3杯に抑えるようにしましょう。

また、ブラックで飲むと成分が濃くなるため、牛乳やミルクで薄めたり、これらからカルシウムを摂取するようにしましょう。

脱水症状の原因になる

上述したように、コーヒーを飲み過ぎて利尿作用によって排尿の頻度が増えると、体が水分不足となって脱水症状を引き起こします。そうならないためにも、事前に飲み過ぎないようにしましょう。1日5杯以上飲むと飲み過ぎになります。

摂取量を考慮して2~3杯が無難です。また、状態が落ち着くまではカフェイン摂取を控えて、飲み物をお茶に変えるといった考慮をすると良いでしょう。

貧血の原因になる

尿として流れていく成分には、カルシウムの他に、鉄分も含まれています。脱水症状の原因でも述べたように、体外に排出され過ぎると貧血の原因になる可能性があります。また、コーヒーの成分に含まれるタンニンが鉄分と結合すると、体内の鉄分の吸収が阻害されます。すると、鉄分不足となって貧血を引き起こすリスクが高くなります。

ここで、コーヒーを摂取するタイミングを食後にすることがオススメです。食事の1時間前に飲んでしまうと、タンニンが体内への鉄分の吸収を阻害するため、注意が必要です。食後であれば、食事時に鉄分が体内に吸収された後なので、作用を阻害される可能性は低くなります。

自律神経失調症の原因になる

メリットの記述で、交感神経に作用して覚醒を上げ、脳を活性化させるといったことを述べていますが、この効果が過剰に作用すると逆効果になることがあります。

常に脳が活性化されて覚醒状態になるということは、その間、筋肉や神経などの器官も緊張・興奮状態になり、自律神経が乱れて遂には自律神経失調症に陥るリスクがあります。すると、落ち着きがなくなってイライラし始めたり、血圧や脈、発汗機能などのあらゆる機能が乱れます。

これに対しては、含まれるカフェインの量が少ないインスタントコーヒーを飲んだり、1日1杯など、摂取する量を減らして調整していくと良いでしょう。あまりにも不安な人は、病院の医師に相談するようにしましょう。

不眠症の原因になる

カフェインの効果によって覚醒が上がると言われていますが、朝や昼にカフェイン摂取をすることはそういった意味では良いです。

しかし、夜間や夕方頃に摂取すると、夜間の覚醒が上がり、睡眠を阻害する危険性があります。これによって、不眠症に陥る場合があるため、カフェイン摂取をする時間を考慮する必要があります。

ガンの原因になる

コーヒーの成分には、アクリルアミドという発ガン性物質が含まれています。少量ではありますが、過剰摂取することは望ましくないです。がん予防として有名なポリフェノールも含まれているため、全く飲まない方が良いというものでもありません。毎日摂取しても問題はないとされています。

なお、コーヒーフィルターにも発ガン性物質が含まれているため、その点にも注意が必要です。オーガニックのフィルターなどが販売されていれば、そちらを買うと良いでしょう。また、インスタントコーヒーや缶コーヒーには、合成甘味料や添加物、保存料が大量に含まれているため、これらの飲み過ぎにも注意が必要です。

消化器症状が出現する原因になる

メリットでも述べたように、カフェインは胃酸の分泌を促進して消化の作用を促進します。

そのため、胃の状態が良い時に飲むには問題はありません。しかし、空腹時や胃炎などの胃の状態が良くない時に摂取すると、これらの作用が逆効果となります。状態が良くない時に大量に飲み続けると、消化性胃潰瘍や胃炎の悪化の原因の1つとなる可能性があります。

特に、既に消化器疾患を患っている人はコーヒーの摂取を控えた方が良いでしょう。それでも飲みたいという人は、内科の専門医に相談してみると良いでしょう。

口臭の原因になる

コーヒーに含まれるタンニンやポリフェノール(クロロゲン酸)といった成分は、舌に付着すると、口腔内のpHが酸性に変化して唾液の分泌が抑制されます。唾液は、殺菌や口臭予防の効果がありますが、唾液の分泌が抑制されると、これらの効果が得られにくくなります。更には、コーヒーに含まれるこれらの成分は、香り成分となっており、更に口臭の原因となる可能性があります。

これに対しては、コーヒーの成分が舌に付着することで起きる現象なので、コーヒーを飲んだ後に歯磨きや舌のケアを正しく行うことで予防・対策をすることができます。特に、舌のケアに関しては間違えた方法で行うと逆に口臭や病気の原因となる可能性があるため、注意が必要です。

熱中症対策には不向き

熱中症の際は、脱水状態になるため、コーヒーは避けるべき飲み物です。コーヒーには、利尿作用があり、脱水症状を悪化させる危険性があるためです。

飲み物を変えて、経口補水液やお茶を飲むことをおすすめします。

妊産婦への影響

コーヒーに含まれるカフェインが妊産婦や胎児に悪い影響を与えるのかどうかは、的確な研究成果が発表されていません。

過剰摂取であれば支障はないでしょうが、それに保障はないため、気になる人はカフェインレスのコーヒーやミルクが多く含まれているカフェオレやお茶を飲むと良いでしょう。

不安な人や神経質な人は、産婦人科の専門医がいる医療機関にて相談しましょう。

まとめ

ミルクコーヒー 栄養

コーヒーからは様々なメリットが得られ、様々な病気の予防にも効果があることがわかります。その反面、デメリットもたくさんあるため、気をつける必要があります。

また、コーヒーを飲んでいれば病気の予防ができるというわけではありません。しっかりと十分に栄養を摂ることが基本です。

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