お腹が空いた状態で、今すぐに何か食べたいという欲求が強くなるのが空腹状態ですよね。
空腹の時は行動する元気もなくなり、やる気も起きなくなりますよね。しかしそんな空腹状態が健康的に良いということを知っている人はあまりいないのではないでしょうか??
今回は空腹の状態が生み出す、健康の理由について記事をかいています。
なんとダイエットにも効果的なので、気になった方はぜひ読んでみてください。いい空腹の状態を作り出し上手く利用することで、健康状態を維持できる可能性があります!
空腹が生み出す健康効果
早速ですが、空腹な状態は健康にとってどのようなプラス作用があるか紹介します。
空腹状態を30分〜1時間キープしてから食事をとるようにしましょう。その短時間でも様々な効果が得られます。
①老化を防ぐ
空腹の効果の中でも一番良いのが、若くいられる効果があることですね!
空腹状態の時に、サーチュイン遺伝子という若返りの効果がある遺伝子が働くのです。これは空腹時の時しか活発に働くことはありません。
このサーチュイン遺伝子が働くと、細胞の中にいるミトコンドリアの働きが促進されエネルギー効率が良くなるのです。
しかし、これは長期的な期間で行わないとあまり効果がない場合が多いので、若い状態を保ちたい人は、しっかり計画をたてて空腹状態と付き合っていけるようにしましょう。
サーチュイン遺伝子について
虫から人とにまで存在する遺伝子であり、抗老化遺伝子や長生き遺伝子などとも呼ばれる遺伝子でこの細胞の活性化によって長生きすることが出来ると言われています。
サーチュイン遺伝子から合成されているタンパク質は、DNAの結合に関係する物質になり遺伝的改変により寿命が延命する事が期待されています。
しかしこの働きについては否定的な意見も述べられており、実証までには至っておらず確定事項とは言えないものになります。
②代謝が良くなる
実は空腹状態が続くことで、体の新陳代謝が良くなるのです!
空腹の時間が長くなれば、「グレリン」というホルモンが分泌されます。グレリンの働きによって「成長ホルモン」の分泌が促進されます。成長ホルモンは体の新陳代謝を良くする働きがあります。
さらに、成長ホルモンの働きによりターンオーバー機能が活発になることから、古い細胞を新しい細胞へと入れ替えることができます。
新陳代謝が良くなることで、疲労回復の効果も期待できます。疲れている時は夕食を抜いて寝るという選択もありですね!
③記憶力が増す
空腹状態は、脳の記憶力を向上する作用もあります。
空腹状態になると、膵臓で生成され血糖値を調整するインスリンが低下してしまいます。そうなると脳のタンパク質が活発になり記憶力が向上するのです!
また満腹になってしまうと、逆に消化に体のエネルギーが奪われてしまうので。頭がうまく回らなくなるのです。胃や腸に血液が集中的に送られてしまう事が原因です。
特に勉強や仕事などをするときには空腹状態とはいわずとも、腹八分目くらいにとどめておくことを意識しましょう。
実際のデータ
これはハエで行われた研究結果になりますが、満腹のハエは空腹のハエに比べて鈍感で学習能力が低いという結果が報告されました。
行われた研究内容はハエに臭いを覚えさせるというもので、1の臭いの方では電気が流れることを覚えさせ、2以降の臭いには全く何もマイナスとなる問題が発生しないということを学習(体験)させました。
これで空腹時と満腹時のハエに行動の差が生まれるのかと言うもので、結果は上記の通り満腹のハエには規則性が見られなかったのに対し、空腹時のハエはその臭いを避けるように飛行、旋回していたという結果が出ています。
どうしてハエでの研究を?ということに関してはハエが最も空腹に対して敏感に反応する生物であるからです。ハエはインスリンと関連する血糖値の変化、低血糖症、肥満、短命などの表現型を有しているために最適な検体でもあったということになります。
④免疫力が高くなる
空腹状態を維持すると免疫力が高くなって、病気に対して強くなるのです。
空腹になることで、体内の白血球が活発に活動することで免疫力が強くなるります。これは生まれながらに動物に与えれているメカニズムなのです。
病気になったときなどに、栄養をとったほうが良いといわれていますが、お腹を空腹にして白血球の働きをよくしたほうが、病気の治りは早くなるのです。
しかし栄養失調などの症状が見られる場合にはこの通りではありません。その場合は食事から必要な栄養を摂取しないと症状は悪化するでしょう。
皮膚に乾燥が見られる。粘膜の乾燥が発生している。などの場合の空腹症状には栄養失調の兆候が見られますので、この場合はしっかり栄養を摂取するようにしましょう。
⑤ダイエット効率が高くなる
ダイエットのための運動を空腹時に行うと、効果が高くなります。
空腹の時に、ランニングなどの運動を行うと血糖の消費量も多くなります。そうなると体内に溜め込んでいた脂肪分からエネルギーを排出し血糖値も下がります。そのため空腹にダイエットをすると、いつもより余分に脂肪を燃焼することができるのです。
もちろん無理をすると、体に負担になるので気をつけて下さい。軽いジョギングやウォーキングなどの簡単な有酸素運動を行うようにしましょう。
食事=健康の概念は作られていた!?
1日3食の食事=健康的な食生活と認識している人が大きいると思いますが、上記の空腹状態が健康である理由について見ていると、実はそうでないことも言えると言うことがわかります。
しかしいつから食事が健康の絶対的な正義であると認識していたのでしょうか?ここで一旦その概念を再認識しておきましょう。
1日3食は間違い?
また、1日3食という基準がありますが、これについても実際はこれはエジソンが広めたプロパガンダだなどの意見もあります。(エジソンはトースターを開発した発明者でもあり、トースターを売るために1日3食を推奨していた。)1日3食になった背景にはいろんな説が囁かれています。
逆に1日に3食も取ってしまうと、胃腸での消化吸収にかなりの体力を消費してしまうので効率が落ちるとも言われ必ずしもしっかり食べている事がいいこととは言え無いことがわかります。
飢餓状態が身体のスイッチを入れる
本物の飢餓状態は完全に栄養失調や病的な空腹状態を指す言葉になりますが、プチ絶食による飢餓状態の状態を一時的に発生させる事で、人間に本来備わっている能力が呼び起こされて健康になるのだと専門家はいいます。
また乱れた食生活で体内時計が狂ってしまっている場合にも有効な手段になります。
具体的な効果としては胃腸の負担を減らし、古くなった細胞をしっかり代謝して無駄な細胞を新しく入れ変えることというものになります。
私達の身体の細胞は1日に60兆個もの新しい細胞を作っていますが、常にお腹が満たされている状態では一部の細胞はどんどん蓄積してしまいます。これが蓄積すると体調が悪くなったり、老化が進んでしまうわけですね。
しかしこれらをしっかり代謝することで循環効率が良くなり、本来の身体の軽さが取り戻されると言うわけです。
土日が休みの場合は金曜日から身体の調子を整えて、土曜日の夜までは水分だけで生活して日曜日から少しずつ食事を開始して月曜日に向けて普段の食生活に戻していくと良いでしょう。
こんな人は空腹に注意!
しかし誰もが空腹時が健康のメリットに繋がる訳ではありません。逆に空腹時が症状の悪化のサインになる場合もあります。
実際に空腹の影響で体調が悪くなったり、発作が発生する人も居ます。以下の項目に該当する人は注意してください。
低血糖症かも
身体の力が急に抜けてしまう。空腹時に比例して手の震えが発生する様になるなどの症状が発生していませんか?
その場合低血糖症の可能性があります。低血糖とは血糖値が低下している人と認識されるかもしれませんが、正確には血糖値の調節機能が正常に働いていない人の事を指します。
何らかの原因により血糖値が急激に低下してしまい、これ以上低下すると危険であることを脳が身体に知らせているために症状が発生します。
どんな症状が発生するの?
まず初期症状として感じられる症状は以下の通りです。
- 疲れやすい
- イライラする
- 太りやすく痩せやすい
- 甘いものを過剰に摂取したくなる
- 肉・魚をあまり食べない
- 食欲が不安定
- 夜に眠れずに日中に眠くなる
- 集中力が無い
これらの症状に心当たりがある人は要注意です。更に症状が強くなると低血糖発作を引き起こします。その場合の症状についても知っておきましょう。
- 冷や汗
- 動悸
- 手の震え
- 精神的パニック、混乱
- 意識障害
- 痙攣
30mg/dl以下の場合に低血糖発作が発生する可能性が高くなります。
低血糖症になる原因
正常な人の血糖値は100〜140mg/dl(空腹時〜食後)ですが、70mg/dl以下の血糖値の場合は低血糖症と診断できます。
ちなみに糖尿病や高血糖の人は110〜140mg/dl以上の場合に要注意数値となり120〜200mg/dl以上となると危険水域になります。
低血糖症の症状は膵臓の働きが低下していることでインスリンが正常に分泌できていない事が原因のことが多いです。
特に痩せているのに甘いものや糖を多く含む米などを多く食べている人は注意が必要です。
食事内容のバランスが悪かったり過度な食事制限、嘔吐や下痢をしている、激しい運動をしている事が原因になって発生することもあります。
ほとんどが食事が正常に取れていない状態から発生してしまうので、この症状を持っている人はしっかり食事管理を行って逆に空腹状態にならないようにしなければいけません。
空腹を紛らわす方法
空腹の状態を維持するのに慣れていないと、結構きつく感じる人も多いと思います。空腹の状態を維持する方法を紹介します。
①腹筋を鍛える
お腹が空いて力がでない可能性もありますが、腹筋を鍛える動作をすることで空腹を紛らわすことができます。
腹筋をすることで、お腹の筋肉に刺激が集まって一時的に空腹感を消すことができます。また激しい興奮状態になると、食欲が減少するので空腹でも我慢できる状態になります。
またダイエットにも効果があるので、空腹の時間を我慢しつつダイエットをするなら腹筋がおすすめです。
②歯を磨く
普段であれば食後にするはずの歯磨きを行うことで、空腹を紛らわしましょう。
歯磨きを行うことで口の中がさっぱりして、あまり食べ物を口に運びたくなくなるという心理現象が働きます。また歯磨き粉をつければ、味を感じるので食事をしたような感覚を覚えるのです。
もちろん食後の歯磨きも忘れないようにしましょう。
③無糖ガムを噛む
これは実際に行っている人も多いのではないでしょうか。
ガムを噛むことで、満腹感を感じて空腹を維持させる方法です。噛むという動作でヒスタミンが分泌されて、満腹中枢が刺激されることで空腹でも我慢できるようになるということです。
普通のガムだと糖分が含まれているので、無糖のガムにしましょう。長い時間の効果は見込めないので、他の空腹を紛らわす方法と合わせて試しましょう。
④炭酸水を飲む
炭酸水を飲んで、空腹を紛らわしましょう。
炭酸水を飲むことで、胃腸の血の流れがよくなり食欲を抑える事ができます。また摂食中枢という部分も刺激することになるので、食欲を抑えることができるのです。
水に炭酸が加わっただけの炭酸水を飲むのがポイントです。コーラやファンタには多くの糖分が含まれているので、あまり効果的とはいえません。
炭酸水ダイエットといったものもあるので、ダイエット効果も期待できます。人によっては逆に食欲が増したという人もいるので、自分がどちらか試してみましょう。
⑤ツボを押す
空腹を紛らわすための様々ツボがあるので、耐えられない時に押してみましょう!
・飢点(きてん)
耳の入り口の膨らんだヒダがありますよね、その根元あたりにあるツボです。文字通り飢をしのいで、食欲を抑える効果のあるツボです。
もちろん空腹の時だけでなく、食べ過ぎるのを抑えたい時にも効果があるので、いつもお腹いっぱい食べてしまうという方は試しに押してみましょう!
まとめ
空腹が生み出す健康効果
- サーチュイン遺伝子により老化を防ぐ
- グレリンの働きにより新陳代謝が良くなる
- インスリンが低下することにより記憶力が増す
- 白血球が積極的に活動することで免疫力が高くなる
- 体に溜め込んでいた脂肪も消費するので、ダイエット効率が良くなる
食事が健康という概念は作られていた?
- 1日3食が健康になるための法則というのは作られたものである
- 逆に内蔵が疲れてしまうという説
こんな人は空腹に注意
- 低血糖症
- 膵臓の機能が低下している人
- 低血糖症の症状が出やすい人
空腹を紛らわす方法
- 腹筋を鍛える
- 歯を磨く
- 無糖ガムを噛んで、満腹中枢を刺激する
- 炭酸水を飲む
- ツボを押して食欲を抑える
以上が今回の記事のまとめになります。
空腹状態が、こんなにも体に良い効果があるんですね!人間の本能のような感じですね!この効果を利用したダイエットや健康維持法もあるので、空腹状態もなかなか侮れないですよね。
もちろん無理をすると倒れることもあるので、あまり無理をしないようにしましょう。こんな効果があると知っていれば、空腹な時も少しは我慢しても良いかなと思えると思います。
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