夜型人間とは?朝型人間との違いや、メリット・デメリットを紹介!向いてる仕事は?

「夜型人間」と聞いて皆さんはどのように感じますか?早起きは三文の徳と昔から言われているように、朝早くから起きて活動している人のほうが規則正しく、社会的に認められてるイメージがあります。しかし人々の暮らしが豊かになった現代では、夜型人間のほうがメリットがある場合もあります。

今回はそんな夜型人間について詳しく説明します。

夜型人間とは

夜の月

朝早い時間から昼間を中心に生活している人のことを「朝方人間」といいます。一般的に日中働いている人や学校に通っている人はこの「朝型人間」です。

一方、午後から夜中を中心に生活している人を「夜型人間」といいます。

朝型人間と夜型人間の違い

朝型人間と夜型人間の活動時間の違いはわかりましたが、実際その他の部分では何が違うのでしょうか。

■体温リズム

人の体温は一日の中でも変化します。活動する日中は高く、睡眠時には低くなるというリズムです。つまり、活動時間が朝型と夜型とでは違うので、体温リズムが変わってくることになります。朝型人間の場合は一日の最高体温が17時ごろで、最低体温が午前1時頃となります。一方夜型人間の場合は、最高体温が21時ごろ、最低体温が午前6時ごろとなります。

また、最高対応と最低体温の差も大きく、朝型はおよそ0.7℃であるのに対し、夜型はおよそ0.4℃といわれています。

■メラトニンの分泌

睡眠ホルモンの一種とされるメラトニンは、覚醒と睡眠を切り替えて眠りを誘う作用があります。このメラトニンは夜になると多く分泌されます。分泌量が増えて体内に蓄積されると眠くなります。

メラトニンの分泌は光によって調節されるため、夜型人間の場合は朝型人間の方よりも約2~3時間遅くに分泌量が増えはじめます。

■寝つきの早さ

朝型人間は夜間に体温が早く低下するため、布団に入ってから睡眠状態になるまでの時間が早いです。一方夜型人間は体温が低下するまで時間がかかるので、布団に入ってから睡眠状態になるまでの時間がかかってしまいます。

また、睡眠時間にも差があり、早く寝つける朝型人間は早く目が覚めます。寝つきが遅い夜型人間は起きるのも遅くなってしまうので睡眠時間が長くなります。

■覚醒レベル

覚醒レベルが高いほど元気な状態といえます。実は覚醒レベルと体温は大きく関係しており、
体温が高いほど覚醒レベルも高くなります。

体温リズムが異なる朝型人間と夜型人間とでは、元気なタイミングも異なるといえるでしょう。

朝型人間と夜型人間の共通点

活動時間が全く異なる朝型人間と夜型人間に共通点なんてものがあるのかと思われますが、実は二つに共通していえるのが「遺伝子で決まる」ということです。

睡眠と目覚めのリズムを決めるのは体内時計ですが、この体内時計は遺伝子によってコントロールされていることが研究によって明らかになりました。

この遺伝子は「時計遺伝子」と呼ばれ、10種類以上も存在しているといわれてます。つまりこの遺伝子の組み合わせによって朝型人間か夜型人間なのか分かれるということです。

夜型人間の特徴

夜型人間

夜型人間の特徴について説明します。あまり知られていませんが、実は高い才能を秘めているのです。

IQが高い傾向にある

高知能の子供は、将来夜型の大人に成長する傾向があると研究報告されています。

また、朝型人間と違って夜に活動することで、その日の出来事やニュースをまとめて一度に知ることができるため、頭に入ってくる情報量が圧倒的に多くなります。

コミュニケーション能力が高い

人間はリラックスしている時ほど本音で話せます。一日のうちで朝よりも夜のほうがリラックス傾向にあるため夜型人間の方がコミュニケーション能力の高い人が多いです。

また、人々が集まるイベントやパーティーなども夜に開催される事が多いので、必然的に夜型人間のほうがネットワークを広げる機会が増えます。

芸術家や起業家などのクリエイティブ向き

夜型人間には他にはない斬新で独創的な発想力を持った方が多い傾向にあると研究結果が出ています。そのためクリエイティブな仕事に向いている傾向があります。

また、夜型人間はリスクを恐れない積極的なチャレンジ精神を持ち合わせていることから、起業して成功者になる素質を持っているともいえます。

時差ボケに強い

夜型人間は常に社会とずれた時間で生活をおくっていることもあり、柔軟性に優れています。

そのため体内時計も朝型人間よりも狂いにくい傾向にあるため時差ボケを起こしにくいです。

チャンスを掴みやすい

人との交流は新たな発想や機会を増やし様々なチャンスを生み出します。特に出会いの場が多いのは、日中の仕事が終わった夜に多く集中しています。

朝型人間は夜は疲れてスタミナ不足になっていたり、「明日も仕事で早いから」と交流の場を逃す場合があるのに対して、夜型人間はこの時間からテンションが上がり始めるため、チャンスに巡り合える確率も高まります。よって、チャンスを掴みやすいと言えます。

お金持ちの成功者

IQが高く、失敗を恐れないチャレンジ精神から夜型人間は高収入が見込める、一流の仕事が
できる能力が高い傾向にあります。

また、コミュニケーション能力が高く、人から認められやすいのも成功者になりやすい特徴です。

適応能力が高い

人とは違った生活リズムの夜型を選んだということは、環境に適応する能力が非常に高いといえます。

リーダー気質

チームや人をまとめるリーダーは、時として批判されたりと責任感の必要なポジションであります。夜型人間はコミュニケーション能力が高く、積極的なチャレンジ精神を持ち合わせているので、リーダーに向いています。

夜型人間のメリット

ハッピーアワー

朝早く起きてから活動している朝型人間のほうが、世間一般的には認められている傾向がありますが、夜型人間にもメリットがたくさんあります。

仕事がはかどる、高い集中力を得られる

日中働いている朝型人間が休んでいる夜は、電話やメール、騒音などから邪魔をされることがありません。静かな環境でより集中力を高めることができます。

ハッピーアワーが楽しめる

夜の活動時間が長いため、夜の飲み会に誘われても時間を気にすることなく参加することができます。

自由度が高い

社会の生活リズムから外れた夜型の生活は、誰かに邪魔されることもなく自分でスタイルを決められるので、自由度が非常に高いです。

ネットの普及で朝型に追いつける

インターネットの普及により、朝から活動していなくても簡単に調べて情報を得ることができます。

出世が早い

ビジネスマン100人にアンケート調査を行った場合、「出世が早い」と答えた約81%の方がなんと夜型人間だったことが分かりました。夜は静かで比較的仕事に集中しやすい環境なのと、他の人からの誘いやテレビなどの誘惑も少ないのが出世の早さにつながっているのではないでしょうか。

異性からモテる

恋愛活動を行う時間を考えてみてください。たいていの人が好きな異性との連絡やデートの約束を夜におこなっていませんか?日中は仕事があるので、どうしても夜になりがちですよね。

しかし、朝早くから起きて仕事をしている朝型人間にとって、夜遅くまで恋愛活動に力をいれるのは体力的にも辛い場合があります。

一方、夜型人間は夜からテンションが上がるため、あまり時間を気にせず異性や恋人との時間を楽しむこともできます。また、飲み会などの誘いにも比較的参加しやすいのでモテやすいといえるでしょう。

記憶力が高まる

受験勉強などを思い出してみてください。絶対に忘れたくない大事な内容は寝る前に再確認してませんでしたか。

夜寝る前に勉強したことは、記憶に定着しやすいといわれいます。これらの点から夜型人間は頭が冴えた夜に活動するので記憶力が高まりやすいといえます。

夜型人間のデメリット

ダイエット

メリットがあればデメリットももちろんあります。夜型人間のデメリットとして以下のような内容があげられます。

世間と予定が合わない

一般的にほとんどの人は日中活動する朝型人間です。ですので休日に出かける誘いをいただいた場合、活動を開始する時間のリズムが合わない場合があります

。朝型人間の場合は朝や昼一番から活動したいのに対して、夜型人間は夕方や夜から活動するので、使える一日の時間も変わってきてしまいます。

太りやすい

体内時計を司る物質として「ビーマルワン」と呼ばれる物質があり、その他にも脂肪を生成する性質をもっています。このビーマルワンが多く分泌される時間帯に食事をとると太りやすくなるといわれています。

特に分泌量が多い時間帯が22時~午前2時であるため、夜型人間は一番太りやすいタイミングで活動してしまってることになります。

ビタミンD不足

ビタミンDと聞くと食べ物に多く含まれているイメージですが、実は食べ物以外にも日光の光、つまり紫外線に多く含まれています。朝型人間は太陽が出ている時間帯に活動しているので、無意識のうちにビタミンDを摂取していますが、夜型人間はあまり紫外線を浴びる機会が少ないため、ビタミンDが不足しがちになってしまいます。

自立神経の乱れ

夜型人間は本来の人間の生活リズムから大きくかけ離れた生活をおくっています。睡眠ホルモンの一種であるメラトニンの分泌量が少ないため、睡眠の質の低下や睡眠不足になる可能性があるといわれています。

その結果、必要以上にストレスが蓄積され、感情コントロールができなくなったり、ネガティブな気持ちになってしまいます。

肌荒れ

私達人間の肌はターンオーバーを繰り返し、日々新しく生まれ変わっています。このターンオーバーには成長ホルモンが関係しており、効率よく分泌されるには睡眠時間が重要だといわれています。

特に多く分泌されるゴールデンタイムが22時~午前2時までの時間であり、この時間に睡眠をとっているほど、肌に良いとされています。つまり、夜型人間はお肌のゴールデンタイムに活動しているので、シミや肌荒れを起こしやすいといえます。

不眠症になりやすい

夜型人間の場合、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌量が少ない傾向にあります。そのため、朝型人間と同じ睡眠時間をとっていたとしても、睡眠の質に違いが生じ、浅い睡眠になってしまっている可能性があります。寝不足の状態と不規則になりがちな生活習慣によって、不眠症になるリスクが高いといえるでしょう。

また、このメラトニンには抗がん作用があるといわれており、朝型人間よりも夜勤などを行う夜型人間のほうが、発がん率が高まる研究結果も報告されています。

うつ状態になるリスクが高まる

うつ病の予防法として「早寝早起き」「朝日を浴びる」ことが良いとされています。うつ病の発症原因として「セロトニン」と呼ばれる脳内物質の不足があげられます。このセロトニンは交感神経刺激作用を持ち、うつ病を改善させる効果があります。

セロトニンは朝太陽の光を浴びることによって多く分泌される働きがあるため、必然的に夜中心の生活をおくっている夜型人間は、発症するリスクが朝型人間に比べ高いといえます。

免疫力低下

免疫力はと、風邪などの病原菌やウイルスの侵入を防いだり、体内にできた害をもたらす余分な細胞を除去する自己防衛機能のことをいいます。

この免疫力は自立神経の乱れにも大きく関係しており、人間は日光を浴びると交感神経が作用し活動的になり、日が沈むと副交感神経の作用でリラックス状態になり眠くなります。

つまり、夜型人間はこのリズムとは真逆の生活をおくっていることになり、自律神経の乱れから免疫力も低下してしまう恐れがあるのです。

夜型に向いてる人・向いてない人

クリエイティブ

夜型人間になろうと思っても、誰もが簡単に生活リズムを切り替えられるわけでもありませんし、向き・不向きはもちろんあります。

ここでは向いてる人にオススメの仕事と、夜型に不向きな人を説明します。

夜型人間に向いてる仕事

夜型の生活リズムのほうが自分には合っていると思っても、世間から外れ孤独に生活をするわけにもいきません。働いてしっかり自立する必要があります。

そんな夜型人間の方に向いている仕事を紹介します。

■ライティング

文章力を必要とされるライティングですが、高い集中力も必要とされる仕事です。ライティングの仕事は会社ではなく、家でもできる仕事なので、夜静かな環境で集中しておこなえる点から夜型人間に向いているといえるでしょう。

■接客業、飲食業

お酒を取り扱う飲食店や、24時間営業のレストランなど夜間に人が集中するため、一番活動的に動ける夜型人間の方にオススメです。

■緊急サービス

火事や交通事故など災害は時間に関係なく起こります。そんな時に助かるのが、消防や警察、救急医療などの緊急サービスです。

■病院

夜間のスタッフは常に不足しているといわれています。医療知識を持った専門スタッフ以外にも、清掃員や調理師など病院には様々な仕事があるため、自分に合った職種を選べます。

■メディアの仕事

テレビ局やラジオ局で働くスタッフや、ジャーナリストなど時間に関係なく日々仕事に追われています。

■フリーランス

自分で好きな時間を選んで働けるので、会社に属して朝から働く必要性はありません。

■配送業

日中引き受けた商品を夜間運送することが多い配送業は、夜活動する夜型人間には向いているでしょう。

■アーティスト、クリエイター

独創的かつ創造的な仕事はいつアイディアが浮かぶか分からないものです。夜静かな時間に
ひらめく場合もあります。

夜型に向いてない人

夜型に向いてない人、オススメできない人には以下の人があげられます。

■赤ちゃん

体内時計の機能がうまく発達していない赤ちゃんは、意識的に大人が昼夜の区別をつけてあげることで生活リズムが整ってきます。赤ちゃんの夜型化は、成長の遅れや集中力の低下、睡眠時間の減少など様々な悪影響を与えるといわれています。

■高齢者

認知症などを発症している高齢者が夜型の生活をおくると、さまざまな病気を更に引き起こす
危険があります。その一つが意識障害でもある「せん妄」と呼ばれる病気です。

せん妄になると強い不安感に襲われたり、幻覚を見たり、暴力をふるってしまう恐れがあります。

夜型の生活を改善する方法

目覚まし時計

好んで夜型の生活を選んでいる一方、夜型の生活を改善したいと悩んでる方も多いのではないでしょうか。そんな夜型人間を改善するいくつかの方法をご紹介します。

朝日を浴びる

朝日を浴びることによって、脳に「朝が来た」という信号がおくられるようになります。すると体内時計が調節されます。また、睡眠ホルモンのメラトニンも分泌されやすくなるので、自然と夜になると眠くなります。

目覚まし時計の時間を少しだけ早める

すぐに改善しようと思ってもなかなか体にしみついた生活リズムを変えるのは難しいものです。ですので毎日少しずつできる事としては、起床時刻を10分でも20分でもいいので少し早くすることです。

たった10分だけのように思えますが、これを毎日繰り返すことで徐々に朝の生活リズムに近づけていけるのです。

ブルーライトを避ける

スマホやパソコンの画面から出るブルーライトには、眠りのホルモンを抑制する働きがあると
いわれています。ですので、寝る1時間前にはスマホやパソコンを触るのは避けましょう。

お風呂で体を温める

朝型人間は日中体温が高く活動的です。しかし夜型人間は朝型体温が低いことが多く、テンションも下がった状態です。ですので、せっかく早起きしたとことで頭が冴えません。

そこでお風呂で体を温めることで血流を良くし、体温を上げてから活動することで徐々に
生活リズムも変えられます。

タンパク質を摂取

朝から元気に活動的に動くにはエネルギーの補給が重要です。そこで朝食にタンパク質を接種することをオススメします。タンパク質を摂ることで代謝も上がり、より活動的になるでしょう。

ご褒美を用意する

ただ無理に早く起きるよりも、何か自分にご褒美を用意するのも改善する秘策です。「明日早く起きれたら○○のケーキが食べれる」など楽しみを作り、意欲的に行動できるようにしましょう。

まとめ

いかがでしょうか。今まで夜型人間と聞くとマイナスイメージのほうが強かった人も、考え方が少し変わったのではないでしょうか。

時代と共に生活が豊かになり、人々生活スタイルも様々なものになってきました。朝型人間の暮らしを密かに支えるのは夜型人間であり、夜型人間の生活を密かに支えるのは朝型人間ともいえます。どちらも今の世の中には欠かせない存在ではないでしょうか。

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