酵母エキスとは?その働きや危険性を知ろう!食品添加物じゃないって本当?

酵母(酵母菌)は、パン、味噌や醤油、ビールやワインなどの酒類のような発酵食品の製造に必要不可欠な微生物です。

酵母エキスは、酵母の成分を抽出したものです。主成分であるアミノ酸がうま味成分なので、ヨーロッパでは、昔から天然由来の調味料として使われてきました。

酵母エキスは、食品だけでなく、サプリメントや化粧品、バイオ関係、ペットフードなどに活用されています。

でも、酵母エキスを「化学合成物質」として、危険性を警告する人もいます。酵母エキスの原料、製造法、活用方法、そして危険性についてお伝えしますね。

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酵母(酵母菌)とは?

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酵母エキスは、酵母(酵母菌)の成分を抽出したものです。ですから、まず酵母と酵素の基礎知識からお伝えします。

酵母菌は、単細胞生の真菌類の総称で、自然界には約350種類あると言われます。自然界では樹液や花蜜、果実に多く存在します。

酵母菌は、食品加工に多く使われます。食品によって、使われる酵母が異なります。パンにはイースト菌や天然酵母、ビールにはビール酵母、清酒には酒酵母という具合です。

[酵母の働き]

酵母には、食品の発酵を促す働きがあります。味噌や醤油、ビール・ワイン・ウィスキー・清酒など酒類、パン、ヨーグルトなど、発酵食品の製造には必要不可欠な菌です。

酵母を使った発酵食品には、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整える効果や、免疫力を活性化する機能があったりします。

酵母は、糖分を加えると、二酸化炭素と有機酸、アルコールを生み出します。酵母の仲間のイースト菌でパンが膨らむのや、ビールを製造する時に砂糖を加えるのは、このためです。

発酵

「発酵」とは「酵母菌の働きで、食べ物の味や栄養価が上がる」ことです。同じ単細胞生物の働きに「腐敗」というのがあります。「腐敗」は「食べ物が嫌なニオイや味を発し、人体に害を与えるようになる」ことです。

[酵素]

酵母は酵素の元と言えます。酵母(酵母菌)は菌という微生物ですが、酵素というのは、その成分です。

酵素は、「化学反応を促進する物質(タンパク質)」です。酵素にはいろいろな種類があり、種々様々な化学反応を引き起こします。ただし、酵母菌と同じように、「この化学反応を促進するのは、この酵素」というふうに決まっています。1つの酵素が、あれもこれも働くことはありません。

ヒトの生命活動を維持する酵素

酵素は、ヒトの身体の中で、食物の消化・栄養分の吸収・代謝・血液循環などを促進する働きを行います。酵素がなければ、生命活動を維持することができません。

ヒトの生命活動を維持する酵素は、大きく2つに分けられます。消化酵素と代謝酵素です。

(消化酵素)

食べ物は、そのままでは身体に必要な栄養分として吸収されたり、エネルギーになったりすることはできません。消化酵素が働いて、食べ物を酵素分解して吸収されやすい形にします。

タンパク質はタンパク質分解酵素により、アミノ酸のレベルにまで分解されます。

炭水化物はアミラーゼという酵素でブドウ糖に分解されます。

脂肪分はリパーゼにより脂肪酸とグリセリンに分解されます。

分解された栄養素は小腸から吸収されて、エネルギーになったり、身体を構成したりします。

(代謝酵素)

吸収された栄養素をエネルギー源として、身体のあちこちで生命活動を行うように働くのが代謝酵素です。呼吸・運動・脳の活動・皮膚の新陳代謝・血液循環などがスムーズに行われるようにします。

体内酵素を酵母で補う

もともとヒトが体内に持っている酵素を「体内酵素」といいます。消化酵素と代謝酵素は体内酵素で、ヒトが一生のうちに産生する体内酵素の量は決まっています。

そこで、ヒトは食べ物により酵母を摂り入れ、「食物酵素」を生み出して補います。酵母は酸に強いので、腸に達して酵素を生み出します。この腸内で酵素を生み出すことを、「発酵」といいます。

酵母が腸内で発酵を行うと、腸内にガスが発生します。

酵母は酵素を産生するだけでなく、酵素が働きやすくなるように、腸内環境を整えます。酵母菌は、二酸化炭素・有機酸・アルコールを産生します。二酸化炭素が増えると、腸内の悪玉菌が抑制され、善玉菌が増加します。

細胞壁分解酵素

酵素の中には、植物や糸状菌、酵母など細胞壁を有する細胞の、細胞壁を分解(溶解)する働きをするものがあります。細胞壁を分解して裸の細胞(プロトプラスト)を作る酵素を、「細胞壁分解酵素」または「細胞壁溶解酵素」といいます。

裸の細胞はとても壊れやすいので、外部から遺伝子や細胞器官を細胞内に導入して、細胞融合を行いやすくなります。

多糖類やタンパク質の加水分解の触媒となる酵素の混合物や、植物の雑種細胞を作るのに利用されます。植物の雑種細胞は、細胞膜を再生すれば、増殖して植物になります

[悪玉の酵母菌もいる]

酵母菌は真菌、カビの仲間の総称ですから、私達の生活に有用なものばかりではありません。カンジダ菌というカビ、水虫や腸炎を引き起こす病原菌も、酵母菌の仲間です。

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酵母エキスとは?

two-types-of-beer-1978012_960_720ビール

酵母エキスとは、酵母(酵母菌)に含まれるアミノ酸や核酸の関連物質などの成分を抽出したものです。酵母の有用な成分を、自己消化や熱水、酵素などで処理して抽出します。ペーストタイプ・粉末タイプ・リキッドタイプなどがあります。

酵母(酵母菌)の主成分はアミノ酸で、旨味(うま味)の元です。そのため、ヨーロッパでは昔から、うま味調味料として利用されています。特に、イギリス・アイルランドで狂牛病が問題になった時は、牛肉のブイヨンを酵母エキスに切り替えることもありました。

酵母エキスは、食品添加物ではなく、味噌や醤油などと同様に「食品」として分類されます。

[酵素エキスの抽出]

酵母は単細胞の微生物ですから、細胞壁と細胞膜によって細胞を護っています。細胞の成分は、水・タンパク質・脂質・炭水化物・遺伝子等々です。

この細胞壁と細胞膜を破壊すると、細胞内の成分を取り出す(抽出)することができます。

酵素処理

細胞壁・細胞膜を破壊する方法には、①酸(塩酸など)で破壊する ②アルカリ(水酸化ナトリウムなど)で破壊する ③酵素で破壊する の3つがあります。食品メーカーで酵素エキスを製造する場合は、③の酵素で処理する方法が多いようです。

酵素でエキスを抽出する方法には、①自己消化 ②細胞壁分解酵素を加える処理 の2つがあります。

自己消化

酵母自身が持っている酵素により処理を行って、有用成分を抽出する方法です。

酵母細胞を集めて破砕し、酵母細胞自身が持っている細胞壁分解酵素やタンパク質分解酵素により自己消化させたものを、「酵母自己消化物」といいます。

酵母を集めて加熱すると、40℃くらいで死滅し始めます。しかし、酵素の中には、30℃で活性化するものも、50℃で活性化するものもいます。細胞壁分解酵素とタンパク質分解酵素は、活性化最適温度が比較的高いので、他の酵素が機能しなくなると、かえってよく働きます。細胞壁分解酵素が細胞壁を溶かし、タンパク質分解酵素がタンパク質を分解し、旨味成分のアミノ酸を作り出します。

酵母菌は、死ぬ直前に自己消化を行います。何回も自己分裂を繰り返して、限界が来ると、自己消化を起こして死滅するのです。

酵母自己消化物の加工食品

酵母の自己消化物は、欧米において加工食品になっています。ベジマイト・マーマイト・プロマイトなどです。

これらの加工食品は、酵母の培養液に塩を加えて製造されます。塩を加えると、浸透圧により細胞が委縮して死亡しますから、自己消化がよく行われるのです。死んだ酵母を加熱して破壊し、細胞膜を取り除きます。細胞膜は、味を低下させます。

酵母の加水分解物が使われることもあります。

[酵母エキスの製造方法]

酵母エキスは、パン酵母・ビール酵母・トルラ酵母など食用酵母から抽出されます。

アサヒグループ食品では、ビールなど製造する過程において生じる廃酵母を利用して、酵母エキスを製造します。廃酵母は栄養分が豊富ですから、家畜の飼料にもなります。産業廃棄物の有効利用ですね。また、パン酵母を利用しても製造しています。

ビールから酵母エキスを製造する

ビールの原料は、大麦です。副原料がホップ・米・コーンスターチなどです。麦汁にビール酵母を加えて発酵させ、まずビールを製造します。その後に、栄養たっぷりの廃ビール酵母が残ります。

この廃酵母を洗浄します。まず遠心分離で処理し、大きな不純物を取り除きます。さらに、濾過して細かい不純物を除去します。フィルターで細胞カスなどを取り除きます。

濾過したものからエキスを抽出します。自己消化だけで足りなければ、細胞壁分解酵素を加えます。旨味成分を増やしたければ、タンパク質分解酵素を加えます。

抽出物を加熱して濃縮します。リキッドタイプやペーストタイプの酵母エキスは、これで完成です。粉末タイプの場合は、加熱を続けて乾燥し、水分をほとんど無くします。

パン酵母から酵母エキスを製造する

原料は、ビートやサトウキビです。ビートやサトウキビから砂糖を製造すると、糖蜜が残ります。これも1種の産業廃棄物ですね。

この糖蜜にパン酵母を加えて発酵させます。発酵タンクの中で、酵母菌は増殖し、タンパク質や核酸、ミネラル、ビタミンを取り込んで、栄養豊富な酵母菌となります。

この栄養豊富な酵母菌を洗浄して、エキスを抽出する製造方法は、上記のビール酵母と同じです。抽出物の加工法も同じです。

在庫の圧縮

製造業において、在庫の圧縮は何より大事です。財務上の負担にもなりますが、食品メーカーの場合は、賞味期限・消費期限が重要視されますから、在庫はできるだけ少なくする方が、賢明です。製品在庫・仕掛在庫(製造過程中の在庫)ともに圧縮します。

在庫圧縮において重要なのが、製造リードタイムです。「製造リードタイム」とは、製品が完成するまでにかかる時間のことです。製造リードタイムと在庫は極めて深い関係があります。

在庫量÷毎月の出荷量=製造リードタイムです。出荷量が変わらないのに、見込み生産をして在庫量が増えると、上記製造リードタイムが長くなります。出荷量が同じでも、在庫が減少すれば、上記製造リードタイムが短くなります。

製造リードタイムが短くなると、受注生産が可能になります。食品メーカーでは、受注生産が最も望ましいですね。

[酵母エキスの旨味成分]

酵母エキスが天然のうま味調味料になるのは、その主成分であるアミノ酸と核酸によります。

旨味とは、「アミノ酸と核酸によって生じる風味」のことです。

アミノ酸はタンパク質の構成単位です。核酸は遺伝子やDNAの構成単位です。どちらも生物を構成する基本的物質です。

アミノ酸の風味

アミノ酸の風味(旨味)は大きく3つに分けられます。①うまい・酸っぱい ②甘い ③苦い です。

うまい・酸っぱい風味を生じるのは、グルタミン酸・アスパラギン酸・アスパラギンです。グルタミン酸ナトリウムというのは、化学調味料の代表である「味の素」のことです。

甘い風味はグルタミンです。苦い風味は、ロイシンやフェニルアラニンなどです。

これらの物質を化合させて、いろいろな化学調味料を作ります。

「化学合成調味料よりも、天然のうま味調味料の方が安全性が高い」という人がいます。そこで、各食品メーカーは、酵母のタンパク質を分解して生じるアミノ酸の旨味や甘味を上手に組み合わせて、食品素材を活かす調味料を造り上げるのです。

酵母の種類や添加する酵素により、抽出されるアミノ酸の種類や量が異なりますから、酵母エキスの味も変わります。同じ酵母エキスでも、食品メーカーにより味が微妙に異なります。

メーカーは、より良い酵母エキスといううま味調味料を製造するために、酵母の種類や添加酵素、製造法などに工夫を凝らしているようです。

核酸の旨味

核酸にリン酸と糖が結合するとDNAになります。DNAが何億個もつながって遺伝子になります。また、核酸は、細胞内のRNAという分子も構成しています。

核酸には多くの種類があります。旨味を持つのは、イノシン酸とグアニル酸です。シイタケやカツオブシの旨味は、核酸の旨味です。

核酸は、酵母の自己消化で産生できますが、DNAの分解酵素を添加することもあります。

核酸のみの調味料を造る場合は、微生物の発酵生産により核酸のみを製造します。各メーカーでは、核酸を製造するために育種された微生物を保存しているそうです。

[酵母エキスの利用]

酵母エキスは、食品分野・健康食品分野・化粧品分野・バイオ分野・ペットフード分野など、幅広く利用されています。

食品分野

野菜のエキス、魚介類のエキスなどとともに、天然由来のうま味調味料として、料理をする時に利用する他、いろいろな加工食品の隠し味に使われています。

ラーメンやスープ類の隠し味になります。狂牛病で牛などから製造するブイヨンの危険性が注視されましたが、野菜だけのブイヨンよりも旨味を加えることができるようです。

(アロマイルド)

「アロマイルド」は、三大旨味成分のグルタミン酸・イノシン酸・グアニル酸が多く含まれています。「核酸高含有酵母エキス」と言われます。強い旨味が持続し、味にまろやかさを与え、全体のバランスを整えます。

健康食品分野

美肌効果・老化防止・免疫力アップを謳う健康食品やサプリメントに使われています。

健康食品の中で、国の定めた一定の基準を満たせば、「保険機能食品」として認定されます。特定保健用食品と栄養機能食品があります。

酵母エキスを利用した健康食品の中には、保健機能食品としての承認待ちをしているものもあるようです。

化粧品分野

酵母エキスに含まれるRNAやシスティンペプチドは、肌細胞の再生を活性化するので、皮膚の新陳代謝を整えて、皮膚が本来持っているバリア機能を高めます。

バイオ分野

酵母エキスには、アミノ酸やビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。細胞培養素材として、微生物などの細胞培養に使われます。また、微生物の発酵を促します。

ペットフード分野

犬や猫、その他ペットの嗜好材に利用されます。

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酵母エキスの危険性

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酵母エキスは自然食品で、いいこと尽くめのように言われますが、酵母は真菌の総称で、多種多様です。その働きも多様で、中には病原菌となることもあります。酵母は万能菌ではありません。むしろ、1つ1つの酵母菌の働きは限られていると言えます。

酵母エキスの製造過程で添加される添加物や製造法によっては、危険性が全くないとは言えません。アレルギーの問題もあります。

「100%純粋なアミノ酸を抽出することはできない。それ自体が危険だ」という人もいれば、「製造過程から見て、酵母エキスは化学合成調味料だ」という人もいます。

「化学調味料より酵母エキスの方が安全性が高い」とは、言い切れないのです。

[酵母アレルギー]

アレルギーとは、特定のタンパク質に対する過剰反応です。酵母菌は微生物ですから、タンパク質が主成分です。

イースト症候群(イースト・コネクション)

酵母エキスは、酵母のすべてのタンパク質が分解されてしまっているわけではありません。残っている酵母のタンパク質にアレルギー反応を起こす可能性もあるのです。

酵母エキスは100%純粋ではなく、酵母の死骸など不純物が混じっています。そのために、イースト・コネクションのアレルギーの人は、イースト症候群という特有のアレルギー反応を起こします。

酵母エキスにはアレルギー表示義務がない

しかし、酵母のタンパク質に対するアレルギーはまれなので、酵母エキスには、アレルギーの表示義務がありません。卵やエビ・カニなどアレルギーを起こしやすい食品には、アレルギーの表示基準が設けられ、表示義務があります。

[酵母エキス製造の問題点]

酵母エキスは、酵母菌の酵素処理が主な製造方法ですが、商品として製造する過程に様々な問題があります。もちろん、いろいろなメーカーで、より安全性の高い酵母エキスを抽出する製造法が考えられています。

遺伝子組換え酵母を使う

酵素エキスの原料となる酵母は、ビールなどの製造過程で生じる廃酵母、つまり産業廃棄物を利用していましたが、酵素エキスの需要が増えると、廃酵母だけでは間に合いません。そこで、薬や放射線で遺伝子操作を行い、アミノ酸を効率よく合成できる酵母菌を大量に製造します。

この遺伝子組換えした酵母に、サトウキビのカスやアンモニア化合物を与えてアミノ酸をたくさん合成させます。この遺伝子操作された酵母に、ビール工場などで出た廃酵母を薬で殺して混ぜます。死んだ酵母は消化酵素として働き、遺伝子組換え酵母を殺します。

遺伝子組換え酵母の死骸を、酵素や薬で加水分解して、酵母エキスを抽出します。

アミノ酸合成だけを目的にして遺伝子操作された酵母から抽出されたエキスは、「化学合成添加物」で、「天然由来の調味料」とは言えません。

製造過程の問題

酵母エキスは、酵母自身の消化酵素によって自己消化する方法か、酵母に細胞壁破壊酵素を加える方法か、どちらにしても酵素処理によって抽出されます。

(添加物による酵素処理の促進)

酵母が自己消化する場合、自己消化を促進するために、熱水抽出という方法がとられます。その他にも、自己消化促進のために、酢酸エチル・トルエンなど有機溶剤や高濃度の食塩を添加します。有機溶剤も高濃度の食塩も、酵母菌の死を速め、自己消化を促進します。また、カビやバクテリアから取られた細胞壁分解酵素を加えて、酵母の分解を促進します。

酵母を分解してエキスを抽出する製造法でも、カビやバクテリアから取られた酵素が利用されますし、有機溶剤や高濃度の食塩など添加物も使用されます。

(酸処理による有害物質)

酵母を酸やアルカリなどの化学分解によってエキスを抽出する方法では、微量ですが有害物質が生じます。

酵母を塩酸で酸処理すると、クロロプロパノールという有害物質が微量に生じます。塩素と酵母菌中の脂質が化合するのです。

動物や植物のタンパク質を塩酸などの酸で加水分解すると、たん白加水分解物ができます。漬物や醤油、即席麺、カレーなど加工食品の調味料として利用されます。九州の醤油は「甘くてうまい」と言われるのは、たん白加水分解物のおかげです。

タンパク質を酸で加水分解する時も、有害な酸分解物であるクロロプロパノールが生じます。

クロロプロパノールについては、食品添加物専門会議において国際的な規定があります。

[化学調味料不使用に惑わされない]

「化学調味料不使用」の表示があっても、「酵母エキス」「たん白加水分解物」の表示がある食品は、要注意です。

酵母エキスもたん白加水分解物も、身体に有害な食品でも調味料でもありませんが、「自然食品」「天然由来の食品」「天然由来のうま味調味料」というのは抵抗がありますね。製造過程や添加物を考えると、「化学合成調味料」とか「化学合成添加物」という方が合っているようです。

それなのに、わざわざ「化学調味料不使用」と表示し、「酵母エキス使用」とするのは、食品添加物に対する知識が不十分な消費者に対して、フェアではありません。

食品もどきの加工品

食品添加物を加えた加工品には「食品もどき」と言えるものがあります。塩酸やリン酸塩などの劇薬や有害物質が食品添加物に使用されています。こうした添加物を加えた加工食品は、食品として食べられていますが、食品もどきなのです。

加工食品を食べる時は、要注意ですね。

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まとめ 酵母エキスは酵母の成分の抽出物

酵母(酵母菌)は、単細胞生の真菌の総称で、現在350種類以上あるとわかっています。酵母は発酵菌で、糖を加えると、二酸化炭素・有機酸・アルコールを産生します。

酵母は味噌や醤油、ビールなど発酵食品の製造に欠かせません。種類が多いので、ビール酵母・清酒酵母・パン酵母などのようにそれぞれ用途が限られます。酵母は万能菌ではありません。酵母の仲間には、カンジダ菌など病原体となる菌もあります。

酵母エキスは、酵母の主成分であるアミノ酸・核酸・ミネラル・ビタミンを、自己消化や酵素(細胞壁分解酵素やタンパク質分解酵素)、熱水などで処理して抽出したものです。酵母エキスは、昔からうま味調味料として使用されてきました。食品添加物ではなく、食品として分類されています。

日本でも、酵母エキスは、天然由来のうま味調味料としていろいろな加工食品に使用されています。調味料用だけでなく、サプリメントや健康食品、細胞培養用の培地(細胞培養素材)、化粧品、ペットフードなどにも利用されています。

しかし、酵母エキスの製造過程を知ると、「安全性の高い天然由来の調味料用食品」ということに疑問が生じます。酵母エキスは、ビール工場などで出る廃酵母という産業廃棄物の有効利用だったのですが、最近では遺伝子組換え酵母を使用してアミノ酸を大量に産生したり、酵母の酵素処理を促進するために、有機溶剤や高濃度の食塩、カビやバクテリアから取った分解酵素を添加したりします。こうなると、「化学合成添加物」です。

酵母にはいろいろな効果・効能がありますから、酵母エキスにも、様々な効果・効能があります。酵母エキスに対する基礎知識を把握した上で、上手に利用することをオススメします。「天然由来だから」と、むやみに安全性を信じることだけはNGです。

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