長風呂は痩せる?ダイエットに有効?その真相と効果、効果的な入り方を知ろう!

長風呂で疲れを取ったり、ストレス解消をしている方多いのではないでしょうか。長風呂好きは女性に多いイメージですが、実はあの安住紳一郎さんも長風呂がお好きとか。

血行も良くなりさらに新陳代謝もよくなりそうですよね。そしてダイエット効果やリラックス効果も期待できそうなイメージの長風呂ですが、本当にそうなのでしょうか。何か危険はないのでしょうか。

そこで長風呂が身体に与える影響はどのようなものがあるか、安全な入浴方法はどのようなものかを調べてみました。

長風呂は身体にどんな影響が?

お風呂

長風呂は本当に身体にいいのでしょうか。身体にどのような影響があるのか調べてみました。

長風呂で肌が乾燥?

長風呂で老廃物が出て肌がきれいになりそうなイメージ、ありますよね。ところが長風呂は肌を乾燥させてしまう原因になるというのです。乾燥した後は、それを補おうと皮脂がたくさん分泌されます。そうなると肌が乾燥しているのに脂っぽくなりニキビができやすくなるということにもなってしまいます。

乾燥の原因、それは肌の潤い成分であるセラミドや皮脂膜を形成する皮脂、これらが長風呂で流れ出てしまうからなのです。長風呂は肌にはあまり良くなさそうです。ではなぜ流れ出てしまうのでしょう。

皮膚の構造はどうなっている?

まず肌(皮膚)はどのような構造をしているのかを見てみましょう。

一番外側が表皮、続いて真皮、皮下組織、という層になっています。表皮の一番外側は角質層となっています。この角質層、厚さはたったの0.02mmほどしかありません。その中に角質細胞がレンガのように重なり並んでいます。

セラミド(細胞間脂質)

角質細胞と角質細胞の間にはセラミドという細胞間脂質があります。角質細胞同士をつなげる役割をしているのです。セラミドが角質細胞同士をつなげることで肌の水分が保たれています。

さらには外部からの水分が入り込むのを防ぐという役割もしています。

皮脂とは

一方、皮脂は皮脂腺から分泌される油分と汗腺から分泌される汗でからなっています。これが皮脂膜となって肌の表面に薄く広がっています。外からの刺激から肌を守り、角質層の水分の蒸発を防ぐ役割をしています。

セラミドや皮脂が流れていってしまうのはなぜ?

肌の保湿のバリア機能を持つ大切な皮脂やセラミドが、長風呂で流れ出てしまうのはなぜなのでしょう。

皮脂は長い間お湯に浸かることで、お湯に流れ出してしまいます。汚れが落ちるのはいいのですが、必要以上に皮脂が取れてしまうと肌乾燥につながってしまいます。

これでボデイソープや石鹸などでゴシゴシ洗ったら皮脂膜がさらに取れてしまい、肌はカサカサになってしまいます。続けていくとこのままでは肌老化を招いてしまいますね。

また長風呂のあとに指先がふやけてしまった経験をした人は多いと思います。お湯に浸かることで角質層がふやけてしまうからなのです。直後は水分が皮膚に多く、しっとりとしていますがこれは一時的なものですぐに蒸発してしまいます。これは角質層のセラミドが流れ出てしまったところに一時的に水分が入ってしまったのです。

セラミドが流れ出たあとに入った水分はすぐに蒸発してしまいます。セラミドを失っているので、水分が蒸発してしまった肌は乾燥してしまうという理由があるです。

長風呂が心臓に与える影響は?脳への影響もある?

湯温が高めのお風呂に入ってドキドキした経験、あるのではないでしょうか。この時は血圧も上がっています。そうなると長風呂の心臓への影響も気になりますよね。心臓への負担はないのでしょうか。ぬるいお湯だから大丈夫でしょうか。

長風呂では大量の汗をかきます。たとえぬるめでも汗をかいていると、お湯の中にいると体温は下がりませんのでますます汗をかきます。そうなると脱水症状を引き起こし、血圧も上昇させてしまいます。

さらに深めの浴槽などで胸まで浸かるとさらに心臓に負担がかかってしまいます。最悪の状態では心筋梗塞を引き起こす危険性があるのです。

そして脱水で血液がドロドロになることで、血管が詰まり心臓だけではなく脳梗塞の危険性も出てきてしまいます。また血圧がもともと高い人だと脳出血になってしまう恐れもあるのです。

長風呂にダイエット効果はある?

お湯に長く浸かることでダイエット効果を期待している人も多いのではないでしょうか。

汗をかいて脂肪を燃焼させているというイメージですが、実は脂肪は燃焼していないのです。汗をかいて水分は減っていますので、一時体重が減ることもありますが、代謝がアップしていることは期待はできないのです。

デトックス効果が期待できるという意見もありますが、長風呂は長距離を走ったくらいの運動量なので過度の身体の疲れを招く恐れがあります。

長風呂でストレスは解消できるか

長風呂でストレス解消をしている方もいますよね。ゆっくりとお湯に浸かることで気持ちがリラックスしますし入浴剤などの効果も期待できます。

しかし長風呂でかえって身体が疲れてしまった、リラックスしたはずが目が冴えて夜、眠れなくなった、などという経験もあった方もいるのではないでしょうか。

低めの温度で15分程度なら、副交感神経が働いてリラックスモードになりますが、温度が高かったりあまりに長い入浴だったりすると逆に交感神経が働いてしまいます。

副交感神経はリラックスモードですが、交感神経は興奮させたりやる気を起こしたりします。また心臓がドキドキしたり血圧が上昇するのも交感神経の働きによるものです。このため、長風呂はストレス解消にならない場合もあるのです。

岩盤浴やホットヨガは?そしてサウナは?

ヨガ

岩盤浴やホットヨガ、そしてサウナ好きな方も多いと思います。

岩盤浴やサウナに長い時間入ることやホットヨガをすることは、長風呂のような身体への負担はあるのでしょうか。

岩盤浴の身体への影響は?

お湯に入るわけではないので、肌の乾燥の恐れはありません。汗をかいたら最後に軽くシャワーで済ませておけば大丈夫ですね。お風呂にゆっくり入ってしまうと皮脂やセラミドが流れ出てしまう恐れがあります。

岩盤浴も長い時間入るのは脱水症状につながり、身体の負担になります。たくさん汗をかくのが気持ち良いからとか、ダイエット効果などを強く望むあまりに、長時間入るのは避けましょう。こまめな水分補給が必要となります。

ホットヨガの影響は?

ホットヨガは身体にとても良いと言われています。岩盤浴にホットヨガ教室が設置されているところもあります。岩盤浴に通い始めたばかりなど身体が慣れていない時には突然チャレンジせず、慣れてからにした方が負担がかかりません。

ホットヨガのみを行う場合も温度、湿度とも高めの設定のところで行うので、少しずつ慣れていく方が安心して取り組めます。ヨガの効果を最大限に出すためにも、自分の体調に合わせて取り組みたいですね。こちらも汗をたくさんかくので水分補給が欠かせません。

インストラクターの方と相談しながら取り組むと安心ですね。

サウナは?

サウナも汗をかいて気持ちがよくスッキリします。血行促進効果も期待できそうです。ではサウナに長時間入ることはどうでしょうか。

サウナに長時間入ることは身体にどう影響する?

サウナも長風呂や岩盤浴と同様、長時間入って大量の汗をかくことは脱水を招き、心臓や腎臓の負担にもなります。効果がありそうだから、とか気持ちいいからと長時間入ることは避けて、適切な時間を守って利用しこまめに水分を取ることが大切です。

サウナに入っても毛穴は開き汗を大量にかいています。汗を拭こうとしてゴシゴシこすると皮脂が取れて乾燥してしまうので気をつけたいですね。

またサウナの後に熱いお風呂に入るなどの行為も、やめておく方が良いですね。

安全な長風呂の入浴法は?

バスタブ

では身体に負担にならず、安全に入浴する方法はあるのでしょうか。調べてみました。

肌のために良い入浴方法

長風呂で肌を乾燥させない入浴方法はどのようなものがあるでしょうか。まずは42度など熱めのお湯は禁物、ということです。皮脂もセラミドも流れ出てしまいます。

ぬるめのお湯(38度くらい)に入りましょう。またお湯に浸かる時間は10分から20分くらいにとどめておきます。また保湿効果のある入浴剤を入れて入るのもおすすめです。

またゴシゴシとナイロンタオルなどでこするのはやめて、泡を立て手で優しく洗う程度にとどめておきます。

そしてたっぷり水分を取り、化粧水と油分のあるクリームなどですぐ保湿をしましょう。

安全な入浴方法は?

長風呂が美容にも健康にもよくないことがわかりました。では身体に安全に入浴するのにはどうしたらよいのでしょうか。お風呂にはリラックス効果や血行促進効果が期待出来ますし、水圧によるマッサージ効果もあります。

毎日のお風呂、快適に気持ち良く、そして安全に入るには何に気をつけたほうがいいのでしょうか?

お風呂の温度はぬるめに

熱いお湯に入らないとお風呂に入った気がしない、という方もいると思いますが、熱いお湯は心臓に大きな負担となります。朝、どうしても目覚めないからお風呂に入る、などという場合には42度くらいのお湯に5分程度入るくらいにしておきます。心臓などに持病がある人はやめておきましょう。

夜ゆっくり入るなら38度くらいの設定にしておきましょう。体調が良くない時の入浴は悪化させてしまう恐れもあるので医師に相談するなどして、無理はしないようにしておきましょう。

冬のお風呂にご注意!

危険な冬のお風呂

心臓に負担がかかるのは長風呂もそうですが、温度差もあります。特に冬は脱衣所で寒い思いをして服を脱ぎ、お風呂で熱いお湯をかけお湯に浸かるという激しい温度差が生じがちです。

寒いと血管が収縮しているので、交感神経が働いて血圧が上昇してしまいます。そんな中裸になって、浴室に入りいきなり熱いお湯をかけたり、湯船に入ると血管が急激に拡張し全身に血が巡るので心臓に負担がかかってしまうのです。その状態で湯船に入っていると今度はどんどん血圧が下がってきます。

お風呂で突然立ち上がって目の前が真っ暗になる、というのは血圧が下がりすぎているためなのです。

冬のお風呂の安全対策

対処方法としては脱衣所もあらかじめストーブなど暖房機で温めることと、お風呂場は入る前からシャワーを出しておいて、お湯で温めておくことです。温度差をなるべく少なくすることが大切なのです。また湯船のフタは開けておくと浴室がさらに温まります。

湯船に入る前は、ぬるめのシャワーで心臓から遠いところから順にかけ湯をしてから入ると心臓への負担も少なく血圧の急上昇も防ぐことができます。深い湯船は心臓に水圧がかかってしまうので、浅めの、そしてぬるめのお湯に入るようにします。

温冷浴

温冷浴という入り方があります。これは交代浴とも言い、温かいお湯と冷たい水、これを交互に入る(浴びる)入浴方法です。この入浴方法は疲労回復に効果があり、血行促進効果もあるといわれ、スポーツ選手などがよく行っています。

温泉や銭湯には温かいお湯と水風呂があるので温冷浴を行うことができます。また家のお風呂でもシャワーを利用することで温冷浴はできます。

やり方は40度から42度のお湯に1、2分ほど入り、その後水風呂に1,2分ほど浸かります。または水シャワーを10秒から30秒浴びます。水シャワーは無理に全身に浴びなくても、足だけでも大丈夫です。これを6分から12分ほど繰り返すのです。

最後は水で終わることが大切で、水で毛穴がしまることで保温効果が期待できるのです。

この入浴方法は刺激が強いため、高血圧の方や心臓の悪い方は控えた方が良さそうです。また妊娠中の方は安定するまでは控え、安定期以降はお医者さんに相談しましょう。

それでもやっぱり長風呂がしたいときは?

入浴中

お風呂が大好き女子など、長風呂がどうしてもやりたい、という方はたくさんいると思います。

そんな方のために上手に長風呂をする方法を調べました。

上手に長風呂をする

長風呂が大好きで、長風呂に入ることがストレス解消になっている方もたくさんいますよね。そんな方は万全の準備をして長風呂に入ることをおすすめします。安全に楽しんで、肌への負担も少なくなるようにしたいですよね。

長風呂を楽しむ

長風呂用のバスグッズが雑貨屋さんに行くとたくさん置いてあります。長風呂用の机や、防水機能の頭に当てる枕などもあるので快適に過ごせるグッズを用意するといいですね。

机があれば細かいバスグッズも置けますし、いつでも水分補給ができる水も置けます。こまめに水分補給をしましょう。また防水対策をしたスマーフォンなどもあると、ネットサーフィンだけでなくいざという時連絡が取れる安心もあります。

さらに顔が乾燥しないようにクリームなども用意し、肌の保湿対策をするといいですね。

湯温も時間もほどほどに

それでも過度の入浴は身体の負担になるので温度は38度くらいに設定し、入る時間も1時間程度に抑えるようにしましょう。出たらすぐに全身の保湿をすると乾燥が防ぐことができます。

またお風呂でうとうと寝てしまう人は要注意です。血圧が下がって、脳への酸素が不足している可能性があります。そのまま寝入って、溺れてしまう事例もあるので眠くなったら上がるようにしましょう。

体調がすぐれなくなった時や、入っていてドキドキする、などの時も途中で上がるようにすると安心ですね。入浴後は必ず水分補給を忘れないようにしたいですね。

半身浴で長風呂をするには?

半身浴なら心臓への負担も少なくなりますが、湯温はやはり高くしないように38度くらいにします。冬は寒いので、上半身が冷えないように何か羽織るものを用意します。

半身浴でも水分補給は欠かせません。必ずこまめに水分がとれるように用意をしておきます。長い間入るといっても、汗をたくさんかいたら上がるようにした方が身体の負担にはなりません。その日の体調や気温によっても異なるので、無理をしないことをおすすめします。

半身浴は最後に頭を洗って身体もさっと洗って上がります。この場合も水分補給と、お肌への保湿対策を忘れずにやっておきましょう。

まとめ

銭湯

お風呂大好き、温泉大好きという方はたくさんいますよね。ゆっくり湯船につかる時の気持ちよさは疲れもストレスも吹き飛びます。中でも長風呂でゆっくりリラックスするのが大好きという方もたくさんいると思います。

しかし長風呂は肌への負担があり、乾燥肌の原因ともなっていることがわかりました。お風呂上がりは肌が潤っている気がしていたのは、一時的に水分を含んでいたからなのですね。

心筋梗塞や脳梗塞へつながる可能性もあるという、生命に関わる事態になることもわかりました。また妊娠している方や、持病がある方、高齢の方は特に気をつけて入浴するようにしてくださいね。

ポイントは水分補給、温度、時間の3つです。水分補給をこまめに、湯温はぬるめに、そして気温差を減らすことです。また気持ちいいからといってあまりに長時間の入浴は避けるということですね。

安全にそして気持ち良く楽しみ、日々の疲れやストレスを解消してぐっすり眠れるような素敵なバスタイムにしましょう。

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