インフルエンザの時お風呂はどうする?いつから大丈夫なの?

「インフルエンザのときにはお風呂に入らないほうがいい」という俗説がありますが、熱がでて蒸れた布団の中で過ごしていると汗をかいてしまいます。身体がべたべたして入浴したくもなりますよね。

実は熱や水分に弱いインフルエンザが感染者の入ったお湯から感染が広がるということはありませんし、注意さえすればインフルエンザでもお風呂に入っていいケースもあります。しかし知識がないまま入浴してしまうと悪化する恐れもあります。

インフルエンザが感染する原因や悪化する原因を知って、お風呂に入れるかどうか判断しましょう。

インフルエンザとは?

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インフルエンザウイルスに身体が侵されることで発症します。全身に倦怠感や筋肉痛が起こるほか、吐き気、腹痛、下痢、頭痛、発熱など様々な症状を引き起こします。

A型B型C型と種類があり、A型が最も症状が酷く、B型は発熱がでない場合もありますがつらい症状がでることもあります。C型は軽く、子どもにしかかからないウイルス、とそれぞれ特徴があります。毎年新型ウイルスがでてくる可能性があり、旧来ワクチンが効果がない場合もあり、誰でもインフルエンザにかかる可能性がある有名なありふれた病気です。

免疫力が正常にある若い人はインフルエンザを治療する薬を服用しなくても安静にすれば自然治癒することがほとんどですが、感染を防ぐため学業や仕事や公務を必ずお休みする必要があります。インフルエンザを治療する薬もあり、早期に飲むと効果があります。

お湯からインフルエンザに感染することはありません!

感染力が非常に高く、お年寄りや子どもに感染すると危険です。冬、乾燥した空間で感染力を増します。

しかしお風呂に入って感染することはないです。

あまり熱い風呂に入れば体力を使い病状が悪化ますし、かといってぬるいとそれはそれで冷えてしまうので、重症の場合はお風呂に入らないほうがいいとされています。

インフルエンザのときにはお風呂に入ってはいけない?

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結論を言うと「お風呂に入ると体内の温度調節のために体力を消耗する」「湯冷めが原因で体が冷えて悪化する」可能性があるのでお風呂に入ってはいけないといわれているようです。

発熱がないなら本人が辛くなければ入っていいという場合もありますが、しかし、

「インフルエンザで熱が上がるのは熱でウイルスを殺すため。じゃあお風呂に入って体温を上げたら治るのでは?」という理由で熱いお風呂に入ったりするのは大きな間違いです。

体力のある若者ならぐったりするだけで済むかもしれませんが、お年寄りなら下手したら死にかねません。絶対健康療法として勧めたりしてはいけません。

ぐったりして元気がなく、38℃以上の熱があったときは入浴は控えたほうがいいでしょう。解熱剤で熱が下がっている場合は熱がなくても入浴してはいけません。

どんなタイミングでお風呂に入ってもいい?

入浴できる体力さえあれば、感染が広がるわけではないのでインフルエンザが完治していない状態でも入浴可能です。

入浴可能なタイミングは以下の通りです。

  • 熱が38℃以下
  • ぐったりしていない、自分自身入浴で気分が悪くならなそうな気がするくらい元気
  • 湯冷めをせずに着替えられる
  • 著しく高温、低温のお湯につからず、温度差が激しくなる入浴方法をとらない。
  • 長風呂しない。ちょっと汗を流すぐらい。
  • 若くて免疫力が高い
  • 解熱剤や解熱剤を含む市販の薬品で熱だけが下がっているわけではない

ワクチンや抗インフルエンザウイルス薬のためにウイルスがどのくらい弱まっているか、基礎体力の有無により個人差があります。もし虚弱体質で体力に自信がないなら熱が下がって1、2日後ぐらいを目安にしたほうが無難です。

解熱剤で熱が下がっているときに入浴してはならない理由は下記で説明いたします。

熱がなくても解熱剤で熱を下げているときは入浴NG

熱がなく、お風呂に入る元気があれば入っていいといわれますが、市販の風邪薬や解熱剤を飲んで熱を薬で下げているときには入浴しないほうがいいです。

インフルエンザに侵されているのに薬などで熱が下がっている、という状態は、入浴しなくてもよくありません。インフルエンザウイルスの働きを弱めるために熱をだしています。つまり薬で熱が下がっているときはインフルエンザウイルスの繁殖が活発になってしまうのです。

ここで入浴して体力を落としたら最悪です。

よって「熱がなければお風呂に入れる!じゃあ解熱剤を飲もう!」という発想は本末転倒なので絶対にやめましょう。

薬の他にも加齢によって熱がでないことがあります。高齢者は特に入浴による体力低下が深刻な問題を引き起こしかねません。注意しましょう。

Q.薬の力で治った場合は入浴できないってこと?

いいえ、タミフルなどの抗インフルエンザウイルス薬で症状が改善した場合は別です。

症状しか抑えない解熱剤や鎮痛剤と違って、抗インフルエンザウイルス薬はウイルス自体の働きを抑えます。

この場合はウイルス自体が弱って体力の消耗がやや抑えられています。入浴できそうなら入浴可能です。

インフルエンザになったら身体を冷やしてはいけない理由

インフルエンザで熱が上がる作用は、インフルエンザが悪い働きのために熱を起こしているのではなく、身体がインフルエンザに対抗するために熱を出しています。

頭を冷やすのはよいですが、血流自体を冷やして身体に負担をかけるのはよくありません。冷たいお風呂に入って全身が冷えるのはよくありません。

人体は「温度差があると適切な体温をキープするために体温を上げ下げ」します。このとき身体はエネルギーを使ってしまうので、インフルエンザに対抗する分の体力まで余計に奪われてしまうのです。

お風呂に入っても湯冷めは避けましょう。

お風呂にはいって体力を消耗する理由

インフルエンザで熱が上がるのは熱でウイルスを殺すためなら、お風呂に入って体温を上げたら治るのでは?

と思う方もいらっしゃるかと思いますが、熱いお湯に入ることで身体は以下のような自律神経を働かせ、体力を消耗します。

  • 発汗
  • 体温調節
  • 長時間の体温調節

インフルエンザでなくても長時間温泉に入っていると「湯あたり」を起こしますよね。また発汗つまり汗をかくことによって「脱水症状」を引き起こす可能性もあります。

インフルエンザにかかっているときに湯あたりを起こすのは危険ですし、健康な状態で入浴するより、インフルエンザへの対応でただでさえ体力が落ちているのに、体力を消耗してしまうので温度差が激しい環境に身を置かないようにと言われているのです。

Q.体力消耗?入浴って身体に悪いの?

そんなことはありません。適度な運動は体に良いのですが、病気の時にフルマラソンはしませんよね。入浴も同様です。

健康な時に入浴するのはよいことですが、体力が消耗している病気のときには控えたほうが無難です。

インフルエンザのときに入浴しない理由が風邪をひいたときにフルマラソンをしない理由と一緒だとすれば、避けたほうがいいが歩かないわけにもいかない。多少歩く程度なら体力や体調によれば問題ないこともある、ということですね。

Q.布団で温まるのはいいのにお風呂で温まるのはダメなのはなぜ?

水に比べ、空気は温度を伝える力が弱いからです。

例えば100℃の金属、フライパンを触ったら火傷しますが、サウナなどで100℃以上の空気に触れても火傷しませんよね。100℃の水はどうでしょうか。沸騰したお湯にサウナでくつろぐくらいの時間、指を入れていることはできません。沸騰した100℃のお湯で卵を茹でればゆで卵になりますが、サウナに卵を持って行っても茹で卵はできません。

空気より水のほうが熱さを感じ、実際火傷の度合いも違うのです。水のほうが温度差を身体に伝えやすく、空気のほうがゆっくり温度差が伝わります。

温度がゆっくり伝わる空気であれば、体に負担がかかりにくいのです。生姜湯や漢方で体を温めるのも急激な温度変化ではないのでよいことです。

体力を奪われるのは「急激な」温度変化なので入浴が身体の負担になるのです。

お医者さんは入っちゃダメと言っていたけど、どっちが正しい?

インフルエンザを患ったらお風呂に入っちゃダメ!という俗説は「病気の時に入浴による体温の温度変化による体力消耗を避けるため」に重症の人、体力の低い人、子どもやお年寄りに向けられたお医者さんの言葉です。

若くて健康で体力も免疫力の高い人であれば「熱が下がって気分が良ければ入ってもいいよ。長風呂はしないで、できればタオルで拭くとか、軽く汗を流すくらいにしてね。湯冷めしたら悪化するから冷やさないように」とお医者さんに言われるケースもあるでしょう。

そのため、どっちが正しい、間違っている、お医者さんが間違っている、こっちが迷信、あっちがデタラメ、ということではありません。

お医者さんも患者さんの投薬状況、体力、年齢、免疫疾患の有無などを見ながらアドバイスしているはずです。

体力には個人差があるので、人によってお医者さんのアドバイスが変わることはおかしいことではありません。医師の判断を仰ぎましょう。

まとめ

インフルエンザに罹ったらお風呂に入ってはならないという俗説は、感染を防ぐためのものではありません。お湯につかるとお湯にインフルウイルスが流れて次に入った人が感染することはありません。そういった感染症がないわけではありませんが、インフルエンザは湿気に弱いウイルスでなのでお湯では感染しないのです。

この俗説の発端は「病気の時に入浴による体温の温度変化による体力消耗を避けるため」に重症の人、体力の低い人、子どもやお年寄りに向けられたお医者さんの言葉です。

若くて体力も免疫力の高い人であれば、熱がなく、体調が良ければ入ってもいいといわれることもあるでしょう。

若い人でも、病気の時に入浴で湯あたり、湯冷め、脱水症状を起こすと危険です。長風呂は控え、お風呂から上がったら体が冷えないようにし、よく水分補給をしましょう。

たとえ熱が下がって症状が緩和されても「解熱剤」「鎮痛剤」によって、ウイルスの働きが抑えられていないのに症状だけ抑えられているときに入浴するのは最悪です。

お風呂に入りたいから解熱剤や風邪薬を飲んでも無駄です。しかし風邪薬ではなく、抗インフルエンザウイルス薬でウイルス自体の力が弱まっているのであれば入浴も考慮のうちに入ります。

インフルエンザのときにお風呂に入りたいときは以下の項目に注意しましょう。

  • 激しい温度差で体力を消耗しないように気を付ける
  • 長風呂で湯あたりしないようにする。
  • 風呂上がりに体を冷やして湯冷めしないようにする。
  • 発汗による脱水症状に気を付け、水分補給する。
  • 熱が上がっているときは入らない。
  • 熱が下がっていても解熱剤の効果、高齢によるものであれば入らない
  • 起きることが辛いほどぐったりしているときはお風呂に入らない
  • 医師の判断を仰ぐ

以上、インフルエンザにかかったときにお風呂に入るときの注意点でした。

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