痰というと、どうもイメージがあまりよくありませんが、それは意外にその出した時のものと、出す時の音などに悪いイメージがあるからかもしれません。
ですが、この痰は非常に身体にとって重要な機能をはたしていて、外からのものに対して防御する機能をはたしています。今回はその痰が切れないということについて、お伝えいたします。
痰の役割について
人の身体は本当によくできているもので、本来体内に入ってはならないものが進入する時は、それを受け入れないように防御するようになっています。
例えば、ホコリなどがそうです。息を吸ってホコリが肺の中に入りそうになると、とっさに反応して咳をし、外へ排出します。これはホコリだけでなく、風邪などのウィルスや何か別の病原菌などもそうです。
ただその際に、呼吸器官に若干の菌などが付着します。これを取り除き外へ出すために出るのが痰です。ねばねばしたもので、粘着させて排出します。ですから、痰が喉に絡んだら、それはきちんと吐き出さないといけません。
もっとも、その痰は飲み込んでも、胃の内部に入り込み、胃液で菌は殺菌するので、問題はありません。ただ痰はやはり菌の他にもホコリなども混じっているので、吐き出したほうが当然清潔ではあります。
痰を切る方法
痰を切る方法を紹介します。
水分を多めに取る
水分を取ることで痰の粘った感じは取れます。特に体内の塩分濃度と同じ比率の塩水を飲むことで、痰の粘りがやわらぎ、出しやすくなります。このやわらいだところで吐き出すのがいいかと思います。
粘り気があるうちに出そうと思っても、慣れていないと吐き出そうと思ってもなかなか出ません。
喫煙を止める
これはもう痰を出すという問題だけでなく、他のあらゆる病気を防ぐ意味でもやめるべきでしょう。回りも迷惑がかかります。
特に大きな病的な理由がなく痰が絡む人は、もともと喉や肺が強くない人と思われます。そこへ喫煙という有害の行為を行えば、当然に痰はもちろんのこと、咳も止まらないと思います。
喫煙者の痰は、煙の影響もあり、黄色よりももっとどす黒い色をしています。これは、痰としてすべて吐き出せているわけではなく、その一部は体内に入り込んでいますので、余計に身体にとっては悪いことになります。
痰が切れないと思う前に、喫煙の習慣を止めれば、即、痰も治まることとなります。
喉の気道を乾燥させない
喉がうるおっていないと、痰が出やすくなります。
また、その粘り気も強くなるので、排出するのに苦労することになります。特に空気が乾燥している時は、部屋に加湿器などを設置して、喉に潤いを与えるようにすることが痰が絡まず切れやすくなります。
痰を取る薬を服用する
去痰薬という痰を取る薬がありますので、服用すると楽になると思います。これは一般の市販薬としても手に入れることができます。特に年を取っている人には、痰を出すような力がないと思われますので効果を発揮します。
また、痰は咳と同様、出すことも咳をすること自体も体力を使いますので、服用することにより体力の温存もできるということでは、利用しない手はないと思います。
意識的にくしゃみをする
痰が詰まっている時に、くしゃみをすると痰も一緒に飛び出してきます。その要領を利用し、痰がかなり絡まってきたら、意識的にくしゃみをすることをお勧めします。
やり方は、ティッシュを細長く切り、こより状にします。それを鼻へ突っ込みこそこそとくすぐることで、くしゃみが出ます。同時にティッシュで口をおさえると、見事ティッシュに痰が出ています。要領よく痰を出せない人向きかと思います。
病気によって痰を切れない可能性も
病気により、痰が切れない可能性もあります。
気管支炎
喉と肺の通り道である気管支にウィルスが入ることが原因で、炎症を起こすことです。風邪をひく時も、元々は喉から気管支への影響がほとんどです。
気管支炎にも種類があり、慢性、びまん性、急性などです。慢性は原因不明の咳や痰が長く続くことです。期間は特にきっちりと決まっている訳ではありませんが、おおよそ3か月以上続いているものが当てはまると思われます。この場合の原因は不明ではありますが、おそらく環境汚染とか喫煙や細菌などと思われます。
びまん性は気管支と肺を結ぶ場所が炎症を起こしていることで、これも咳や痰がでます。急性も同様で、元々それほど気管支が強くない人が、風邪などの影響で咳や痰がでる症状で、風邪が治まるとこちらの症状も治まります。
対処法
基本的に気管支炎は、やはり呼吸する際の空気がきれいであれば、症状は重くならない傾向にありますが、現代の特に都会に住む必要がある人にとっては難しいと思われます。
強いて言うなれば、喫煙などを意識的にシャットすることです。これは副流炎においても同様といえます。ですから、喫煙する者とは一緒に行動しないことも重要です。
この副流炎自体は、ものすごくよくないということも、かなり以前からの警告の通りであり、特に気をつけることは重要です。詳しくは、気管支炎はうつるの?症状や原因を知っておこう!を読んでおきましょう。
副鼻腔炎
これは昔でいう蓄膿症です。つまり鼻の奥に細菌などが入り込み炎症を起こすと同時に、腐敗することです。この病気にかかると鼻の奥から鼻水や痰が出るようになります。
重症化すると、濃い黄色の膿のような粘り気のある鼻水になり、若干血も混じることがあります。これが喉へと流れて痰となり絡んできます。炎症の膿なので、痰としては非常に取りにくいものとなります。
対処法
現状は、抗生物質で炎症とその腐敗をふせぎ、割と楽に治癒します。この投薬以前の治療法は手術がメインであり、鼻の奥の炎症部分を削る手法が取られていました。
詳しくは、副鼻腔炎って自然治癒するの?種類や原因を知ろう!を読んでおきましょう。
肺がん
ここまでくると、もはや治癒する方法は、手術とか抗がん剤などに頼るしかありませんが、その過程においては咳や痰もかなり長期に渡って出ていたはずです。
それにもかかわらずに悪い習慣を続けて、なおかつ放置していたものと思われます。正直、その症状を抑える方法はほぼないと思われます。
対処法
がんの治療は、手術してその部分を切除するか抗がん剤でがんの細胞を死滅させる以外に方法はないと思いますが、どちらも辛いものになることと思います。
特に抗がん剤は、がんの細胞を死滅させると同時に、健康な細胞も傷つけることになります。メディアに登場する有名人もそのほとんどが、亡くなっていることを考えれば、抗がん剤がいかに無力かが、お分かりになると思います。
ただ、肺ガンでも東洋療法で完治する方法もあります。ある医者は、漢方薬でがんの細胞を死滅させ、その後に手術で死滅したがん細胞を取り除くという施術を行っています。
この方法ですと副作用もなく、かなりの確率で快方に向います。実施している医師は少ないのですが、試してみる価値はあるかと思います。
詳しくは、肺がんの初期症状をチェック!咳や背中の痛みに要注意!を参考にしてください!
肺梗塞症
肺の一部に血液が流れなくなり、その部分が壊死してしまうことです。つまり血液内に血栓ができて、それが肺の内部で詰まっていることです。詰まっているところから先は血液が流れないため、酸素不足などを引き起こします。
この症状は呼吸困難になり、胸に痛みを覚えます。咳や痰は当然のようにでます。その咳や痰には血液が混じることがかなりあります。
対処法
食事などに気を遣い、血栓ができないようにすることが大事かと思われます。血栓は、肺だけでなく、血管内をくまなく全身を巡ることもありますので、他の病気を併発しないように注意したいところです。
壊死した部分は、手術で除去することが必要になろうかと思われます。
肺水腫
肺の中に水が溜まってしまうことで、呼吸をするのが困難になります。咳や痰がかなりでますが、痰に関しては独特の痰が出ます。血液と空気が混じってピンク色をしていて、泡が混じっている痰となります。
呼吸する時も非常に苦しいため、ヒューと本来の呼吸音とは変わった音がでることでも病状の悪化がわかります。
対処法
溜まっている痰は、適宜に吐き出す様にしたほうがよいかと思います。また、水が溜まっている部分は、肺の機能として働いていないため、酸素の吸入度が非常に少なくなります。
横になるとさらに苦しくなりますので、早急に医師の診断と治療が必要になります。呼吸が困難になるよりも、胸が痛んだり、痰が絡んだりで、おそらくそこまで放置することはできないと思います。
詳しくは、肺に水がたまる原因は?症状や病気の可能性についてを参考にしてください!
逆流性食道炎
こちらの病気は、暴飲暴食が原因となり、胃液が喉の部分まで逆流する症状です。食道とつながっている胃の入り口の部分の括約筋が弱ることで起きる症状で、逆流する胃液の影響で喉の奥には透明色の痰がからみます。
これは、胃液が逆流するので食道が若干溶けます。そのために痛みを生じますが、水分を取ることで痛みは一時的に治まります。ただ、あくまで一過性であり、食生活の習慣が乱れたままだと、何度も繰り返すことになります。
対処法
習慣的に治していくしかないということですが、食事は食べる過ぎに注意する他、アルコールの取り過ぎ、食事のあとにすぐ横になってしまうなどのことに注意を必要とします。
このような対処法で、喉の炎症も治まるので痰も徐々に減ってくると思います。
アレルギーなど外的な理由により痰が切れない
アレルギー性気管支炎
体質的にアレルギーの人は、その対象となるものに接することで、絶えず咳や痰が出ます。例えば猫アレルギーやハウスダストなど、その対象となるものの数は相当の数に上ります。
やはりこれも他の症状と同様に、その異物が入り込もうとしているのを阻止するため、咳と痰が出やすくなります。この場合の痰は割とさらさらとしています。ですから、吐き出しやすいとは思います。
夜に眠るときにそのアレルギーの元がどうしても気管支に入りやすいので、朝に起きたときに溜まっている痰はきちんと出した方がいいと思います。
対処法
現在はアレルギーに対応する薬もいいものが出ているので、利用しない手はないかと思います。しかし、そのアレルギーの原因が体質にあるのなら、体質の改善をすることは重要です。
気管支喘息
喘息は空気のよくない環境からの影響がかなりあるようです。また、気候も影響があるようで、気圧が低い時はその発作が出やすくなります。
発作が出ると、気管が狭まり呼吸が苦しくなります。合わせて痰もからむことで、二重の苦しみになります。ただ、やはり気管を拡張する薬もありますので、常備持っていることでその対応ができると思います。
とにかく咳が出て、体力を奪うと同時に、さらに夜などにこの症状が起きると睡眠もままならないので、早急の対応が必要となります。
対処法
吸引タイプの気管拡張薬を利用し、例え深夜でも病院での治療が望ましいと思います。呼吸困難というのは思った以上に苦しいものです。
慢性閉塞性肺疾患
これはCOPDといって、喫煙の習慣が長年に渡って続いているような人がかかりやすい病気です。主な症状は、ちょっとした運動でも息切れがし、痰がからみやすいということです。
息切れは体力の低下も影響しているので、常日頃から運動をするように心がけることは重要です。この病気は他に気管支炎も起こしやすいとの報告もあります。
対処法
適度の運動習慣は、肺を強化する意味でも必要です。また、自分はメタボではないから運動はしないという人もいますが、メタボでないので運動不足は別個の問題です。
身体を動かす習慣をつけておくことが、全般的にいえますが、病気を寄せ付けない身体にすることができるのです。
ウィルスや細菌により痰が切れない
ウイルスや細菌が原因となり、痰が切れない可能性があります。
肺結核
肺結核は投薬と安静で治癒します。ただ、症状はやはり痰がでますし、咳もかなり出ます。最近の結核は症状が非常に軽いので、一見結核と解からない症状のものも増えているということです。
当然、血を吐くなどということもないので、それほど重症化することもありません。目安として2週間ほど、咳と痰が止まらないということであれば、結核の疑いがあります。
対処法
現在は抗結核菌薬を2ヶ月ほど服用し、経過を見ることでほぼ治癒します。ただ、糖尿患者、幼児、免疫力が落ちている人は、予後の経過観察が必要です。
緑膿菌
あらゆるところに存在する常在菌である緑膿菌は、普段は何の影響も及ぼしません。ですが、免疫力が落ちている人に反応し、毒を出すという特徴があります。
ですから、油断のならない菌であり、肺などの呼吸器に感染すると咳や痰も出ますが、痰は特徴的で緑色をしています。また、胃や腸へ感染すると下痢や腹痛を引き起こします。
対処法
抗生物質での対処となりますが、体力や免疫力が落ちたりすると悪さを発揮しますのでかなり厄介ではあります。
詳しくは、緑膿菌の症状とは?治療法や原因、予防方法を紹介!を読んでおきましょう。
非細菌性感染症
細菌以外の微生物で感染する気管支炎で、マイコプラズマ、クラミジアなどにより感染します。比較的痰の量も少ないということですが、悪化すると呼吸困難を起こします。
対処法
薬による治療となりますが、原因が何かの追求を行い、それにあった投薬ということになります。
痰の色での判断
透明の痰
主にアレルギー性気管支炎や気管支喘息の際には透明の痰が絡みます。痰が透明に近いのは、まだ初期の症状であり、風邪などのかかり始めと同様です。
黄色の痰
肺や気道が炎症を起こして、ウィルスや細菌に抵抗している時に黄色になります。ある意味直りかけの症状となります。ただ、きちんと排出するようにしましょう。この黄色い痰は、ほとんどがウィルスや細菌の死骸です。
緑色の痰
上記の重傷の一歩手前です。やはり抵抗中の状態で、戦っている時です。また、慢性気管支炎の場合も痰は緑色になります。それと、進行しつつある副鼻腔炎の可能性もあります。
この副鼻腔炎は、炎症が進んで、膿が出て色が濃くなっていることもありますので、こちらはさらにたいへんな状態と考えていいと思います。詳しくは、痰が緑色になるのは病気?原因や対処法を紹介!を参考にしてください!
茶色の痰
痰の色が茶色になるということは、出血の疑いがあります。どこか内部で出血し、それが痰と合わさっている可能性が高いと思われます。結核や肺がんなどの時は、痰が茶色になっている傾向が強いとの統計も出ています。これは直ちに医師の診断を受けるべきかと思います。
まとめ
いかがでしたか。特に病気でない時に出る痰は、そのほとんどが風邪などの影響かと思います。これは、普段から免疫力をつけておくことで、充分に予防できるのではないのでしょうか。特に免疫力をつけるには、乳酸菌を摂取することで腸内の環境を良くします。
以前は街中で見かけるオヤジの「かーっ、ぺっ!」と勢いよく痰を出すことは、マナー的な要素も含め、犬猿されたものです。
できればこっそりと痰を排出する方法を実行したいと思うのは、おそらく多くの人が感じていると思います。
ただ、痰もそれなりに意味があり身体を守る上ではよくできているものと感心してしまいます。それだけに、今回の痰の意味を充分認識しておくことは大事だと思います。
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