みなさんは、痰が出そうになったときに外に吐き出しますよね。
しかし、痰を飲み込んでしまうとどうなってしまうのか、痰は飲み込むべきではないのか、などと知っておきたいことはいっぱいあることでしょう。
また、花粉症やアレルギーで大量の鼻水に悩まされているときや風邪で喉や鼻が炎症しているときなど、鼻水や痰を飲み込んでしまうこともあるでしょう。
鼻と口は繋がっているので、鼻水が大量が出ているときなどは自然に口の中に落ちてしまいます。あまり気持ちの良いものではありませんが、ひどいときにはこれを吐き出すというのも難しいですよね。どれほど気をつけていたとしても、無意識のうちに痰を飲み込んでいることが多いでしょう。
そんな痰が何でできているのか、また鼻水との違いや飲み込むことについて紹介していきます。
この記事の目次
痰には何が入っているのか?
痰には一体何が入っているのか気になることでしょう。
「痰」というのは肺に侵入したホコリやバイ菌、またはそれらと闘った白血球の跡などが、肺や気管支の粘液と一緒に塊になったものです。
痰は発生しないほうが良いのですが、空気が悪かったり、炎症が起きてしまうと溜まってしまいます。空気には多くのウイルスなどがうようよとしていて、私たち人間はそれを無意識に吸いこんでしまうことがあることでしょう。
そういった時に、肺に直接ウイルスなどを吸い込んでしまわないように、気道の中でウイルスを包みこむ仕組みになっております。この包み込んだものは、普段無意識に飲み込んでしまっているのですが、量や性質により飲み込めない場合に痰になります。
痰は風邪やその他の病気のサインとしても働いています。
痰は飲み込むべきではないのか
痰が溜まると良くない理由は2つあります。
1つは大量の痰が溜まると、呼吸に影響が出るということで、もう1つは、バイ菌が溜まることによって肺炎や気管支炎になってしまうということです。
風邪で免疫力が低下している時や、体調が悪化している時は、肺でバイ菌が増殖しやすい状態になっているので、肺化膿症という病気を引き起こす恐れもあります。ですので、痰を飲み込むのは良いことではなく、体の外へと出したほうが良いということになりますね。
痰を飲み込むということは、バイ菌を体の中にまた入れてしまうということになってしまいます。胃にさえ入ってしまえば、強力な胃酸という胃の消化液が退治してくれますが、退治できないものもあります。
もし、気道に入ってしまったら退治することが出来なくなってしまいますので、気管支炎や肺炎などといった病気の原因になることもあるのです。
なので、痰が出たらすぐにでも吐き捨てることです。痰を飲み込むことは、食道にも気道にも良くありませんので気をつけましょう。
黄色い痰は飲み込んで良いのか?
痰がうまく切れないときは飲み込んでしまうこともあるでしょう。胃に入ってしまえば消化されますが、バイ菌を絡んでいる痰は体の外へ出すと良いです。
冷たいものではなくホットのものを飲むことで、痰が排出しやすくなります。空気が乾燥していると感じた時は、部屋に加湿器を置くのも良いでしょう。
そして、黄色い痰は細菌や悪い菌が含まれており、痰を飲み込むとそのまま肺に入るかもしれませんので、痰が出そうだなと思ったら排出してください。
風邪の咳で痰が出るのか?
風邪というのは、痰が絡む原因の代表でもあり、ウイルスから起こる炎症が喉や気管で起きます。
風邪が原因で発生した痰は、咳をする程度でも切れるものであり、無色または乳白色のものがほとんどです。しかし、細菌が原因となる痰は、咳がでる時間も長く痰もなかなか切れないものばかりであり、黄色い痰をしています。この黄色い痰はウイルスではなく、細菌に感染したことになります。
風邪が治るときはこの症状が多いため、風邪だからと思い込み放っておくこともあるでしょう。
しかし、この黄色い痰には細菌感染から症状が悪くなってしまう可能性があるので、もし黄色い痰に変化が見られたら、病院へ行くようにしてください。痰が黄色になることについては、痰が黄色になる原因は?病気の可能性についての記事を参考にして下さい。
痰を一緒に飲み込んでしまうかもしれない飲み物について
痰を一緒に飲み込んでしまう可能性がある飲み物を紹介していきます。
ウーロン茶
ウーロン茶は脂っこい食べ物と一緒に飲み込むことで、胃もたれを抑えてくれるという飲み物で有名ですよね。
風邪などにより、喉が腫れている時に飲むのは避けましょう。腫れを治すために必要な油分を奪ってしまうため、症状が悪化してしまう恐れがあります。
仕事などで喋ることが多い人や、大きな声を出す場面がある人は控えたほうが良いでしょう。
牛乳
牛乳は痰が絡みやすく、余計に咳き込んでしまうことになります。
牛乳だけではなく、バターやチーズなどの乳製品も同じような症状を起こしてしまいますので、注意しましょう。
咳が発生していない時は、牛乳を飲むことで喉をコーティングすることが出来るので、なるべく飲みましょう。
柑橘系ジュース
一般的なものとしては、オレンジジュースやグレープフルーツのジュースがあります。こういった柑橘系の飲み物は、喉へ大きな負担が加わってしまううえ、ジュースの成分の糖分は痰を発生させやすくなるので、控えるようにして下さい。
風邪などの弱っているときにビタミンを摂取するのには向いていますが、喉に負担がかかってしまうので、柑橘系以外のフルーツを生で食べるようにしてください。
炭酸飲料
柑橘系のジュースと同じく、喉への刺激が強い飲み物が炭酸飲料になります。どうしても我慢できない場合は、強い刺激を避けるために、炭酸を抜いてから飲むようにしてください。
炭酸飲料がダメということは、ビールなどのアルコール飲料などもいけません。喉の状態が良くなってから飲むことを心がけてください。
ツラい痰を止める方法について
痰というのは、我慢するよりも排出したほうが良いといえます。
痰を出にくくするため、または咳に絡んでしまった痰を切りやすくするための治療をする方法を紹介していきます。
水分を多く摂ること
水分を多く摂取することで、痰が硬くなるを防ぐことが出来ます。
痰が硬くなってしまうと、喉に絡まりやすくなってしまうので、なかなか排出できません。なので、痰をなんとか切りたいと考えている人は水分を摂取しましょう。
また、空気が乾燥しているときには、加湿器などを使うのも良いでしょう。
刺激的な食べ物を避けること
味付けが濃いものや、唐辛子などの辛くて刺激が強いものは、痰を多く発生させる原因になります。
刺激のある食べ物を避けるようにして、喉に優しいものを食べるようにして下さい。詳しくは、咳に効く食べ物を紹介!子供でも食べやすいものは何?を参考にして下さい。
タバコを吸うのをやめること
タバコの煙にはたくさん害が含まれていて、喉に刺激を与えて痰をもっと増やしてしまうことになりますので、痰を切るには禁煙をするほうが良いです。
自分が吸わなくてもまわりにタバコを吸う人がいるときは、分煙を徹底的に頼んだり、空気清浄機を使用する必要もあるでしょう。
痰の症状が悪化と発生する恐れのある病気について
痰がひどくなってしまうと、蓄膿症や肺結核などの病気になってしまう可能性もあります。
蓄膿症というのは、副鼻腔で発生する炎症です。臭い鼻水や、頭痛といった症状が現れてしまい、慢性化する恐れもあります。特に、蓄膿症で発生した鼻水などを飲み込むのは、あまりよくありません。
これは細菌の塊でもあるので、これを飲み込んでしまいますと口臭の原因となることもありえますので、なるべく吐き出すように心がけましょう。蓄膿症については、蓄膿症が臭い!症状や予防方法を知っておこう!の記事を読んでおきましょう。
そして、肺結核というのはひどくなると血痰を吐き出してしまうこともあります。不治の病では無いですが、国が指定している感染症の1つとも言われています。
まとめ
痰が長く続いてしまいますと、とてもツラいですよね。
痰はバイ菌やホコリなど体の中へ入れてはいけないものが含まれております。
痰が出そうになったら、痰は飲み込まずに外へと出すようにしましょう。
また、痰がしつこいなと感じたらしっかりと治療していきましょう。
自分で治していくことも大切ですが、病院へ行って診察を受けてみるのも、改善するための1つの方法になることでしょう。
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