クループ症候群の治療法は?症状や咳についても知ろう!大人でもなることがある?

お子様をお持ちの親御さんはもしかしたら知っている方もいるかもしれません。この「クループ症候群」について、今回は深く掘り下げてみようと思います。

子供だけではなく大人でも発症の危険性はあります。詳しく見ていきましょう。

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クループ症候群とは?

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では、まずクループ症候群が何か、というところから触れていきましょう。

声帯の炎症による喉やその周囲の腫れ

クループ症候群と言われれば、恐らく全く聞き憶えのない言葉でしょう。大人ではまずあまりかかることはありません。お子様をお持ちの親御様なら聞いたことがあるかもしれません。

では説明しましょう。

クループ症候群とは、声帯、つまり声を出す部分、もしくはその周辺に炎症が起こり、腫れてしまう症状のことを言います。風邪を引いたときに喉が痛くなる、などのものではありません。それとは比べものにならないほど腫れあがります。喉が腫れ上がるので呼吸が困難になり、「ヒューヒュー」と息の漏れる音が聞こえるのが特徴の一つです。

主に息を吸うときではなく、吐くときに空気の漏れる音が聞こえるのも大きな特徴です。吸うのと吐くとの違いで他の病気と見分けることもできます。

この病気は幾つか種類が存在しています。炎症が起こっている部位などによって細かく分けられているのでとりあえずざっくりと挙げてみます。

喉頭気管支炎

クループ症候群の中でも最も多いと言われているのがこの「喉頭気管支炎」です。

ウイルス感染により発症する病気で、気管、喉頭に炎症が起こり、咳や「ヒューヒュー」という高い呼吸音が起こるのが特徴です。これにより呼吸困難に陥る場合もあります。

元の原因はウイルスです。主に挙げられるウイルスは、パラインフルエンザウイルスです。主に秋から冬に発症しやすく、ウイルス自体は年中見られます。感染する年齢は生後半年から3歳児にかけてが一番多く、症状も厳しいものに分類されます。ただ、これ以降も発症する可能性はあり、成人であっても発症することはあります。

主な症状は、発熱と鼻水、あと、この病気の特徴とも言える犬が吠えるような咳です。これが見られた場合は喉頭気管支炎で間違いないでしょう。この病気は大抵は自宅療養で回復可能ですが稀に悪化し入院するケースもあります。

クループの特徴としてこのあとも幾つか挙げますが、どれも一貫して気道の内側が腫れることがわかっています。これは感染症の一種で、特に、喉頭の真下が腫れることが多いでしょう。

急性喉頭蓋炎

この病気もクループ症候群の一つですが、上記の喉頭気管支炎と違い、長引いたり、放置すると死の危険性があるということが挙げられます。

これは喉頭蓋という部位に炎症が起こる病気です。主な原因はインフルエンザウイルスB型によるものですが、実際毎年のように流行っているインフルエンザとは別物です。そして、この病気の恐ろしいところは発症すると喉頭蓋の炎症だけでなく、悪化の場合、肺炎、骨髄炎なども発症する可能性があるということです。

早期発見と早期治療を心がければ比較的回復は早いのですが、発見が遅れれば遅れるほど、病状は悪化し最悪の場合死に至ります。

痙性クループ

主に幼児期に発症することがほとんどです。主な原因はアレルギー素因で、ウイルス感染し発症します。また、稀に感染とは関係なくこの病状が見られることもしばしば報告されています。

主な症状としては、夜間に犬が吠えるような咳が出始めます。これは突然にして起こる症状で、通常は数時間以内に軽減していきます。このような症状が見られた場合は痙性クループであるとみて間違いはありません。すぐに病院へお子様を連れて行きましょう。

有効な治療はボスミンの吸入、ステロイドの投与です。また、加湿や戸外の冷気でも改善が見られる場合もあります。この病気は長期にわたって治療が必要です。数時間の犬が吠えるような咳が続きますが、数時間で治まります。年単位の治療を視野に入れておいてください。

年を重ねるごとに徐々に回復へと向かっていきます。生後半年頃に発症した場合などは約3〜5年ほどの期間通院が必要でしょう。

細菌性気管炎

この病気も幼児期に多く見られるものです。気管で起きる細菌性感染症で、日本では稀な症状であると言えます。発症率は10万人に1人の疾患例で現在ではほぼ少ない病気であると言ってもいいでしょう。幼児期の病気ではありますが、これも稀に16歳前後の思春期頃に見られることもあります。

発症に至る原因は、黄色ブドウ球菌から発生します。主な細菌例は肺炎連鎖球菌、ヘモフェラス、インフルエンザ菌、モラクレラカタラーリス、です。

症状はクループ特徴でもある咳や呼吸の際の異音、呼吸困難やチアノーゼなどが挙げられます。この病気で言えることで大事なことは軽度な腫れであっても急速に喉が圧迫されることがあり、迅速な治療と対応処置がなければ命に関わる病気であると思ってください。この病気で最も重い症状が気道閉塞です。子供の気道は狭いので小さな腫れでも気道を塞いでしまう可能性があります。そのため、呼吸困難や呼吸時の異音がみられます。これに気づいた場合は迷わず救急車を呼びましょう。一刻を争うと言っても過言ではありません。

気道の確保を行い、気道内挿入管を気道に入れ、治療を行います。重度の場合は人工呼吸器へと繋がれ、抗生物質の投与をし、回復させる治療法が現在の治療法となっています。

ジフテリア

現在ではごく稀な病状となっていますが、それでも存在はしています。ジフテリアとは、ジフテリア菌という菌によって上気道粘膜に感染を起こす病気です。紀元前から存在していたこの病気ですが1945年にも約8万6千人以上の人が感染し、約10%の割合で死亡例が報告されている恐ろしい病気です。

ですが、現在ではジフテリア不活化ワクチンにより1999年以降、日本では感染の報告はありません。しかし日本では発症が見られないということで、世界的に見ればまだジフテリアは存在しています。1990年前後ではロシアで大流行し、各国で被害が続出、世界問題にもなったほどです。たとえ日本で感染が見られなくと軽視してはいけない病気であるといえるでしょう。

ジフテリアの死亡率は約10%と言われています。その中でも幼児や40代以上の人が感染すると、死亡率はさらに上がり約20%になると言われています。現在の日本の対策では拡大予防接種計画と言って未然に防ぐワクチン接種を勧めています。

主な症状は発熱や咳、咽頭痛、咽頭炎などで、症状が進むにつれて悪化し、血の混じった鼻水や頸部リンパ節の腫れなどの症状も現れます。

ジフテリアは現在は日本ではありませんが、予防するに越したことはない病気といえるでしょう。

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クループ症候群の治療法

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では、具体的な治療法などについてご説明しましょう。

投薬などの治療

クループ症候群の主な原因はウイルスによる感染症なので、その元であるウイルスを除去するために抗生剤を投与する治療法が一般的です。これにより菌を殺し、喉の腫れ、病気の元を断ちます。

喉の腫れが酷く、呼吸がままならない場合はボスミンの吸入も必要になるでしょう。自宅療養の場合はこれで問題はありません。その他にもステロイドの投薬も症状の状態によっては行います。酸素吸入などは自宅ではほとんど行いませんが、どうしてもという場合は自宅で酸素吸入などを行う場合もあります。

そして重要なのが乾燥させないことです。この病気は主に喉の腫れですので、加湿が大事になります。部屋の湿度は一定の状態を保ち喉を潤すようにしましょう。定期的な外気の入れ替えも大事になってきます。乾燥した場所では菌が繁殖しますのでそういった点から見ても加湿は心がけましょう。

入院の場合

大抵の場合は自宅療養で回復が見込めますが、重症である場合は入院もありえます。入院の場合は適切な処置を病院が行ってくれるので説明は不要だとは思いますが一応挙げておきます。

上記で挙げた自宅での療養方はもちろん、入院となると重要であることが多いので人工呼吸器の装着などがあります。その他にも、悪化した場合は気管切開なども視野に入れられます。呼吸がままならない場合の治療法ですね。

入院の場合は保険適応の範囲内であれば医療費の助成がありますので負担額が少ない、もしくはない場合もあります。

個室の場合は差額ベッドや食事代など負担額が多くなることを念頭に置いておいてください。まあお子様のことを考えるのであればお金などは気にすることもないのでしょうけれど、しかし1日2日ならまだしも、それ以上となると相当の額が予想されるので予め金額を調べておくといいでしょう。

自治体によっては助成金が出るところもありますので詳しくはお住いの地域でご連絡して聞いてみるといいでしょう。

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クループ症候群全般で見られる咳について

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では、ここでクループ症候群で一貫して見られる咳の症状について深く掘り下げてみようと思います。

犬が鳴くような咳

クループ症候群にも色々な種類がありますが、一貫して言えることがこの犬が鳴くような咳についてです。特徴的なものでもありますので、明らかに普通の咳とは違うことが窺えるでしょう。そうなれば危険のサインであると思ってください。

また、一部によっては「アウアウ」というようなオットセイにも似た咳もあるということです。つまり総括して言えば、通常の咳とは違い、犬、またはオットセイのような異様な咳が見られた場合、クループ症候群である可能性が高いと思われます。

見ているだけでも辛そうな状態であるというのも見聞でわかる一つのポイントです。早期発見で治療が早ければ軽度で済みますのでお子様の変化には十分注意を払う必要があるでしょう。

呼吸音にも注意

呼吸音にも一貫して見られる症状があります。息をはくときに呼吸音は通常聞こえますが、クループ症候群の場合は吸うときに「キューキュー」と高い異音がします。これもクループ症候群の特徴の一つで、危険のサインであると思ってください。

大声を出しているわけでもないのに声が枯れているなども要注意です。他にも鎖骨のヘコんだ部分が呼吸のときにヘコむのも特徴の一つといえるでしょう。

この症状が見られた後に、喉の急激な腫れとともに呼吸困難が表れます。初期症状の時点で気付けば早期治療で苦しい思いをせずに済む可能性も十分にあります。なので気づいた時点で病院へと行きましょう。

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クループ症候群の種類の詳細

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最初に述べたクループ症候群の幾つかの詳細についてご説明します。

喉頭気管支炎の詳細

主な徴候は微熱から始まります。その他にも軽い風邪症状もあり、一見ただの風邪のように思えますが、徐々に犬吠様咳や呼吸の異音がみられます。

3日〜4日ほどがこの病気のピークである夜間に悪化の恐れがあります。ボスミンという喉の腫れを抑える薬を吸入することで呼吸が楽になり、症状も緩和されます。この病気がクループ症候群の一番多いもので大抵は自宅療養で治ります。部類にもよりますが、ピークまでに治療を行えばすぐにピークを過ぎたあたりから徐々に回復に向かうでしょう。

ステロイド薬の投与もこの病気には効果的です。上記で主な治療法としてあげましたが、喉の腫れが著しい場合はその療法も十分視野に入れるべきでしょう。

上記の治療で症状が治まらない場合は入院となります。咳などが止まらない、呼吸困難が緩和されないなどの部類に至っては人工呼吸器の治療が必要になります。悪化しないためにも早期に気がつかなければなりません。よく注意して親御様は観察してください。

痙性クループの詳細

幼児期に見られるこの病気はアレルギー菌が原因なので、アレルギーの元を断つ治療法が一番だと考えられています。抗生物質の投与でほぼ完治が見込めます。上記のクループ一貫の症状もみられますが、これは特に咳による症状が重くでます。ボスミンの吸入やステロイドの注射が最優先されるでしょう。

この病気のみですが早期回復はありません。年単位で徐々に回復していくものです。何せウイルス性のものは治りが遅いので徐々に菌が衰退し、5歳頃には完治が見込めます。

注意点は、この病気は症状が治まり、そして再発を繰り返すことにあります。治ったと思ったらまた咳がぶり返す、ということが挙げられますが、これはこの病気の特徴ですので心配は要りません。長年の治療で徐々に回復し、再発もなくなります。

急性喉頭蓋炎の詳細

主に2歳頃から6歳頃に見られる病気です。この病気の特徴を述べますと、急激な症状の出始めから悪化があります。急性、読んで字のごとくです。これはより注意が必要な病気で急激な喉頭の炎症から喉の腫れが急激に上がり、呼吸困難がみられます。迷わず救急車を呼ぶようにしましょう。

発症から12時間で急激な熱と喉の痛み、犬吠様咳が見られ、水も飲み込めなくなるほど喉がはれ上がります。その所為で唾液が口から多量にでます。その後、呼吸困難が急激に悪化し呼吸もままならなくなる状態になります。これは極めて危険な病気ですので迅速な対応が求められます。呼吸がままならなくなった場合、死に至る危険性が極めて高くなります。

ちなみにこの病気にはステロイドやボスミンは効果がありません。なので即入院し、切開、もしくは気道を確保するために気管の処置を行い抗生物質の投与で菌を除去し、経過を見ます。

この病気は対応が遅れれば死に至る危険性があります。上記のような症状が表れた場合は迷わず救急車、もしくは素早く病院へと連れて行くように心がけましょう。

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幼児の集団感染はあり得る?

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では、どのようにしてこの菌に感染するのでしょうか。

幼稚園や学校などの集団感染自体はない

この病気の主な原因はウイルス菌によるものなので、幼稚園や保育園、また小学生の低学年であれば小学校などで菌を貰ってくる可能性が高いでしょう。不衛生な手での食事などでも口から菌が入ります。ただしこの病気は集団感染の心配はありません。クループ症候群にかかってしまったからといって長期にわたって幼稚園や学校を休む必要なないでしょう。ただし、主治医の指示にしっかりと従ってください。

ただ一つだけ注意点を上げるのであれば、インフルエンザウイルス菌によるクループ症候群の場合は長期の休みが必要となるでしょう。解熱から5日以上は自宅で安静にし、菌が完全になくなるのを待ってから登校することとなります。

通常のインフルエンザウイルスでも言えることですが解熱したからといっても菌が体内から完全に消えたというわけではありません。菌は解熱した後も体内にまだ潜んでいます。その後体の免疫力が菌を徐々に殺し、4日〜5日程度で菌は死滅します。

インフルエンザウイルス菌が元のクループ症候群であればそれと同じ措置が必要となるでしょう。医師と相談し、登校の時期を決めてください。

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まとめ

では総括に入ります。

幾つか種類を挙げさせて頂いたと思いますが、クループ症候群は初期症状からその後の急激さや状態によって種類が変わってきます。適正な観察と判断が重要となってくるので親御様はお子様がおかしいな?と思ったらよく判断し、重度の場合はすぐに病院へと連れて行ってください。急性の場合は時間との勝負になりますので、まあ大丈夫か、と放置してはいけません。

初期症状で風邪の症状が見られるクループ症候群もありますので一貫して見られる咳や呼吸の異音を見逃さないよう心がけましょう。

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