秋や冬、春先と言った季節には乾燥が激しいこともあり、喉などの粘膜が乾燥してしまいます。
この季節、病院に行くほどではないけれど、のどがイガイガすること良くありますよね。そこで活躍するのがのど飴です。この普段何気なく舐めているのど飴ですが、どのような「効果があるのか」気にしたことありますか?
実はのど飴には我々の認識よりも沢山の有効な効果を秘めている食品になります。実際にどのような効果が期待できるのかについて知っていいましょう。
のど飴についての秘められた効果や効果を高める使い方などについてご紹介します。
のど飴とは?
普段から舐めている「のど飴」ですが定義などはあるのでしょうか?
実はのど飴の成分による定義はありません。普通の飴と作り方も同じですが、のど飴には「医薬品」「医薬部外品」「食品」の三種類あります。
医薬品
有効成分の効果が認められていて、薬に近く、製造と販売に許可が必要なものです。
そのため購入は薬局またはドラックストアのみの取り扱いとなります。治療や予防に大変効果を発揮します。
医薬品ですので、副作用が現れる場合もありますので取り扱いの際は注意が必要です。
2017年7月現在、主に以下の三種類が医薬品のど飴として販売されています。
- 「第2類医薬品」浅田飴
- 「第2類医薬品」ルルメディカルドロップ
- 「第3類医薬品」南天のど飴
- 「第3類医薬品」ペラックスイート
それぞれ配合されている成分によって、咳や痰、喉の痛み、抗炎症作用などに効果があります。症状に適合した商品を選択することが重要です。
医薬部外品
有効成分の効果、作用が医薬品より緩やかで製造のみ許可が必要なものです。コンビニやネットの通販などでも買えます。治療よりも予防を中心としたものが多いのが特徴です。
- ヴィックス
- ルルのど飴
- DHC薬用のど飴
等々…
医薬品に比べて数が多く存在し、選択肢の幅が広がります。5歳未満には使用できないものもありますので、しっかり対象年齢を確認することが必要です。
医薬品と医薬部外品に関しては使用上の注意があります。舐めやすく甘い飴ですので沢山舐めたくなってしまいますが、成分濃度や糖分の問題から、何個も沢山短時間に舐めることは出来ません。
1時間以内に3個までなどの表記がありますので、それらの使用上の注意点をよく呼んで使用するようにしてください。
食品
ハチミツ、ペパーミント、ハッカなど喉の潤いに良いものが入っていますが、基本的に普通の飴と同じものを言います。
医療的な効果は認められていません。成分に決まりがないため、企業が「のど飴」といったものはすべてがこれに当たります。
- 龍角散
- はちみつきんかんのど飴
- VC3000のど飴
- プロポリス
等々…
かなりの数が存在するため、すべてを紹介することは出来ません。値段も非常に安価で普通の飴と変わらない価格帯で購入することが出来ます。
特にのど飴としている商品にはビタミンCなど栄養素を意識したもの、喉や鼻通りを通りやすくするものなどが多く存在します。
龍角散は医薬品のイメージが強いですが、龍角散が医薬品として販売している商品は、粉末や顆粒の薬だったり、トローチなどの商品になります。飴には医薬品に使用されている成分は含まれていません。
ハーブや柑橘系の果汁などを主に配合している商品になります。
飴とトローチの違いについて
飴は水飴などを使用して液体を固めているものになりますが、トローチは漢方や粉末の有効成分などを凝縮して固めて、口の中で徐々に溶かして喉を殺菌、抗炎症させる商品になります。
トローチも医薬品に含まれる商品になります。
トローチは固く大きい形状をしていて中心には穴が開いています。これはパインアメ同様、誤って喉につまらせた時に行きが出来るように設計されているためです。
トローチは飴と違って砂糖などを使用していないのでカロリーが高くありません。糖分やカロリーを抑えたい場合はトローチの方が適しているでしょう。
噛み砕くなどの飲み方は厳禁な点でのど飴とは異なります。また、トローチを舐め終わってからの連続使用や、他の飲食を行うには30分程の時間を開けなくてはいけないなどの細かい使用方法が決まっています。
なんでのど飴が良いの?のどあめの効果について
そもそもなぜのどがイガイガするのでしょうか。
そのイガイガに対してのど飴が有効な理由について紹介します。
砂糖の保湿効果で乾燥を予防する
風邪などのウイルスによる炎症や喉を酷使した時に起こる炎症が、のどが痛む主な原因です。大抵の場合は炎症が起こる前に、自然に治癒する力を持っているのですが、免疫力の低下や疲れなどで炎症を抑えることができないときに喉の痛みや咳として現れます。
これらは喉の粘膜を潤すことで、症状を和らげることができます。飴というのは砂糖で出来ていますが、砂糖は喉の粘膜を潤すのに大変効果的です。唾液の分泌量も増えて潤いウイルスの進入を防ぐのです。のどを保護、保湿する役目もあります。
有効成分で炎症を抑える
他にものど飴には「殺菌作用」や「洗浄効果」があったり、特に医薬品では咳止めの成分が含まれています。
また、喉の炎症を治すためには休息とカロリー摂取が必要ですが、糖質はカロリー摂取を助ける働きがあります。回復に必要なエネルギーの確保にも一役買っているという一面もあるのです。
それぞれのど飴の種類によって効能は異なりますので、商品内容を確認して、自身にあったものを選びましょう。
薬を使用して治したく無い場合に有効
身体への影響などを考えて出来るだけ自己治癒力で感染症の治療を行いたいと考える人はいらっしゃいます。特にお腹の中に子供を宿している妊婦などは特に薬の使用には注意しなくては行けません。
そんな妊婦でも手軽に使用することが出来るのがのど飴になります。しかし医薬品であるのど飴に関しては必ず医師の処方のもとでの使用をするようにしましょう。
それ以外の医薬部外品や食品である喉あめについては自己判断で使用して構いません。
しかし、中にはカモミールや殺菌作用のある成分などが含まれているので、神経質な人は使用しないほうがいいかもしれませんが、基本的にはリスクは非常に少なくなっています。
気になさる場合は薬剤師や掛かり付けの婦人科の専門家に相談して使用するようにしましょう。
喉のイガイガについては、喉にイガイガを感じる原因とは?治す方法などを紹介!の記事を読んでおきましょう。
のど飴の危険、逆に症状が悪化することも
のど飴は手軽に購入できて、効果も期待できる大変良いものですが、使い方を間違ってしまうと症状を長引かせたり、かえって悪化してしまうこともあります。
のど飴にも医薬品や医薬部外品には使用上の注意があります。有効成分が含まれていて、認められているほどの強い効果があるからこその副作用も存在します。
正しく使用して、最大限の効果を得られるようにしていきましょう。
連続使用で症状の悪化!
「医薬品」「医薬部外品」には用法と用量が正しく記載されています。この規定を破り、短時間に複数の飴をなめ過ぎると、飴に含まれる成分がのどに触れすぎてしまいます。炎症を抑えるための成分が、逆に炎症を引き起こす結果になり得ます。
飴を舐める事で唾液が出ると先述しましたが、これが短時間にいくつも摂取すると分泌が追いつかず不足します。するとせっかく保護されている粘膜が乾燥してしまいます。
また先述した通り「医薬品」は薬に近いものですので、妊娠中や授乳中の女性には注意が必要です。
糖分に注意!
「食品」のど飴も、また舐めすぎには注意です。のど飴の主成分は砂糖になります。砂糖の摂取過多となれば糖尿病や肥満、虫歯などさまざまな疾病につながる恐れがあります。
1時間に3個以上のペースで舐めているとこれらの問題に繋がる可能性があります。
のどあめ一個あたりのカロリーは5〜30キロカロリーとなっています。食品の商品に近づくにつれてカロリーは高くなる傾向があります。
また、糖分や成分を常に舌や口腔内の粘膜に接触させている事によって傷付けてしまう可能性もあり、取りすぎた糖分の代謝にはビタミンを消費します。
何個も連続して摂取する事や、1日に10個以上舐めるなどの行為はしないようにしましょう。
のど飴以外にも効果的なケア
のどあめ以外でも行える喉への対策方法を紹介します。のどあめだけでは症状を緩和できない時にこれらの方法で対処してみてください。
乾燥を予防する対策法
「うがい」
「水分補給」
「辛い物、塩分を控える」
喉のケアには何より乾燥を避けることが大切ですので、うがいはおすすめです。特に緑茶、紅茶でのうがいは手軽に出来て、尚且つカテキンが含まれているので、抗菌作用があり喉の潤いうに大変良い効果を発揮します。
風邪やインフルエンザの予防にもなりますので、普段から取り入れると良いでしょう。同じように乾燥を避けるために、こまめな水分補給も大切です。喉の潤いを保つためにペットボトルを持ち歩き、気が付いたときに飲むような習慣をつけるのも良いかもしれません。
そして、喉を刺激しないように辛い物、塩分をなるべく控えましょう。好きな方には辛いと思いますが、辛い物、塩分は喉の炎症を悪化させてしまう恐れがあります。喉が痛い、というときはなるべく控えましょう。
喉を荒れさせない対策法
他にも
「タバコを吸わない」
「声を出しすぎない」
この2点はいずれも喉を痛める行為のため、できる限り控えるのが良いでしょう。
対策としては
「加湿器を使う」
「マスクをして寝る」
などが上げられます。
喉をケアする方法はたくさんありますので、自分にあったものを探してみましょう。
まだある!喉に効果的な食べ物
・はちみつ大根
1センチ角に切った大根をはちみつに数時間漬け込むだけでできる簡単なものです。
大根にもはちみつに消炎作用があり、まさに喉の痛みを和らげるための食材です。特に大根は汁が喉に良いため、漬け込んだ汁とはちみつを紅茶に入れて飲んだり、また大根おろしを食べるなども効果的です。
・生姜湯
喉の痛みだけでなく、風邪にも効く万能な生姜湯です。お湯にスプーン1杯程度の生姜と、お好みの量のちみつなどを溶かして飲むだけのお手軽なものです。片栗粉や葛でとろみをつけてもオッケーです。
生姜には身体を温める作用もあるため寒い夜、寝る前などに飲むのも良いですね。
・ネギ
風邪を引いた時に喉にネギを巻くと良いなどの民間療法が昔からありますよね。ネギが喉にいい効果をもたらすと言うのは実際に科学的根拠があります。
ネギ類に含まれているアリシンという成分には血行促進の効果や、ストレス解消、疲労回復と言った効果が期待できるので「食べる」ことで効果を得ることが出来ます。
残念ながら首に巻いてもアリシンは皮膚から吸収できないので、ツーンとする香りから喉に影響を与える可能性はありますが、この効果については科学的根拠は明らかではありません。
ともかくネギには喉にいい効果がありますので、塩焼きなどで串焼きなどにしていただくと良いでしょう。
・梨
梨は水分豊富で、喉の痛みを和らげるだけでなく、解熱作用や消化促進などの効果もあります。梨は秋の果物ですが、最近は一年中購入できる場合もあります。食べるだけで効果がありますので、是非お試しください。
・キンカン
キンカンの皮には「ビタミンC」や「ヘスペリジン」が多く含まれています。この成分が毛細血管を強くしたり、発がん抑制、コレステロール値改善など多くの良い効果があります。喉の痛みの緩和だけでなく、風邪予防や生活習慣予防にもなります。
丸ごとはちみつに漬けたものを食べるのがおすすめです。
・カリン
席やタンだけでなく喘息にも効果的なカリンです。このカリンに含まれるポリフェノールはインフルエンザを抑制する強い効果があります。はちみつ漬けにしたり、ジャムにしたりして食べるのが良いでしょう。
喉の痛みから考えられる病気
喉の痛みが何日も続くようなら何か病気が隠れている可能性もあります。喉痛みに加えて、発熱、嚥下痛、声枯れなどがある場合は
咽頭がん
扁桃悪性リンパ腫
など、手術も必要なものもあり、中には命に係わる病気も含まれていますが、いずれも病院を受診し、適切な治療を受けれ改善するものばかりです。
あまりにもおかしいなと思ったら病院を受診しましょう。
何科を受診するべき?
まずは喉に違和感を覚えた場合は、病院での検査がオススメです。
内科もしくは耳鼻咽喉科などを選択すると良いでしょう。しかしそれでも症状が回復しなかったり、症状が長引いている場合は他の病気にかかっている可能性があります。
消化器内科や胃腸科などに行って原因を詳しく探ってみてください。呼吸器科が専門の場合もあります。咳など呼吸障害、痰、などの症状が強い場合は呼吸器科を受診しましょう。
のどあめを舐めてれば大丈夫だろうと言う考えは逆にこれらの病気の発見が遅れてしまう原因にもなります。
のどあめは有効な範囲で利用して、あまりにも症状が長引いている場合や他の症状が併発している症状ではしっかり専門病院に行って検査を行うようにしましょう。
あくまでのどあめは症状の予防として利用することが有効なものですので、治療には別のアプローチが有効です。そのことを忘れないように正しく使用してください。
まとめ
のど飴についてご紹介しました。
単にのど飴といってもさまざまな種類や効能がありますので、自分の症状にあったものを選ぶと良いでしょう。ただし、舐めすぎは糖分摂取過多になり肥満や糖尿病のリスクを高めます。適切な量を摂取し、のど飴以外の治療方法も試してみましょう。
また、あまりにも改善しない場合我慢をせず、医療機関を受診することをおすすめします。
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