上咽頭炎とは?症状や原因を知って、予防しよう!

鼻水が止まらない、常に鼻が詰まっている、喉にねばねばした痰が絡んでいる…そんな人は上咽頭炎かもしれません。
上咽頭炎は、じょういんとうえん、と読み、あまりなじみのない方もいるかと思いますが、鼻炎など、上咽頭のアレルギーや炎症などの総称です。医師の診察でも見逃される事が多く、慢性化しやすい病気のため、長年悩まされているという方も多いのではないでしょうか?
人前で何度も鼻水を拭いたり痰を切ったりするのは視界にもよくありませんし、煩わしいですよね。日々の中で実践できる効果的な治療方法を紹介します。
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上咽頭とはどこのことなのか

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上咽頭の場所はどこの事でしょうか?文字だけを見ると口の中の上顎かな?と思う人もいるかもしれませんが、残念ながら違います。
上咽頭とは、鼻腔のさらに奥、鼻腔と喉の境目の部分です。喉ちんこは口を開けると見えますが、上咽頭はそのさらに奥の上ですので、肉眼で確認することは出来ません。確認する場合は内視鏡を使用します。
上咽頭の中心はアデノイドと呼ばれる、粘膜に覆われた襞が存在する場所で、上咽頭炎はこの部分がウィルスなどに感染し、炎症を起こすことで発症します。アデノイドは成長するにつれて範囲が小さくなってゆく器官です。
もう一つ、上咽頭と呼ばれる部分に副鼻腔と呼ばれる鼻の周りの空洞に鼻水などの膿が溜まることで起こる上咽頭炎もあります。たまった鼻水が上咽頭に流れ込み、アデノイド部分に炎症を引き起こします。
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上咽頭炎の種類とはどのようなものがあるの?

症状

風邪と共に併発する急性上咽頭炎

上咽頭炎の症状の1つとしてのどが腫れ上がるので風邪と誤診しやすいのですが、実は急性上咽頭炎の場合、風邪をひいた際に同時に発症する場合があるといわれています。風邪をひいたときにはのどにも痛みやはれなどを感じますが、実は私たちが思うのどだけではなく、同時に上咽頭でも炎症が起こっています。

上咽頭のリンパ組織を咽頭扁桃またはアデノイドと呼んでいます。これは大人になるにつれてどんどん小さくなっていくのですが、人によってはそこまで変わりなく成長していってしまう方もいるようです。この咽頭扁桃が風邪に伴って炎症を起こすのですが、気道に直接接しているためこの部分の腫れやそれに伴う膿は非常に危険です。

ひどく腫れる場合には気道閉塞の原因になるため、風邪の症状でも苦しく感じる場合にはすぐに病院の受診をお勧めします。また、この急性上咽頭炎は風邪の治癒に応じて自然に治癒していくといわれています。

急性上咽頭炎が治らず炎症が続く慢性上咽頭炎

風邪が完治してものどに違和感や痛みを感じる場合、上咽頭の炎症が治っておらず慢性的に炎症を起こすようになってしまったと考えられます。実はこの症状は不思議なことではなく上咽頭は外気に触れやすいためほかの部位よりも乾燥がおきやすく余計に炎症がおきやすいのです。又、ほかの中咽頭など状態の影響も反映しやすいといわれています。

注意が必要なのは、慢性上咽頭炎は医師でも発見しにくい病気であるということです。その為、受診する際には急性上咽頭炎だった方はきちんとその旨を伝えたり、具体的に症状を説明することで早期発見・適切な治療を受けられるように医師とよく相談できる環境づくりを心がけることが重要です。

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上咽頭炎の特徴とは?

医者

上咽頭炎の発見はほかの疾病と比べてもなかなか難しいといわれています。これは上咽頭自体は口を開けて目につくことがないため、視診しづらく、問診や精密検査のみで診断をしなくてはならないという理由があるからです。それでは上咽頭炎の特徴とはどのようなものなのでしょうか?

医者であっても発見しづらい

上咽頭は視診で目に見える部分ではありません。特に風邪と併発している場合には扁桃腺が腫れているとそちらの腫れのみがのどの痛みに直結していると考えがちなのでたとえ専門の医師であっても正しく上咽頭炎を診断し発見できる人はなかなか多くないのが現状です。

しかし、のどの痛みの9割以上は実は上咽頭炎であるといわれています。問診などだけではなく内視鏡などを使用して視診を行ってもなかなか発見することは難しいため、適切な治療を行うまでに時間がかかってしまう場合もあるといわれています。しかし、適切な治療をした際には着実に症状は改善していくため医師とよく相談し、治療を行っていくことが大切です。

慢性化しやすい

上咽頭が炎症を起こしやすいのは先述しましたが、慢性化しやすいのも大きな特徴です。慢性化しやすい理由としては2つあります。1つは治療が適切に行われないためです。これは、上咽頭炎が発見しづらい病気であるために中咽頭などほかの部位に対する薬などを服薬してしまい、適切な治療が行われない場合には病状が進行し、慢性化しやすいためです。

また、2つ目は外気に常に触れているため乾燥しやすいからです。乾燥しやすいものの水分補給などでの保湿がしづらく、特に風邪なので鼻炎などの場合は口呼吸になりがちなので普段よりもよけいに乾燥しやすくなっています。根本原因である上咽頭の炎症の改善はもちろんですが、ほかの器官も確実に治療を行っていくことが重要です。

耳や腎臓の病気の原因になる

上咽頭炎は風邪から起こりやすいといわれていますが、上咽頭炎がさらにほかの病気を併発する場合があります。これは、上咽頭は耳とも耳管を通してつながっているため、炎症が広がり、中耳炎などの耳の中で炎症を引き起こす場合があります。同様の感染方法で頭痛を引き起こす症例もあるといわれています。

ほかにも意外に感じるかもしれませんが、腎臓の疾患につながる場合もあります。IgA腎症と言ってIgAといったたんぱく質が腎臓に蓄積してしまう病気です。すぐに進行するものではなく進行速度は非常に遅いのですが治療は困難であり、国の難病指定されている疾病です。その為、上咽頭炎のうちに適切な治療を行うことはかなり大切です。

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上咽頭炎の症状とはどのようなものがあるの?

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耳が詰まる

のどは耳や鼻ともつながっています。その為、耳のつまりを感じる場合があります。実は、上咽頭には直接耳とつながっている耳管咽頭口があります。その為、上咽頭の炎症がそこから広がって耳の炎症をおこしたり、耳管咽頭口自体が狭くなることで、音が聞こえづらくなり、耳が詰まったように感じるといわれています。

のどが痛む

上咽頭自体の炎症により、のどの痛みを感じますが、実は慢性的に炎症が起こるとこれを感じることもなくなるといわれています。慢性的な炎症は腫れることもないため、内視鏡を使用しても疾病を確認しづらく、診断はむずかしいとされています。

また、鼻の炎症からおこった上咽頭炎の場合、鼻からの鼻水によってのどの痛みが生じます。鼻水が通ることによって逆に乾燥しやすくなり、乾燥しやすくなった上咽頭の粘膜は通常よりも炎症を起こしやすくなっています。その為、のどの痛みを感じるのです。

頭が痛む

上咽頭の炎症から派生した鼻や耳の炎症は頭の痛みにつながることがあるようです。これは、頭にも炎症が広がるということであるということではなく、気圧の変化で耳が詰まり頭が痛くなるように耳管の調子が悪くなることで頭にも痛みを感じるという原理であるといわれています。また、頭だけではなく顔の痛みを感じる場合もあるため上咽頭炎の症状をきちんと理解し、疾病箇所以外で痛みを感じたとしても冷静に対処することが重要です。

発熱・全身倦怠感

上咽頭炎は急性の場合、風邪とともに併発することが多いのですが風邪と違い上咽頭炎が原因で発熱をした場合、微熱が出る場合が多いといわれています。とくに花粉症や副鼻腔炎が原因だとその傾向が強いといわれています。

上咽頭自体に炎症が起こることによって気道が狭くなったり、派生した鼻の疾病が鼻呼吸の邪魔をして、酸素のとりこみがうまくいかなくなると体中に酸素が行き渡らなくなり、結果的に全身倦怠感を感じることがあるといわれています。

鼻水やたんの塊がのどにへばりつく

花粉症などの影響で鼻水がながれ、上咽頭炎が起こる場合には鼻水やたんの塊がのどにへばりつく場合があります。本来流れていく鼻水はさらさらとして粘性のないものなのですが、炎症が起こっている場合は乾燥しやすく、へばりつきやすくなっているからです。

また、のどにへばりついたことが原因でそれを体外に排出するために咳やたんが出る場合があります。しかし、この場合にも単純に咳止めをつかうことなく根本的な原因を取り除くため感想を改善したり、鼻の炎症を改善することで自然に収まってくるため適切な治療を心がけてくださいね。

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上咽頭炎の原因

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上咽頭炎の大まかな原因はアデノイドが直接ウィルスに感染すること、鼻腔内のウィルスがアデノイドに流れ込むこと、の二つです。詳しく見ると、以下のような原因があります。

疲労やストレス、寝不足

体には免疫という、外からのウィルスから体を守る作用があります。それは白血病など特殊な病気に掛かっていない健康な人ならば誰にでもある天然の薬です。
しかし、疲労を感じていたり、ストレスが続いたりすると、免疫作用が弱まってきて、ウィルスに感染しやすくなります。また、人間の体は睡眠によって回復するため、寝不足が続いている場合も体の免疫が弱まり、治癒能力や回復能力が落ちてしまいます。

咽喉、鼻の乾燥

咽喉や鼻には、線毛と呼ばれる毛が生えています。咽喉に毛?と不思議に思われるかもしれませんが、これらは体毛とは異なり、非常に細かく湿っており、肉眼で見える毛とは少し違います。
これらの線毛は粘液を纏って喉や鼻を保湿し、ウィルスの侵入を防ぐ役割があります。しかし、空気の乾燥がひどいと呼吸の際に線毛の粘液が乾き、粘度が落ちてしまうため、ウィルスが侵入しやすくなります。
冬の空気が乾燥しやすい時期に風邪が流行するのも、線毛の乾燥が原因の一つです。

副鼻腔炎

副鼻腔炎とは、副鼻腔と呼ばれる鼻の中の空間に炎症が起こる病気です。副鼻腔の粘膜が腫れ、ぼーっとした頭の重さを感じます。副鼻腔炎が慢性化したものを蓄膿症といいます。
蓄膿症の特徴は、黄色くドロッとした鼻水が鼻腔内に張り付くようにして鼻腔を塞ぎ、息苦しさやそれに伴う頭痛、嫌な臭いを感じる事です。粘度が高いので、鼻をかんでも十分に膿が出てこないこともあります。
蓄膿症は膿が鼻を塞いでしまうため、匂いや味が感じづらくなる事もあります。膿にはウィルスが含まれているため、患部が膿に触れて炎症が長引くと、慢性となります。

後鼻漏

鼻水がアデノイドまで流れていくことを後鼻漏と言います。普通の鼻水はさらさらとしていますが、蓄膿症の鼻水はねばねばとしており、ウィルスを含んでいます。それがアデノイドに流れて張り付くことで、ウィルスが感染し、上咽頭炎となります。
普段、鼻腔内にあるどろっとした鼻水は喉の奥まで流れていくことは稀ですが、眠っているなど、鼻腔が縦になっている場合、重力に従って鼻水は喉まで流れていきます。流れた鼻水がアデノイドに付着することがウィルスに感染する原因です。
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上咽頭炎の治療方法とは?

治療法

内服薬を飲用する

上咽頭炎の原因はウイルスや細菌なので、薬物療法が一般的です。風邪によって発症した場合、ウイルスによるものなので抗生物質は使わず消炎鎮痛剤や粘液調整剤などを処方し、炎症の鎮火をうながします。

反対に鼻の炎症など細菌が原因で発症した場合には抗生物質を使用します。これは、抗生物質が最近の増殖を抑える働きがあるためですが病状により使用が向かない場合があるので医師の指示を元に服用して行くのが重要です。

ネブライザー吸引治療

あまり聞き覚えがない治療法だとおもいますが、吸入に近いものです。薬剤を霧状にして患部に直接つけることで炎症を抑えていきます。一度で効果が出るものではないため、継続した治療が必要ですが、炎症を起こしている部分に霧状とはいえ薬を塗るため、患部がひどく腫れあがっている場合には痛みを感じることtもあるといわれています。

Bスポット療法

こちらも霧状にした薬剤を直接塗っていく治療法の意図つです。特に、塩化亜鉛を使用するときにBスポット治療と呼んでいます。塩化亜鉛はたんぱく質を変化させ、組織や血管を縮めるため、炎症を起こしてはれ上がっている部分に塗るとその部分が伸縮し、本来の大きさに戻る効果があります。

霧状にして塗るか、綿棒で直接患部に着ける場合もあり、かなり原始的な治療法に感じますが8割ほどの患者はこの治療法によって改善するといわれているので、効果が高いということができます。

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上咽頭炎の予防方法

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発見が遅れがちな上咽頭炎ですが、日ごろの心がけで予防することが出来ます。上咽頭炎予防に効果的な予防方法を紹介します。

睡眠、食事を正しく取る

体の免疫を高めるためには、規則正しい生活が必要です。3食しっかり食事をとることを心がけ、野菜は積極的に取りましょう。また、油分や糖分の多い食事は体の老化を促進してしまうため、控えるようにしましょう。小学校や中学校の食育で習った通り、バランスの良い食事を心がけることが大切です。
また、上記でお伝えしたように、睡眠不足はウィルスがより簡単に体の中に入り込んでしまう原因となります。6時間以上、できれば8時間の睡眠が望ましいです。また、安眠できるように、寝る前のスマホやパソコンは控える、快適な枕を選ぶ、など、快眠の工夫をすると尚効果的です。

うがいはしっかりとする

外出から帰ってきて手を洗う事は当然ですが、その際うがいもする人は意外と少ないのではないでしょうか?手洗い、うがいは病気を予防するための第一歩です。しっかりと行いウィルスの侵入を防ぎましょう。
また、うがいで喉を湿らすことで、線毛を乾燥から防ぎ、粘液を保持することでウィルスの侵入を防ぐことが出来ます。

マスクをする

乾燥が気になったり、鼻の調子が悪いと感じたらマスクをしましょう。こちらも、自分の呼気で喉の湿度が保たれ、線毛の保護につながります。また、外からのウィルスの侵入を防ぐこともできます。

口呼吸をやめる

呼吸をする際に口を開いている人は要注意です。日本人は、欧米人に比べてその生活スタイルから口呼吸をする人が多いという統計があります。鼻に鼻毛があるのは、呼吸の際にほこりなどの異物を取り込まないためです。さらにその奥にはウィルスなどが体内に入らないように絡めとる器官があります。
ですが、折角鼻にウィルスを排除する器官があっても、ウィルスが底を通らなければ意味はありません。貴方は無意識に口呼吸をしていませんか?口呼吸に気づいたら、舌や口周りの筋肉を鍛える運動をしましょう。ご飯をよく噛んで食べるだけでも、口呼吸の改善には繋がります。余裕があれば舌を動かす体操などを取り入れてみましょう。

鼻うがい

皆さんは鼻うがいをご存知ですか?鼻うがいとは、文字通り鼻からうがいをすること、つまり鼻に生理食塩水や専用の洗浄剤を流して鼻の中を綺麗にすることです。鼻に水分を入れると聞くと、とても痛いのでは…と考えるかもしれません。実際、プールや海で鼻に水が入ると、鼻の奥がツーンとしてとても苦しい思いをしたという人が居ると思います。
しかし、それらの鼻の痛みは、入ってくる水分の濃度が、体の中の水分の濃度と違いすぎるからなんです。体内の水分は、純粋ではありません。塩分などが混じり合い、一定の濃度を保っています。そこで、鼻うがいの水は、体に刺激を与えない、人体と等しい濃度の水である必要があります。市販されているもので人体の濃度に近い水は、生理食塩水です。そのほか、鼻うがい専門の溶液も薬局などで販売されています。いずれも、濃度が人体の水分に近く、痛みを感じないように調合されています。
生理食塩水は自宅でも作ることが出来ます。人体の水分の濃度は0.9%です。それに合わせて食塩水を作ればいいのです。具体的には、水2Lに対し、18gの食塩を溶かします。水は30度前後のぬるま湯がいいでしょう。
鼻うがいには2種類の方法があります。
一つ目の方法は鼻から食塩水を出し入れする方法です。生理食塩水を作ったら、洗面器などに生理食塩水を張り、鼻を片方塞いで水につけ、ゆっくりと水を吸い上げます。鼻腔内まで入ってきた感覚がしたら、そのまま鼻から出します。何度か繰り返して鼻がすっきりしたら、ティッシュで鼻を優しくかんでみましょう。
二つ目は、口から食塩水を出す方法です。鼻の穴から生理食塩水を吸い込み、鼻の奥まで流します。流れ落ちてきた食塩水を普通のうがいをする要領で口から吐き出します。ドレッシングボトルなど、鼻の奥に水を直接入れられる、口の細いボトルがあるとやり易いでしょう。
鼻うがいは慣れてしまえば鼻の奥がすっきりしてとても気持ちよさを感じることができます。日常的に取り入れられると健康を維持できるでしょう。
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まとめ

咽喉

風邪とひとくくりにしてしまって見落としがちな上咽頭炎ですが、慢性化するとなかなか直らず、不快な時間を長く過ごすことになります。
また、日常的に鼻水を垂らして居たり、痰を切っていたりすると、周りに不快感を与える事にもなります。上咽頭炎かな、と思ったら医師の診察を受け、適切な治療でしっかりと完治させましょう。
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