入浴は疲れた心身を癒してくれますよね。シャワーだけではなく、きちんと湯船につかることは、血行を良くしてくれる効果もあるので、疲労回復が期待できるでしょう。
バスソルトはそんな入浴の疲労回復のほか、美容効果も期待できます。塩を入れた塩風呂を作るだけ、と思うかもしれませんが、その効果はとても大きいのです。では、具体的な効果についてみていきましょう。
バスソルトの効果とは
湯船に塩を入れるだけで疲労回復・美容効果が期待できるバスソルト。
温泉の素といった一般的な入浴剤とは具体的にどのような違いや効果があるのでしょうか。以下の効果が期待できます。
代謝向上効果
代謝とは内臓の活動といった生命活動で消費されるエネルギーのこと。この代謝が向上すると脂肪燃焼が促進され、太りにくく、痩せやすい身体を作ることができます。バスソルトを入れた入浴はこういった効果が期待できます。
入浴後も体がポカポカとし、温かさを感じます。冬場に冷え性で悩んでいる、また、ダイエットをしたいという人は入浴の際、バスソルトを一緒に入れてみてくださいね。
保湿効果
塩分が入った湯船の湯は通常の湯と比べて保水力が高くなるといわれています。皮膚から吸収されたこのお湯が体内に入ることで、保湿力を向上させ、スキンケア効果を得ることが期待できます。
また代謝向上効果と同様、血の巡りが良くなるので体が冷めにくく、温かい状態を維持することができます。湯冷めしにくくなり、リラックスすることができます。
発汗作用
血液の循環が良くなると体が温まってきます。すると、当然ですが汗をかくようになります。汗をかくことは体の不要なものを排出する効果があり、いわゆるデトックス効果があります。
体は体内で不要なものを汗や便といった形で排出しますが、それぞれ出す成分が異なります。汗でしか出せないものもあり、きちんと汗をかくことは大切なことなのです。バスソルトではそういった効果が期待できるでしょう。
腸内活動を向上させる
バスソルトに含まれるマグネシウムは体内へ吸収されると腸内活動を活性化させる効果があります。便秘気味である人は、なるべくバスソルト入りの湯船に浸かりたいものです。
ちなみに便秘の原因は腸が冷えていることが1つの原因として考えられます。腸の血行が慢性的に滞っている。こういった人は便秘になりやすいのです。体を温めるよう普段から意識してみてください。
肌の調子を良くする
体の血行が良くなると体の細胞に栄養が届くようになります。特に肌の質が向上し、美肌効果が期待できます。ニキビや乾燥肌といった肌の悩みがある人は使ってみるといいでしょう。
また、バスソルトそのものにもスクラブ効果、つまり皮膚を優しく研磨し綺麗にしてくれる効果があります。湯を優しく皮膚に当てることで、お肌を綺麗にすることが期待できるでしょう。
そもそも湯船に入らない…
仕事の忙しさから、いつもシャワーで済ませてしまう。そういった人は多いかもしれませんよね。シャワーは簡単でいいのですが、体を冷やしてしまうことがあります。
体の冷えは万病の元。内臓活動が弱まり、免疫力が下がってしまいます。お肌の質も悪くなり、便秘気味になることも。体温を暖かくするためにも、なるべく湯船には入りたいものです。
バスソルトの種類と効果
入浴の際に入浴剤ではなくバスソルトを入れてみる。そう思ってみたものの、様々な塩があってどれを選んでいいのかわからない。そう悩む人もいるのではないでしょうか。
バスソルトを選ぶ基準で大切なのは自分が今どのような効果を求めているかだと思います。では、バスソルトの種類とそれがもたらす効果についてみていくことにしましょう。
バスソルトは大きく2種類
バスソルトには大別して2種類あります。1つ目は普通の塩。普通と言っても岩塩や死海の塩などで、私たちが料理用で使うような塩ではありません。バスソルト専用です。
もう1つがエプソムソルトです。こちらは硫酸マグネシウムを主成分としたもので、ソルトとは呼びますが塩ではありません。どちらも人気のバスソルトですが、では、それぞれの効果についてみていきましょう。
岩塩などの普通の塩
料理用で使われる塩は海水を生成した塩化ナトリウム濃度がとても高いものです。
一方、天然岩塩などの塩はミネラルを豊富に含んでいるので、バスソルトとして使うと先に述べた効果が期待できます。種類別として次のような効果が期待できます。
ヒマラヤ岩塩
バスソルトのお店に行くとピンク色をした塩を見つけることができるかもしれません。これこそヒマラヤ岩塩と呼ばれるもので、ピンクは鉄分が赤色になっているからだそう。
この塩にはたくさんのミネラル分が含まれています。体の機能を調整する効果が期待でき、具体的には冷え性の改善、肌の質の向上、血行促進、ストレスの軽減効果などがあります。
死海の塩
西アジアに存在する死海は海水の5倍もの塩分濃度があります。余談ですが、死海に入ると塩分濃度の関係で人の体がなにもせずとも浮くということがおこります。
さて、死海の塩には塩化マグネシウムが豊富に含まれています。これは肌の質の向上、保湿効果、外部の刺激から肌を守るなどの効果があります。他のバスソルトと比べて特に肌に効果があるといわれています。
エッセンシャルオイル入りバスソルト
最近では単なるソルトだけではなく、エッセンシャルオイルを入れたものもあります。入浴の際にフレーバーが拡散し、気分を良くするリラックス効果が期待できるでしょう。
単に入浴だけではなく、香りと一緒にリラックス効果を高めたい。また、普通のバスソルトだけでは飽きてしまった。そういった人におすすめしたいバスソルトです。
天然塩
ヒマラヤ岩塩や死海の塩といったちょっと凝った塩が手に入らない時、ミネラル分を多く含む天然の塩でも代用することができます。精製塩のように、塩化ナトリウムが99.9%ではなくミネラルを含んでいることがポイントです。
エプソムソルト
先に述べたようにエプソムソルトは硫酸マグネシウムを主成分とした結晶です。塩に似ているということからソルトとついたようです。エプソムソルトの効果は次のとおりです。
- むくみの解消
- 冷え性の改善
- 便秘の解消
- 肌の質の向上
- 代謝の向上
体のあらゆる悩みに関して効果を発揮するというのがエプソムソルトの特徴といえるでしょう。また、女性の生理の悩みなども改善するといわれています。
エプソムソルトの商品はたくさんの種類があるので、自分にあったものを試してみてください。きっと自分にあったものが見つかると思いますよ。
バスソルトの使い方と入浴法
では、バスソルトの種類や効果がわかったところで、具体的な入浴方法についてみていくことにしましょう。
より効果を高めるためにも、以下のことを意識して入ってみてください。
入浴時間は10分〜20分程度
バスソルトを入れての入浴時間は目安として10分から20分程度が理想です。湯船に入る習慣がないという人は少し長いようにも思えますが、この時間を意識してみてください。
例えば短すぎると体が十分に温まらず、発汗も起きません。バスソルトを入れての入浴の目的の1つは発汗し、デトックスを行うことなので、汗をかくぐらいまで入りたいものです。
反対に長すぎるとのぼせてしまいます。これはバスソルト入りの風呂に限らないでしょう。適度な時間を意識して、汗をかくぐらいで出てみる。それがちょうどよい時間なのです。
分量を守る
バスソルトの効果を発揮するためには、湯船に入れる量を守ることが大切です。
量はそれぞれの商品ごとによって異なるので、きちんと測っていれるようにしてくださいね。
マッサージをしてみる
バスソルトのお風呂に入るとき、ぜひやってほしいのがマッサージです。入るだけで血行がよくなるのですが、マッサージをすることでより効果を高めることができます。
特にふくらはぎや太ももなどの足をマッサージすると足のむくみを取ってくれるでしょう。マッサージの方法は次の通りです。
- 両手で拳をつくります。
- 足首からひざ下まで両側から力を入れながら動かします。
- これを10回行います。
- 太ももも同様に両側からマッサージをします。
特に女性であれば足のむくみは気になるもの。日中の仕事で疲れるとすぐパンパンになってしまいますよね。
1日の終わりにバスソルトで入浴をして、足のむくみを取ってみてくださいね。
入浴の際の注意点
バスソルトを使った入浴にはいくつか注意点があります。普通のお湯であれば大丈夫なことも塩分が入ってしまうと少々厄介なことも。具体的には次のようなことです。
髪の毛にお湯をつけない
塩分を含んだお湯を髪の毛につけてしまうと、乾いたときにギシギシになってしまうことがあります。このため、入浴中は髪の毛に気を配る必要があります。
特に髪の毛が長い人は用心した方がいいかもしれませんね。また、家族が湯船のお湯をシャンプーを洗い流すのに使うこともあるかもしれませんから、その時も注意が必要です。
肌に違和感があるときは注意
ソルトといっても肌に合わない人がいます。なんとなく痒みを感じるようであれば、それは注意が必要でしょう。その場合はすぐにお風呂から出て、洗い流すようにしてください。
肌が弱い人であれば特に顔に注意をするようにしましょう。ソルトの入ったお湯を顔にかけてみたら、痒みだしたということもあるので用心してくださいね。
アトピーの人は注意が必要
バスソルトを使った入浴はアトピーに効果を示すことがあります。ただ、種類によっては肌への刺激が強く、症状が悪化してしまうということもあります。自分の体に合っていないソルトはすぐに使用を注意するようにしましょう。
入浴後はシャワーで洗い流す
入浴した後はシャワーで体を洗い流すようにしましょう。水分が蒸発すると皮膚に塩が付着することがあるので注意が必要です。
風呂釜を洗うことも忘れずに
入浴後、ソルトをそのまま放置してしまうと風呂釜が傷んでしまうことがあります。特に金属部分が錆びてしまうなんてこともありますから、一度シャワーで軽く流すようにしてください。
バスソルトとデトックス
バスソルトを使った入浴で一番効果が期待できるのがデトックス効果です。デトックスとは体に溜まった悪いものを排出するということで、体の不調を回復することができます。
私たちの体は常に体に悪いものを取り込んでいます。食品からは食品添加物。空気中からは大気汚染の原因となる化学物質。これらが体に溜まってしまうと病気の元になることがあります。
入浴は1つのデトックス方法であり、これら悪いものを排出するのに効果を示すものです。また、バスソルトを使うことでより効果を高めることができるでしょう。
入浴で全体的なデトックス効果を高める
体から排出されるものには色々なものがあります。入浴であれば汗が排出されますが、それだけではありませんよね。毎日の便・尿。髪の毛や爪もまた、体から外へ出ていて老廃物を排出しています。
全体的な割合としては便と尿が95%。汗が3%で、髪の毛・爪がそれぞれ1%です。この割合をみて、汗のデトックス効果はとても小さいと思うかもしれません。
しかし、こと入浴では汗だけではなく排便・排尿機能を向上させることもできるので、全体的なデトックス効果・効能を高めることが期待できるのです。
排便のデトックス効果
デトックスとして最も効果のある排便は腸の活動によって左右されます。腸内環境や腸への血流が悪い状態だと、排便は促されず、いわゆる便秘になってしまいます。この状態は体に非常に悪い状態といえます。
腸内環境を良くする1つの方法が体を温めること。血液を腸へ送ることで腸内活動を活発にすることができます。バスソルトと入浴の血行促進効果でこれを実現することができるでしょう。
排尿のデトックス効果
入浴すると汗をかきますよね。その分、水分を摂取しなければなりませんから、水を飲みます。そして、体に新しく入った水分は体を循環し、尿として排出されます。
意識して水を飲むことは排尿を促し、デトックス効果を上げます。普段水をあまり飲まない人も、入浴で汗をかけば水を飲みたくなりますよね。1つのきっかけとして入浴はとても効果的なのです。
体を温め、循環を良くすることの大切さ
仕事が忙しかったり、ストレスを受けていたりすると人の体は緊張してしまいます。すると、血液の循環が滞り、冷え性や肩こりといった症状を発症してしまいます。
目に見える範囲ではこういったことが起こりますが、体の内側ではさらに様々な症状が起こっています。腸内活動が低下すれば便秘も起こりますし、デトックスもうまく行われず、体調が悪くなることもあります。
そういった症状を解消する方法の1つは体を温めること。そのためにできることが入浴なのです。バスソルトを使えば効果をより高めることができますから、ぜひ試してみてくださいね。
バスソルトと合わせて意識したい日常生活の改善
体の不調を改善するためにバスソルトを使った入浴をすることはとても良いことです。先に述べたように体を温めることで起こる健康効果は大きいものだからです。
一方で入浴だけに頼ってしまっても、それはそれで効果が薄くなってしまうことがあるでしょう。せっかく体を温めたのに、入浴後に冷たいジュースやアイスを食べる。これではなかなか本末転倒かもしれませんんよね。
では、バスソルトを使った入浴以外にも、健康になるために意識したい生活習慣にはどういったことがあるのでしょうか。具体的には以下のことがあげられます。
食生活に気を配る
私たちの体は日々摂取したものから作られます。朝食・昼食・夕食。例外なく私たちのエネルギーや細胞となって作りかえられていきます。
この食べるものが悪ければ、当然体は悪くなってしまうでしょう。食べるものはなるべく体に良いものを。インスタントやお菓子、菓子パンなどは避け、和食に近いものを食べるといいと思います。
運動をする
自分が運動不足である、と思っている人は多いのかもしれません。仕事で忙しくてなかなか時間を取ることができない。そうであれば、意識して運動習慣を身につけてみてください。
運動は週に3回程度のウォーキングで十分効果があります。筋肉をきちんと使うことで代謝を上げることもできますし、精神的なリラックス効果もあるのでおすすめです。
まとめ
入浴はどのような国でも行われてきた健康法の1つです。体の血行良くし、疲れを取る。誰しもその感覚を味わったことがあるはずでしょう。入浴はとても良いものですから、習慣的に入りたいものです。
そして、その効果の一助となるのがバスソルト。普段の入浴にちょっとプラスするだけでも、効果の違いを実感できると思います。楽しいバスタイムにするためにぜひ、ソルトをいれてみてくださいね。
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