誰しも1度は「知ったかぶり」をしたことがあるのではないでしょうか?知ったかぶりをすると、得てしてその知ったかぶりがバレてしまい、人前で恥をかくことになってしまいますよね。
にもかかわらず、多くの人が周りの人たちとの会話の流れの中で知ったかぶりをしてしまうことがあるようです。また、自分が知ったかぶりをしなくても、周囲の人が知ったかぶりをしていると感じられる場面も少なくありません。
このように人は後になって恥をかく可能性を知りながら、どうして知ったかぶりをしてしまうのでしょうか?そこで今回は、人が知ったかぶりをしてしまう心理、知ったかぶりをすることのデメリット、知ったかぶりをする自分を改善する方法などについて、ご紹介したいと思いますので参考にしていただければ幸いです。
人が知ったかぶりをしてしまう心理
そもそも「知ったかぶり」という言葉は、本当は知りもしないのに、いかにも知っているかのような振る舞いをすること、あるいはそのような振る舞いをする人のことを意味します。どうして人は知ったかぶりをしてしまうのでしょうか?
そこで、人が知ったかぶりをしてしまう心理について、ご紹介したいと思います。
見栄っ張りな心理
知ったかぶりをしてしまう心理の一つとして、見栄っ張りで自分を大きく見せたい気持ちの存在が挙げられます。
ほんの出来心で見栄をはるために知ったかぶりをしてしまうこともあれば、性格的に幼く自分を大きくみせたいがために見栄をはったり知ったかぶりをしてしまうこともあるでしょう。
このような見栄っ張りなタイプの人は、とにかく相手や周囲の人に自分は立派な人間であることを認めさせることで自らの自尊心を満たそうとする傾向があります。実際に自分自身で努力をして成果をあげることによって周りを認めさせれば良いのですが、それには努力と時間が必要になり大変です。
それゆえ、手っ取り早く嘘(ウソ)をついてでも自分を大きく見せようとするわけで、見栄っ張りな人にとっては嘘も知ったかぶりも違いはないのです。重度の見栄っ張りになると、いわゆる虚言癖の持ち主となるケースもあるのです。
プライドが高く馬鹿にされることを恐れる心理
知ったかぶりをしてしまう心理的特徴として、プライドが高い人が知識不足によって相手から馬鹿にされることを恐れることも挙げられるでしょう。
一口にプライドが高いと言っても、様々なタイプが存在します。例えば、何よりも他人から馬鹿にされることが許せないタイプや、相手よりも知識がなく無知であることを恥ずかしいと思うタイプなどです。
このようなプライドが高いタイプの人は、会話の中で自分の知らない話題や知識があると、とにかく自分がその話題や知識を知らないことにより馬鹿にされたり恥ずかしい思いをすることを極度に嫌うので、考えるより先に知ったかぶりをしてしまう傾向があります。
つまり、他人との人間関係において、自分が他人の下にいることに我慢ができず、他人の上もしくは最低でも対等の関係でありたいために、知ったかぶりをしてしまうわけです。
友だちから仲間外れにされたくない心理
知ったかぶりをしてしまう心理として子供に多く見られるのが、周りの友達との話題についていけない時に、仲間外れにされることを恐れる心理です。
大人に比べると子供の友達関係やコミュニティーは狭く、自分が所属している友達関係から仲間外れにされることは、子供にとって非常に重大なことです。そして、自分に自信を持てない子ほど、話題についていけない場合は仲間外れにされてしまうとネガティブに考えてしまう傾向があります。周りの友達に仲間外れにする考えがなくても、自分に自信を持てない子は友達の話題についていけないだけで疎外感を勝手に感じてしまいます。
それゆえ、仲間外れにされず友達の輪にとどまるためにも、会話の話題や知識を知らないのに知ったかぶりをしてしまうわけです。
負けず嫌いな心理
知ったかぶりをしてしまう心理には、見栄っ張りな心理とも似ていますが、負けず嫌いな性格から思わず強がりとして知ったかぶりをしてしまうケースも考えられます。
自分がライバル視している人との言い争いや、恋人や家族など近しい人との間で喧嘩をすると、感情が先走ってしまい思わず強がりとして知ったかぶりをしてしまうことがあります。特に恋人や家族など近しい人との喧嘩の場合、近い関係であるが故に簡単に引き下がることができず、売り言葉に買い言葉のような形で、思ってもいない強がりをしてしまうことは誰しも1度は経験があるでしょう。
そんな強がりな態度や言動の一つとして、知ったかぶりをしてしまうことがあるわけです。
仲良くなるために話を合わせようとする心理
知ったかぶりをしてしまう心理の一つに、好意を抱いた相手や仲良くなりたい相手の興味をひくために話を合わせようとして、思わず知ったかぶりをしてしまうことも挙げられます。
というのも、心理学には類似性の法則という現象があり、人は共通点が多いほど親近感を感じるので、意識的にしろ無意識的にしろ相手との共通点や類似点を探そうとするからです。例えば、同じ地方の出身者だったり、育った環境が似ていると、親近感を感じて急に仲良くなったという経験のある人もいるのではないでしょうか。
そして、相手への好意が高まり仲良くなりたい欲求が強くなるあまりに、自分が知らないことであっても相手の趣味など興味や関心のある話題に、思わず知ったかぶりをしてしまうのです。なかには、相手を恋愛的に攻略しようと意識的に、知ったかぶりをするケースもあるようです。
知ったかぶりをすることのデメリット
このように知ったかぶりをしてしまう心理にも、様々な心理があることがお分かりいただけたと思います。
それでは、知ったかぶりをしてしまうと、どのようなデメリットがあるのでしょうか?そこで、知ったかぶりをすることのデメリットについて、ご紹介したいと思います。
信用や信頼を失う危険性がある
前述のように「知ったかぶり」とは、本当は知りもしないのに、いかにも知っているかのような振る舞いをすることです。そのため、積極的な嘘ではないかもしれませんが、知ったかぶりをされた相手にしてみれば、嘘をつかれたことに変わりはありません。このように極論をすれば、知ったかぶりは嘘をつくことだと言えるわけです。
そして、相手が嘘をつく行為をする人だとわかれば、ほとんどの人は相手を信用しなくなります。ですから、知ったかぶりの内容にもよりますが、知ったかぶりがバレることは、相手や周囲の人からの信用や信頼を失ってしまう原因になり得るのです。
損をするのは知ったかぶりをした本人
たしかに、世間話程度であれば知ったかぶりをすることによって、その場を上手くしのげることもあるかもしれません。しかしながら、会社や学校といった自分の主たる活動場所において知ったかぶりをしてバレてしまうと、自分に知ったかぶりキャラや嘘つきキャラといったレッテルが貼られてしまうこともあります。
そうなると、仕事をするにしても上司や同僚から、そのような目で見られることになりますし、学校でも友達から知ったかぶりキャラとしてイジられることになるでしょう。結局のところ、知ったかぶりをしても大したメリットはなく、バレれば有形無形の損をするのは知ったかぶりをした本人なのです。
知ったかぶりをする自分を改善する方法
知ったかぶりをして得られる利益よりもバレることで失う損失のほうが、はるかに大きいことは少し冷静に考えれば誰にでもわかることです。それでは、思わず知ったかぶりをしてしまう自分自身を、どうすれば改善できるのでしょうか?
そこで、知ったかぶりをする自分を改善する方法について、ご紹介したいと思います。
自分が不完全で未熟であることを受け入れる
知ったかぶりをする自分に対する対処法として、自分が不完全で未熟であることを再認識して心から受け入れることが考えられます。
世の中を見渡してみれば、自分より優れた人はいくらでもいます。どうしても人は見栄をはったり、つまらないプライドに固執してしまいますが、世の中に存在する数多の天才と呼ばれるような人たちに比べれば、所詮は不完全で未熟な人間であって見栄やプライドには何の価値もないことがわかると思います。
以前はこのような沢山の天才はテレビ放送などでしか触れる機会がなかったのですが、現在はインターネットやSNSの普及もあり、より身近で簡単につながることもできます。ですから、より広い視野を持って、自分が不完全で未熟であることを再認識できれば、自ずと知ったかぶりをすることも少なくなるでしょう。
聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥
知ったかぶりをする自分を改善するには、「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」という諺(ことわざ)を理解することが一番かもしれません。
「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」とは、知らないことを人に尋ねるのは、その時は恥ずかしく思うけれども、その時聞かなければ一生知らないままとなるので、その方がもっと恥ずかしいことだ、という意味です。要するに、知ったかぶりせずに素直に質問して学びなさい、という教えです。
まとめ
いかがでしたか?人が知ったかぶりをしてしまう心理、知ったかぶりをすることのデメリット、知ったかぶりをする自分を改善する方法などについて、ご理解いただけたでしょうか?
たしかに、人は様々な心理から、知ったかぶりをしてしまうことがあります。しかしながら、知ったかぶりをすると、得てしてその知ったかぶりがバレてしまい、人前で恥をかくことになることが多いのです。恥をかくだけならば良いのですが、時として周囲の人からの信用や信頼まで失ってしまうこともあります。
ですから、安易に知ったかぶりをすることは避け、知ったかぶりをしてしまう人は本記事などを参考に改善をすると良いかもしれませんよ。
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