既婚者から「独身貴族でいいわね~」と言われた経験はありますか?
女性も社会進出するのが当たり前の時代となり、人生のやりがいや幸せの選択肢が増えた事と同時に独身者も増えてきています。独身者の中には「独身のままが気楽でいい」と思っている人もいれば、結婚願望は強いのに結婚出きず悩みになっている人もいます。
ここでは、結婚する事が本当に幸せなのか、また結婚できない理由は何かを探るべく「独身貴族」の特徴についてご紹介します。
独身貴族について
「独身」と「貴族」という言葉が繋がっている事から想像できるように、独身の人は優雅な生活が出来ると考えられています。今独身の人は独身であるメリットを想像できない人も多いと思います。このような事は結婚して始めて気付く場合が多いのです。
既婚者にとって独身者がどんな風に見えるのか、独身貴族とは何か、独身貴族になる理由ついて詳しくご紹介します。
独身貴族とは?
皆さんは「独身貴族」と聞いてどんな事を思いますか?30代、40代でパートナーもいなく、結婚願望があり焦っている人からすると、嫌味に聞こえるかもしれません。しかし、結婚している人からすると独身である事が羨ましくてついつい言葉に出てしまうのです。
独身生活の時は自分で稼いだお金は自分の好きなように使え、また子供もいないので誰かに時間を奪われることもありません。このようにお金や時間を自由に使える独身者の事を独身貴族と呼び、この言葉はこのような生活を羨ましがっている人が独身者を揶揄する言葉として使われています。
貴族という言葉からも想像がつくように、優雅で贅沢な暮らしぶりをしているのが想像できると思います。既婚者から見ると独身の人は時間もお金も自由に使える貴族のような暮らしぶりに見えてしまうのです。
もともとこの言葉は、実家暮らしの独身者に対して使われていた言葉ですが、現在では一人暮らしをしている独身者や離婚して独身になった人も含め、独身者全体に対して使われる言葉です。また、この独身貴族という言葉は、独身者を羨む言葉として使われている為、病気や親の介護などを理由に、時間や生活費に余裕がない人は含まれていません。
独身貴族が増えている理由
現在の生涯未婚率は男性が23%、女性が14%と増えており、過去最高の数値だと言われています。また、現在の20代前後の世代が50歳になる頃の生涯未婚率は男性で35%、女性も27%と予測されています。
このように、独身である人が増えていく背景には、若い世代の雇用が不安定で所得が低いからではないかと言われています。その為、経済的な理由で結婚に踏み切れない人が多いのではないかと考えられているのです。
独身貴族になる理由は大きく分けて2つあります。1つ目は独身である事にメリットを感じて生涯独身でいる事を決めたタイプです。欧米諸国で主流となっている事実婚などの価値観も入ってきて、昔に比べて「結婚=幸せ」という考え方も古くなってきました。
また、2つ目は結婚願望があるものの相手が見つからずに結婚ができないタイプです。このようなタイプの人は結婚難民とも呼ばれています。結婚相談所に恋愛相談をしたり、街コンなどの出会いのある場所に積極的に参加したり、婚活サイトに登録して婚活イベントに顔を出してパートナーを探そうと努力をしています。
独身貴族のメリット・デメリット
独身である人の中には早く結婚したいと思っている人もいます。一方で、既婚者の中には独身に対してメリットを感じて、独身時代に戻りたいと思っている人もいます。
結婚しなくても幸せになる事はできるのですが、結婚に捉われすぎて自分の幸せを見失ってしまっている人が多く居るのです。独身でいることにはどんなメリットがあるのか、またデメリットは何かこちらでご紹介します。
メリット
独身貴族であるメリットは、全ての行動が自分の為だけにある事です。家族を持っていると配偶者の事や子供の事を考える必要があります。独り身であるという事は、自分のことだけを考えればいいので結婚生活と比べると気楽です。このような部分がメリットとして考えられています。
■独身貴族のメリット
- 休日を自分の好きなように自由に使うことが出来る
- 給料を自分の好きなように自由に使う事が出来る
- 精神的な負担が少ない
- 趣味に没頭する事が出来る
- 好きなものを自分の好きなタイミングで食べる事が出来る
- 居住スペースを自分の好きなように使える
- 異性との恋愛や性行為も自由にできる
- 友達と自由に遊ぶことが出来る
- 仕事に打ち込んだり、新しい事に挑戦しやすい
- 親戚問題に悩まずに済む
- 子供の養育費を気にする必要がない
- 老後に必要なお金は自分の事だけ心配すればいい
- 死亡保険などに入る必要がない
デメリット
独身貴族のデメリットはいつか寂しさがくるのではないかという将来の不安です。現時点では寂しさを感じていなくても、将来同じように感じているかは分かりません。ニュースで孤独死などの報道を見るたびに将来に対して不安になります。誰も頼れる人がいなくなるという事が不安になるのです。
■独身貴族のデメリット
- 老後を1人で過ごさないといけない
- 病気で看病してくれる人がいない
- 疲れていても誰も助けてくれずに、家事を1人でこなさないといけない
- カップルやファミリー向けの場所に訪れるときに寂しい
- 大きな貯金が無い限りは一生働く必要がある
- 自分の遺伝子を残すことが出来ない
- 親戚や友人などの結婚の話題がうるさい
- 出産や子育てを経験できない
- 身軽である事から地方転勤に飛ばされる可能性が高くなる
- 孤独死が怖い
- 外食が多くなり栄養バランスが悪くなる
- 家庭を持った安心感を感じる事ができない
独身貴族の特徴について
独身貴族と一言で言っても、独身である事を心から楽しんでいるタイプの人と結婚願望が強いにも関わらず出来ない人の2つのタイプがあります。
彼らが「結婚できない」または「結婚をしない」理由は様々ありますが、独身貴族の特徴を知る事でその理由も理解できるようになります。ここでは、どのようなタイプの人が独身貴族になっているのか、ここでは特徴についてご紹介します。
仕事に夢中
独身貴族は仕事に夢中な人も特徴の一つです。独身貴族と呼ばれるにはそれなりの稼ぎが必要です。そして、自分で稼いだ分をファッションや美容、趣味など自分に費やせる部分が周りに羨ましいと感じさせるのです。
稼ぎがそれなりにある人というのは仕事に夢中な人とも言えます。仕事を頑張っているからこそ、それが給料に反映されるのです。独身貴族の人は仕事に熱中しすぎて、出会いのチャンスを逃して独身でいる人も多く居ます。また、自分の稼ぎがいい為に相手にそれ以上の稼ぎを求めてしまい、結婚相手が見つからない人もいます。
お金に余裕がある
お金に余裕がある事もポイントの1つです。他人がどれだけ稼いでいるのかは聞きにくいものですが、持っているものや休日の過ごし方を見るとお金に余裕があるかどうかが見えてきます。
例えば、高級車に乗っている、身につけているものがブランドばかり、ファッションやメイクにお金をかけている、年に何回も海外旅行に行っている、よく外食しているなどの項目に当てはまる人は、お金に余裕があると周りから判断されています。
結婚して子供を授かった場合、養育費がかかります。子供を一人前に育て上げるのには相当な費用がかかるのです。子供を出産してから大学卒業までの22年間の総費用は最低でも2,985万円、私立などにいれた場合は6,064万円かかると算出されています。
民間保険会社の調査によれば、一人の子どもが誕生してから大学卒業するまでの22年間でかかる費用は次のとおりです。
・基本養育費1,640万円+教育費(公立)1,345万円=2,985万円
・基本教育費1,640万円+教育費(私立)4,424万円=6,064万円
参照:子ども応援便り
家族を持つという事は出費が増えるため、自分の生活レベルが下がってしまいます。旅行やブランド物を我慢した分が子供の何かに変わっていくのです。家族を持たないという事は、このお金を全て自分の好きなように使えるようになります。
子供1人を育てる費用は、家や車なども簡単に購入できる金額です。この費用が圧し掛からないのであれば、生活にも十分に余裕が持てるようになります。
自分の時間が充実している
自分の時間が充実しているのも独身貴族の特徴です。この自分の時間を持てるという部分が特に既婚者から羨ましがられる項目です。既婚者でも配偶者はいても子供がいなければ自分の時間は取れますが、子供がいると自分の時間はなくなってしまいます。
赤ちゃんの頃から幼稚園にあがるまでは付きっ切りで見る必要があります。また、幼稚園に通いだしたとしても、送り迎えや家事をこなすのに時間が奪われてゆっくりする事はできません。小学校に通い出したらある程度は時間に余裕が持てるようになりますが、2人目や3人目がいる場合は、下の子の世話で時間が費やされてしまいます。
友人との食事や美容院などに出かける時も、気軽に預けられる場所もなく、旦那は仕事で子守が出来ない事もしょっちゅう起こります。そうなると、友達との食事にも子供を連れて行く必要が出てきて気楽な時間を過ごす事が出来なくなります。誰かの事を常に考えたり、世話をしている時間が長くなると、このような一人の時間が余計に恋しくなるのです。
共同生活が苦手
共同生活が苦手な人も独身貴族の特徴と言えます。基本的には他人と一緒に住むと何かしら弊害があります。共同生活をすると今までの暮らしで行ってきた自分のルールやタイミングが異なり、相手にイライラしてしまうことも多くなります。
特に神経質な人、こだわりが強い人、頑固な人、自己中心的な性格の人は小さなことにイライラしてしまい、他人と一緒に住むことが出来ません。中には自分のこのような性格を理解して結婚に向いていないと諦めた独身貴族もいるかもしれません。
一人で何でも出来る
独身生活が長くなると、一人で何でも出来るようになってきます。女性の場合、男性に結婚したいと思わせるには「俺が支えたい」と思わせることが重要になります。しかし、独身女性は頼れるのは自分だけの為、家事だけでなく仕事なども人に頼らずに解決することが出来るようになってきます。
このように甘えを見せる機会がなくなってくると周りからは「結婚願望なさそう」と判断されるようになります。人前で落ち込んだり、泣いたりする姿を見せずに自分の感情をコントロールする事も大切ですが、時には弱い部分を見せないと周りのあなたに対するイメージを崩すことが出来なくなってしまいます。
友達が多い
独身貴族は友達が多いというのも特徴として挙げられます。友達が多いと寂しさを感じることはありません。週末に自分の趣味のスポーツに付き合ってくれたり、ご飯に付き合ってくれる友達がいて、その生活が充実し満足していると特に変えたいと思う事はなくなります。
将来を想像した時「老後に1人だったら寂しいな」や「誰も周りにいないと病気になっても気付いてもらえずに、孤独死してしまいそう・・・」など将来の不安や寂しさを感じた時に結婚したいと考える人もいます。
その為、少しでも寂しさを感じないと結婚生活を想像することができなくなります。また「結婚することでこの生活がなくなってしまうかもしれない」と不安に思っている人も結婚に踏み切れずに独身生活を楽しんでいる傾向にあります。
まだ遊びたい
独身者に結婚をしない理由を聞くと「まだ遊んでいたい」と答える人がいます。このように答えるのは、結婚すると束縛される事や責任が大きくなり、自分が自由に遊ぶことができないというイメージを持っているからです。
また、周りの既婚者に結婚後の話を聞いた時、幸せな話よりもパートナーの愚痴を聞かされる事の方が多くなります。このような状況を見ていると「結婚するのはまだ先でいいや」という思いを持ち始めます。
このように遊びたいと答えている人の多くは、異性も同性でも遊べるような友達が多く居て寂しさを感じていないからです。周りの友人がパートナーを見つけて結婚し始め、また異性からモテなくなったと感じると焦り始めます。しかし、このようになってから気付いた場合は既に婚期を逃している可能性もあります。
相手に求める条件が高い
独身貴族の女性は相手に求める条件が高い傾向にあります。仕事が出来て友人関係も良好で年齢を重ねている人は、それなりに恋愛も経験していきています。恋愛経験が豊富になってくると、どんどんと相手に求める条件も厳しくなっていきます。
「以前の人はここがダメだったから次に求める人は、こういう人がいい」または「以前の人はこうだったのに、今回の人は違うから嫌」などとより相手に求める条件を厳しくしていくのです。女性で仕事が出来る人は「自分よりも年収が高い男性がいい」と条件設定している傾向にあります。しかし、年齢ごとに平均年収を見てみると20代男性が346万円、30代は455万円、40代は451万円と言われています。
2017年の年代別の平均年収は20代が346万円、30代が455万円、40代が541万円、50代が661万円という結果でした。
参照:転職サイトDODA
この平均以上の年収を相手に求めてしまうと、どんどんと幅が狭まってきてしまい結婚相手が見つかりにくくなります。年収が1,000万円以上、優しい、背が高い・・・などと条件がたくさん出てくると、相手が見つかりづらくなり結婚したくてもできない人になってしまいます。
プライドが高い
独身貴族の人はプライドが高い傾向にあります。その為、求める異性の条件と自分の価値が異なっている可能性があります。あまりにも高い条件を相手に設定してしまい、自分がそれにつりあってない事に気付いていないのです。
たとえ求める条件にあった人がいたとしても、ハイスペックである男性を狙う女性はたくさん出てくるのです。自分が彼と釣りあうほどに相手にしてあげられる事はあるのか、またそんなにも競争率の高い人と結婚することが出来るのかを考えてみましょう。すると、とても低い確率だという事に気付くはずです。
また、周りの友人がいい相手を見つけている場合、自分のプライドが邪魔をして自分の考えを見直すことができなくなります。周りに自慢できるような、憧れられるような人を見つけたいと考え出すと、結局相手が見つからずに結婚が出来ないタイプの独身貴族になってしまうのです。
過去の恋愛に未練がある
過去の恋愛に未練を持っている場合、過去の人が良かったと引きずっていたり、それ以上を待ち続けている場合があります。このようなタイプの人は過去に縛られてしまい、結婚したいのにも関わらず独身貴族になってしまいます。
「もっといい相手に出会えるのではないか」などと考えていては、結婚に踏み切ることが出来ません。結婚に妥協する必要はありませんが、人はそれぞれ言い部分も悪い部分も異なります。
過去の男性に良かった部分はあったとしても、他の男性にはその魅力とは違う良い部分を見つけ出すことが出来ます。相手のデメリットばかりを探すのではなく、魅力的な部分を探すようにすることが独身貴族から脱出できるポイントでもあります。
おわりに
独身である人には「独身である事を選んだ人」と「相手が見つからずに独身になった」2つのタイプがいます。前者の場合は独身のメリットを理解して本人が選んだ道の為、問題はありませんが、結婚を望んでいるのに出来ないのは悩みの種になります。
この方の場合は、今回紹介した独身貴族の特徴の中から自分に当てはまっている部分を確認し、結婚できない理由を探す参考にしてみて下さい。