見栄を張るってどういう意味?その心理や原因、付き合い方を知ろう!

見栄を張ることは誰しもあることです。その行動の根本には周囲の人に良く見られたいという思いがあります。それは悪いことではなく、むしろ当たり前のことでしょう。

しかし、見栄を張ることが行きすぎてしまうと、周囲の人から距離を取られてしまうかもしれません。人と良好な関係を結びたいと思うのであれば、まずは自分が見えを張っていないだろうかと気づく必要があります。では、見栄を張る人の特徴や原因、対処法についてみていくことにしましょう。

見栄を張る人の特徴・心理

見栄を張る

見栄を張ることは良いことでも悪いことでもありません。ただ、あまりに度がすぎると周囲の人が引いてしまうことがあります。

では、どんな特徴や心理・思考があるのか見ていきましょう。

周囲から良い人と見られたい気持ちがある

見栄を張る人の根本には「人から良く見られたい」という気持ちがあります。もちろん、これは誰しも持っている気持ちでしょう。しかし、この気持ちが大きすぎると注意が必要です。

人から良く見られるためならなんでもする…そうなりかねないからです。嘘をついたり、誇張したり、相手の気を引くために迷惑になるようなことをしてしまう。

そして、こういうことをしているとき、本人は自身の行動について気付いていないことがあります。自分中心の考え方になっていて、相手が傷ついていることに気づいてもいない。そうなると、より行動が派手になっていってしまうのです。

ブランド品に執着・興味がある

ブランド品はその人の魅力を上げてくれるためのアイテムです。持っているだけで周囲から羨ましがられる。そう感じるために最も簡単な方法といえるでしょう。

しかし、ブランドの品とその人の品格が合っていなければ、非常に不釣り合いに見えるものです。品格とは所作、行動、相手への気遣いなどが上げられるでしょう。

内面の魅力なしにブランド物を持ってしまうと、かえって相手に悪い印象を与えてしまうことがあります。これには注意が必要でしょう。単に持つだけでは意味がないのです。

話が通じない・聞かない

見栄を張る人は自分の価値を周囲に伝えたい気持ちが大きいため、話をするとずっと話し続けてしまいます。それも話の内容は薄く、自分の自慢話などで終始します。自慢話を聞いてもあまり楽しくありませんよね。聞いている人は何の得もなく、時間を消費していきます。

本人は楽しい会話をしているつもりでも、自己満足で気持ちが良いだけ。周りの人たちは相槌を打ちつつも、話をほとんど聞いておらず、距離感がだんだんと遠くなります。

それでいて話している本人は話を誰かに持って行かれると不機嫌になります。しばし器が小さいような行動が見られるので、見栄を張っているとすぐにわかります。

話というのは相手と言葉のキャッチボールであり、ずっとボールを持っていることは好ましいことではありません。きちんとしたリズムが必要です。

実はあまり自信がない

原因のところにも繋がりますが、見栄を張る人は意外と自信がないことがあります。それは何か物事が起きた時に引いてしまったり、人に任せてしまったり。消極的な行動が見られます。

見栄を張る根本には弱い自分を強く見せたいという思いがあります。かっこ悪い自分を見せたくないのですね。見栄を張っている時の姿と、自信がない時の姿にはギャップがあり、周囲の人はそれをかっこ悪いと感じてしまうことでしょう。家と外では全く性格が変わることがあるのです。

指摘されると挙動不審になったり、感情的になる

見栄を張ることは小さいプライドを持つようなものです。それが嘘であったり、あまりに突飛だったりすると、周囲の人はすぐにわかります。そしてそれについて指摘すると、その人は挙動不審になったり、感情的になることがあります。

元々見栄を張るというのは、弱い部分を隠そうとして起こる行動ですからその人の弱い部分なわけです。それを指摘されると、その人は否定や批判をされたと受け取ってしまうのかもしれませんね。

ただ、指摘した人はそういった意図がないのかもしれませんね。純粋な指摘をしているケースもあるでしょう。ささいなことで感情を乱してしまう。見栄を張る人はこういった特徴もあるのです。

「見栄を張る」原因とは?

自信

では、見栄を張る人にはどういった思い・心理的特徴があるのでしょうか。どうして人から良く思われたいと思うのか。その原因は次のようなものが挙げられます。

自分に自信がない

見栄を張る大きな原因として「自分に自信がない」ということが挙げられます。何事に対しても実は臆病で、消極的。自分のことをそう思っているのです。

ただ、自信がなく臆病な姿は周囲の友達からかっこ悪いと思われるのではないか。強いコンプレックスがあるがゆえに、なかなか見栄を張ることを止められません。見栄を張る方がかっこ悪いのですが、本人はなかなか止められないでしょう。付き合って日が浅い友達にやりがちです。

自信はこれまでの経験の積み重ねによって形成されます。新入社員が仕事を積み重ねるほど自信がつくように、時間がかかるものです。何事でも経験をしてこなかった人は自信がなく、見栄を張りがちです。

世界が狭い・殻にこもる

生活している中で物事に消極的で経験値が少ないと、世界が狭くなります。視野が狭いともいえますね。また、自分の殻に閉じこもりがちになります。

井の中の蛙、という言葉があるように、いくら見栄を張ったとしても、それよりもすごい体験をしている人がいるわけです。それが思ったより相手に響かないこともありますよね。

自分の世界が小さく、殻に閉じこもりがち。そうすると価値観や物の見方も偏ってしまうかもしれません。本人は気づいていないかもしれませんが、井の中の蛙状態なのです。

優越感を得たいという思いが強い

目の前の人や他人に対して、自分が上であるという感情を得ると、優越感を得ます。この優越感をより多く得たい…見栄を張るタイプの人はそういった気持ちが大きいです。

人より自分の方が知識がある。人より自分の方がお金を持っている。人より自分の方がたくさんのことを経験している…そういう思いが、見栄を張ってしまう原因となるのです。

しかし、周囲の人も自分と違う人間であり、数多くの経験をしています。それを自分と比べることはあまり意味がありませんよね。人を見て優越感を得ることもまた、あまり意味のないことなのです。

また、自分は優れていると思っている人もいます。それを思うことは勝手なのですが、行動に現れてしまうと周囲に迷惑をかけてしまうかもしれませんね。自分はみんなを導くリーダーのようなことが得意だ!と言っても、実際はそうではないことがあるのです。

劣等感がある

周囲の人よりも自分が劣っている…そんな劣等感を感じることが誰しもあるかもしれませんね。例えば学校で自分だけ数学の問題が解けなくて、恥ずかしい思いをした。これも劣等感です。

劣等感はそういった恥ずかしいと思った経験から感じますが、それが見栄を張る行為に転じることがあります。つまり、自分の弱点や恥ずかしい姿を見せたくないという思いになるのです。

弱い部分を見せたくないというのは、誰しも持つ感情です。しかし、それを隠すためにオーバーにしてしまうというのは、なかなか苦しいかもしれませんね。往々にして相手の印象を悪くしてしまうものです。

劣等感を素直に受け入れ、自分を自分として認識する…少しずつ時間がかかりますが、劣等感も自分の良いところとして受け入れていくことが、行動を変える一つの方法です。

見栄を張る人との付き合い方

人間関係

見栄を張る人が身近にいる場合、その人とはどう付き合っていけばいいのでしょうか。

その人を変えることは難しいですが、心構えとして線を引くことも大切です。

褒めておだてる

見栄を張る人は基本的に人から褒められたい、さらに言えば承認されたいと思っています。そのため、話を聞き、そのことを褒めてあげるようにしてみてください。そうすると相手とのコミュニケーションがうまくいくはずです。

例えばそれが会社の上司であれば、仕事がスムーズに行くということもあるかもしれませんね。相手は話をする相手が欲しいわけで、仕事でも優遇してくれることがあるでしょう。

一方で心の中ではその人の話に圧倒されないよう冷静を保ちます。あくまで自分のブレない意思を持って話をすることが大切です。そうでなければ疲れてしまうでしょう。

見栄を張る人が嫌だという人もいるかもしれませんが、どうしてもつきわなければならないことがあります。そういうときは拒否するのではなく、受け入れる。それが人間関係を良好にする一番のポイントなのです。

話半分で聞く

見栄を貼るということは話の内容が誇張されている可能性があります。その話の信憑性が低く、あまりアテにならないのです。なのでそういう人の話は話半分で聞くようにしましょう。

その人の話を真面目に受け止めてしまうと、影響を受けることがあります。なんとなくイライラしてしまったり、ひどい人では劣等感を感じてしまうなんてことがあるかもしれませんね。

そもそも話を真面目に聞かない…もちろん、聞く姿勢は大切ですが、相手が気持ち良く話せる環境を作りつつ、聞き流すというスタンスがいいのかもしれませんよ。

関わらない

最も効果があるのが関わらないという方法です。そもそも会話の機会を減らしてみたり、話しかけられたとしてもわざと素っ気無い態度を取ってみる。やりすぎると距離が離れすぎてしまうので注意です。

話を聞くにしても、ほとんど質問をしなかったり、目を合わせないようにしたり。相手が会話をしにくいような環境を作り出すというのも、話をさせない方法です。

人は会話をするとき、相手の目線やリアクションを見ます。目線が合い、リアクションが大きければ、気持ち良くなり話したくなるものです。反対に言えば目線が合わず、リアクションが小さければ自然と会話は無くなっていくのです。

自分に取って嫌な人、苦手な人の最も効果的な方法は関わらないこと。その人のことから物理的に離れるだけで、あなたの心には余裕と平静が訪れるでしょう。

指摘してしまう

人間関係の問題で、指摘をするのにはリスクがいます。相手を不機嫌にさせてしまえば、その後の関係にも影響が出るかもしれません。ただ、言いたいことがあったら言ってしまうというのも手でしょう。

相手の見栄を張った行動に対して指摘する。勇気と行動力が求められますが、迷惑を被っているのであればやってみる価値はあるかもしれませんね。

周囲に迷惑をかけている人は、自分が迷惑をかけているという自覚がありません。自分だけではなく、他の人まで迷惑をかけているのであれば、ぜひ行動してみてください。

見栄を張って生きていると…

ストレス

人からよく思われたいという気持ちは誰しも持っているものですが、それを大袈裟に表現したり、誇張したりすると、周りから人が遠ざかってしまうことがあるかもしれません。

見栄を張っているというのは、いわば自分らしさを欠いた行動であり、自分らしく生きられないことを意味します。自分らしく生きれないということは、ストレスや窮屈などの感情を感じることでしょう。

周囲の価値観や意見に応えるために、自分自身を大きく見せる。しかし、それでその場をしのげたとしても、その後続くとは限りませんよね。やがて疲れてしまい、人生がつまらないものになるかもしれません。

等身大で生きていく

見栄を張るよりも大切なのは、自分の価値観で生きることだと思います。周囲から押し付けられた価値観、もしくは無理に期待に答えたり、良い人と思われるような行動は避けた方がいいでしょう。

それは、先にも述べたようにいずれ自分の中で違和感を感じ、ストレスを感じるからです。そのストレスを持ち続けたままでは、生活はどこか息苦しく、あまり楽しいものではなくなります。

どんな状況にしろ、自分の価値観に従い、等身大で生きていくこと。他の人にどう思われようと、自分の考えを持って行動すること。人の目が気になって自分らしくないことをしているのであれば、それはやめた方がいいでしょう。

また、人に良いと思われたいのであれば、自分らしく振る舞いことが大切です。素直な感情表現や人間関係は、相手に信頼感や親近感を与えることができるのです。まずは自分らしくというのを目標に振舞ってみることをおすすめします。

見栄を張らないためには自分を受け入れる

見栄を張ってしまう原因の1つに自信のなさがありました。自信というのはどんな経験をしても、自分で自分を受け入れていなければ、なかなか身につくものではありません。

自分を受け入れるというのは、自分なりに意識して行動していく必要があります。常日頃から自己を否定をしていると、自信が身につくことはないでしょうし、それだけ生きづらくなることもあります。

そして、自信のなさが見栄を張るという行為に繋がってしまう…ですから、自分自身で自分を受け入れ、肯定してあげなければならないのです。自己否定に生きている限りは見えを張り続けるでしょう。

反対に自己肯定ができれば、見栄を張ることはなくなり、自信が湧いてくるはずです。そうなれば物事がうまくいき始めるでしょう。少しずつになるかとは思いますが、自信をつけていくようにしてみてください。

かっこ悪い自分を受け入れてくれる人もいる

人との付き合いで大切なのは、弱い部分をお互い知っているかどうか、ということかもしれません。相手の強みだけではなく、弱い部分を知っていると、自分もそんなことがあると思い、共感する部分が見つかるからです。

見栄を張ることは相手と距離を取ってしまう行動です。心の弱さを隠していることが相手に伝われば、それこそ距離を取られてしまうでしょう。しかし、本当は見栄を張る必要はないのです。

人と話していく中で、自分の弱い部分・かっこ悪い部分を受け止めてくれる人が必ず現れるはずです。そういう人に出会うことができたら、より良い関係を築けることでしょう。

弱い部分を含めた自分の心を相手にさらけ出すことで、初めて相手は自分を信頼してくれます。見栄を張る必要はなく、あくまで自然体でいることが大切なのです。

まとめ

人は誰しも見栄を張ってしまうことがあります。それは自分を良く見せたいというシンプルな思いからくるものでしょう。ただ、注意しなければならないのは、一時的に自分に嘘をついているということです。

等身大より大きな自分を人に見せつけていることは、自分は良くても相手に不快感を与えることがあります。鋭い人は見栄を張っている人の心の裏側の自信のなさを見抜くかもしれませんね。

自分らしくいることが最も楽な生き方だと思います。自分を美化しすぎす、過信しすぎず、謙虚に人と接すれば、今までよりももっとよい生活を営むことができるでしょう。

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