「負けず嫌い」という性格に対して、ポジティブなイメージを持っている人は多いと思います。
負けず嫌いの対象となるものは、本人が自信を持っているものが多くその裏には粘り強さや努力、成果などが隠されています。この感情を持っている人は、人生をポジティブに変える事ができるので、憧れる性格の1つでもあります。
ここでは、負けず嫌いな人をテーマに彼らの特徴や負けず嫌いな性格になる方法について詳しく記事にしていきます。
負けず嫌いについて
どんな物事にも短所と長所があるように、負けず嫌いである事にもメリットとデメリットがあります。
常に人を負かそうと気にしていると人間関係をギクシャクさせてしまいますが、負けず嫌いが向上心に繋がるとポジティブな影響を与えることができます。
長所の面をより生かせるようにここでは負けず嫌いとは何か、また長所と短所について解説します。
負けず嫌いとは?
負けず嫌いは負けるのが嫌いな人のことを意味し、スポーツやビジネス、勉強などで他人と競争になった時に負けることを嫌う性質であることです。
例えば、5km走に参加した際に「自分のペースで完走できればいいや」と思っている人もいれば、「○○さんには負けたくない」「1位になりたい」など負けることを嫌がる人もいます。後者のような考え方をする人が負けず嫌いな性格に当てはまります。
スポーツなどの特定の分野にだけ負けず嫌いを発揮する人もいれば、知識、財力、特技、ビジネスなど様々な場面で負けず嫌いが出てしまう人もいます。しかし、見るもの聞く物全てに競争心が沸きあがるタイプの人は少ないです。
負けず嫌いな人のほとんどの人がそれぞれ競争心が掻き立てられるポイントを持っています。特に価値を感じているものや自信があることに対して負けず嫌いが発揮されやすいです。
負けず嫌いな人の長所
負けず嫌いの人の最大の魅力は努力家であることです。1つの物事に対してゴールを持ち、それを途中で投げ出したりせずに最後まできちんと成し遂げようとします。また、負けず嫌いな人は面倒見が良い人が多く、人の相談に乗って的確なアドバイスをすることもできます。
他にも、努力家で頑張り屋な性格が周りを刺激することもあり、周りにもいい影響を与えることができます。このような人は周りからは頼れる存在となり、職場やグループ内のリーダー的な存在になる人が多いです。
長所の部分が発揮されると、あらゆる分野で成功を収めやすくなると言われています。一般の人だと諦めてしまうところでも、諦めずに粘り強く努力し最後に成功を収めるケースが多いと考えられます。
心理学的メリット
恋愛において周りが反対すれなど妨害度が高くなればなるほど、熱愛度が高まるという心理があります。これは心理学者ドリスコール(Driscoll)が男女のカップルの調査して発見した心理学的メリットであり、ロミオとジュリエット効果と呼ばれています。
主に恋愛などにおいて、障害があった方が逆にその障害を乗り越えて目的を達成しようとする気持ちが高まる心理現象を指す。
参考:ロミオとジュリエット効果
この効果は負けず嫌いな性格にも同じことが言え、困難であればあるるほど燃え上がり向上心に変えることができます。
負けず嫌いな人の短所
負けず嫌いな人は長所の面が多く、成功者に多い心理的特徴でもありますが、短所になる部分も持ち合わせています。負けず嫌いな人の短所は、周りからの指摘やアドバイスを嫌がり、受け入れられないことです。これにより人間関係を上手に築けない場合があります。
他人から自分の誤りを指摘されたり、失敗や間違えを言われる事を特に嫌います。アドバイスされている時に、負けたくないという気持ちが発揮されてしまい自分の方が正しいと思ってしまうので、受け入れることができません。
しかし、他人から言われるアドバイスや指摘の中には将来の成長へと繋がるポイントも多く存在しています。自分では見えない部分を客観的に指摘してくれているので、そのような事を受け入れられないと、成長の機会を逃すだけでなく周りからは頑固者だと思われてしまうこともあります。
また、他人に勝手にライバル意識を燃やすため、対象になった人に迷惑をかけたり人間関係をギクシャクさせてしまう可能性もあります。自分で勝手にライバルを増やしていくので、敵を作りやすい人であるとも言えます。
負けず嫌いな人の心理学的特徴
負けず嫌いな性格な人は、向上心が高くリーダー的な存在になる人が多いため、ビジネスで成功している人も多いです。
どのようなタイプの人が負けず嫌いと呼ばれているのか、ここでは負けず嫌いな人の特徴についてご紹介します。
向上心が強い
負けず嫌いな人は向上心が強いのが特徴の1つです。負けず嫌いな人は、人に対してだけ競争心を抱くのではなく、自分の目標に対しても負けず嫌いを発揮します。特に他人よりも自分自身に負けたくないと考えている傾向にあります。
例えば、営業マンだった場合「○○さんよりも多く受注したい」と思う場合もあれば、「毎月10件受注できるようにしよう」などと自分の目標を決め、それを達成できるかが重要になってきます。
「自分であれば出来る」という自信もあり、設定する目標はハイレベルなものが多く、その目標を達成する為の努力を惜しみません。ハイレベルな目標は時には自分を苦しめてしまうこともありますが、向上心が強くエネルギッシュに困難なことに立ち向かう様は周りの人にもいい影響を与えます。
目標が達成したら、また新しい目標を持ち常に自己成長に貪欲でいるので成功を収める可能性が高いです。
他人の成功や自慢に対して競争意識を持つ
他人の成功話や自慢話に対して競争意識を持つことがあります。例えば、仕事場で他の人が表彰されたり、褒められていると「自分も表彰されたい」「あの人以上の成績を残したい」「彼よりも点数を取りたい」とライバル心を燃やし始めます。
他にも、会話の中で他の人が褒められている話を聞くと「自分の方がもっと凄い」という気持ちが沸き、自分の自慢話を始めてしまう場合もあります。同僚が高級車を買ったという話を聞いたら、自分はもっといい車をもっているとアピールをし始めます。友人が一流企業に勤めていて羨ましいという話になれば、自分はこんなにも給料をもらっていると話ます。
また、負けたくないけれど、自分の実力が追いついていない場合は、虚言癖になってしまう人もいます。この場合はタチの悪い性格でただの見栄っ張りになるので、実力が伴うように努力しましょう。
向上心が強いことはいい面と捉えられますが、ライバル心を抱かれた方は迷惑に感じたり、何かと張り合ってくる姿にメンドクサイ人だと感じる事もあります。競争心を日常的に隠せないタイプの人は周囲から嫌われてしまう可能性があるので、注意が必要です。
リーダーシップを取りたがる
負けず嫌いな人はグループ内でリーダーシップや主導権を握りたがる傾向にあります。負けず嫌いな人は自分で目標を高めに設定している場合が多く、自分の目標はチームの目標にも反映されます。
その為、ビジネスで新しいプロジェクトに携わった場合に「このプロジェクトを成功させてやる」という熱い気持ちを持っているので、その気持ちから主導権を握ったり、チームを引っ張ろうとしたがります。
時には他のチームやプロジェクトに対して対抗意識を燃やす場合もありますが、このような場合は会社全体のことが考えられていないケースが多いです。ただ自分の競争意識を満たしたい為の行為なので、全体を見れるように意識することが大事です。小さなチームやグループ単位に捉われて競争心を抱くのではなく、時には会社全体を見渡して各チームの成功を喜べる人になるのも重要です。
また、技術や素質が欠けているのにリーダーシップを取ろうとするのは、チームプレーを乱し、周囲に迷惑がかかります。基本的にはチームの人たちを全力でサポートしていい空気感を作り上げることができますが、まずは自分にはリーダーとしての素質・能力があるかどうか確認してみましょう。
間違えを指摘されることを嫌う
負けず嫌いな人は「自分は優れている」という優越感をもっている場合が多いため、何か間違っていることを指摘されると途端に機嫌が悪くなります。全てのルールは勝ち負けでは決められませんが、彼らの頭の中では自分が間違っている事を認めるのは、負けを認めるのと同じ気持ちです。
その為、他人からのアドバイスに耳を傾けない人もいます。この傾向が強い人はリーダーにはふさわしくないと言えます。リーダーは周りの人の意見に耳を傾けて、全体にとって一番いいと思うことを判断していく仕事です。他の人の意見を受け入れずに自己主張の強い姿勢を見せると、意見を言いづらい雰囲気を作ってしまいます。
周りのアドバイスを受け入れるのに勝負の気持ちは必要ないのです。また、アドバイスの中には自分が成長できるポイントや、事業を成功へと導く鍵が隠されている場合もあります。この部分は自分の短所だと考え、自分と反対の意見を持つ人に出会ったとしても、素直に耳を傾けるように心がけることが重要です。
人にアドバイスをするのが好き
負けず嫌いな人は、周りよりも自分の方が経験値があると自信を持っています。その為、周りの人が何か困っていたり、悩んでいると積極的に相談に乗って自信の経験に基づいたアドバイスを始めます。
アドバイス自体は悪いことではありませんが、負けず嫌いな性格の人の場合はアドバイスの仕方が上から目線になってしまう事があります。アドバイスの内容がいくら素晴らしいものだとしても相手にいい印象を持たれなければ、無駄になってしまいます。
人にアドバイスをする時には謙虚な気持ちをもつことが重要で、相手の気持ちにたって言葉を選び、命令口調や自慢話に聞こえないように話しましょう。
競争心を秘めるタイプもいる
人一倍負けず嫌いの性格の人の中には、競争心を秘めるタイプもいます。他人の成功の話を聞いたり、見たりした時に競争心を抱きますが、周りに気づかれないよう冷静を装います。このようなタイプの人は、裏で努力を重ねていつの間にか成功を掴む人もいれば、負けず嫌いの気持ちが大きく、劣等感を抱いて憂うつな気分になってしまう人もいます。
このような人は人の優越ばかりに気を取られすぎるのも良くありません。競争に負けた時に劣等感やセルフイメージを傷つけてしまい、心理学的デメリットとして働く場合があります。
「なぜ彼女に出来て、私にはできないんだ」と憂うつな気持ちになることが多い人は、優越に気に取られないようにする事、また目標を決めてその気持ちをポジティブな方向に生かせるように心がけてみる事が大切です。
負けず嫌いな性格を生かす方法について
負けず嫌いという性格はポジティブに考えている人も多いため、就職活動や転職活動の自己PRとしても使えます。
しかし、負けず嫌いな事は多くの人がアピールしている内容でもあるので、どのようにアピールすれば生かせるのか、また会社で負けず嫌いな人がいた場合どのように付き合うべきかについてご紹介します。
負けず嫌いの自己PR方法について
負けず嫌いの性格は就職活動でも有利に捉えられる性格の1つですが、ただ「私の長所は負けず嫌いなところです」と説明しても利点を生かすことができません。負けず嫌いな性格を自己PRで生かすには、自分の体験談を例文として盛り込むことが重要です。
目標を持って最後まで努力し続けることが出来る事が分かるエピソードを話しましょう。取り組んだ始めは、何度か失敗したけれど、失敗したことを分析して努力を重ねた結果、成功に結びついたという話ができると、負けず嫌いな性格によりどのようなメリットを得られたのか伝えることができます。
また、負けず嫌いの短所であった部分が変わり長所として表現することもできます。
負けず嫌いを長所として表現する例文一覧
■例文1
入社した当初は負けず嫌いのままでもいいと思っており、成果もついてきた自信から、自分は間違っていないと思い込んでいました。しかし、入社して2年目に1人で成果を上げることが正しいのではなく、会社のチームワークが重要だと実務を通して学ぶことが出来ました。
それからは、人の意見に耳を傾けるという柔軟性や協調性を身につけることが出来、チーム全体を助けようと働き始め、最終的にはチームリーダーとして認めてもらうことが出来ました。
■例文2
私は、負けず嫌いの性格は社会に出てから長所に感じたことが多いです。前職では5年間営業職を行っていましたが、負けず嫌いな性格だからこそ過酷な外回りや連日の残業も耐えてくることが出来たと思っています。また、毎年年間を通して営業成績TOPの評価を頂いたものも、負けず嫌いの性格であったからこそだと思っています。
負けず嫌いの人の対処法
負けず嫌いの人との付き合い方は、相手の得意な分野を把握しておくことです。ほとんどの人の場合、負けず嫌いを発揮する場面は限られています。本人の得意とするもの、自信のあるもの、価値を感じているものが対象になりやすい為、このポイントさえ押えておけば彼らの闘争心を無駄に刺激することがなくなり、上手く付き合うことができるようになります。
また、自分が負けず嫌いの場合は自分が負けず嫌いを発揮するポイントを把握していれば、必要以上に熱くならずに周りの雰囲気を見れるようになります。人に対して競争心を見せると、子供っぽく見えマイナスに働くので、常に大人な対応を心がけましょう。
負けず嫌いな性格になる方法
負けず嫌いな性格は多くの魅力を持っているので、このような性格に憧れている人も少なくありません。負けず嫌いな性格は、コツを掴めば誰でも近づくことができます。
ここでは、負けず嫌いな性格になる方法についてご紹介します。
目標を設定する
過去の自分に負けたくないという気持ちが負けず嫌いの心理です。その為、負けず嫌いの人には必ず目標があります。そして、その目標は「達成できたら嬉しい」という甘いものではなく「絶対に達成する」という熱がこもっています。
例えば「毎月10件の新規契約を増やす」という個人的な目標を設定してもいいですし、「あの人よりも多く契約を取る」と人を対象にしても構いません。しかし、人を目標にする時にはその競争心が表にでないようにコントロールすることが大切です。
人をライバル視すると無意識のうちに冷たい態度やキツイ言動をしてしまう事があり、相手に「めんどくさい人」だと思われたり、周りからの印象も悪くなります。
最後までやり遂げる
目標を決めてそれを成し遂げる為に人は努力をしますが、努力が実らないこともあります。一度失敗したとしても、なぜ失敗したのかを考え、別の方法で何度もチャレンジしてみたりと途中で投げ出さないようにすることが重要です。
負けず嫌いな性格の人は他人だけでなく、自分自身に負けたくない気持ちが強いです。その為、何度も目標に向かってチャレンジするような姿勢をみせることで、負けず嫌いに近づくことができます。
失敗の原因や理由を追究する
設定した目標は、一度で成功を収めるとは限らず、何度も失敗することもあります。失敗した事に対して、単に悔しいと気持ちを持つだけでなく、その気持ちをバネにして失敗の原因や次は何をするか考え始めます。
失敗しても諦めずに原因や改善策を考えるような癖を見につけていくと、負けず嫌いの精神を身につけられます。
悔しがるようにする
例えば、他の人が表彰されたり、成功した時にあなたはどんな気持ちを持ちますか?「やっぱり○○さんは凄い」と祝福や尊敬の気持ちを持つ方もいると思いますが、この気持ちだけでは自分を成長させることはできません。
他人のことを妬んだり否定をするわけではなく、「自分だってやれば出来る」と相手を認めながらも、悔しがる気持ちを持つことが重要です。この気持ちをバネに前進することができます。
おわりに
負けず嫌いな性格を生かせるようになると、成功を掴むチャンスは多く訪れます。
負けず嫌いの心理的要素でもある向上心や粘り強さはビジネスやスポーツなどで成功を収めるのに必要なものです。
自分には足りない部分だと思った方は、目標をもってそれに対して何度もチャレンジする姿勢をみせることで、今からでも負けず嫌いな性格に近づくことができます。
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