「胡散臭い」。「うさんくさい」と読むのですが、日常会話でも比較的良く使われる言葉ですよね。
そもそも「胡散臭い」とは、対象となる相手の外見・仕草・行動などから、その相手がどことなく怪しく感じられて信用できない様子を形容する言葉です。人が多く集まれば集まるほど、都会であれば都会であるほど胡散臭い人も増えますから、多くの人が一度や二度は胡散臭い人たちと接触した経験を持っているのではないでしょうか?
そこで今回は、「胡散臭い」という言葉の意味や語源を再確認した上で、胡散臭い人たちに共通する傾向や特徴、自分が周囲から胡散臭く見られない方法などについて、ご紹介したいと思いますので参考にしていただければ幸いです。
「胡散臭い」の意味
そもそも「胡散臭い」という言葉は、どのような意味を有しているのでしょうか?日常的にも比較的良く使われる言葉だけに、改めて意味を確認する機会は少ないのではないでしょうか?そこで、まずは「胡散臭い」という言葉の意味や語源について、ご紹介したいと思います。
「胡散臭い」の意味
「胡散臭い」という言葉の意味を複数の国語辞典で調べてみると、次のような意味を有する形容詞であることが分かります。
- どことなく怪しい。
- どことなく疑わしい。
- 油断ができない。
- 見た様子から、なんとなく怪しくて油断できない。
ですから、「胡散臭い」とは、対象となる相手の外見・仕草・行動などから、その相手がどことなく怪しく感じられて完全には信用できない様子を意味する形容詞なのです。
「胡散臭い」の語源
「胡散臭い」という言葉は、今でこそ日常会話でも比較的良く使われる言葉となっています。しかしながら、多くの日本語は漢字からある程度の意味が類推できるのに対して、「胡散臭い」という言葉は漢字から意味を推し量ることは難しいでしょう。そのため、「胡散臭い」という言葉が、どうして前述のような意味を持つに至ったのか、その語源が気になる人もいるかもしれません。
「胡散臭い」という言葉の成り立ちは、怪しい様子を意味する「胡散(うさん)」に、推量や推測の接尾語「臭い(くさい)」が結びついてできたと考えられます。
そして、「胡散」の語源については、大きく二つの見解があるとされます。一つ目の見解は、疑わしいことを意味する「胡乱(うろん)」が「胡散」に変化したと考える見解です。もう一つは、茶道で用いられる黒い色をした天目茶碗の一種である「烏盞(うさん)・胡盞(うさん)」に由来すると考える見解です。いずれにしても、「胡散」という言葉が成立したのは、主に江戸時代以降だと考えられています。
胡散臭い人たちに共通する傾向や特徴
このような「胡散臭い」という言葉の意味を踏まえると、自分がトラブルに巻き込まれないためには、なるべく胡散臭い人たちとの接触は避けたいものです。
それでは、胡散臭い人たちには、どのような傾向や特徴が見られるのでしょうか?そこで、胡散臭い人たちに共通する傾向や特徴について、ご紹介したいと思います。
話す内容が嘘っぽい
胡散臭い人たちに見られる最も代表的な傾向や特徴として、話す内容が嘘っぽいことが挙げられるでしょう。
話す内容が嘘っぽく感じられる場面は、日常生活の中でも様々なところで見かけますよね。例えば、テレビのワイドショーなどで報じられるスキャンダルで、必死に言い訳している芸能人をよくみかけますが、苦しく嘘っぽい言い訳をしているのを見ていると胡散臭く感じられますよね。
また、物知り顔で持論を展開している人が、ちょっとした質問に答えられなかったり、あるいは質問すら受け付けない場合は、途端に嘘っぽく感じられるものです。おそらくは、自分で考えた意見ではなく、他人の受け売りなのでしょう。
このように内容が論理的でなかったり、話す態度などから底の浅さが見え隠れすると、話す内容は嘘っぽく感じられます。そして、話す内容が嘘っぽく感じられることは、どことなく怪しくて疑わしく感じられることと同義であり、まさに胡散臭さの典型例と言えるでしょう。
妙に馴れ馴れしい態度
そもそも人間関係においては、相手との心理的な距離感が重要な要素となります。相手との心理的な距離感が離れていると、その相手を信用・信頼することは難しいため、日々のコミュニケーションを通じて徐々に距離感を縮めていくわけです。
にもかかわらず、日々のコミュニケーションを経ずに、妙に馴れ馴れしい態度をされると違和感を感じるのが普通です。例えば、大して親しくもないのに突如として肩を組まれたり、あるいは親しくもない間柄なのに急に家族の情報を聞かれたりするケースです。そのような相手の言動の真意が分からないので、どうしても何か裏の意図があるのではないか、と怪しく感じてしまいますよね。
ですから、それまでの親しくもない人間関係を無視して、妙に馴れ馴れしい態度をとるのは、胡散臭い人に見られる傾向の一つと言えるでしょう。
不自然かつ必要以上に褒める
誰しも褒められれば悪い気はしませんし、人によっては嬉しく思うこともあるでしょう。というのも、人から褒められるということは、相手が自分の働きや存在を認めてくれているからです。つまり、人から褒められると、自分の承認欲求が満たされるので、基本的に悪い気はしないわけです。
しかしながら、自分が思っている以上に相手から褒められると、悪い気はしないものの、どこか不自然な違和感を感じることがあります。例えば、女性が思っている以上に、一緒に飲んでいる男性から容姿やファッションを褒められると、女性は悪い気はしないものの、同時に身体目的かもしれないという疑念が湧いてきてしまいますよね。
このように必要以上に褒めたり、おだてたりすることは、胡散臭い人に見られる特徴の一つと言えるかもしれません。
わざとらしいオーバーアクション
誰しも相手と話していて、相槌や笑顔などのリアクションがあれば嬉しいものです。逆に言えば、相槌や笑顔などのリアクションがなければ、自分の話している内容を相手が聞いて理解しているのか不安に思ってしまうでしょう。
しかしながら、その相槌や笑顔といったリアクションが、わざとらしいオーバーアクションであるように感じられた場合は、相手のリアクションに嬉しさや心地よさを感じることはないでしょう。というのも、必要以上に褒められる場合と同様に、相手のオーバーアクションに違和感を感じて、怪しさや疑わしさが頭の中に生じるからです。
ですから、わざとらしく感じられるオーバーアクションは、胡散臭い人に見られる傾向や特徴の一つと言えるのです。
やたらとお金の話をする
胡散臭い人たちに比較的よく見られる傾向として、やたらと眉唾物の儲け話やお金絡みのことばかり話題にすることが挙げられます。
例えば、銀行預金の何十倍もの利息が得られるといった眉唾物の儲け話をうれしげに自慢していたり、ねずみ講まがいのネットワークビジネスへの参加に誘ってきたり、といったケースです。
そんなに儲かるのなら人に教えず自分一人で儲ければいいのでは?と疑問に感じるのが、多くの人たちの普通の感覚です。それゆえ、眉唾物の儲け話への勧誘などをされると、とても怪しくて油断できないと普通の人は考えます。にもかかわらず、相手の迷惑などをかまわず自分の思惑だけで、このようなお金絡みの話ばかりをするのですから、周りの人から胡散臭いと思われても当然でしょう。
自分が周囲から胡散臭く見られない方法
このように胡散臭い人たちには、嘘っぽかったり、馴れ馴れしかったり、わざとらしく不自然だったりするなど、多岐にわたる傾向や特徴が見られます。このような胡散臭い人たちに見られる傾向や特徴を有する人との接触を避ければ、自分がトラブルに巻き込まれる可能性は低くなるでしょう。
とはいえ、自分自身も知らず知らずのうちに、周囲から胡散臭く思われている可能性もあります。それでは、自分が周囲から胡散臭く見られないためには、どうすればよいのでしょうか?
人との距離感を意識する
自分が周囲から胡散臭く見られないためには、他人との距離感について十分に意識することが重要となります。
前述のように人間関係において、相手との心理的な距離感が重要な要素です。そのため、人間関係の悪化の根底には、この心理的な距離感を見誤るか無視するといった状況が存在しています。
ですから、自分が周囲から胡散臭く見られないためには、相手を尊重しつつ距離感を縮めて仲良くなる必要があり、仲良くなるには日々のコミュニケーションが大切になるのです。距離感を縮めて仲良くなれれば、馴れ馴れしい態度も親密さの証となりますし、オーバーアクションも個性の一つと受け取ってもらえるでしょう。
論理的に話すことを心掛ける
胡散臭さに共通するのは、根拠の薄さや会話の唐突感です。前述のような会話内容の嘘っぽさの要因は、根拠や理由の薄弱さにあると言えます。また、不自然かつ必要以上に褒めることが胡散臭く見える要因も、相手からすれば必要以上に褒められる理由が見当たらず、加えて会話で褒められることに論理的な流れがなく唐突感を感じるからです。
ですから、会話をするにあたっては、会話の論理的な流れを意識するとともに、相手が納得しやすいように会話内容に根拠や理由を示すことも意識するとよいかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?「胡散臭い」という言葉の意味や語源を再確認した上で、胡散臭い人たちに共通する傾向や特徴、自分が周囲から胡散臭く見られない方法などについて説明してみましたが、ご理解いただけたでしょうか?
人が多く集まれば集まるほど、都会であれば都会であるほど胡散臭い人も増えます。そのため、多くの人が一度や二度は胡散臭い人たちと接触した経験を持っているでしょう。胡散臭い人たちに接触する機会が増えると、トラブルに巻き込まれる可能性も増えます。
ですから、本記事などを参考にして、胡散臭い人たちとの接触は避けたほうがよいかもしれませんよ。
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