パプリカの栄養とは?効果や成分、調理方法を知ろう!ピーマンとの違いは?

パプリカと言うと、カラフルな色と甘さが特徴の野菜ですよね。ピーマンとよく似ていますが、苦みがないので食べやすいと言う人も多いのではないでしょうか。

今や、非常に身近な存在となったパプリカですが、その栄養素が実はすごいことになっています。今回は、パプリカの知られざる栄養と魅力についてご紹介します。

パプリカとピーマンの違い

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パプリカは、ナス科トウガラシ属の野菜です。カラフルな色合いと、ピーマンそっくりの見た目が特徴ですよね。パプリカとピーマンは、見た目はよく似ていますが別物です。

まず、スーパーなどでよく見かける緑色のピーマンは、まだ未熟な状態で収穫されています。だから緑色なのですが、熟してくると赤色に変化し、赤ピーマンとして売り場に出ることもあります。この他、黄ピーマンもありますが、一般的なものは緑ピーマンです。

一般的に未熟な状態で収穫されるピーマンと違い、パプリカは成熟した状態で収穫されるため、赤や黄色、オレンジなどと、その色もカラフルです。ちなみに、パプリカも熟していない状態では緑色をしています。また、苦みの強いピーマンと比べて、パプリカは肉厚で甘みが強いのも特徴です。お子さんでも食べやすく、色合いもきれいなので食卓が華やかになりますね。

パプリカの種類と栄養素

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パプリカには様々な色がありますが、主に8種類に分けることができます。茶色、赤、白、緑、黄色、紫、黒、オレンジとカラフルなパプリカですが、栄養素は色によって違います。

つまり、一口にパプリカと言っても、どの色のものを食べるかによって摂取できる栄養素も異なると言うわけですね。それぞれのパプリカに含まれている栄養素をきちんと把握しておくことが大切です。

では、よく目にする機会の多い、赤、黄色、オレンジのパプリカについて、その栄養素をご紹介しましょう。

赤パプリカ

赤パプリカは、唐辛子同様にカプサイシンを豊富に含んでいます。βカロテンを上回る抗酸化作用を持っていて、体内に蓄積されたコレステロールを排出するのに効果を発揮します。

さらに、カプサイシンの効果として、新陳代謝を高める効果がある上、ビタミンCもピーマンより豊富に含んでいます。動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病予防の他、冷え性の改善やダイエット効果も期待できる食材なのです。

日本食品標準成分によると、緑ピーマン100gあたりに含まれるカロテンやビタミンC含有量はピーマンの2倍以上と、その栄養量も抜群であることが分かります。

黄パプリカ

色からも分かるように、黄色のパプリカにはビタミンCが豊富です。ルテインも含まれているので、美白や美肌効果、さらには老化予防などにも期待できる食材です。

オレンジパプリカ

オレンジ色のパプリカは、ニンジン同様、βカロテンが豊富です。抗酸化作用が強いため、老化や生活習慣病の予防に効果的ですよ。さらに、ビタミンCやビタミンEも豊富なため、若さを保つのに効果的な栄養もたっぷり含まれています。

色からも分かるように、オレンジパプリカは赤と黄色パプリカ、どちらの栄養素も含んでいるので、どちらの栄養も1度に摂りたい時にはおすすめのパプリカとも言えます。

パプリカの効能いろいろ

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ピーマンとよく似ていて、ビタミン類豊富、栄養満点のパプリカですが、実は様々な効能があることが分かっています。

身近なのにあまり活用してこなかった、と言う人も、この機会にパプリカを存分に活用しましょう。

シミ対策

シミは女性にとって大きな悩みの1つですよね。特にこれからの時期、紫外線はどんどん強くなり、肌へのダメージも大きくなります。

シミの原因は紫外線によって生まれるメラニンですが、実は肌の老化によってもできてしまうのです。そんなシミ対策にも、パプリカが活躍しますよ。

シミができるメカニズム

肌が老化すると、脂質が錆び付き、リポフスチンと言うシミの元ができます。顔色も、若い頃に比べてトーンが落ちるのは、酸化によって脂質が錆び付いたためなのです。

そんな時、パプリカの持つ抗酸化作用が役に立ちますよ!

抗酸化作用で美白に

パプリカは、米国立老化研究所が開発した、抗酸化作用を示す「ORAC(オーラック)値」が非常に高い野菜です。

その理由は、パプリカに含まれるビタミンCとβカロテンにあります。ビタミンCはメラニンの生成を抑えるだけでなく、コラーゲンの生成を促して肌にハリを与えてくれます。そしてβカロテンは、老化を防ぐ効果があるのです。そしてトウガラシにも含まれているカプサイシンには抗酸化作用・・・と、まさに肌によいこと尽くめの野菜と言えるでしょう。

パプリカのビタミンCは加熱しても壊れにくいですし、βカロテンは油と一緒に調理することで吸収しやすくなります。夜に6分の1個ほどのパプリカを摂取すると、翌日の肌コンディションにも効果的です。

赤パプリカに含まれる7種のキサントフィル

  • カプサンチン
  • ククルビタキサンチンA
  • β‐クリプトキサンチン
  • ゼアキサンチン
  • カプサンチンエポシキド
  • カプソルビン
  • クリプトカプシン

これらの中でも、カプサンチン、カプソルビン、クリプトカプシン、カプサンチンエポキシドと言う4つのキサントフィルは、赤パプリカにしか含まれていない貴重なものです。

また、抗酸化成分として知られる成分にはビタミンCやE、β-カロテンの他、ポリフェノールやコエンザイムQ10、アスタキサンチンなど種類が豊富ですが、アスタキサンチンは特に抗酸化力が強いとされています。どのくらい強いのかと言うと、βカロテンの5倍、コエンザイムQ10の800倍、ビタミンEの1,000倍、ビタミンCに至っては、実に6,000倍にもなります。トマトに含まれることで知られているリコピンの1.6倍にもなる、非常に有効な成分なのです。

しかし、これほど優れた抗酸化力を持つアスタキサンチンを、赤パプリカに含まれる成分は上回っているのです。そのキサントフィルとは、カプソルビン、カプサンチン、ククルビタキサンチンAの3種です。つまり、それだけ赤パプリカは抗酸化作用に優れた野菜、と言うわけですね。

ダイエット効果

パプリカのダイエット効果としては、代謝を上げ、脂肪を燃焼しやすい体にしてくれます。日常的に運動をしている人も、代謝が上がればさらに脂肪が燃えやすくなり、効果が出やすくなりますよね。

冷え性対策にもよく、女性にうれしい効果です。パプリカオイルのサプリメントなどで摂取するのがおすすめです。

パプリカオイルダイエットとは?

パプリカオイルとは、パプリカの成分を抽出した植物性オイルからできたサプリメントです。

通勤時間や朝の忙しい時間帯でも、さっと1粒飲むだけで、ダイエットの効果が大きく向上します。パプリカには代謝を上げ、脂肪を燃えやすくする効果がありますが、通常ならば1日に2つの赤パプリカを食べる必要があります。

しかし、パプリカを使ったレシピばかりは思いつきませんよね?そこでサプリの登場です。1日1粒で、赤パプリカ2つ分の効果を得られるお手軽な商品ですから、これを活用して上手に楽に、ダイエットしましょう。

ダイエットに効果的な秘訣

栄養豊富なパプリカですが、中でも赤パプリカには7種ものキサントフィルが含まれています。細胞膜へ分布しやすく、抗酸化成分が高いのが特徴のキサントフィルは、肌の老化などを軽減する効果が期待されています。また、

パプリカにはβ-クリプトキサンチンと言う成分が含まれていますが、これは脂肪細胞が肥大するのを防いでくれる効果があります。さらに、糖の代謝を促す効果もあるので、脂肪の増加を抑え、しっかりと燃焼してくれる、と言うわけですね。

内臓脂肪を減らす

パプリカに含まれるキサントフィルには、さらにうれしい効果があります。β‐クリプトキサンチンには、内臓脂肪を減らしてくれる作用があるのです。この成分は赤パプリカにかかわらず含まれていますから、カラフルなパプリカで目にも楽しく、毎日の食卓に取り込んでみてはいかがでしょうか?

スーパーなどでよく見かけるものの、いまいち活用保々や調理方法が分からない、レシピの幅がない、と言う人におすすめのパプリカレシピについても、次の項目でご紹介します。ぜひ試してみてくださいね。

効果的なパプリカの調理法

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パプリカは美肌や健康維持に役立つ栄養が豊富だと言うことをご理解いただけたかと思いますが、大切なのはその調理法です。どんなに栄養豊富でも、調理して栄養素が壊れてしまっては意味がありません。そこでおすすめしたいのが加熱調理です。

パプリカには豊富なビタミンCが含まれていますが、他の野菜と異なり、加熱調理しても壊れにくいのが特徴です。これは、パプリカに含まれるビタミンPの働きによるもので、ビタミンCを熱や酸化から守る役割をにn合っています。

また、パプリカに豊富に含まれているβカロテンは、油と一緒に調理することで吸収率が高まるため、油を使って調理するのがおすすめなのです。サラダオイルの代わりにオリーブオイルを使えば、ダイエット効果を高めることもできて一石二鳥ですね。苦みが苦手でピーマンの肉詰めが食べられない人でも、パプリカで肉詰めを作ればおいしく食べられるかも知れません。

赤パプリカはレモンやピーマンの2倍ものビタミンCを含み、6分の1個を食べるだけで1日に必要な成人の摂取基準を満たしてしまうほど。さらにビタミンEはピーマンの5倍も含み、ビタミンAやビタミンB2など、パプリカの色によって異なる栄養素を含んでいるのが魅力です。

加熱調理なら量もたくさん食べやすいですし、少しの量でたっぷりの栄養を摂れるのもうれしいですよね。毎日のメニューにパプリカを加えて、より健康的な食生活を目指しましょう。

塩パプリカでシミ消し効果

パプリカのシミ消し効果を料理で取り入れるためのレシピです。作り方は至ってシンプルで、パプリカを塩漬けにし、ミキサーでペースト状にしたもの。あらゆる料理に使える調味料として人気を集めています。

材料

  • 赤パプリカ2つ
  • 粗塩を大さじ4

作り方

  1. パプリカをタテに4等分し、種とへたを取ります
  2. 保存容器に入れて粗塩を加え、全体になじませます
  3. 保存容器にラップをかけ、平らになるように上から押していきます
  4. おもしの代わりにボールを乗せ、パプリカから水分が出るようになるまで、冷蔵庫に入れて漬け込みましょう
  5. 1週間を目安に漬け込み、漬け始めから1~2日したら全体をかきまぜます。
  6. 1週間経ったら、パプリカの水分をふき取り、フードプロセッサーかおろし金ですりおろします。この時、ザルにパプリカを広げた状態で12~24時間ほど天日干しすると、より水分が抜けてうま味が出ます
  7. すりおろしたら、容器に入れて保存しましょう。オリーブオイルを入れると膜の役割を果たし、より傷みにくくなるのでおすすめです。こうすると冷蔵庫で1~2ヶ月保管できるため、これからの時期にはおすすめです。

赤い色が食欲をそそりますし、冷蔵庫に常備しておけば、様々な料理に使えて、レシピの幅の広がりそうですね。

パプリカで紫外線対策

パプリカとツナのマリネ

 材料(2人分)
  • 赤、黄パプリカ各1/2個
  • ツナ缶(オイル漬け)80gのものを1缶
  • 酢または白ワインビネガー大さじ2
  • 砂糖小さじ1/2
  • パセリ(適量)

作り方

  1. パプリカを細切りにし、塩を適量振り、馴染ませます。水気が出たら軽く絞っておきましょう
  2. 酢と砂糖、ツナ(オイルごと)をボウルに入れてよく混ぜます
  3. パプリカを加えて全体を混ぜ、30分ほど冷蔵庫に寝かせて味を馴染ませます
  4. 最後に、好みでパセリを乗せて完成です

パプリカのわさび和え

材料(適量)

  • 赤、黄パプリカ各1/2個
  • わさび小さじ1
  • オリーブオイル大さじ1
  • 酢(米酢)大さじ3
  • はちみつ大さじ1

作り方

  1. パプリカは種を取り除いてタテに3等分します。ワタを取って食べやすい大きさに切りましょう。
  2. わさび、オリーブオイル、はちみつを合わせておきます
  3. 沸騰させたお湯にカットしたパプリカを入れ、再沸騰させます。中火で3分茹でたらザル上げて水気を切ります
  4. パプリカが熱いうちに、②のわさび、オリーブオイル、はちみつを合わせたものとよく混ぜ合わせます
  5. 保存は密閉容器で、冷蔵庫で4~5日ほど持ちます

パプリカで美肌に

パプリカには抗酸化ビタミンのβ-カロテン、ビタミンC、ビタミンEをすべて含んだ野菜です。特に、ビタミンCの含有量はピーマンの2倍以上とも言われ、美肌にもぴったり。赤パプリカに含まれるカプサイシンや黄、オレンジパプリカに含まれるゼアキサンチンと言う成分には、抗酸化作用があります。おいしく食べて美白を目指しましょう。

赤パプリカのムース

材料

  • 赤パプリカ大1個
  • 牛乳100cc
  • はちみつ(または砂糖)小さじ1
  • 塩小さじ1/2
  • 板ゼラチン4.5g
  • 生クリーム100cc
  • セルフィーユ(適量)

作り方

  1. 赤パプリカ大の種を取り、8等分にします
  2. パプリカがかぶるくらいの水に塩をひとつまみ入れ、火にかけます。竹串がすっと入るくらいの柔らかになるまで火を通します
  3. パプリカを茹でている間に、板ゼラチンを水につけて10分ほどおきます
  4. 赤パプリカに牛乳、塩を合わせてハンドミキサー、フードプロセッサーなどで形がなくなるまでつぶします
  5. 4でつぶしたものを火にかけ、沸騰する前にゼラチンを加えて溶かしていきます
  6. ゼラチンがすべて溶けたら、今度は生クリームを加えてよく混ぜ、混ざったら氷水でしっかりと冷やします
  7. 粗熱が取れたら器に入れ、冷蔵庫で2時間ほど冷やし、固まれば完成です。好みでセルフィーユを適量入れましょう

酢パプリカの作り方

パプリカには抗酸化作用や内臓脂肪を減らすなど、うれしい効果が盛りだくさんですが、お酢にも疲労回復や血糖値の上昇の緩和、免疫力UPなど、健康維持に大切な効果がたくさんあります。酢パプリカは、お酢と一緒にパプリカを食べることで、これらの効果を1度に摂れるのがうれしいですね。

材料

  • 赤パプリカ4個
  • 酢200ml
  • 水200ml
  • 塩大さじ1
  • 砂糖(好みで)(黒砂糖でもOK)

作り方

  1. パプリカの種を取り除き、食べやすい大きさに切ります。切ったパプリカは保存用の容器に詰めましょう
  2. 鍋に酢、水、砂糖を入れ、砂糖が溶けるまで加熱します
  3. 鍋の中身が冷めたら、パプリカを入れた保存容器に流し込みます。量は、パプリカが完全に浸かる量にしましょう
  4. 保存容器を冷蔵庫で冷やし、半日ほどおけば味が染みて完成します。保存は利きますが1週間ほどなので、作る時には食べきれる量を考えて材料を用意しましょう

また、保存容器にローリエや黒コショウ、コリアンダーシードなどを入れてもおいしくいただけます。好みに合わせてスパイスを加えるのもよいでしょう。

まとめ

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いかがだったでしょうか?パプリカはスーパーなどでもよく見かけますし、見た目がカラフルできれいなので、食卓に並ぶと食欲をそそりますよね。

しかし、見た目のよさ以外の効能はあまり知られていなかったのではないでしょうか?そのカラフルさもさることながら、色によって含まれる栄養素が違ったり、加熱には不向きと言われるビタミンCが、加熱調理でも壊れてくことなく摂取できることなど、意外と知らなかったパプリカ情報もあったかと思います。

パプリカはとても身近な野菜でありながら、シミ、アンチエイ色ジング効果、ダイエット効果、さらには内臓脂肪の減少など、健康にも美容にもいいこと尽くめのパプリカですから、ぜひこの機会に、積極的にパプリカを取り入れてみてはいかがでしょうか?おいしく食べて、健康に美しくいたいものですね。

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