骨粗鬆症を予防するにはどうする?日頃の運動や摂取すべき栄養素を知ろう!

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今や50代女性の3人に1人は骨粗鬆症になると言われている時代です。

あなたは骨粗鬆症のことをどれだけ知っていますか?骨粗鬆症はどうやって発症するのでしょう、果して治せる病気なのでしょうか?

人の骨は相互に繋がり骨格を形成しています。骨組(ほねぐみ)がしっかりしていなければまともに動くことさえできません。

そこで本稿では、日常生活にも非常に大きな影響を及ぼすこの骨粗鬆症についてその病態を検証し、病気にならない骨との上手な付き合い方を学んでいきましょう。

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骨粗鬆症とはどんな病気?

わからない

骨量の減少が著しく骨の強度が低下する病気、それが骨粗鬆症です。骨粗しょう症になると、「つまづいて」手や肘をついたり「くしゃみ」をしたりといった、日常動作中でのちょっとした外力により身体の各部分が骨折しやすくなってしまいます。

これは骨を構成する成分である骨質(こつしつ)が弱くなり骨の中心部がスカスカになってしまうことで強度が落ちるためです。

骨の構造と役割

骨は骨質、骨膜、骨髄の3つで構成されています。骨質はさらに外側の皮質骨(ひしつこつ)と内側の海綿骨(かいめんこつ)から成り、前者はカルシウムやリンを主成分とするまさしく “ホネ” というような硬い材質からできています。

一方海綿骨は表面に小さな無数の穴が空いている多孔質(たこうしつ)の形状をしています。この骨質の最深部にあるのが空胴の骨髄腔(こつずいくう)で、骨髄細胞で満たされここで血液がつくられています。

骨の表面は骨膜で覆われています。白色の軟性結合組織で神経・血管・リンパ管が周囲を取り囲むように走り骨全体を覆っています。骨膜はその特性から強度を増す役割としても機能します。

骨の働きはご存知でしょうか。ひとつは骨格構造体として身体を支える働きです。もうひとつはカルシウム・マグネシウム・イオン等など、ミネラルの貯蔵庫として機能します。

骨折しやすい個所の特徴

骨粗鬆症で骨折しやすい個所はいくつかありますが多くの場合、メカニカルストレス(外力)に対して比較的弱い部分です。弱点の特徴やどうして起こるのかを知っておくだけでも予防としての効果は高まります。

中でも脚の付け根にあたる大腿骨近位部はとても骨折しやすい部分であり、「大腿骨頸部骨折(だいたいこつけいぶこっせつ)」としてその危険性が大きく報じられています。特に高齢者では歩行が困難な車いす生活になり、要介護となるリスクが高まるため注意が必要です。

大腿骨頸部とはほぼ球状に近い①大腿骨頭と、②大腿骨を結ぶいわば頸(くび)にあたる部分です。ここは頸体角(けいたいかく)といって内側に向かって角度(平均126度)がついているのですが、頸という名称がつくくらいなので形状的には比較的弱く、骨密度低下の影響をもろに受ける部分です。

その他に背骨(腰椎圧迫骨折)、手首(橈骨遠位端骨折)、腕の付け根(上腕骨近位部)の計4か所は骨折しやすい部位として知っておくと良いでしょう。

骨の強さ、そのピークを知ろう

骨の強さは【骨密度】で表します。女性の場合そのピーク(骨量頂値)は18歳くらいです。それから40代前半まではその骨密度が維持されるため骨粗鬆症になることはほぼありません。

この骨密度が維持される時期を最大骨量(Peak Born Mass)といい、骨の太さや強さ等の質が最も高い時として定義されます。

しかし40代後半から右肩上がりで有病率(その疾病になる頻度)が高くなります。これは加齢による身体・生理的な変化が原因です。体内、特に腸でのカルシウム吸収率の低下・カルシウム吸収率の指南役であるビタミンDを作る働きが弱まる等の影響が大きく関与します。

また後述する閉経による女性ホルモンの低下は骨密度変化と非常に密接に関わっています。よってこの骨密度のピークを如何に長く維持するか、そして年齢と共に下降する低下率を如何に抑えるかが骨粗鬆症問題の大きな課題と言えます。

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骨粗鬆症に関わる指標、骨密度とは?

骨密度

骨粗鬆症を語る上で欠かせないキーワードが【骨密度】です。

この骨密度とはいったい何なのでしょうか?骨密度がどれくらいあれば骨粗鬆症にはならないのでしょうか。詳しく追っていきましょう。

骨密度の定義

骨密度(Born Mineral Density:BMD)とは骨の強さ・弱さ・脆さ(もろさ)を現す指標です。骨の主な成分はミネラル(カルシウム・マグネシウム・コラーゲン等)であり、骨密度はそのミネラル成分が単位面積(g/cm2)あたりどの程度あるかを現しています。

骨の細胞も新陳代謝を繰り返すため骨密度の増減には骨細胞そのもの活性化が必要です。細胞が再活性化することで骨密度は常に一定の数値を維持することができます。この骨密度の減少量(幅)により骨粗鬆症か否かの判断基準がなされます。

骨の新陳代謝

人の細胞は定期的(ほぼ6~7年周期)に新しく生まれ変わります。この細胞の活性化を新陳代謝といい、古い(=陳)ものから新しいものへ次第に入れ替わることを意味しています。

骨も大体3~5年周期で全ての細胞が入れ替わります。その間常に“骨”の新陳代謝(骨代謝)が行われ、骨の吸収と再形成という【ボーンリモデリング:骨代謝回転】が繰り返されているのです。

骨の細胞は「破骨細胞」と「骨芽細胞」に大別されます。破骨細胞は古くなってきた骨を壊す働き【骨吸収】、一方骨芽細胞は壊された骨の個所を治す働き【骨形成】があります。この骨の吸収と形成のバランスがとれている場合、骨の強度は一定に保たれます。

骨粗鬆症になるとこの骨吸収・形成バランスが崩れ、骨の破壊がどんどん進み形成活動を上回ってしまうのです。こうなると骨はその密度が低下、つまり内部構造がスカスカになってしまい非常に弱くなります。

YAM値を知ろう!

現在、自治体等で行う低価格の健康診断でも骨密度測定が含まれる場合もあり、特に閉経期を迎えた女性は是非、ご自身の骨密度を測定しておくべきでしょう。

骨粗鬆症の診断基準にはYAM(Young Adult Mean:若年成人の平均値)という指標が使われます。YAMとは20~44歳の健康な女性の骨密度を基準(100%)として、現在のあなたの骨密度がその何%にあたるかを算出したものです。

日本骨代謝学会による2012年度の原発性骨粗鬆症の診断基準によれば、骨密度値がYAMの80%以上あれば【正常】、YAMの70%~80%未満を【骨量減少】、YAMの70%未満を骨粗鬆症と定義しています。

因みに原発性というのは「最初の、第一の」という意味で、骨粗鬆症が、他の病気の結果として引き起こされるのではなく、その骨自体の病変によって発症することを意味しています。

骨密度に関わる因子

骨粗鬆症は減少した骨密度により骨がスカスカになることが遠因となり発症しますが、もしそうなら骨密度を増加させる術(すべ)はないのでしょうか?

残念ながら減少した骨密度を増加させることは難しいというのが一般的な見方です。ただ減少から増加に転じることはできずとも、その骨密度を維持することは骨粗鬆症を防ぐ意味でとても大切な課題です。

骨密度の維持に欠かせない要素として運動習慣はとても重要です。歩く・走る等の基本運動を含め多くの動きには縦運動(上下動作)が伴います。この連続した上下動の動きは地球上の重力下では特に骨形成にとって効果的に働きます。

重力下の影響

例えば宇宙飛行士の場合、宇宙という無重力の世界で様々な作業をこなさなければなりません。

しかしこの重力負荷のない宇宙環境で行われた実験によれば、国際宇宙ステーションに長期滞在することで飛行士達の骨密度が大幅に減っていたという報告があります。

実験の結果大腿骨の骨密度が約1ヶ月間で1.0~1.5%程減少していました。この減少率は骨粗鬆症患者でも1年かかるもので非常に大きな減少率ということなります。

この報告から宇宙空間での骨形成刺激となる運動効果はかなり限定的で、様々な種類の運動を行ったとしても急速な骨密度低下を防ぐことはできないことが立証されています。

地球上で行う重力下での運動(歩行やランニング等)にはそれだけ骨密度低下を未然に防ぐ効果が大いにあると考えてよいでしょう。

このように運動習慣は骨密度低下と密接に関わっているため骨粗鬆症の予防要因としては非常に大切な条件となります。

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なぜ骨粗鬆症になるの?その原因

閉経後 更年期

骨粗鬆症の年代別有病率を観ると50歳以上の女性のうち3人に1人が骨粗鬆症に罹患しています。

またどの年代においても男性の有病率は女性の値の半数以下となっており、女性特有の加齢による身体の変調が大きな原因と考えられています。

閉経によるホルモンバランスの不均衡

最も大きな要因のひとつとされるのが閉経(加齢)によっておこる体調の変化です。骨の強度は特に女性でいえばホルモン分泌の影響をモロに受けます。

骨量は思春期から急激に増え20代~40代中盤まではその量を維持します。この骨量の維持や骨そのものを作る担い手が女性ホルモン:エストロゲンです。また骨を作り出すだけでなく骨からミネラル成分であるカルシウムが溶け出すのを抑制する働きもあります。

閉経時期の平均は約50歳であり一般に更年期は閉経の前後5年間と言われています。そのため45~50歳頃はちょうどエストロゲンの分泌バランスが崩れる時期で、さらに閉経を境にしてその量は急激に低下します。

こうなると骨からカルシウムが溶け出す抑制作用が働かなくなり、特に閉経後の5~10年間は骨量の急激な減少に歯止めがかからない状態になってしまうのです。

栄養の偏り

どの病気にも少なからず関係するのが健康的な日常習慣です。中でも栄養は毎日ほぼ3食を摂るので如何に栄養価の高いものを食べるかによって体調に大きな変化が伴います。

骨粗鬆症では骨の成分であるカルシウム、筋肉の構成成分であるタンパク質、さらにビタミンD/Kなどの栄養素が不足しがちです。また加齢や病気などで腸から栄養吸収率が低下すると、骨量にとっては大きなマイナスとなります。

意外に知られていないことですがビタミンの中でもビタミンKはカルシウムの骨への沈着を促進し、骨からカルシウム溶解を抑える働きもあるため骨の形成に欠かせない要素なのです。

運動不足と関連する日常生活

身体を動かす習慣のある人とそうでない人とでは骨吸収・形成など、いわゆる骨代謝に大きな差がでるとの報告があります。特に閉経後の女性における骨量維持にはそれまでの運動や栄養等の日常生活習慣が大きく関与します。

どの年代に関わらず運動が不足しがちな環境を排除し、また他の危険因子と言われる喫煙、アルコールの過剰摂取等に陥らないようにする必要があるでしょう。

『飲み会の場所では喫煙も行われ、そうなると夜更かしもして睡眠不足となり、朝の目覚めが悪く日常生活がダラダラして疲れ、運動をする気にもならない』といった日常生活にとってのマイナスのサイクルと骨の成長は切り離せない問題なのです。

病気・薬因子

日常生活における危険因子だけでなく特定の病気や、服用する薬によって骨粗鬆症を発症するケースもあります。

代表的例としては内分泌疾患・生活習慣病等を含む以下の病気があげられます。

  • 副甲状腺機能亢進症/クッシング症候群
  • 関節リウマチ
  • 糖尿病等
  • 慢性腎臓病(CKD)
  • 動脈硬化
  • 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
  • ステロイド薬の長期服用

骨代謝に影響を及ぼすホルモン不足、骨形成で必要とされる細胞異常等によって骨密度が著しく減少する場合が多い一方で、骨質を劣化させてしまう物質が増えるといったケースも報告されています。

またステロイド薬の長期使用による副作用が原因となる続発性(二次的性)骨粗しょう症もあります。

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骨粗鬆症にならないための対策

骨の栄養

骨粗鬆症は骨代謝の恒常的バランスが崩れ、骨吸収による破壊が骨形成を上回ることで骨密度が低下した状態です。まずはそのバランスが崩れているか否かを確認しましょう。

その上で必要な対策、特に自分でできるものを選んで継続していくことが重要でしょう。

骨粗鬆症検診

骨密度測定はあなたの住む自治体や多くの病院で簡単に受けることができます。特に多くの自治体では骨粗鬆症の罹患率が高まる40代以降の女性を対象にした骨粗しょう症検診を実施しています。

時間はケースバイケースですが、測定は1分もあれば終わってしまい簡単に結果がわかります。費用はこれも自治体によって変わりますが大体1,000円弱程だと考えてよいでしょう。

担当医師や栄養士、運動指導士等、専門家のアドバイスも受けられるので是非、受診されてみてください。

日常的な運動

骨代謝を簡単に言えば、古くなったことで微細な損傷という“ひび割れ”が骨のある部分に生じます。そこを破骨細胞が溶かして壊します(骨吸収)。すると「ここの骨を直して!」という指令が出て、骨芽細胞が骨を再生(骨形成)します。

これが骨代謝の過程ですが、重要なことは「ここの骨を直して!」という指令を脳に送っている刺激伝達の役割がどうやら『力学的な負荷が骨にかかること』らしいのです。

つまるところ(重力下で)運動をすることが骨の代謝には欠かせない要素だということです。その証拠に運動して負荷がかかる場所にはより多くの骨が形成されやすいことが既に実証されています。

先ほどの宇宙飛行士の実験を思い出すまでもなく、重力負荷のない宇宙環境が骨代謝バランスを崩して骨密度が非常に速く低下することを考えれば当然のことと言えるでしょう。

必要な栄養素を確認しておこう

人が一日に摂るべき栄養素量は是非、確認しておきましょう。中でもカルシウム・ビタミン(D/K)・マグネシウム・シリカ(ケイ素)・ボロン(ホウ素)・コラーゲン等は要注目の栄養素です。

人の身体にあるカルシウム、その 99 パーセントは骨と歯に集中しています。カルシウム摂取量は650mg/日が推奨されています。

カルシウム=牛乳・乳製品のイメージですが、ブロッコリや小松菜・からし菜等の緑黄色野菜にも豊富に含まれるため是非、食事の中に取り入れることをお薦めします。もちろんビタミンやミネラルもたくさん含まれていて栄養素としては欠かせません。他にワカメ等の海藻類、ジャコを含む小魚、大豆(を含む)製品などにも含まれています。

ビタミンの一日の所要量・必要量・目安量・推奨量は国の公的機関(日本人の食事摂取基準2015年版)によって定められています。中でも特殊なのがビタミンKで、「ビタミンK所要量」ではなく目安量(40代以降の女性:50μg/日)としています。ビタミンKは過剰摂取しても影響がないためです。

この他、骨の伸長や骨密度、骨強度を高める効果があるとして最近注目されているのが「ボーンペップ」です。骨の成長を促すペプチドたんぱくのことで、卵黄から発見され作られました。カルシウムと一緒に摂ることがポイントで現状ではサプリメントで得られます。

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まとめ:骨粗鬆症

健康ライフ

骨粗鬆症は40代以降の女性ならだれにでも起こる身近な病気です。

例えばある40代の女性は、1年間に2回転んで骨折し、骨密度を調べた結果骨粗鬆症だとわかりました。40代、まだ若いと考えるのはとても良いことですが、あらかじめあなた自身の骨密度を調べておくことは決して無駄なことではないでしょう。

閉経による骨密度低下はやむを得ない現象ともいえますが、食・運動習慣である程度は抑えられることも認知されています。例えば摂るべき栄養素の多くは日本人には至極馴染みの深い食材ばかりであることをご存知でしょうか?

大切なことは充実した毎日を送ることであり、そのために最優先されるべきはあなた自身の健康ではないでしょうか。骨粗鬆症予防はあなたの健康と深く関わっていることをお忘れなく毎日をすごしてみてはいかがでしょうか。

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