毎朝目覚ましで飛び起きて、バタバタと朝食を取り、走って会社へ向かう、なんていう人は少なくないでしょう。朝は誰しも忙しいですし、もう少し、あと少しと、ついつい寝過ぎてしまうこともありますよね。
朝が弱い人にとっては、毎朝眠気との戦い!ということもあるでしょう。どうしても早く起きられない、出勤がギリギリ、遅刻が絶えないなど、眠りの悩みを抱えている人にとっておすすめの情報をお話します!早起きのコツを掴んで、毎日爽快な目覚めを手に入れましょう。
この記事の目次
朝起きられない理由は?
毎日時間ぎりぎりに起きて、バタバタと準備している人は、少なくないでしょう。もう少し早く起きられれば・・・と悩んでいる人もいるかも知れませんね。
朝起きられない理由は人それぞれですが、いくつか原因となるものを挙げていきましょう。当てはまるものがないか、チェックしてみてくださいね。
セロトニン不足
セロトニンは幸せホルモンとも言われ、たくさん分泌されることによって朝すっきりと目覚めることができるのです。
また、睡眠ホルモンであるメラトニンが不足することで、夜の寝つきが悪くなり、睡眠の質が落ちて睡眠不足になり、結果的に目覚めが悪くなることもあります。
ブルーライト
夜遅くまでパソコンやスマートフォンをいじって、ブルーライトをたくさん浴びていると、メラトニンの分泌が減って睡眠不足につながりますから、生活習慣を見直して、正しい睡眠リズムを取り戻すことも大切ですね。
腸内環境
腸内環境の乱れがあると、朝起きるのが辛いという原因になります。
腸はストレスや食生活の乱れなどの影響をダイレクトに受けるので、腸内環境を整えることが早起きにも重要なのです。
早起きの習慣を身につけるコツ
朝早く起きようと思っても、なかなか朝が弱くて起きられない、せっかく起きても二度寝してしまうなど、早起きが苦手な人も多いですよね。そんな人におすすめの、早起きするコツをご紹介しましょう。
朝の習慣を変える
あなたは起床してから、まず何をしますか?いつまでも布団の中でぐたぐた・・・そんな人は、なかなか朝起きの習慣をつけることは難しいですよね。
まずは、体に早起きのための癖づけをしましょう。それが、朝行う新習慣です。
朝日を浴びる
朝日を浴びると、セロトニンというホルモンの分泌が促され、体がリラックスモードから活動モードへと切り替わります。朝はいつまでも布団に潜っていないで、カーテンを開けたり外へ出たりして、太陽の光を全身に浴びるようにしましょう。セロトニン不足は目覚めの悪さにもつながりますから、日頃から朝日を浴びる習慣をつけたいものですね。
また、一説には膝裏に光を当てると体内時計がリセットされるという報告もあります。本当ならばこちらも早起きに役立ちそうですが、反論もあり、真偽は定かではありません。どちらにしても、光を浴びることで目覚めがよくなることは確かなので、試してみてくださいね。
毎日同じ時間に体を動かす癖をつける
寝起きをよくするためには、体内時計がとても重要です。きちんと体に起きる時間を覚えさせることで、毎朝決まった時間に目覚めることができますよ。
そのためには、起きるスイッチを入れることが大切です。寝起きから激しく体を動かすのはよくないので、まずは緩やかな運動から、軽いストレッチでもよいので、ルーティンワークとして体を動かす習慣をつけましょう。体内時計が整えば、日の出と共に目を覚まし、夜には自然と眠くなる体作りができます。
体を暖める
わたしたちの体は、起きる準備をするにしたがって、徐々に体温が高くなるようになっています。つまり、体を暖めておくことで寝起きがよくなる、ということですね。
冬場などは電気毛布を使って体を暖め、早起きのサポートツールとして活用しましょう。寒くて布団から出られない内に二度寝してしまうリスクも避けられそうです。
起き抜けに水を飲む
目を覚ますためにオススメの方法として、1杯の水を飲むというのもあります。水を飲むことで交感神経が活発になり、自律神経が刺激されてすっきり目覚められる、というわけですね。水を飲む場合は、冷たいものよりも白湯や常温の水がよいでしょう。目覚ましドリンクとして、身近な水を活用してくださいね。
また、起き抜けの水には目覚まし以外の効果もあります。寝ている間は汗腺が活発になり、実にコップ1~2杯分もの汗をかくそうです。水を飲むことにより、水分不足を解消し、ドロドロになった血液をサラサラにする効果もありますよ。
コーヒーを飲む
コーヒーにはカフェインが含まれているため、就寝前に飲むと体内時計を狂わせ、かえって起きられないリスクがありますが、朝飲む分には効果的であると言われています。
これは、カフェインに体内時計を調整する作用があるためで、飲むタイミングを間違えなければ、寝起きをよくする効果を期待できるというわけです。
朝食はしっかり食べる
朝は食べない、という人もいるでしょう。しかし、朝食は体を目覚めさせるためにも必要なものです。朝ご飯を抜いた場合、睡眠ホルモンであるメラトニンが不足し、夜が来ても寝つきにくくなってしまいますよ。メラトニンを分泌するためにはトリプトファンが必要なのですが、このトリプトファンを朝食でしっかりと取り入れる必要があるのです。おすすめの食材は、肉や魚、納豆や乳製品、卵などです。
また、ビタミンBも摂取しましょう。ビタミンBには、タンパク質・脂質・糖質という3大栄養素をエネルギーに変える働きを持っており、疲れの元である乳酸を減らす働きもあります。中でも、ビタミンB1は特に疲労回復に有効なため、玄米や胚芽米、大豆や枝豆、ごまやほうれん草など、ビタミンB1を含む食材を積極的に摂りましょう。
豚肉やうなぎにも含まれていますが、朝食にはあまり向きませんよね。また、ビタミンB1は熱に弱く、加熱調よりも生で食べる方がよいでしょう。ほうれん草のごま和えや納豆、冷や奴などよいですね。もしもメニューに取り込むのが大変という人には、サプリメントもおすすめです。
腸内環境を整える
冒頭でお話したように、腸内環境の乱れも朝起きられない原因の1つです。ですから、腸内環境を整えることで、体の内側から、目覚めやすい状態を作っていきましょう。
おすすめの食材は、整腸作用のある乳酸菌を含んだヨーグルトや、食物繊維や酵素、ビタミンA、C、Eなどを含む生野菜の他、バナナや根菜です。大根に含まれるジアスターゼやプロテアーゼは脂肪や糖質の分解に役立ち、レンコンに含まれるタンニンは、胃潰瘍や十二指腸潰瘍予防に効果的です。
夜の習慣を変える
寝起きをよくするためには、寝る時の習慣も大切です。
たとえ睡眠不足が続いていても、夜の習慣を少し変えるだけで、睡眠の質を高め、朝すっきりと目覚めることができますよ。では、その習慣についてご紹介しましょう。
カーテンを開けて寝る
夜はカーテンを閉める人が多いと思いますが、朝気持ちよく目覚めるためには、カーテンは開けておいた方が効果的です。
朝の習慣でもお伝えした通り、太陽の光は体を目覚めさせるのに大いに役立ちます。目覚ましだけでなく、部屋の中に自然と光が入ってくる状態にしておくことで、日の光ですっきり目覚めることができますよ。
お酒の量を控える
夜、寝つきをよくするために寝酒をしている人がいますが、睡眠の質を上げる上では効果的ではありません。アルコールを分解するために消化器官が活発に働くため、かえって安眠できないのです。アルコールによってレム睡眠が減り、中途覚醒しやすい状況になる上、トイレも近くなるので睡眠時間が削られてしまいます。
熟睡を妨げてしまうため、朝になっても眠気が残る、というわけですね。また、アルコール分解には水分を必要とするために、夜中に喉の渇きで目覚めてしまうことにもなりますから、お酒を飲む場合には水も一緒に飲むようにしましょう。
温度や湿度を調節する
寝る時の温度や湿度も、睡眠の質に関わってきます。快眠に最適な温度は夏ならば25~27度、冬ならば14~20度、湿度は50~60%と言われていますから、エアコンや加湿器、または除湿機などを活用して、最適な状態にして眠りに就くと心地よい目覚めを得ることができますよ。
ブルーライトを避ける
寝る直前までパソコンやスマートフォンをいじっていませんか?ついつい癖でチェックしたくなるかも知れませんが、寝る前にパソコンやスマートフォンを見ることで脳が刺激を受け、交感神経が活発になります。夜ゆっくりと休むためには副交感神経を優位にすることが重要ですから、就寝前は避けましょう。
また、パソコンやスマートフォンなどの電子機器からはブルーライトが発せられています。このブルーライトは、睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの分泌量を減らしてしまうため、寝つきが悪くなり、睡眠の質が落ちてしまうのです。つまり、寝起きも悪くなる、ということですね。ゲームやSNSのしすぎに気をつけて、できるだけ、寝る1時間前には使用を控えるようにしましょう。
リラックスする
安眠効果を得るためには、自律神経を整えておくことも重要です。自律神経には活発に動く時に優位になる交感神経と、リラックスしている時に優位になる副交感神経がありますが、眠る前にはこの副交感神経を優位にしておくことが大切です。
副交感神経が働いていると、体はメンテナンス状態に入り、眠りに就きやすくなるのです。そのためにも、入浴や好きな音楽を聴く、マッサージやアロマを焚くなど、リラックスして過ごすようにしましょう。体をリラックス状態にしておくことが、よい睡眠につながり、翌朝すっきり起きられるコツでもあるのです。
考え方を変える
早起きするためには、考え方も大切です。早起きを続けるために必要な考え方とは、一体何でしょうか?
無理をしない
いくら早起きが体や健康のためによいと思っていても、心からやりたいと思わなければ、実行するのは難しいですよね。やるからには、やはりきちんとしたやる気がなくてはいけません。
心の底から望まないと早起きするのも辛いですから、まずは気持ちを高めるところから始めましょう。おいしい朝ご飯や、ウォーキング仲間を作る、早起きを何日続けられたらプチご褒美をあげる、など、モチベーションを高める決めごとをするとよいかも知れません。
また、早起きをするために、あれもこれもと、1度にたくさんの方法を試すのはやめましょう。欲張りすぎてしまうと、結局疲れてしまって続きませんし、自分に合わない方法では身体を壊してしまうことにもつながります。あくまで無理をしない、頑張りすぎないことをモットーに取り組みましょう。
ツールを上手に活用して早起きサポート
習慣を見直して早起きを目指す方法以外にも、早起きのためのツールを活用する方法もあります。
アプリを使う方法
ここまでは道具を使わずに行う夜の習慣をご紹介してきましたが、今は便利なアプリもあります。リストバンド型の活動量計が話題に上っていますが、中には睡眠状態を計ることができるものもあるのでおすすめですよ。
「ムーヴバンド3」は手首につけるだけで、1日の歩数や移動距離、消費カロリーの他、睡眠時間や睡眠状態まで計測してくれます。眠っている時のことは自分では分からないので、睡眠を管理するのにとても役に立ちます。
また、計測したデータはスマホに自動転送されるため、専用アプリを入れておけば管理も簡単です。さらに、睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠がありますが、「ムーヴバンド3」なら、アラームをセットしておくだけで、1番起きやすいタイミングで起こしてくれるのですっきりと目覚めることができ、寝坊の心配も減ります。睡眠のサイクルに合わせて起こしてくれるなんて、とても頼りになりますよね。普通の目覚まし時計ではまったく起きられなかった人にもおすすめです。
また、毎朝すっきり起きるためには、生活リズムを整えておくことも大切です。これは自分ではなかなか管理するのが難しいですから、アプリに頼って上手に活用したいところですね。「からだの時計WM」というアプリなら、食事や運動、睡眠のタイミングを正しく整えるためのサポートをしてくれるのでおすすめです。生活リズムが崩れているなあと感じる人は、1度試してみてはいかがでしょうか。
目覚ましの効果的な使い方
アプリ以外でも、従来の目覚まし時計でしっかり目覚める方法があります。まずは、「好きな音」に設定するというものですね。
目覚まし特有の音は、びっくりして飛び起きるのにはむいていますが、急に起き上がるのは体によくありませんし、ストレスもかかります。心身ともに負担をかけてしまうことにもつながりますから、目覚ましの音を自分の好きなものに変えてみてはいかがでしょうか?自分の好きな音ならストレスになりませんし、スヌーズ機能を活用して、徐々に音が大きくなるように設定しておくと効果的ですよ。
目的の時刻より30分や1時間ほど早めにセットしておくのもよいでしょう時間をかけて目を覚ますなら、急に飛び起きる心配もありませんよね。ただし、二度寝してしまわないように、カーテンを開けて光を入れたり、布団をめくったりと、工夫も必要です。
さらに、光を入れるという意味では、光目覚まし時計も効果的ですよ。音ではなく、光によって目を覚まさせてくれるもので、種類も安いものから高いものまで様々です。従来の目覚まし時計ではどうにも起きられない、という人は、1度試してみては?
目覚まし時計いらず?自己覚醒法とは
目覚まし時計を使った方法を紹介してきましたが、実は、目覚まし時計に頼らなくても起きられる方法があります。
自己覚醒法と言うのですが、やり方は至ってシンプルで、起きる時刻を意識しておくだけ、というものです。たったこれだけで、本当にすっきり起きられるのでしょうか?
自己覚醒法の仕組み
自己覚醒法は、訓練すればほとんどの人ができるようになるという方法です。自己覚醒について研究した研究員、池田大樹さん(独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所)によれば、大切なのはモチベーションだそうです。
上手く起きられたら、朝ご飯においしいものを食べるなど、自分にとってのご褒美を用意しておくと効果的なのだとか。ただし、ポジティブ思考が大切ですから、失敗した時にハンデを設けるのはやめましょう。
また、行う場合には最低7日間続けてください。これは、池田さん曰く、成功率が高まるのが4日目以降だからです。さらに、規則正しい生活を送り、睡眠時間が一定である人ほど成功率が高いそうなので、生活リズムを整えておくこともポイントですね。
自己覚醒法ですっきり目覚められる原理
起床時刻を意識しただけで、なぜすっきり起きられるのかと言うと、時刻を決めておくことにより、体内で起きるための準備が始まるからです。
起床1時間前になると、体内では副腎皮質ホルモンの増加が促進され、コルチゾールという目覚める準備を行うためのホルモン分泌が促されます。血糖値が高くなり、体が目覚めに向かっていくというわけですね。
さらに、シグマ帯域という、睡眠を維持するための脳波も弱まり、起床30分前には右前頭野の血流が増えます。そして、自律神経系の活動が活発になり、血圧や心拍が上がるなど、これから活動するための準備が整えられていくのです。すでに起床する前から体内で準備が進められているので、目覚めがよいというわけですね。
適正睡眠時間を知る
適正睡眠時間は、一般的には7~8時間だと言われています。8時間睡眠がよいという話はこれまでにも耳にしたことがあるでしょう。
しかし、適正睡眠時間は人によって差があります。大半の人は7~8時間でも、中には5時間ほどで十分、という人もいます。自分の適正睡眠時間を知ることで、効率的に睡眠を取ることができ、気持ちよく目覚め、覚醒状態も維持できますよ。
適正睡眠時間を知るには
眠りにはレム睡眠とノンレム睡眠があり、1つのサイクルは90分だと言われています。
これを基準に、月曜日と火曜日には7時間半睡眠、水曜日と木曜日には6時間睡眠、金曜日と土曜日には4時間半睡眠と、毎日睡眠時間を変えていき、日曜日は体調に合わせて時間調整を行います。
1週間実験をしてみて、すっきりと頭が冴えて体調もよかった曜日はいつなのか導き出せば、自分にとっての適正睡眠時間が分かるというわけです。ぜひ、試してみてくださいね。
熟睡を呼び込む方法
毎日、夜遅くまで仕事をしていたり、朝が早かったりと、社会人になると思うような睡眠が取れないことも多いですよね。
そんな人には、少しの睡眠時間で効率よく疲れを取る方法をご紹介します。短時間でしっかり疲れをリセットして、気持ちのよい朝を迎えましょう。
夕方、適度な運動をする
仕事帰りの事務やジョギングやジム通いなど、夕方の時間帯にほどよく体を動かすことで、体温を上げ、よい眠りを呼び込むことができます。
眠りに落ちる時には体温が下がっているため、まずは1度、体温を上げておくことが大切です。
食事の時間を決める
毎日の食事も、よい睡眠には大切です。消化にはエネルギーを使いますから、消化器官が活発になるため、寝る直前に食事を摂ってしまうと睡眠を妨げてしまいます。夕食の時間はできるだけ早くし、毎日決まった時間に摂るように心がけましょう。
また、できる限り消化のよいものを軽めに摂るのがおすすめです。食べる時間は、眠る3時間前まで、というのを基準にするとよいでしょう。
寝具を整える
寝る時に欠かせない寝具にもこだわりを持ちましょう。
ベッドや布団が固すぎたり、反対に柔らかすぎたりしていませんか?まくらは合っていますか?体に合わない寝具を使うとかえって体を疲れさせ、目覚めがよくありません。肩こりの原因にもなりますから、寝具はしっかりしっかりと、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
いかがでしょうか?毎日の生活習慣や食事、寝具など、ちょっとしたことを変えるだけでも、毎日の目覚めがぐんとよくなります。せっかくならば、質の高い眠りで疲れをリセットしたいものですよね。ぜひ、自分に合った方法を探してみてください。
セロトニンを増やす方法
すでにご紹介した通り、セロトニンの分泌量が多い方が、朝すっきりと目覚めることができます。
そして、簡単な方法で、セロトニン分泌を促すことができるのですよ。ぜひ、試してみてくださいね。
リズム運動
リズム運動とは、ジョギングや踏み台昇降のように、一定のリズムを刻む運動です。
セロトニン神経は規則的なリムズで活動する性質があるため、リズム運動を取り入れることで、セロトニンを増やす効果が期待できるのです。
日常生活編
具体的には、通常の歩行や呼吸、食べ物やガムなどを噛むなど、生きるために日常的に行っているものばかりです。また、自転車をこいだり、階段を昇り降りしたりするのもリズム運動になります。
そして、リズム運動を行う上で需要なのは、リズムをより意識して行うことです。歩行自体がリズム運動であるからといって無意識に行うのではなく、心の中で「1、2、1、2」とリズムを刻んでみましょう。特に、ものを噛む時は、より長い時間をかけるとダイエット効果もあって一石二鳥です。ガムであれば、空腹を紛らわす効果もありますよ。食べ物をよく噛むことは健康面でも大切ですから、いつも意識して行いましょう。
スポーツ編
スポーツといっても、きつい運動をする必要はありません。ウォーキングは比較的誰でもできますし、水泳や水中ウォーキングなら、大きな力をかけなくても十分な運動になります。また、スポーツではありませんが、昔ながらののお手玉も歴としたリズム運動です。座ったままでもできるので、立ち上がるなどの動作が大変な人でもおすすめですよ。
この他におすすめなリズム運動としては、ハイキングや登山、ジョギングの他、遊び感覚でできる縄跳びやスキップもそうです。また、ダンスを趣味で行っている人なら、ダンス全般がリズム運動ですし、音楽好きな人なら、太鼓やドラムを叩くのもよいでしょう。要は続けていくことが重要ですから、自分に合ったものを見つけてくださいね。
効果的なリズム運動の時間
補足になりますが、リズム運動でセロトニンを増やす効果を得るためには、5分以上が目安になります。どんな運動でも、5分程度であれば気楽にできますし、継続するのも難しくありませんよね?
また、こうしたリズム運動を3ヶ月以上続けることが重要ですから、生活リズムに取り入れて、習慣化するようにしましょう。
呼吸法
日常的な呼吸の他に、ヨガや太極拳、座禅や瞑想などで行われる腹式呼吸などの呼吸法も、セロトニンを増やすのに効果的です。わたしたちが日常的に行っている呼吸法は胸式呼吸とも言われ、主に空気を吸うこと(肺に取り入れること)を目的としています。一方、セロトニンを増やすのに効果的な呼吸法は、『丹田呼吸法』と呼ばれるもので、腹筋を意識して呼吸する方法です。
名前にもなっている「丹田(たんでん)」とは、古来より「気」の集まる場所とされてきました。体の中に丹田が3つある、というのが有力な説ですが、丹田呼吸法では、このうち「下丹田(臍下丹田、せいかたんでん)」を使って行います。場所は、おへその下の腹筋あたりです。
やり方
- まず、イスなどに腰掛けるか、仰向けに寝そべります。座る場合には、胸を張って背筋を伸ばしましょう
- 次に、胸式呼吸(普段の呼吸)をゆっくりと行います。繰り返し行い、心をリラックスさせましょう
- 丹田(おへそ下の腹筋あたり)に意識を集中させ、下腹部が凹むように、口からゆっくりと息を吐き切ります
- 今度は、口を閉じて、丹田を膨らませましょう。鼻から空気を吸い込みます
- 3~4を繰り返します。1分間で3~4回を目安に、ゆっくりと吸ったり吐いたりしましょう
丹田呼吸法を効果的に行うには、5分以上継続すること、かつ20分以上続けて行うことがポイントです。腹筋を意識した呼吸はなかなか普段することがありませんから、意外とよい運動になりますよ。疲れるので、慣れない内は短い時間から始め、徐々に伸ばしていくとよいでしょう。
グルーミング・スキンシップ
グルーミングは、動物が毛繕いやノミ取りなどを行う行動のことです。人間であれば、スキンシップや会話、マッサージなどがこれに当たります。グルーミング行うことにより、相手に対する警戒心が薄れ、リラックスできるため、ストレス耐性を高める効果もあります。
つまり、グルーミングによってセロトニンが増える理由は、相手に対してのストレスが軽減されるため、というわけですね。人間も動物ですから、本来、他者と向き合うにはストレスがかかります。
しかし、触れ合いや会話を通じて信頼関係を築き、リラックスできるようになることで、ストレスが解消され、結果的にセロトニンが増えるのです。
スキンシップの効果
グルーミングの中でも、肌と肌との触れ合いは、セロトニンを増やす効果が高いようです。会話ももちろん大切ですが、握手やハグ、膝枕やぼボディタッチの他、子供であれば、耳掃除や髪をとかすなどの行為も効果的です。
また、マッサージやエステ、肩もみなどもよいですね。相手が人でなくても、ペットと触れ合ったり、人形やぬいぐるみを抱くのも効果があります。
会話の効果
家族や気心の知れた友達、仲間との会話も効果的なグルーミングです。
なぜかと言うと、夕飯での会話や、女子会でのおしゃべり、会社の仲間との飲み会などを通して、わたしたちは相手の表情や声色、話し方などで、相手の気持ちを推察しますよね。気の合う人となら共感もしやすく、だからこそセロトニン増加に役立つのです。
起立性調節障害の可能性も
朝起きられない、具合が悪いなどの症状を訴える人の中には、起立性調節障害の人がいます。
学生などに多く見られますが、子供が立ちくらみや疲れやすさなどを訴えていたら、甘えや怠けと決めつけず、起立性調節障害を疑ってみることも大切です。
起立性調節障害の症状
起立性調節障害は、自律神経失調症の一種で、成長期の子供に多く見られます。原因としては、成長期にはホルモンバランスが崩れやすいためで、血圧の調整が上手くできないのです。
このため、立ちくらみや疲れやすさ、イライラなどの症状を訴えます。また、集中力が低下して学業についていけなくなるため、学力低下なども見受けられますよ。
交感神経と副交感神経
このような症状が起こるのは、自律神経である交感神経と副交感神経に関係があります。交感神経は昼間、活発に活動するために必要で、副交感神経は夜、リラックス状態に入り、しっかりと体を休めるために必要ですよね。しかし、起立性調節障害では、2つの神経の連携が上手くいかず、昼夜の切り替えに悪影響を与えてしまいます。
健常な人であれば、昼間は交感神経が優位になって血圧が上がり、活動的に動くことができますが、起立性調節障害だと、朝になっても副交感神経が優位にあるため、血圧が上がらず、ぱっと起きることができません。夜は夜で交感神経が優位になっているので、寝つきが悪くなる、という悪循環です。
こうした自律神経のズレは、ひどくなると5~6時間にも及ぶため、午前中は頭が働かず、朝起きられなかったり、授業についていけなかったりという悪影響が出てしまうのです。端から見れば、夜更かしをしていて起きられないだけ、怠け癖、と片づけられてしまいがちですが、本人は起きたくても起きられないのですから苦しいですよね。こうした辛い状況を、周りがきちんと理解することが重要なのです。
子供に多い原因
では、起立性調節障害が子供に多い原因についてお話しましょう。特に中学生くらいになると多いですが、学生時代というのは様々なストレスに囲まれて生きています。教室での会話や、クラスでのグループ格差、心ない冷やかしなど、大人からすれば大したことなくても、子供にとっては大きな問題です。ましてや生活のほとんどを学校で過ごすのですから、そのストレスは計り知れません。
また、自我が芽生えてくるので、人前での失敗にひどく落ち込んだり、中学に入って急に難しくなる学業へのプレッシャー、部活動での上下関係や厳しいスケジュールなど、小学校では経験しなかった状況に日々さらされています。こうした学生ならではのストレスが、子供に起立性調節障害が多い原因と言えるでしょう。
大人の起立性調節障害
起立性調節障害は子供に多いと言いましたが、実は大人でも起こることがあります。では、大人の起立性調節障害はなぜ起こるのでしょうか?
子供の時に発症してそのまま
大人の起立性調節障害の実に4割が、子供の頃に発症してそのまま大人になってしまったケースです。症状としては、
- 立ちくらみやめまい
- 立っていると気分が悪くなったり、倒れたりする
- 入浴時や、嫌なことを見聞きした時に気分が悪くなる
- 寝起きが悪く、午前中は調子が悪い
- 少し動いただけで動悸や息切れがする
- 食欲がない
- 顔が青白い
- 倦怠感や頭痛、乗り物酔いしやすい
- 腰痛を訴えることがある
こうした症状は、血流が悪くなることによって引き起こされます。
大人の起立性調節障害の原因は?
大人になると、残業や仕事の飲み会が増え、生活リズムが不規則になりがちです。また、人間関係によるストレスもありますよね。また、体内時計が狂うことによって引き起こされることもあります。
大人の起立性調節障害の弊害は?
大人になって起立性調節障害を引き起こすと、会社での評価や人間関係に多いに影響します。やはり、会社というのは多くの人間が集まって仕事をする場所ですから、人との連携や円満な人間関係が大切ですよね。個人プレーだけでは仕事はできません。
ですから、朝起きられずに遅刻が続いたり、午前中に体調が悪いことが多いと、サボり癖のある人だと思われたり、やる気や体力のない人だと思われたりしてしまう可能性があります。さらに、血流が悪くなることで集中力も落ち、仕事の能率が悪くなったり、暑さに弱かったり冷え性だったりと、営業まわりやオフィスでの仕事にも影響がでるような症状がたくさんあります。
二次的な問題としては、気分が落ち込みやすくなり、うつ病などを発症するリスクが高くなるとも言われています。これは、起立性調節障害の原因に自律神経の乱れがあるためですね。ストレス耐性も落ちるので、些細なことで塞ぎ込んでしまうなど、日常生活に支障を来しやすいのです。
早起きのメリット
早起きは三文の徳と言いますが、職業柄どうしても不規則な生活になってしまう人もいますよね。
しかし、朝の目覚めをよくする習慣を身につけ、ルーティーンにしてしまうことで、早寝ができなくてもすっきり起きることができますよ。
朝すっきり起きられれば、心にも余裕ができ、仕事の集中力も上がりますし、生産性も向上します。早起きすることで通勤ラッシュを避けられるので、満員電車に乗る辛さからも解放されますよ。
まとめ
いかがだったでしょうか?早寝早起きは、健康的な生活を送るために欠かせません。現代社会では、パソコンやスマートフォンなどを介したつながりが増えていますよね。
スキンシップや会話の機会が減り、SNSなどでの希薄な人間関係ばかりになると、セロトニン不足になりがちです。ストレスが溜まり、セロトニンが減って、寝起きが悪くなるという、負のスパイラルに陥らないよう、日頃から意識的に人との関係を持つようにしましょう。大切な人とのおしゃべりやスキンシップが、健康を保つ秘訣にもなりますよ。生活習慣を改善して、健全なライフスタイルを身につけましょう。
また、あまりにも毎朝起きられない人は、起立性調節障害の可能性も頭に入れ、早めに医療機関を受診するようにしましょう。起立性調節障害病気です。決して怠けや甘え、自覚のなさが原因ではありませんから、自分を責めないようにしましょう。専門家の意見を聞き、きちんと理解した上で、適切な治療を受けることが大切です。
関連記事として、
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