息を吸うと背中が痛い原因は?対策方法はあるの?

私たちは、生きている限り、どんなときも休むことなく呼吸をしています。寝ている間さえ、身体は呼吸を絶やしません。もし、このように絶えず行っている呼吸と共に、身体の痛みが生じたら、どうでしょうか?

息を吸うと、どこかが痛む、あるいは息を吐くと、どこかが痛む――考えただけでも辛そうです。しかし、実際に、何らかの原因でそのような症状が起きることがあります。

ここでは、その例として、息を吸うと背中が痛む場合に考えられる病気や、対処法をご紹介いたします。実は、外科的な要因だけではなく、内臓の不調が背中の痛みとして現れる場合も多いようです。

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息を吸うと背中が痛む原因

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「背中の痛み」と言っても、痛む場所や程度もいろいろあります。まずは、考えられる原因と、その症状について見ていきましょう!

肋間神経痛

肋間神経痛の場合、息を吸うと「ピキッ」という鋭い痛みが走ります。また、背中だけではなく、人によっては、肋骨周りや心臓の近く、脇腹など、痛む場所が異なります。

肋間神経痛は、外傷やウイルスなどによる帯状疱疹、内臓疾患、あるいはストレスなどが原因で、骨や筋肉が、背骨から肋骨まで通っている神経を圧迫することで、痛みを引き起こします。

多くの場合、原因となっている症状(外傷や内臓疾患など)が治ると、肋間神経痛も自然と良くなることがほとんどですが、「胸膜炎」が原因となって肋間神経痛をお越している場合は要注意です。

胸膜炎は、肺がんや膠原病、心臓疾患などが原因で起こる病気ですので、「肋間神経痛から胸膜炎が判明→胸膜炎から肺がんを発見」というケースもあるのです。左右に身体を曲げてみて、【痛くない側】に身体を曲げて痛みが増す場合、胸膜炎のおそれがありますので、早めに医師の診察を受けましょう。

肋間神経痛については、肋間神経痛はストレスが原因なの?治療方法は?を参考にしてください。

椎間関節症

首には、7つの椎骨からなる「頚椎」と呼ばれる骨があります。7つの椎骨は、「椎間関節」によってつながれており、この部分にはたくさんの神経が集まっているため、非常に痛みに敏感な場所です。

何らかの原因によって、この部分に負担がかかりすぎると、首を動かしたり、息を吸うだけで背中に痛みを感じることがあるのです。とくに、頚椎の5~7番目までのいずれかの関節を傷めた場合に、背中上部に痛みを感じることが多いようです。

椎間関節にダメージを与える原因は、猫背や肥満、運動不足、あるいは咳のしすぎなど、いろいろありますが、比較的若い人に多く見られるというのも特徴です。

胸椎前方変位

背骨がS字にカーブしているのは、多くの人がご存知のことでしょう。猫背の人は、胸が背中の方へ引かれ、身体の内側に向かって背中が曲がっています。

「胸椎前方変位」は、その逆のパターンと考えるとわかりやすいかもしれません。バレエやダンスをしている人によく見られるのですが、胸を突き出すようにして、背骨が後ろへ反ってしまっている状態を言います。身体の柔らかい人や、事故などの衝撃でなる場合もあるようです。

圧迫感によって呼吸ができなかったり、深呼吸をすると背中と胸が同時に痛む、または仰向けで寝ることができない、といった症状が見られます。

膵臓、心臓、胃の疾患

背中の左側だけが痛む場合、膵臓疾患、狭心症、心筋梗塞、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍など、身体の左側にある臓器に疾患がある可能性も考えられます。

この場合、背中の痛みだけでなく、吐き気や頭痛、胸やけ、便秘や下痢などの症状も合わせて発症することがあります。筋肉疲労や、無理な姿勢などで背中の左側のみが痛むこともありますが、吐き気などの症状が見られるときは、早めに病院で診察してもらうことをおすすめします。

肝臓、胆嚢の疾患

背中の右側だけが痛む場合、肝炎、肝臓がん、胆石、胆嚢炎、胆管がんなど、背中の右側にある臓器に疾患がある可能性も考えられます。

とくに、肝臓はかなり進行しなければ症状が出ないことが多く、「沈黙の臓器」とも言われており、背中の右側の痛みは、肝臓疾患を発見するバロメーターでもあります。

肝炎や肝臓がんが背中の痛みの原因になっていると、発熱や嘔吐などを併発する場合があります。風邪とよく似た症状なので、自己判断で放置してしまったり、病院でも誤診されることがあるので、気になる場合は慎重に診察してもらいましょう。

また、背中の右側の痛みに加え、油っぽい食事の後にお腹の違和感や痛むといった症状がある場合は、胆嚢炎や胆石の疑いがあります。

背中の左側の痛みと同様、筋肉疲労や無理な姿勢などが原因になることもありますが、内臓の不調を併発しているときは、早めに医師の診察を受けましょう。

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息を吸うと背中が痛むときの対処法

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背中の痛みが長期に渡って続くときは、内科や整形外科での早めの診察をおすすめします。ここでは、比較的症状が軽い場合に、自分でできる対処法をご紹介します。

温める

筋肉疲労やコリが背中の痛みを引き起こしているときは、患部を温めて、血行を良くすることで、痛みを和らげることができます。

お風呂にゆっくりと浸かったり、温湿布や貼るカイロなどを上手に使って身体を温めてあげましょう。また、食事も、身体を冷やさない食べ物を摂ることをおすすめします。血行改善に効果のあるしょうがや、人参、ごぼう、かぼちゃなどを積極的にメニューに取り入れてみましょう。

冷やす

怪我や、重たい荷物を持ち上げたことがきっかけとなって、背中に痛みが生じた場合は、患部の炎症を抑えるため、冷却湿布や、ハッカ油を使って冷やしてあげるのが効果的です。

入浴時にも、あまり熱めのお湯に浸かるのではなく、ぬるめのシャワーに留めておくのが良いでしょう。

ストレッチ

怪我や骨の異常による背中の痛みにおいては、自己判断でむやみにストレッチすると、悪化する場合があるので、先に病院で診察する方が安心です。しかし、筋肉疲労やコリが痛みの原因となっているときは、ストレッチをして肩周りや背中をほぐすことで、痛みを和らげることができます。

<背中と肩のストレッチ>

  1. 両腕を上げ、右腕の肘を曲げ、左手で右腕の肘をつかみます。
  2. 左手で、右肘を左に引っぱります。余裕があれば、右肘を下に押し込むようにしてみましょう。※このとき、首が前へ出た状態にならないように、顔をしっかりと正面に向けて行うことがポイントです。
  3. 反対側も同じようにストレッチします。

<背中上部~中部のストレッチ>

  1. 両腕を、前ならえをするように、肩の高さまで上げて手のひらを組みます。
  2. その状態から、おへそを覗き込むように、頭を下げて背中を丸めます。組んだ両手を誰かに引っぱってもらうイメージで、グーっと前へ伸ばします。肩甲骨の間が伸びているのを感じながら行いましょう。

<背中の横側と脇腹のストレッチ>

  1. 両腕を上げ、右手で左手首をつかみ、上へ軽く引っぱります。
  2. その状態から、息を吐きながら、ゆっくりと右側に身体を倒します。左足に体重をかけるように倒すと、自然に身体を傾けることができます。※腰を守るために、お腹に力を入れ、腹筋をしっかりと使った状態で行ってください。
  3. 反対側も同じようにストレッチします。

ここにあげた全てのストレッチは、立った状態でも、椅子に座った状態でも行えます。自分が無理なくできる方を選んで、あくまで、気持ち良いと感じられるところまで伸ばしていきましょう。

お風呂上がりなど、身体が温まっているときに行うと、より効果的です。痛みによって、息を吸いづらいときは、「息を吐く」ことを意識しながら身体をほぐしていくことをおすすめします。

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背中の痛みにおける予防法

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日頃の心がけで、背中の痛みを防ぐことができます。そのためには、やはり、筋肉を緊張させたり、硬直することがないよう、血行を良くすることがポイントです。

ストレッチ

先に述べた、対処法のストレッチは、予防にも効果的です。お風呂上がりなどに、身体の筋肉をほぐす習慣をつけると、寝付きも良くなります。

また、デスクワークなど、同じ姿勢のまま長時間過ごすときも、時々ストレッチすることを意識すると、気分もリフレッシュし、集中力も高まります。

身体を冷やさない

冷えは、コリを招くだけでなく、様々な不調を招く原因となります。肌着などで調節して、体温を必要以上に奪われないよう心がけましょう。

その他にも、トマトや白砂糖、コーヒーなどの身体を冷やす食べ物を取り過ぎない、冷たい飲み物はできるだけ避けるように気をつけることも大切です。

また、身体をキツく締めつける洋服や下着も、血行不良による冷えを招きます。自分の身体に合ったサイズで、スムーズに日常的な動作ができる衣類を身につけて、血行不良を未然に防ぎましょう。

ストレスを溜めない

ストレスは、精神面のダメージだけでなく、痛みや不調になって身体に現れます。とくに、肋間神経痛の場合は、ストレスがピークに達したときに、痛み始める…という場合もあるようです。身体に痛みが生じると、さらにストレスを増大させる悪循環に陥ります。

そのような状況を避けるためにも、普段から、ストレスに負けない、しなやかな心身をつくることが大切です。

例えば、疲れたと感じるときは、できるだけ心身を休めることを優先させ、「疲れ=ストレス」にさせない、質の良い睡眠をとるなど――ストレス解消と言うより、【心身のリセット】という着眼点で探すと良いでしょう。

ストレスを感じても、すぐにニュートラルな状態に戻せる方法を知っておくことは、ストレスフルな現代社会の中で、健やかさを保つ何よりの方法かもしれません。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。息を吸って背中に痛みを感じると、呼吸も浅くなります。呼吸が浅くなると、さらに筋肉を硬直させてしまいます。そんな悪循環を招かないためにも、身体がSOSを出しているときは、ゆっくり心身を休めるのが一番です。

また、日頃から、いつも頑張ってくれる身体をいたわり、明日も健やかに働いてくれるよう、私たち自身で自分の身体を応援してあげましょう。

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