肺活量の測定方法を知ろう!異常値がある場合にわかる病気とは?肺活量を上げる方法も紹介!

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私たちは常に空気を吸って吐いています。これは外気から酸素を取り込み、そして二酸化炭素を吐き出すというガス交換をしているためですね。生命維持には欠かせない活動の1つです。

肺活量とはガス交換の際、どのぐらいの空気の出し入れがなされているかということを測る指標です。この数値の多い少ないによって肺の状態がわかります。当然ですが、少なければ病気の可能性が考えられます。

では、肺活量とはそもそもどういったことをいうのか。また、異常があるときどのような病気や異常が考えられるのか。これらのことについてみていくことにしましょう。

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肺活量とは

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肺活量は限界まで空気を吸った後、限界まで空気を吐ききった、その空気の量、呼出量のことです。たまに肺に空気がなくなるまで吐き切るといいますが、多少の空気が肺の中に残ります。この肺に残った空気を残気量といいます。

つまり、肺活量は限界まで吸った空気量から、肺に残った残気量を引いた数値というわけです。この肺気量は性別や体格、生活習慣によって左右されます。特に喫煙は肺活量に大きな影響を与えることがあります。

平均値としては男性で3,000ml〜4,000ml。女性で2,000ml〜3,000mlの範囲といわれています。水泳や運動のスポーツ選手では6,000ml以上ともいわれています。単にスポーツをしている人も周囲の人より高い傾向があるでしょう。もちろん、喫煙をしているようであれば、肺機能が低下し、これら正常値より気量が下がることがあります。また、身長によっても変化することがあります。

肺活量に関する医学的な用語

肺活量は最大限に吸い込める量から、残気量を引いた数字でした。呼吸に関しては肺活量の他にも次のような数字があり、肺の状態を調べる上でとても重要な指標になります。

全肺気量

その名の通り、息を最大限に吸った時、肺に入っている空気の総和です。具体的には肺活量+残気量で表されます。肺に病気があるケースでは肺が膨張しているため、全排気量が増加することがあります。

1回換気量

1回換気量とはその名の通り、1呼吸で行われる呼吸量、もしくは吸入量をいいます。安静時での呼吸量を基準として測ります。一般的にペットボトル1本分、500ml程度のガス交換が行われています。Tidal Volumeの頭文字からTVと呼ばれます。

最大吸気量

1回換気量ののち、それから最大限に空気を吸い込むことができる量を指します。この値は成人の平均値ですと2,000mlといわれています。

予備吸気量

最大吸気量から1回換気量を引いた数字です。安静の1回換気量からさらに吸い込むことができる空気量とも言い換えることができます。Inspiratory Reserve Volumeの頭文字をとってIRVとも呼ばれます。

予備呼気量

1回換気量ののち、最大限吐き出せる空気量を指します。平均値は1,000ml程度。Expiratory Reserve Voumeの頭文字をとってERVとも呼ばれます。これら換気能力・換気機能を総合的に判断し、病気を診断していきます。

肺の活動に関する数字の意味

冒頭でも述べたように肺活量をはじめとする肺の数字は、病気の発見や進行を測る重要な指標になります。肺活量が低ければそれだけ酸素の取り込みが少ないことが予想でき、体に悪影響を与える可能性があります。

例えば後で説明をしますが、喫煙で起こる肺気腫などではガス交換そのものが困難になっているケースがあります。うまく空気を吸ったり吐いたりができず、日常生活に支障が出ることがあります。

そういった肺の病気を予防するためにもこれら検査値は重要な意味を持ちます。悪くなっているのであれば対策を打つこともできるでしょう。

肺活量が低下していると自覚していたり、少しのことで疲れてしまうというようなことがあるのは、年齢によるものもありますが、そうではないかもしれません。注意するようにしてください。

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肺活量の測定方法

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肺活量の測定を実際に行なっていく上でよく用いられる検査機として、スパイロメーターがあります。この検査機はシンプルに思いっきり空気を吸った後、空気を吐ききるまでの空気量、つまり肺活量を測定することができます。スパイロメーターの検査による肺機能検査は次の手順で行われます。

  1. 鼻にクリップを挟み、空気が鼻から出ないようにします。
  2. 思い切り息を吸い込みいます。
  3. その後、スパイロメーターのマウスピースを加え、思い切り息を吐きます。
  4. 上記のことを数回行い、肺活量を検査します。

測定法はシンプルですが、クリップを挟んだり、マウスピースをくわえたりと慣れない部分があります。そのため、実際の機能検査の前に複数回練習をすることもあります。

肺活量と測定する項目

肺活量をスパイロメーターで測定する際、単に肺に入る空気の量だけを測定するわけではありません。肺の機能は空気を吐き出す力といったものも含まれ、こういった部分の測定も大事です。検査では以下の様々な種類の検査項目を調べていきます。

%肺活量

年齢や性別から産出される肺活量の基準値から、実際に測った肺活量の比率を示した値です。年齢より比率が低ければ、肺に何かしらの異常があることが推測できます。

努力性肺活量

意識して最大限に空気を吸いこみ、そして一気に吐き出した量を調べることがあります。

1秒量

スパイロメーターで測定をする時、空気は一気に吐きます。この吐き出しの瞬間、1秒で吐き出される空気位の量を1秒量といいます。肺が空気を吐き出せる瞬発力のようなもので、この計測値が病気診断の1つの指標となります。

1秒率

1秒率は1秒量を努力肺活量(意識して最も吐き出した量と最も吸った量の差)で割り100をかけた式で表されます。この数字が70を下回ると、肺に何かしらの異常があると診断されます。

肺活量の予測式

肺活量は実際に測る数値とは別に予測式というものがあります。身長と体重、年齢を代入することで、その人の肺活量を予測するのですね。具体的には以下の数式になります。

  • 男性:予測肺活量(ml) = {27.63 – (0.112 * 年齢)} *身長
  • 女性:予測肺活量(ml) = {21.78 – (0.101 * 年齢)} *身長

予想肺活量より実際に測った肺活量が少なければ肺機能が低下していることがわかります。

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肺活量と病気診断

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スパイロメーターで肺機能を測定すること、病気の有無を推測することができます。当然ですが、肺に何かしらの疾患があるようであれば、1秒量や1秒率の低下がみられ、うまく呼吸ができないといった症状が起こります。また、その他、以下の症状がみられることがあります。

  • 息切れ
  • 過度な咳
  • 呼吸がしにくい
  • 少しのことで疲れてしまう

これらのことが日常的にみられるようであれば、肺の病気が考えられるでしょう。また、喫煙者ほどこれら症状も強くなるので注意が必要です。

喫煙歴が長い人ほど病気の可能性は高まるでしょう。

スパイロメーターで異常が見つかったら…

呼吸機能に異常がみつかったら、精密検査を行います。胸部X線写真やCT検査。血液検査などを行なっていきます。この段階でかなり具体的に病気を診断することができるっでしょう。

自宅でもできる肺活量測定

スパイロメーターは医療機関にあるものですから、なかなか時間をとって測定することが難しいかもしれません。だけども、自分の肺活量がどのぐらいなのかどうしても知りたい。そういう時は次のことを試してみてください。

  1. ペットボトルを水で満たし、お風呂の湯船等で逆さにする。(平均肺活量は3,000〜4,000mlほどになるので、日本酒などの大きめのサイズ画いいでしょう)
  2. ホースをペットボトルに挿入します。
  3. ホースをくわえ、空気を思い切り吸い、思い切り吐き出します。
  4. 残った水の量を測定します。
  5. ペットボトルの容量 から残った水の量を引いたものが肺活量になります。

大きめのペットボトルがないというようであれば、2,000mlペットボトルを複数本使ってみてもいいかもしれませんね。簡単に測定することができるので、気になる人はぜひ実践してみてください。

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肺活量と病気

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肺活量の測定で異常が見つかった時、どのような病気が疑われるのでしょうか。病気によってはすぐさま治療をしたほうがいいものや、生活習慣の改善が必要なものがあります。

では、その病気についてみていくことにしましょう。

肺結核

結核菌が肺に感染することで発症する病気です。菌によって肺に炎症が発症します。風邪だと思ったけど、熱はない。だけど、痰や咳がとても長い期間続いている。そうであれば肺結核の可能性があるかもしれません。

肺結核は自覚症状のないまま進行することが多いです。咳などが出ても、単なる風邪と間違われやすいためです。しかし、咳の際の唾液などで他者に感染することもあり、感染拡大に注意が必要です。

100年前の日本では不治の病いと言われていましたが、今では完治する病気です。小さなくしゃみや咳でも長く続いているようであれば、一度病院で検査を受けてみてください。

肺線維症

肺線維症は肺機能が低下し、呼吸がしにくくなる病気です。通常、肺胞が何らかの原因で傷つくと、その傷を修復する細胞が肺胞へ働きかけます。傷は治り、それ以上悪くはなりません。

しかし、何度も傷がついてしまうと修復の過程で産生されるコラーゲンなどが蓄積していきます。その結果、肺胞は厚く硬くなります。これを線維化といいます。

線維化によって肺胞の柔軟性が低下するため、呼吸の際のガス交換が困難になります。呼吸がしにくくなるなどの症状が起こり、日常生活に支障をきたすことがあります。

気管支喘息

気管支が細くなることで呼吸のしにくさなどを発症する病気です。気道そのものが細くなっていたり、炎症を発症しているケースがあり、発作を起こすと強い呼吸困難を発症します。

気管支ぜんそくの原因は特定されていませんが、アレルゲン、自然環境の悪化、化学物質の吸引などが考えられます。小児に多いというイメージがありますが、成人でも発症件数が年々増加しています。

特に成人の場合、日常生活の中のストレスが引き金のとなって発症することがあるようです。不規則な生活や精神的な負担が喘息を招くこともあるので注意が必要でしょう。

気管支拡張症

気管支拡張症はその名の通り、広がった気管支が広がったまま元に戻らなくなってしまう状態です。生まれつきのケースもありますが、感染症による気管支壁の破壊などが原因としてあげられます。

初期の段階で自覚症状は少ないです。しかし、進行とともに咳、呼吸困難、痰などがみられます。症状が進行すると血痰や高熱を発症することもあり、適切な治療が必要です。

治療では薬を服用することで行なっていきます。また、痰を吐き出しやすいように生活の中で気をつける必要があります。感染症への予防も重要です。

肺気腫

肺はガス交換を肺胞・肺胞嚢という細胞で行なっています。この肺胞組織が破壊され、ガス交換が困難になっている病気を肺気腫といいます。肺胞は弾力を失い、1つの袋状の組織へ変化していきます。

肺気腫が進行していくと肺胞がどんどん破壊され、肺がスカスカの状態になっていきます。伴って呼吸困難が進行し、自分で呼吸するのが難しくなることもあります。

破壊されてしまった肺胞は再生することはありません。そのため、肺気腫と診断された場合、その後の生活の質の向上と病気の進行を抑えることが治療の目的になります。

肺気腫の原因は長期的な喫煙です。また単に喫煙者だけではなく、周囲にいる家族に影響が及ぶこともあるため、喫煙者はマナーに配慮した喫煙をする必要があるでしょう。肺年齢をいつまでも若く保つためにできる最大のことは喫煙なのです。

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肺活量をあげるためには

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肺活量が下がってしまうのは大きく2つの理由があります。1つは身体的な能力として肺活量が下がっているということ。加齢による体の衰えがきっかけで起こってしまうケースですね。そして、もう1つがご紹介したような病気のケースです。

肺活量という面だけ見れば同じような症状が起こっていますが、原因は違います。そのため、下がってしまった肺活量を再び向上させるための方法も違ってきます。では、それぞれのケースにおける肺活量向上の方法についてみていくことにしましょう。

身体能力が低下し、肺活量が下がっているケース

喫煙も喘息もない。だけど、肺活量が少ないと診断された。このようなケースでは身体能力が低下していることが考えられます。高齢者に多くみられますが、若い人もで肺活量が少ないというケースもあるでしょう。肺活量をアップするためにできるカンタントレーニング方法としては以下があります。

1:ペットボトルを使った肺活量アップ法

500mlや2Lペットボトルを使用します。口にくわえ、そのまま息を吸い込みます。かなりの負担がかかりますが、ペットボトルを潰すことができるでしょう。そのあとはそのまま息を吐きます。これを繰り返してください。

このトレーニングは吹奏楽部の部員の肺活量アップや声優さん・俳優さんのボイストレーニングのための方法としても使われています。毎日続ければかなりの肺活量アップや呼吸筋を鍛える効果が期待できるのでぜひトレーニング方法を実践してみてくださいね。

2:姿勢を良くする

猫背であるというだけで、肺が押しつぶされ、肺活量が低下するということがあります。このため、なるべく背筋を伸ばして生活をすること。これだけで、肺活量をアップさせることができます。トレーニング法とは言えませんが、日々意識することで呼吸の通りが良くなるのを感じるでしょう。

病気が原因で肺活量が下がっているケース

病状はそれぞれ違いますが、肺に何かしらの疾患があり、それがきっかけで肺活量が下げっているようであれば、まずはきちんと治療を受けることが大切でしょう。当たり前のことですが、病院へ行かない人もいるので注意してください。

あとは生活のリズムを自分のペースで過ごすことが大切です。できることがあれば、なるべくやるようにし、無理をしない。体は少し負荷がかかるぐらい運動をすると返って病気も良くなるものです。

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まとめ

肺活量は肺の状態を調べるシンプルな指標です。その量が少なければ何かしらの異常が考えられますから、注意が必要です。そして、それは老若男女、誰しも気をつけなければならないことです。いつまでも健康にいるために意識したいことです。

息がしにくかったり、呼吸をするときなんだか引っかかる感じがする。そういったことに心当たりがあるようでしたら、まずは肺活量を検査してみてください。早めに治療を開始することが早期治療のポイントになるでしょう。

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