目から血が出る原因は?出血と充血の違いについて

目の一部や全体が真っ赤になっていたり、ティッシュに赤い色がにじむなど、目からの出血してしまう症状について紹介していきます。

人に指摘されたり鏡で見て気づくことが多いと思いますが、このような場合、どのような眼病が考えられるのでしょうか。

目から血が出たり赤くなっているとなると、とても不安ですし、出血なのか充血なのか判断するのも難しいかもしれません。放置しているとそのうち失明や視力の著しい低下につながってしまうかもしれません。

目の出血と充血の違い、考えられる眼病やその他原因となる疾患などについてまとめました。

目の出血と充血の違い

brown-518324_960_720女の目

白目が赤くなっていた場合、眼球から出血しているのか充血しているだけなのか見分けがつくでしょうか?

目からの出血と目の充血についてご紹介していきます。

充血とは

目の充血とは、目の白目の部分に通っている毛細血管が一時的に拡張して赤い血の色が透けて見えている状態のことを指します。

炎症や病気による原因から充血が発生している場合や、単にゴミなどの異物が目に侵入してしまったことで一時的に炎症に近い作用が起こっているなどの可能性があります。

出血と充血の見分け方

◇目からの出血

出血には、外出血内出血があります。通常、ティッシュなどで涙をおさえて赤く滲むようならば外出血です。寝ている間に出血して、枕が赤く滲んでしまったという方もいらっしゃいます。

ティッシュに色が移らない場合でも、白目の一部や全部が真っ赤に染まっていれば【結膜下出血】という内出血であることがほとんどです。

充血の場合は、毛細血管の形が赤く見えるような状態になり、いわゆる目が血走った状態になります。内出血の場合は毛細血管の形が見え辛く、赤色で塗りつぶしたような状態になります。大きさは様々で、ほんの小さなものから白目全体を覆うものまであります。

◇目の充血

お酒を飲んだ後や寝不足の時、パソコンやスマホの操作で目を酷使した時など目が赤くなったことはありませんか?

植物の根っこのように、赤い毛細血管の形が確認できるような状態、これが目の充血です。全体が赤みを帯びたようになることはありますが、結膜下出血のように血が滲んだようになることはなく、張り巡らされた毛細血管が赤く視認できるようになるのが特徴です。

目の出血はどうして起こるの?

beauty-1692849_960_720美しい目

目からの出血や、充血の症状が発生する原因を紹介します。原因が明らかにならないと、対策や治療を行うことが出来ません。

どうして自分にこれらの症状が発生しているのか、その原因を明らかにしていきましょう。

目から血が出る原因

目の出血には2つの種類の出血があります。眼球からの出血と、上まぶたや下まぶたなど眼球以外からの出血です。

まずは正確に出血が発生している位置を鏡を使って確認してみてください。(確認するときには菌が入らないように清潔な手で行うようにしてください)

◇眼球の出血

眼球自体に傷がついて出血状態になっている場合と、眼球の内出血が挙げられます。

出血の場合

眼球自体に血がでる程の傷がついた場合には大抵痛みを伴います。眼球に傷がついており眼病や視力低下・失明などの危険がありますので、迷わずに眼科を受診してください。

眼球に傷がつく症状のことを角膜上皮剥離と言います。もしくは角膜穿孔外傷という外傷もあります。

角膜上皮剥離は紙の端やガラス片、コンタクトレンズなどで眼球を傷つけてしまう事で角膜に傷がついて出血していることが原因です。

角膜穿孔外傷は釘や鉛筆などの鋭利な物が目に刺さってしまい穴が開いている症状をいいます。事故で目に異物が刺さることが原因です。

内出血の場合

特に眼球を傷つけた覚えも無く痛みも無い、ティッシュなどに色も移らないし白目が赤いだけという場合は【結膜下出血(けつまくかしゅっけつ)】が考えられます。

結膜下出血とは、眼球の毛細血管が切れたり破損して内出血を起こしている状態です。内出血を起こす原因としては

打撲(記憶に残らない程度のものも含む)  ・無意識のうちに目をこする

コンタクトレンズ着脱による刺激      ・大きなくしゃみなどの衝撃

結膜炎   ・高血圧   ・糖尿病   ・動脈硬化   ・白血病

結膜弛緩症

などが挙げられます。

結膜下出血はほとんど自覚症状が無いが、まれに異物感や痒みを感じることもあります。視力が落ちたり、視界がぼやけたり、痛みがあったり、視野が狭くなったような?などの自覚症状が無ければ、数週間~3ヶ月程度で内出血が体に吸収されて自然に治ってしまいます。

眼球以外からの出血

眼球以外からの出血は、上まぶたや下まぶたの裏側が傷ついて血がでている可能性があります。眼科へいくとあっかんべーをさせられたり、上まぶたをクルンとひっくり返して診察しますよね?そのような場所に傷があると、出血して血が滲むことがあります。

これも目に入った異物が傷つけたり、コンタクトレンズによって傷ついたりすることが原因になります。

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目からの出血の多くは外傷が原因となって発生する場合がほとんどです。

もし外傷の原因が思い当たらない場合には、上記でも説明した病気の可能性も考えられます。まずは眼科を受診しても目に以上が見つからなかった場合には内科などでの検査を行うようにしましょう。

目の充血の原因と症状

目標

充血が発生してしまっている場合に考えられる目の病気や症状について紹介します。

自分の症状から似ているものを探してみましょう。

異物からの炎症

目をこする・コンタクトレンズ着脱やドライアイなど、外からの刺激や眼精疲労などで毛細血管が広がって起こります。

他にも、花粉などによるアレルギー症状、飲酒によるアルコール摂取などでも目が充血します。これらの原因によって発生している炎症です。

原因となるものを取り除いてあげることで症状が収まります。

結膜炎

流行性結膜炎(ウイルス性結膜炎)などと呼ばれる症状です。

感染者のウイルスが水中や間接的に手から目の粘膜に触れることで感染が広がります。夏に流行する症状で、タオルの共有やプールなどの場所で感染が広がります。

目やにが大量に発生したり、まぶたの腫れ、まぶたの裏にブツブツなどが発生して、白目の部分が広範囲で充血します。

結膜炎を引き起こすウイルスは一つではなく無数に存在するので常に予防する意識が必要になります。特に子供に感染が流行しやすい症状ですので注意しましょう。

結膜弛緩症(けつまくしかんしょう)

結膜弛緩症は内出血の項目でも紹介した症状になります。

内出血を伴う場合と充血を伴う場合の両方がある症状です。

この症状は目の白目を覆っている結膜が緩んでしまって波打っている状態になり視界がぼやけたり、目の白濁が発生したり、目のゴロゴロ感やドライアイがひどく発生し、同時に内出血や目の充血を伴います。涙も異常に出てくるのが特徴です。

原因ははっきりとはわかっていませんが、老化がひとつ大きな原因と言われています。

目のごろごろ感や涙の発生という代表的な自覚症状から疲れ目やドライアイと誤診されてしまうことも少なくありません。

しっかり信頼できる眼科での診断をおすすめします。

病院に行くべきか、診察はどのようなものか

片目 視力 低下

目からの出血には、眼球からとそれ以外の2種類があるとお話ししました。眼球からの出血にも2種類あり、外出血と内出血です。それぞれ、病院を訪れるタイミングや診察についてご紹介します。

すぐ病院にいったほうがいいの?

行けるならば行った方がいいに決まっていますが、そうもいかないのが社会人の悲しいところですよね。

症状が悪化しているのに放置しすぎるのは、最悪失明にもなりかねません。以下の記事を参考に、様子を見てみてください。

全ての症状に共通で言えるのが、視野が狭くなるなど他の症状が併発している場合は眼科へ行ってください!ということです。

◇結膜下出血(白目の内出血)

上の【目から血が出る原因や症状】でも取り上げた通り、様々な原因が考えられます。ほとんどの場合において一時的なもので、大きさにもよりますが数週間~3ヶ月ほどで自然治癒します。ただし、あまりにも範囲が広く見た目が気になったり、治る気配が感じられない時や、何度も繰り返す場合は、眼科での診察をお勧めします。

また、事故などで外部からの刺激(まぶたの打撲など)があったり、目をこする癖のある方や、コンタクトレンズを長時間使用したり装着したまま寝ることがある方は、眼球に傷がついていないかを確認する為にも眼科を受診したほうが良いでしょう。

◇目の外出血

赤色やピンク色の涙が出る場合は、内出血ではなく外出血をしているかもしれません。眼球からとまぶたの裏側などが考えられます。眼球からの出血だと分かっている場合は急いで眼科を受診してください。

涙の元は血液ですから、一時的に色のついた涙がでることもまれにあるようです。特に痛みやめやになどその他症状がない場合に限り、しばらく様子を見ても良いでしょう。異変が生じたり、悪化したら迷わずに眼科へ行きましょう!

◇目の充血

目の充血も【結膜炎】【毛様充血】や【結膜充血】などがありますので、めやにやかゆみなど他の症状が出ている場合には病院(眼科)を受診してください。

予防法は?

生活習慣病が原因となることもあるので、規則正しい生活を送り健康に過ごしましょう。

目に関してだけ言えば、目を触ったりこすったりしない(外傷予防・感染予防)・異物感がある時も触らず水や目薬などで洗い流す(こすると異物が動いて傷つく原因になります)・コンタクトレンズは説明書に従って正しく利用する・目を酷使したら目薬や蒸しタオルなどでケアする、などが有効です。

病院での診察はどのようなもの?

眼科に行ったことがあれば誰でも知っている、アゴを乗せる台とおでこを当てる部分があり、先生が双眼鏡のような部分で私たちの目を検査する、医療器具の細隙灯顕微鏡(さいげきとうけんびきょう)というものを使って検査します。必要に応じて、眼圧検査など他の診察が行われる場合もあります。

おそらくほとんどが、経過観察や止血薬や抗生剤の処方に収まると思います。大掛かりな治療を行うことは少ないですので、早めに病院を受診しましょう。

他の眼病であった場合は眼科で継続して治療が行われますが、生活習慣病などが原因であった場合には、内科などの対応する専門科のいる元での病気の治療していくことになります。

初期症状を見逃さずに病気と症状を治療していきましょう。

目の出血と充血の対処法

目を温める

目に充血や出血が発生してしまっているときの対処法を紹介します。

正しい処置をして症状を改善していきましょう。誤った処置を行うと症状の悪化や著しい視力の低下などの後遺症に繋がってしまいますので注意しましょう。

目からの出血の対処法

傷が出来ているだけの場合は出来るだけ破片を取り除いてゴミなどが傷口から侵入しないように目を閉じて病院へ向かいましょう。

絶対に擦らないように注意してください。目に残っている異物で更に傷を増やしてしまう事になります。

何かしらの事故で目に異物が刺さっている場合には”自分で抜かずに”必ず病院の先生に処置をしてもらってください。

すぐに対処できない場合には目に異物が刺さっている状態のままにしておいたほうが安全になります。無理に眼圧をかけてしまったり抜いてしまうと出血や目のなかを満たしている房水が漏れてしまうなどの問題で著しく視力が低下してしまうことがあります。

なるべく触らずに病院へ行きましょう。

目の充血の対処法

目の充血は炎症が発生しているサインです。炎症を抑えることを目的に以下の対処法を行っていきましょう。

冷やす

冷やすことで血管を収縮させて炎症を抑えることが出来ます。痒みが強かったり、患部が熱を持っている場合には冷やすことが有効になります。

しかし、冷やしすぎると凍傷の恐れもありますので、冷やし過ぎに注意してください。濡らしたタオルなどで軽く目に当てるのがおすすめです。

目薬をさす

炎症を抑える成分を含んでいる目薬を使用して炎症を軽減することが最も効果的で簡単な方法になります。

しかし1日に4回以上使用してし合うとかえってドライアイになりやすくなったり、炎症が慢性化する原因になりますので、2〜3回程度の回数に押さえて使用するように心がけましょう。

部屋を加湿する

乾燥している環境では、ホコリが舞いやすく、ドライアイになりやすかったり、目が疲れやすい、炎症が発生しやすいなどの問題が発生します。

湿度が30%以下になっていると特にこれらの問題が発生しやすく、50〜60%の湿度が最も最適な環境になります。

加湿器などを使用したり、加湿器がない場合は濡らして絞ったバスタオルを部屋の換気のいい場所に干すなどすると十分に加湿することが出来ます。

加湿することでホコリも落ちて、ドライアイの症状も軽くなるため、次第に症状は軽減されるでしょう。即効性は無いので、上記の対処法と合わせて行うと良いでしょう。

メガネを使用しよう

普段コンタクトレンズを使用している人は、充血や内出血の症状が発生している場合コンタクトの使用はしばらく止めてメガネを使用するようにしましょう。

コンタクトはどうしても角膜や結膜を傷つけてしまう恐れがあるりますし、菌や異物などが滞留しやすく炎症が治まりづらくなってしまいます。

コンタクトを使用する場合でも出来るだけ使用時間を短くして目を休めるようにしましょう。

まとめ

◇目の出血と充血って違うの?

  • 出血は血管が損傷して血が流れ出すもの、充血は血管が拡張して赤くみえるもの
  • 出血には外出血と内出血の2種類がある

◇目から血が出る原因は?

  • 結膜下出血(白目の内出血)
  • 眼球やまぶたの裏の傷によるもの
  • 涙の成分の元は血液。一時的に赤い涙がでることもある
  • 生活習慣病など目以外の病気が原因となることもある

◇予防法は?

  • 生活習慣病の治療・予防
  • 目を触ったりこすったりしない
  • 異物は触らずに洗い流す、コンタクトを正しく使用する

◇病院に行った方がいいの?

  • 一時的な結膜下出血は数週間~3ヶ月程度で治る
  • 出血以外の他の症状があったら眼科へ行った方が良い
  • 打撲を受けた、引っ掻いたなどの外傷がある時も眼科へ行った方が良い

目の出血と充血の対処法

  • 出血の場合はとにかく触らない様にして病院へ
  • 充血は冷やす・目薬・加湿の3つの対処が効果的

以上が今回のまとめになります。目から血が出ていたらすごく不安だったと思います。今回の記事で分かったようにほとんどが一時的なものなので、目を刺激しないようにして様子を見ましょう。めやに・かゆみ・痛みなど、他の症状が一緒に起こる場合には、眼科を受診したほうが良い場合が多いようです。

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