目がチカチカしたり、目が見えにくい、目の焦点が合わないといった違和感を感じることはよくあります。まぶしいときや、目を使いすぎたり、疲れを感じるとすぐに目に症状があらわれます。一時的なものならそれほど心配はいりませんが、注意したほうがいいケースもあります。
目は放っておいても良くならないことがあるので、気になるようであれば見逃さずに、専門医に相談してみましょう。
目とは
目は、感知した光を脳に伝える働きをしています。焦点を合わせたり、光量を調節することで視力や視野を確保しています。
眼球の直径は約24ミリメートル、約7グラムほどです。
目の構造
眼球、視神経、その他の付属器からなります。眼窩という凹みの中にあり、一番外側がまぶたです。
眼球
・外膜
強膜・・白目の部分です。
角膜・・黒目の上を覆っています。コンタクトレンズがかぶさる場所です。
・中膜
虹彩・・光が入る量を調整しています。黒目の部分です。
毛様体・・ピントを合わせる働きをしています。
脈絡膜・・強膜と網膜の間の層です。光が入りすぎないように暗幕の役割をしています。目に栄養を運ぶ血管が密集しています。
・内膜(網膜)
光を感じ、その強さ、色、形などを識別しています。
視神経
網膜に伝わった情報(光)を脳に伝えます。
付属器
目の周りを構成しています。
まぶた
結膜 まぶたと眼球をつなぐ粘膜です。目の潤いを維持しています。
涙器 涙腺と鼻涙管からなり、涙を出したり汚れを流したりしています。
眼筋 眼球を動かす筋肉です。
眼窩 目が入っている骨のくぼみ。たっぷりの脂肪で目を保護しています。
目がチカチカする理由
目に入ってきた情報が神経を伝って脳へ送られます。それらの情報を脳が受け取ると、脳は情報を整理し、目に見えるようにピントを合わせたり、光の量を調節する指令を出します。
脳と目をつなぐ視神経や、目の機能を適切にコントロールすることできちんと見えるわけですが、そこに障害や異常がおきると目がチカチカしたり、見えにくいなどの症状があらわれます。
目がチカチカする原因と症状
では、目がチカチカする原因はどういったものが挙げられるのかを症状と合わせて紹介します。
眼精疲労・ドライアイ
仕事で長時間パソコンを使ったり、遅くまでスマホを見ていたり、コンタクトレンズやメガネを常用している人は、眼精疲労を起こしているかもしれません。
・症状
目が乾く、目がチカチカする、かゆみ、痛み、ゴロゴロする、まぶたの痙攣、肩こり、頭痛、イライラなど
◆原因
・涙、まばたきの減少
パソコンやスマホをじっと長時間見ていると、まばたきが軽く浅くなったり、回数が減ってしまう人がとても多いです。そうすると目の水分が蒸発して乾燥してしまいます。目は粘膜なので潤いが減ると、違和感を感じたり角膜が傷つきやすくなるのです。
コンタクトレンズは角膜への酸素や潤いの補給を妨げます。間違った使い方をしていると、傷ついた角膜から細菌が侵入して別の病気を引き起こしてしまうことがあります。
・ストレス
強い不安感や緊張、イライラといったストレスが長くかかっていると、体にいろいろな症状が現れてきます。「目にきた」「目が疲れた」と思ったら眼精疲労かもしれません。
・その他の病気
高血圧や糖尿病などの生活習慣病、風邪やインフルエンザ、虫歯などが原因になることもあります。
起立性低血圧
立ち上がったときに起こる立ちくらみやふらつき、めまいなどの症状のことをいいます。目の前がチカチカすることがあります。いわゆる「星が飛んでいる」状態です。
急に立ち上がったときに血圧が低下してしまい、その変化に対応できないと貧血やめまいなどを起こしてしまいます。特に、高齢者に多く見られます。
・原因
加齢に加え、利尿剤を飲んでいる場合や、脱水症状を起こしているときなどは血液の量が減っていて血圧も低下しているので、起立性低血圧を起こしやすいといわれます。
よく水分補給をして、アルコールは控えます。圧着ソックスを履いて血液が心臓に戻りやすくすることも有効です。
立ちくらみについては、立ちくらみを起こす4つの原因!予防や改善方法、病気の可能性も!の記事を参考にしてください。
閃輝暗点(せんきあんてん)
強い光を見たあとの残像のようなキラキラした点があらわれたり、景色がゆらゆらとゆがんで見えたり、視界が欠けて見えなくなったりすることがあります。偏頭痛の前兆とも言われ、強い頭痛や吐き気、嘔吐を伴います。
目を閉じていてもキラキラしてみえ、30〜40分ほどで見えなくなりますが、それから激しい頭痛が始まります。
偏頭痛を発症しやすいといわれる若年層に多く見られますが、中高年でも発症しないわけではありません。その場合は、頭痛を伴わないことがあり、まれに脳梗塞や血栓などによる一時的な血管の詰まりが原因のことがあります。
・原因
ストレスがかかったときや緊張がほぐれたときに、目の周りの神経や血管が収縮したり拡張したりすることによって視覚に障害が出るのではないかと言われています。
ただちに命に関わるような問題ではありませんが、頭痛や吐き気があるととてもつらいので、痛みが出たらなるべく安静にしましょう。喫煙は血管を収縮させるので、症状が出ているときはタバコを吸わないようにしましょう。
詳しくは、閃輝暗点の原因とは?予防方法や病気も合わせて紹介!の記事を参考にしてください!
光視症(こうししょう)
キラキラとしたものが飛んでいるように見えたり、一瞬だけピカッと光ったり、サッと光が横切るようなことがあります。
特徴はチカチカする光のようなものが長く続かない、一瞬しか見えないことです。
・原因
硝子体の収縮により、刺激を受けて起こる症状です。
硝子体は黒目の中心にあり、レンズの働きをしています。ちょっとした拍子に硝子体が動いたりずれたりする程度ならよくあることで心配はありません。しかし網膜剥離の前兆であることもあり、頭痛や視野欠損や視力の低下を感じるときは注意しましょう。
網膜裂孔、網膜剥離
網膜が眼底から剥がれてしまう病気です。
痛みはなく、視力が徐々に下がったり、チカチカと影のようなものが見えるようになって気付くことがあります。
・原因
加齢によるものや、大きなショックや衝撃が原因となります。まずは網膜に穴があき(網膜裂孔)、そこに水分が入り込んでしまいます。そのまま放置していると網膜が剥がれてしまいます(網膜剥離)。
対策、予防
眼薬のさし方
1回1滴、回数はパッケージに書いてある指示通りにしましょう。1度にたくさん使うよりはこまめにさすようにしましょう。
点眼したら、目を閉じ目頭を軽く押さえます。目頭には涙が通る穴(涙点)があり、そこから流れてしまわないようにするためです。
ストレス発散
ストレッチや散歩などを日課にして、軽く体を動かすようにしましょう。よく寝て体をゆっくり休めたり、リラックスする時間があるといいですね。
目のケア
目が疲れていると感じたら、コリをほぐして楽になりましょう。なにか症状が現れる前に、こまめにほぐしておくことも予防的な効果があります。
・目をギュッと開いたり閉じたりする
・お湯でしぼったタオルを目に当てて血行を良くする。
・近くや遠くを交互に見る
・空調の風に直接当たらないようにする。
・部屋を快適な湿度40〜60%を保つ
目にいい食べ物
目にいいとされる食べ物はたくさんありますが、その中でも特に積極的に摂取したいものを厳選して3つ選びました。バランスの良い食事を心がけながら、意識して食べるようにしてみてください。
・ほうれん草
ルテインは網膜にだけ存在し、その抗酸化作用が加齢に伴う視力低下や失明のリスクを下げます。
・青魚(サバ、さんまなど)
オメガ3脂肪酸がドライアイを緩和し、緑内障などのリスクを下げたという研究結果があります。
・フルーツ
ビタミン類は様々な目の病気を予防する効果があります。
まとめ
目に関するポイントは以下の通りです。
目はピントを調節したり、光の量を調節してモノを見ています。
目がチカチカするのは何かの理由で目の機能に障害が出ているサインです。
目がチカチカする場合は目が乾燥していないか確認しましょう。
目にいい食材3つ ほうれん草、サバ、フルーツ
目が疲れていると感じたら、ゆっくりお風呂につかってリラックスしたり、体を温めたりしてのんびりしましょう。お仕事が忙しくて体も疲れているのかもしれません。最近は視力がいい人もカラーコンタクトしていて、コンタクト人口が増えると同時にトラブルも増えています。目と上手に付き合っていきたいですね。
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