原田病について!症状や原因、検査方法や治療方法を知ろう!正式名称は?

原田病という病名を聞いたことはありますか。アジア系に多いと言われ、難病指定のベーチェット病やサルコイドーシスと同じ、ぶどう膜炎症のひとつなのですが、

難病指定はされていないものです。初期症状だけでは判断されづらいのですが、治療が遅れると慢性化しやすい病気なので、知識として覚えておきましょう。

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原田病ってどんな病気?

遺伝子

正式にはフォークトー小柳ー原田病といい、髄膜炎や難聴や網膜剥離を生じる病気です。

ぶどう膜のある眼球だけでなく、色素細胞のあつまる脳や皮膚、毛髪や内耳にまで及ぶことがあります。そのため、「ぶどう膜・髄膜炎症候群」とも呼ばれています。

発症の原因は?

実は、原因がいまだ、はっきりしていないのです。しかし、遺伝的な要因が関係しているといわれており、白血球の抗原のなかの、特定の型であるDR4やDR53が、色素細胞に対して免疫反応を起こすことに深いかかわりがあるとみられています。

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原田病の主な症状

目

原田病の最初の症状は、風邪に似ていたり、更年期障害に似ていたりもしますので、なかなか真っ先に眼科に行こうとする人はいないと思います。

ここでは、どんな症状があるのかを知り、万が一似たような症状を覚えたときには、内科だけでなく眼科にかかることも頭においておきましょう。

前駆症状

この病気は、目に症状が出るまえに、なんらかの症状があることが多いのが特徴です。その症状を前駆(ぜんく)症状と呼びます。

これらの症状は風邪やその他の病気に間違えられることも多く、つい「たまたまそうなった」と受け流してしまいがちなのですが、原田病のことを知っていれば、注意して自分を観察することもできるでしょう。以下のような症状が報告されています。

  • 風邪をひいたときと同じようなズキンズキンする頭痛
  • めまい
  • 微熱
  • 頭皮がピリピリする感じがする
  • 全身がだるい

初期症状~中期症状

初期症状は、目だけでなく、各所に現れてきます。この初期症状を見逃してしまうと、炎症が慢性化してしまうおそれがありますので、怪しいなと思ったら、内科だけでなく、迷わず眼科にゆきましょう。

目の症状が現れてから検査をしてみると、すでに網膜剥離がはじまっていたということも少なくありません。また、症状は個人差があり、視力低下や網膜剥離があまり出なかったり、また片目だけに以下の症状が現れたりすることもありますので、要注意です。

目の初期~中期症状

  • 両目が充血する
  • かすみ目や、ものがゆがんで見える
  • 視力の低下を感じる
  • まぶしく感じる
  • 目の奥が痛む

耳の初期~中期症状

内耳に炎症が起きることで、以下のような症状が出ます。

  • めまいがする
  • 音の種類によっては聞きとれなくなる(感音性難聴)
  • 耳鳴りがする

これらも、個人差があり、難聴の度合いもひとそれぞれで、人によっては自覚症状はなく検査ではじめて分かる場合もあります。けれども、ひどい場合には両耳がまったく聞こえなくなってしまうこともあるので、要注意です。

髄膜炎の症状

髄膜炎によって起こる以下の症状の多くは、目の症状が出る前の前駆症状として現れることが多いです。

  • 頭痛がひどくなる
  • 発熱する
  • 頭皮がピリピリした感じがする
  • 全身がだるい

髄膜炎については、髄膜炎に大人がかかるとどんな症状?治療方法は?を読んでおきましょう。

後期症状

発症の早期で発覚し、治療によって回復したあとでも、炎症が再発したり、繰り返し起こったり、また治まりかけた状態の少ない炎症が完全に治まらず長く続くといった状況(炎症の遷延化といいます)になることもあり、そのために起こる症状が、後期症状です。なおりかけや、治ったあとの経過観察も大切です。

目の症状

後期になり、ぶどう膜炎の再発や遷延化がある場合には、初期の症状とは違い、目の虹彩部分での軽い炎症であることが多く、網膜剥離が生じることはめったにありません。自覚症状としては、下記のようなものがあります

  • ときどき虫が飛んでいるように見える(軽い飛蚊症)
  • 目が充血する

です。この時点ではもう視力の低下も初期症状のようにありませんので、つい見逃してしまいがちです。しかし、この軽い炎症の状態を長く続けたり、繰り返してしまうことは、とても危険なことなのです。そのままにしておくと、数年から数十年にわたり徐々に視力が低下し、眼底の脈絡膜色素は崩壊し、「夕焼け状眼底」と呼ばれる、赤い眼底にかわってゆきます。この夕焼け眼底という状態は、原田病特有の症状です。

皮膚の症状

初期症状では皮膚にはほとんど症状は洗われませんが、炎症の遷延化が続くと、発症ののち早ければ半年、遅くとも数年後には白斑や脱毛、白毛などが見られるようになります。頭髪だけでなく、眉毛やまつ毛も白くなったり、場合によっては抜けたりします。

網膜剥離(裂孔原性)とは

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原田病が疑われる場合、目の検査をしますが、その時、網膜剥離がはじまっていることが多いのが特徴です。では、網膜剥離とはどんな状態なのでしょうか。網膜剥離は加齢によって起こることがほとんどなのですが、若い人の場合は主に外傷によるものや、強度の近視や遺伝的素因から網膜が委縮し変性することで、網膜剥離が起きます。

網膜剥離は別名網膜裂孔といいます。目で見たものを写すスクリーンのような役目で、膜なのですが、その膜が傷ついたり、破れたり(孔が開いた状態という)することで、きちんと見られなくなってしまいます。膜をぴんと張って守っているのが、ジェリー状の硝子体ですが、硝子体の性質が変化して神経網膜をぴんと張っておけなくなることが、網膜剥離の主な原因です。

詳しくは、網膜剥離の原因は?症状や治し方を知っておこう!を参考にしてください!

原田病の網膜剥離は手術の必要はない

原田病に寄る網膜剥離は、加齢によるものとは違い、滲出性網膜剥離と呼ばれ炎症によって起こる一時的なもので、炎症がおさまれば、治ってしまうことが多いため、通常の網膜剥離のように手術の必要はあまりありません。ただ、慢性化したり進展してしまうと必要になることもありますから、早期治療開始と、きちんと治し、予後観察することが大切となってきます。

飛蚊症(ひぶんしょう)はひとつのサイン

網膜剥離になると、たいていこの飛蚊症が症状として現れます。目の中の内腔は網膜に接しているジェリー状の液体である硝子体(しょうしたい)という、コラーゲンから出来ている物質で埋められ守られています。眼球の外側を強い力で覆い、形を保ってくれています。しかし、加齢とともに硝子体の成分が分離し、明るい光が目に入ってきた時に、網膜に「影」を落とすようになります。これが、飛蚊症の正体なのです。

また、加齢だけでなく、何らかの要因で硝子体の液性が変化したり、後部硝子体剥離によって起こることもあり、その時には網膜剥離を伴うことが多いのです。ぶどう膜炎やほかの原因による出血や炎症で硝子体が濁ることでも、この飛蚊症は発症します。

なぜアジア系に多いのか

原田病は、詳しいことはわかってはいないのですが、メラニン色素細胞に対する自己免疫疾患が原因であると言われています。メラニン色素細胞に対して免疫反応が起こるのかは、まだわかっていないのですが、遺伝的要素が深くかかわっているのではという説や、白血球の血液型のひとつである組織適合抗原が関係しているのではという説が有力です。

通常は、免疫反応というのは体の中に入ってきた最近やウィルスなど、あってはいけない異物を排除するために攻撃しようとする働きで、正常なものです。けれども、自己免疫疾患の場合は体の中の正常な物質を「異物」と判断してしまい攻撃してしまうのです。

原田病は、メラニン色素細胞を攻撃することで起こる病気なので、メラニン色素の多い組織である人種、そして中でもメラニン色素の多い組織部分、目、耳、髄膜、皮膚、毛髪などに炎症が起こるのです。

この自己免疫疾患により起こる病気は、沢山あります。関節リウマチもそうですし、悪性貧血や乾癬、橋本病、バセドウ氏病、シェーグレン症候群、重症筋無力症などもそうです。そして、水晶体誘発性ぶどう膜炎や膠原病も含まれます。

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原田病の精密検査

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病気が発覚した時の状態により、治療方法に多少の差はありますが、原田病の治療は副作用を伴う治療が主なため、まずは確実に原田病であり、どういう状況かということを確定するための確定検査をいろいろとすることになります。

蛍光眼底造影検査

腕から蛍光色素のはいった造影剤を注入し、時間経過にともなう変化を観察します。網膜剥離を起こしていれば、その部分から蛍光色素が漏れてみえるというわけです。

光干渉断層計(OCT眼底三次元画像解析)

網膜の状態を正確に読むための検査です。眼底検査では発見できない小さな網膜剥離状態も、この断層写真で発見することが出来ます。また、治癒の経過も見られるので、予後の治療にも大いに役立ちます。

超音波検査(エコー検査)

原田病の初期段階に見られる脈絡膜が厚くなることがあるので、それを調べることができます。

血液検査と尿検査

原田病を特定する検査ではありませんが、他の病気の可能性を確認するために必要な検査です。

聴力検査

この検査ではじめて原田病だとわかる人もいるほど、自覚症状のない聴力の低下を検出します。

髄液検査

原田病の初期段階には髄膜炎も起きますので、髄膜炎にかかっていないかどうかを調べます。背中の腰のあたりから長い注射針を刺して髄液をとりますが、髄膜炎が疑われるだけなら、CTやMRIでも検査できます。

それでもはっきりしないときや、髄液に含まれる成分の検査が必要なときに、この方法をとるのです。うんと背中をまるめた姿勢になるので結構苦しく、痛みを感じる人もいます。

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原田病の現代の治療法

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原田病は目に一番強い炎症が見られるのですが、目の病気ではなく全身の病気ですから、全身に対する治療が必要となってきます。

初期段階では、免疫抑制作用のあるステロイドを大量に全身投与することが主な治療となっています。点滴で投与することになります。ステロイド剤は副作用も強く、また急にやめることができないため、初めに大量に投与し、状態を見て、徐々に減らしてゆき内服薬に変えてゆくという方法がとられます。

炎症の再発や遷延化が見られる場合には、1年以上もステロイド投与を続けなければならない場合があります。そのほか、目の虹彩の癒着を防止するための点眼薬の投与なども並行して行われます。

たいていは発症後2カ月ほどで回復期に入ると言われていますが、確実に再発を防ぐ方法や、遷延化を防ぐ治療法が確立していないため、強いステロイド剤投与の治療を行っても、その20%から30%は再発または遷延化を起こすというデータがあります。

ステロイド剤の副作用

ステロイド剤を大量に投与するということは、高血圧を招いたり、血糖値の上昇などといった重い副作用を起こす危険性も含みます。医師との連携、まめな状況報告と経過観察、検査がとても大切になってきますし、そのためには、入院しての治療が一番安心です。

ステロイド剤の副作用は、誰にも同じように出るわけではありません。服用した期間やステロイド剤の強さなどによっても違いがありますし、また個人差も大きく、副作用がまったく出ない人もいます。また、副作用を抑える薬を同時に服用することもあります。ここでは、よくあるステロイド剤大量投与の副作用の危険をあげてみます。

  • 免疫機能を抑制するため、他の感染症にかかりやすくなる危険
  • 動脈硬化が進んでしまう危険
  • 骨粗鬆症になる危険
  • 糖尿病にかかりやすくなる危険
  • 精神症状(躁鬱など)をきたす危険
  • 満月様顔貌や中心性肥満になる危険
  • 胃腸障害や脱毛、月経異常などがおこる危険

どれも、恐ろしい副作用に見えますが、ほんとうに人それぞれです。ステロイド剤を投与したからといって必ずこうなるわけではありません。しかし、これらの危険性を含んでいますので、医師の指導のもと、相談も遠慮なくするようにして、副作用を抑える薬を処方してもらうなど医師任せにせず話しあうことが大切です。

また、医師から処方された薬はきちんと、処方通りに規定量を規定日数服薬することが一番大切です。決して自己判断で服薬をやめたり、通院をやめたりしないようにしましょう。

ステロイド離脱症候群

ステロイド薬での治療中、急にやめたり、量を減らしたりすることで、強い倦怠感や、関節痛みなどさまざまな症状が出ることがあります。ステロイド剤は強い薬のため、やめるにも正しい段階を踏んで時間をかけて離脱してゆかねばなりません。ステロイド離脱症候群の症状は以下のようなものがあります。

  • 全身の倦怠感
  • 関節痛
  • 吐き気
  • 頭痛
  • 血圧低下

などです。ですから、くりかえしになりますが、決して、点滴から服薬になっても自己判断でやめたりしないで、その服薬は処方どおりに、きちんと服薬してくださいね。

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まとめ

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いかがでしたでしょうか。まだまだ、原因が解明されていない病気は多いものです。そのどれにも言えることですが、早期発見と早期治療がとても重要です。また、この原田病に関しては、予後の経過にも気をつけなければなりません。決して医師を疑えと言うわけではないのですが、少しでも怪しいと思ったら、自ら意見を言うことも大切です。

診察は医師任せにせず、どんどん質問を投げかけてよいのです。そして、医師と連携プレーをしてゆき、専門分野を医師に任せればよいのです。医師との人としての相性もありますから、セカンドオピニオンやサードオピニオンを求めることは、決して悪いことではありません。

普段から自分の健康状態に関心を持ち、医師になるべく多くの情報を提供できるようにしたいですね。それが、いざというときの自分のためになるのですから。

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