普段の生活で、決まった生活リズムを持って眠りについていると言う人は案外少ないのではないでしょうか。日常生活では仕事や様々な活動により、不規則な生活になってしまいますよね。
しかし、そういった人たちは睡眠によって疲労が回復しなかったり、自分の体内の機能維持をすることが出来ずに疲労感や吐き気を催すことがあります。他にも様々な症状がでると言われています。
この記事では、睡眠不足によって身体にどういった影響がでるのか、またそれに対する対処法について見ていきたいと思います。
この記事の目次
睡眠不足によってどういった健康被害が起きるの?
睡眠をよくとると、成長ホルモンが分泌されるので肌がきれいになったり、病気にかかりにくいなどの免疫力があがるイメージがあるという方は多いのではないでしょうか。しかし、睡眠というのは他にも体に多くの影響を与えています。
最近の研究では、アルツハイマー病や、生活習慣病にも関連があると言われています。それだけではなく、睡眠によりダイエット効果があったり、基礎体温が上がるとも言われています。
様々な効果があると言われている睡眠ですが、まずは睡眠を取らないと一体どういった部分に支障が現れるのかを見ていきたいと思います。
糖尿病やガンを発症するリスクが上がる
睡眠をとらないと、様々な脳細胞や、老廃物が排出される機会が減ってしまいます。また、こういった物を排出してくれるホルモンの分泌が低下してしまいます。これらはすぐには健康と関連性はありません。
しかし、成長していくにおいて生活習慣は顕著に健康と関連づけられます。特に、蓄積した有害物質は脳の認知機能を低下させ、認知症などを発症したり、上手く排出されなかった有害物質による糖尿病のリスクが高まります。
もちろん睡眠だけが原因になるわけではありませんが、生活習慣である睡眠と発症する可能性は大きく関係があると言われています。
ストレスが溜まりやすく精神が不安定になる
睡眠が少なくなると、神経伝達に障害がもたらされることがあります。それだけではなく、集中力が低下し、疲労物質が蓄積されます。こういった状態になると、ストレスが非常に貯まるようになります。
ストレスを上手く解消することができなければ、心のバランスもおかしくなってしまいます。また、これまでは何も感じなかった些細なことに対していらついたり、すぐに自分を責めてしまうこともあります。
ストレスを皮切りに、精神が不安定になっていってしまうと、うつ病や、食欲が上手く抑えられないと拒食症や過食症などにもつながると言われています。
免疫力が低くなり風邪を引きやすくなる
睡眠を取らないということは、脳や身体が回復する時間が少なくなると言うことです。そうなると、これまでよりも免疫力が低くなってしまいます。通常であれば、少しのウイルスに対しては対抗することが出来ていたのに、それも難しくなってしまいます。
また、風邪や病気にかかりやすくなるだけではなく、免疫力が低いということは、抵抗力も低いため、なかなか治らなくなってしまいます。そのため、常にどこかしらが具合が悪かったり、次から次へと病気にかかってしまうと言う状態になってしまいます。
どのような病気であっても、最初は些細なものから、だんだん悪化するにつれて重大な病気になってしまうことが多いです。そのため、睡眠不足により、大病を患うこともあります。
ニキビなどの肌のトラブルを起こしやすくなってしまう
睡眠の時間というのは、成長ホルモンがたくさん分泌されると言われています。おとなになったら関係ないと思われている方もいるかもしれませんが、新しい肌にターンオーバーするために、成長ホルモンは必要な存在です。
しかし、十分な睡眠をとることができなければ、ストレスが溜まりつつ、ターンオーバーもすることができません。そのため、結果的に肌に老廃物が蓄積してしまい、ニキビやシミなどの原因になってしまいます。
これらは睡眠を十分にとれば解消できることが多いですし、また、肌のトラブルだけではなく、二重幅などもよく睡眠をとったほうがはっきりとでると言われています。
睡眠不足によって起こる他の影響とは?
睡眠不足により、身体には様々な悪影響が出るということが分かりました。しかし、その他にも目に見えない部分や、睡眠と関連しないような部分にも悪影響が出ると言われています。
特に、睡眠を取らないということは脳を常に働かせると言うことでもあるので、かなり脳に関連する物事に影響がでると言われています。そのため、睡眠をとるようにしたら様々な習慣が改善されたというケースもあります。
ぜひ、自分が当てはまっているかどうか確認して、睡眠不足について改善してみてくださいね。
本来持っている記憶力が低くなってしまう
小さな頃はあまり意識していなくても色々な事を覚えることができたのに、大人になるに連れてなかなか何も覚えることができなくなってしまったという方は案外多いのではないでしょうか。もちろん大人になると脳の神経細胞は死んでいってしまいますが、記憶力は伸ばすことができます。
その為に必要なのが、睡眠です。睡眠をとることによって、脳は休まると同時に、煩雑な情報を整理します。これはどういう事かというと、どんなにインプットしても、ぐちゃぐちゃな情報ではすぐに忘れていってしまうということです。
脳の中で整理したり、関連付けて覚えるために、睡眠は非常に重要なものだと言われています。また、睡眠を上手く使うことによって記憶力は伸びるとも言われています。
脂肪を溜め込みやすく太りやすくなってしまう
睡眠を取っている間は、寝ているだけなので太りやすくなると思っている方もいるのではないでしょうか。しかし、実は寝ている間には多くのカロリーを消費しています。
人間が寝ている間、コップ1杯分は汗をかいていると言われていますが、寝返りや、ただ寝ているだけでも実はカロリー消費はしています。また、その間に腸が動き、老廃物を排出する準備をするので、実はダイエットには非常に睡眠は大切だと言われています。
しかし、睡眠不足だと、なかなか老廃物を排出することができずに、脂肪として体内に溜め込まれてしまいます。また、睡眠されない分ストレスが溜まり、余計に食べ物を食べすぎてしまうこともあります。
体力が回復しないためパフォーマンスが低下する
睡眠と言えば、よく寝れば体力は回復しますよね。また、頭もスッキリするのではないでしょうか。そうすると、次の日の仕事も元気良く行うことができます。
たくさんの仕事があると、寝る時間を減らすことが一番効率が良いようにおもうかもしれませんが、実際の所、体力が回復しなければ作業効率はどんどん落ちていってしまいます。特に頭を使う作業などは睡眠欲に負け、一度寝たほうが良い状態にまでなってしまいます。
激務で、徹夜続きという方は、一度寝て、仕事を再開したほうが、これまでよりもよいパフォーマンスを残すことができると言えます。
必要がない出費が多くなってしまう
睡眠不足だと、つい眠気覚ましのコーヒーなどに手を伸ばしてしまいますよね。また、それにつられて甘いものなどを食べ、ストレス解消をすると言う方もいるのではないでしょうか。
そういった物を少しずつ買っていくと、最終的に出費が大きくなってしまいます。これらは特に必要がないものや、よく睡眠をとっていれば関係がないものなので、睡眠をよくとれば仕事もはかどり、出費も減ると言えます。
睡眠の質を高めるためには一体どういったことをすればいい?
十分な時間はあるけれども、なぜかなかなか寝付けなかったり、睡眠の質が悪いという方も多いのではないでしょうか。睡眠不足により、色々な悪影響がもたらされることは分かって入るけれどもそれを解消できないのは大変ですよね。
しかし、それらは些細な事から心がけていくらでも解消することができます。特に、睡眠は、よく眠ろうと思えば思うほど難しくなってしまうものです。まずは環境づくりをして、そこからだんだんよく眠ることができるように自分にあったものを導入するようにしましょう。
寝る前にリラックスできるような環境を作る
今の寝室の状態はどういったものでしょうか。自分に合わない枕や、リラックスできない色合いの寝具を揃えていないでしょうか。そこで何時間でも過ごすことができるような、落ち着くことができる空間にするようにしましょう。
また、リラックスできるようにオイルなどを焚くのもいいかもしれません。可能であれば、寝る前は電気を消して、間接照明や、キャンドルの光を灯すようにしましょう。また、この時の明かりは白色灯ではなく、暖色の物を使うのがおすすめです。
まずは、そこで寝たくないと思うような場所ではなく、環境を変え、眠りたくなるような空間にしましょう。心機一転してベッドなどを模様替えするのもいいかもしれませんよ。
目覚めたら日光を浴びるようにする
朝なかなか目が覚めないと二度寝したりしてしまいます。しかし、二度寝をするほうが睡眠の質は落ちてしまいます。それを防ぐためには、目覚めたらすぐに起き上がり、日光を浴びるようにしましょう。
これは部屋の設計にもよりますが、窓がついている場合には、カーテンを大きくあけるようにしましょう。直接太陽を見るのではなく、陽の光を浴びることが大切です。それにより、目覚めることができます。
これは、晴れていなくても効果が少しは期待できるので、毎日の日課として目覚めたらカーテンをあけ、10秒ほど太陽の光を浴びてみるのもいいかもしれませんよ。
昼寝は長時間行わないようにする
出来るビジネスマンなどは、昼寝を推奨されていますよね。しかし、あまり昼寝をしすぎると夜寝つけなくなり、むしろ睡眠の質は低下してしまいます。それではどのくらい昼寝をすればいいのかというと、大体30分程度です。
1時間以上の昼寝は、深い眠りについてしまい、身体が変に休んでしまいます。午後から上手く働くことができませんし、ぐっすり眠ると夜に眠くなくなってしまいます。昼寝は悪いことではありませんが、時間をはっきりと区切って行うようにしましょう。
寝だめや徹夜を行わないようにする
これから何かがあるから、先に寝だめをしたり、徹夜をするという方もいるかと思います。しかし、生活リズムを崩すと、元のように眠ることは難しくなってしまうものです。
特に、徹夜をすると、昼夜逆転生活になってしまい、なかなか元のリズムに戻すことは出来ません。もちろんそういった忙しい状況になるのは仕方のないことですが、徹夜をするのではなく、できるだけ夜のゴールデンタイムは眠りにつくようにしましょう。
これは徹夜だけではなく、寝だめも同様です。寝だめをしてもあまり意味は無いので、止めるようにしましょう。
眠れない時には一体どういった対処法をとればいいの?
眠りにつこうとしても、なかなか眠ることができないと言う方もいるのではないでしょうか。身体は疲れているのに、なぜか眠れないのはとても焦りますよね。そういった方は、実は無意識のことが原因で眠れないのかもしれません。
特に、日々の習慣になっていることが睡眠を阻害していることはよくあります。ぜひ、この機会に見直して見るようにしましょう。
無理に眠ろうとせずにリラックスする
早く眠ろうとプレッシャーがかかればかかるほど、脳は活性化するため、眠ることができなくなってしまいます。脳が休むことができるのは、リラックスしているときです。眠ることが出来ない時は、軽く目を閉じ、休む感覚でぼんやりと考え事をするようにしましょう。
もちろんそれでもすぐに眠ることは難しいかと思いますが、あまり焦らずに、少し経って眠ることができればいいやぐらいのスタンスで横になるようにしましょう。
部屋を暗くしたり明るくしすぎない
眠ることができないと、部屋を真っ暗にしたり、明るいまま眠ろうとしている方もいるかもしれません。しかし、そういった極端な状態では上手く眠ることは難しいものです。特に、真っ暗だと眠ることができるように思うかもしれませんが、それはあまり正しくありません。
好みにもよりますが、間接照明をつけるなどして、完全な暗闇は避けるようにしましょう。また、明るいまま眠りにつくと、疲れはあまり取れません。できれば遮光カーテンをつけ、外からの光は遮断し、照明でぼんやりとした明るさを保つようにしましょう。
朝に上手く起きることが出来ないという方は、タイマーで光がともる照明にしたり、カーテンがあくシステムを導入するようにしましょう。
毎日決まった時間に眠るようにする
毎日バラバラな時間に寝ていると、身体の生活リズムが整わなくなり、眠りたい時には目覚めていることがあります。こういったことを防ぐためには、毎日決まった時間に眠りにつくようにしましょう。
もちろんそれが難しいこともあるかもしれませんが、できるだけこの時間帯には眠るようにするという決まりを作ることは大切です。できるだけ合わせることで、いつも決まった時間に自然に眠ることができるようになりますよ。
カフェイン・ブルーライトは眠る2時間前には控えるようにする
カフェインをとると眠くなくなると言われていますが、できれば眠る4時間前には摂るのを止めるようにしましょう。最低でも、2時間前には控えることがおすすめです。また、最近ではスマホやパソコンに搭載されているブルーライトが睡眠を阻害します。
夜眠る前にそれらの電子機器をいじる習慣がある方は、できれば控えるようにしましょう。リラックスができる音楽を聞いたり、家族と話す時間にするなど、リラックスして過ごすようにしましょう。
また、どうしてもいじらなくてはいけない場合にはブルーライトオフに設定を変えることをおすすめします。
まとめ
睡眠がそこまで重要であると思っていない方も多かったのではないでしょうか。単純に睡眠は疲れが取れるだけではなく、その他にも様々な事に効果があります。また、身体の調子だけではなく、精神的なことにもおおいに関係があると言えます。
すぐに睡眠を改善することは難しいかと思いますが、しかし、日々の意識によってこれらはよくなってくると言われています。また、同じ時間寝ていたとしても、質がよい睡眠の方が身体には良いと言えます。
様々な事を一気に変えるのは難しいかもしれませんが、睡眠はどうでも良いことだと捉えるのではなく、寝室の模様替えをしてみたり、眠る前の準備をしてみたりするのもいいかもしれません。もし、どうしてもやる気がでなければ、パジャマを買ってみるのも大きな進歩ですよ。
ぜひ、自分なりに一番自分にあった睡眠方法をみつけ、質の高い睡眠をしていってくださいね。
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