痛風の原因とは?プリン体の多い食べ物やアルコールの過剰摂取に注意!症状や治療法も紹介!

痛風という病気の名前を聞いたことがある方は、少なくないと思います。風が当たっただけで激痛が走るという痛風の特徴的な症状や、ビールを飲むと痛風になりやすいということは、良く耳にしますよね。

しかしながら、痛風という病気の詳しい症状や発症の原因・メカニズムについてまで、ご承知の方は多くはないでしょう。

そこで今回は、痛風という病気の症状、発症の原因、発症のメカニズム、痛風の治療法と予防法などについてご紹介したいと思いますので、参考にしていただければ幸いです。

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痛風とは?

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そもそも痛風とは、どのような病気なのでしょうか?

まずは、痛風の症状や原因などを理解するためにも、痛風についての基礎知識と痛風予備軍とされる高尿酸血症について確認したいと思います。

痛風とは?

痛風は、尿酸という物質が体内に蓄積して結晶となることで、関節が炎症を起こして激しい痛みが生じる病気です。痛風の前段階には、血液中に含まれる尿酸値が高くなる高尿酸血症が現れることが多く、会社の健康診断などの血液検査で尿酸値が高いと指摘されている人は注意が必要です。

痛風は、明治時代以前の日本には存在しない病気だったとされており、食生活の欧米化とともに痛風患者が増加の一途をたどっています。ですから、痛風は生活習慣病の一つでもあるのです。

高尿酸血症とは?

高尿酸血症は、血液中に含まれる尿酸の濃度が異常に高い状態のことで、いわゆる尿酸値が高い数値を示している場合のことです。具体的には、血中尿酸濃度・血清尿酸値が基準値である7㎎/㎗を超えた場合に、高尿酸血症であると診断されます。日本の成人男性は、高尿酸血症である場合が多く、特に中年に差し掛かる30才以上の男性では3割を超えていると考えられています。

高尿酸血症になると、痛風(痛風関節炎・痛風結節)・腎障害・尿路結石・メタボリックシンドローム・高血圧症などのリスクが高まると指摘されています。女性の場合は、血清尿酸値が基準値以下だとしても、尿酸値上昇に連れてこれらのリスクが高くなる傾向にあります。とはいえ、女性の痛風発症率は男性と比べて明らかに低く、女性ホルモンが関与していることが指摘されています。

詳しくは、高尿酸血症の原因とは?症状や腎臓へのリスクを知っておこう!を参考にしてください。

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痛風の発症メカニズム

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このように高尿酸血症から痛風に至ることは、ご理解いただけたと思います。

それでは、どのような経緯で高尿酸血症から痛風に至るのでしょうか?痛風の発症メカニズムについて、ご紹介したいと思います。

尿酸とは?

尿酸は、細胞の新陳代謝に伴い、プリン体という物質が肝臓で代謝・分解されることで生じる、いわば体内の老廃物の最終形態です。ですから、尿酸は、人が生きている間は常に体内で生み出され続ける物質です。

健康体の人であれば、1日で約700㎎前後の尿酸が生み出されますが、1日で生み出される尿酸量とほぼ同じ量が、主に腎臓を通じて尿として排出されるのが通常です。ちなみに尿酸は、腎臓から尿として約80%が排出され、残りの20%は消化管から便として排出されたり、汗とともに汗腺から排出されます。

ただし、尿酸自体には強い抗酸化作用があるため、血液中などの体内に一定量の尿酸が存在する必要もあるとされています。

プリン体とは?

プリン体は、各細胞の細胞核を構成する核酸(DNA)の主成分となっている物質です。ですから、プリン体が存在することではじめて細胞が存在し、極論すればプリン体があるからこそ人が存在しているのです。

細胞の新陳代謝によって、古い細胞が壊れる際に古い細胞の細胞核が放出されます。そして、放出された細胞核の主成分であるプリン体が肝臓に運ばれ、肝臓でプリン体代謝が起こることで尿酸に変化します。

痛風の発症メカニズム

前述したように通常の場合、尿酸が体内で生み出される量と排出される量は、ほとんど同量でバランスが取れています。

しかしながら、何らかの原因によって、このバランスが崩れると体内で尿酸が多くなってしまいます。尿酸が血液に溶けることができる量の限界が7㎎/㎗とされ、この基準値を超える状態が長く続くと、血中で過剰な尿酸が徐々に結晶化して尿酸塩が発生します。

そして尿酸が結晶化した尿酸塩は、関節などに沈着していきます。痛風の多くは足の親指の付け根などの関節に起こりますが、これは心臓から遠い位置にあり血流が乏しくなりがちで冷えやすいことで結晶化が生じやすいためだと考えられています。

このように関節に長年蓄積された尿酸塩結晶が、何らかのきっかけによって剥がれ落ちることがあります。この剥がれ落ちた尿酸塩結晶は、免疫システムによって異物とみなされて、免疫細胞である白血球に攻撃されます。白血球は異物である尿酸塩結晶を取り込んで処理しますが、その処理の際に炎症性物質を放出するため炎症が発生して痛みも生じるのです。

尿酸塩結晶が剥落するきっかけ

高尿酸血症の人が全て痛風になるわけではありません。そこには個人差があるため、痛風が生じるメカニズムが全て解明されているわけではありません。

ただし、尿酸塩結晶の剥落は、主に次のような事がきっかけとなって生じると考えられています。

  • 脱水症状によって急激に尿酸値が変動すること
  • 関節に加わる物理的な衝撃
  • 激しい運動
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痛風の原因(尿酸が増える原因)

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このように痛風は体内の尿酸生産と尿酸排出のバランスが崩れ、尿酸が増えることによって起こります。とすると、痛風の原因は、体内の尿酸が増えることにあります。

それでは痛風の原因、つまり尿酸が増える要因は、どのようなことなのでしょうか?

肥満による尿酸増加

高尿酸血症の患者数の約60%が同時に肥満でもあるとされていて、痛風と肥満の間に相関関係が存在することが指摘されています。

肥満とプリン体と尿酸の関係

そもそも体内のプリン体は、体内で約80%が作られ、食事からの摂取は約20%にすぎません。しかも近年の研究で、食事から摂取されるプリン体は、多くが腸で分解されて尿酸に変化することなく排出されることが分かっています。また、野菜に含まれるプリン体は、摂取しても尿酸値にほとんど影響がないとされています。

とはいえ、食べ過ぎれば、この限りではありません。肥満の人が高尿酸血症になるのは、主に過食が要因となっています。尿酸の元になるプリン体は、ほとんどの食品に含まれることから、食べ過ぎは余計なプリン体を体内に取り入れることになるのです。肥満の人は、特に肉・レバー・魚卵・魚の白子などプリン体含有量の多い食べ物を過剰摂取する傾向にあります。

ですから、食事に含まれるプリン体が悪いのではなく、あくまでも暴飲暴食や過剰に食べ過ぎることが尿酸値に影響を与え、過剰に食べ過ぎる結果として肥満になるものと考えられるのです。

肥満とアディポネクチン

肥満は身体に体脂肪が蓄積された状態のことですが、体脂肪のうち特に内臓脂肪が増えるとアディポネクチンというホルモンの分泌が減少することが分かっています。

アディポネクチンは脂肪細胞が分泌するホルモンで、糖代謝を改善して高血糖・糖尿病を抑制したり、脂質代謝を改善して動脈硬化を予防するなど様々な機能を有していますが、アディポネクチンが減少すると尿酸値が上昇する関係にあることも判明しています。

ですから内臓脂肪型の肥満の場合、尿酸値が上昇するとともに高血糖や脂質代謝異常(脂質異常症・高脂血症)によって、さらなる肥満を招く可能性が高くなり、余計に痛風のリスクが高くなる負のスパイラルに陥ります。

アルコール摂取による尿酸増加

アルコールを摂取すると、肝臓がアルコールを代謝・分解する際に、プリン体の代謝が促進されて、結果として尿酸の合成が促進されます。

また、肝臓でのアルコールの代謝・分解時に、副産物として乳酸が作られます。この乳酸が血液中に増えて腎臓に溜まると、尿として尿酸を排出する腎臓の尿酸排出機能が低下してしまうのです。

ですから、アルコール飲料を飲むと、体内で尿酸が増えてしまい、その尿酸を排出する機能が低下するという二重の意味で体内の尿酸を増やす作用があるのです。

しかも、アルコールには利尿作用がありますので、体内の水分が排泄されて血液中の尿酸が濃縮し尿酸値が上昇します。利尿作用により尿量が増えて脱水症状に近くなれば、急激に尿酸値が上昇して痛風が起こるきっかけにもなることがあります。

ちなみに、ビールは他のアルコール飲料に比べてプリン体が多いので、ビールを飲むと痛風になりやすいと言われますが、ビールに限らずアルコール全般にこのような尿酸増加の作用があります。

激しい運動による尿酸増加

無酸素運動のような激しい運動を行うと、疲労物質である乳酸が発生します。

アルコール分解時に生じる乳酸の場合と同様に、乳酸によって腎臓の尿酸排出機能が低下しますから、尿酸値が上昇します。

ストレスによる尿酸増加

大きなストレスを受けたり、ストレスによる精神的負荷が長く続くと、自律神経が乱されます。自律神経は、循環器・消化器・呼吸器などの生命維持に必要な臓器の働きを24時間常にコントロールしています。腎臓も自律神経のコントロール下にありますので、自律神経が乱れると腎機能にも影響が出ます。

ですから、ストレスによって自律神経が乱れると、腎機能が低下して尿酸排出が進まず、尿酸値が上昇してしまうと考えられます。

その他の尿酸を増加させる要因

その他に尿酸を増加させる要因として、腎臓病などによる腎機能の低下があります。

また、尿酸トランスポーター遺伝子と呼ばれる遺伝子変異が起きたり、遺伝的な要因で尿酸値が高くなりやすい体質の場合もあります。さらには、薬剤の副作用で尿酸が増えることもあります。

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痛風の症状

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風が当たっただけで激痛が走ると言われる痛風ですが、高尿酸血症から痛風に至ると、どのような症状が現れるのでしょうか?

そこで、痛風の症状について、詳しくご紹介したいと思います。

痛風発作・痛風関節炎

痛風発作は、風が当たっただけで激痛が走ると言われる痛風の最も特徴的な症状で、足の親指の付け根などの関節が突発的に激しく痛み出すという症状のことです。痛風発作では、激しい痛みとともに、患部の関節が赤く腫れます。この患部の関節に生じる炎症が、痛風関節炎です。

ただし、発作的症状のため、ほとんどは1週間から10日ほどで痛みと痛風関節炎の症状が徐々に収束して、症状は完全に消えます。

痛風結節

このような痛風発作・痛風関節炎が一旦収束したからといって、高尿酸血症の状態が改善されるわけではありません。痛風発作が収束した後でも、高尿酸血症の治療をしないでいると、数年以内に痛風発作が再発します。そして、だんだんと痛風発作が起きる間隔が短くなって慢性化するとともに、最初に痛風関節炎が現れた関節以外の他の関節にも症状が現れるようになります。

このような痛風の慢性化の過程において、増えすぎた尿酸は関節だけでなく皮下にも蓄積されるようになります。そして、皮下の尿酸が結晶化していくと、コブのような膨らみが現れることがあり、この膨らみが痛風結節と呼ばれます。

痛風結節自体は、触っても痛みはありません。しかしながら、痛風結節を放置していると、どんどん大きくなっていきます。そして、痛風結節が関節に発生している場合は、関節の変形や関節の脱臼という症状に至ることもあります。また、痛風結節が関節ではない場所に発生していると、皮膚が裂けて白い尿酸の結晶(尿酸塩結晶)が出てくることもあります。

痛風結節は、主に手指や足指の関節、肘や膝などの関節のほかに、耳たぶや足の踵(かかと)に現れやすいとされています。

痛風が重症化すると合併症が生じる

痛風発作や痛風結節を放置して重症化してしまうと、様々な合併症が生じます。痛風の恐ろしさは、激痛が走る痛風発作や痛風関節炎ではなく、むしろ痛風の合併症にこそ存在すると言われています。

腎臓の障害

痛風が重症化して、尿酸塩結晶が腎臓に沈着すると腎機能が低下して、慢性腎臓病になる可能性があります。腎臓病は、前述したように尿酸排出機能を低下させ、尿酸の増加要因でもあります。したがって、痛風によって腎臓病が発症すると、その腎臓病によって尿酸が増えて痛風が悪化するという負のスパイラルに陥ります。

また、慢性腎臓病が進行すると、腎臓が機能不全になる腎不全へと至る可能性も否定できません。腎不全になると人工透析が必要になります。

尿路結石

痛風が重症化して、腎臓に沈着した尿酸塩結晶が大きくなり結石になることもあります。その結石が、尿管に流れ出て尿管の途中に詰まるのが尿路結石で、激痛が生じます。

メタボリックシンドローム

メタボリックシンドロームは、肥満・高血糖・高血圧・高中性脂肪・低HDLコレステロールのうちで、3つ以上に該当する状態のことです。

前述のように肥満と高尿酸血症・痛風の高い相関関係により、肥満でアディポネクチンが減少すると、尿酸値が高くなり、高血糖や脂質代謝異常(脂質異常症・高脂血症)を招きやすいとされています。つまり、痛風患者は、メタボリックシンドロームになりやすいのです。

メタボリックシンドロームになると、高血糖から糖尿病、高中性脂肪から脂質異常症(高脂血症)などが生じやすくなります。また、脂質異常症によって、血管が詰まると動脈硬化や高血圧症、さらには動脈硬化から脳血管障害(脳出血・脳梗塞)に至ることも考えられます。

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痛風の治療方法・予防方法

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それでは、痛風になってしまった場合、どのような治療がなされるのでしょうか?痛風の治療方法について、ご紹介したいと思います。

また、痛風にならないための予防法についても、ご紹介したいと思います。

痛風発作の応急処置

痛風発作が生じたら、まずは保冷剤や氷を入れたビニール袋などで患部を冷却して安静にしましょう。痛いからといって、マッサージをすると逆効果となります。

そして、痛みが多少落ち着いた段階で、すみやかに病院を受診して医師の治療を受けましょう。

痛風の治療方法

痛風の治療方法は、基本的に薬物療法が中心となりますが、食生活・生活習慣の改善という方法も並行して行います。

薬物療法

医師によって痛風と診断されたら、痛風発作の炎症と痛みを抑制・緩和するために、非ステロイド性抗炎症薬やステロイド薬が投与されます。

炎症と痛みが治まった段階で、尿酸値を低下させるための薬剤を投与して、尿酸値の改善を行います。尿酸値を低下させる薬剤は、尿酸生成抑制剤・尿酸排泄促進薬を状況に応じて使用します。

食事療法・生活習慣の改善

尿酸値は食生活とも深く関係していますので、薬物療法とともに食生活を改善する食事療法も行います。栄養バランスがとれた塩分控えめの食事で、食べ過ぎないように適正摂取量を守り、尿酸排出を促すため水分を多く摂取するようにします。

ちなみに、栄養バランスが取れていれば特に問題ありませんが、肉などの動物性たんぱく質よりも、大豆などの植物性たんぱく質のほうが、尿酸のコントロールの観点からは望ましいでしょう。

また、適度な有酸素運動やアルコールを止めるなど、生活習慣の改善も必要になります。

痛風の予防方法

痛風にならないためには、まずは肥満にならないように、有酸素運動のような適度な運動をすることです。そして、運動の際には、体内の水分が減少しますから、こまめに水分補給をすることも大切です。

また、アルコールも飲み過ぎないようにして、節度ある適度な飲酒量を心掛ける必要があるでしょう。

さらに、仕事などのストレスによって自律神経が乱れないように、上手にストレス発散をしてストレスを溜めないことも重要です。ただし、ストレス発散方法が、飲酒や暴飲暴食をすることだと意味がありませんので、その他のストレス発散方法を見つけて下さい。

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まとめ

いかがでしたか?痛風という病気の概要について、ご理解いただけたでしょうか?

ほとんどの方は、会社や行政の提供する健康診断を受けたことがあると思います。その際に尿酸値の項目がありますので、是非チェックし直してみてください。

尿酸値と痛風の関係をはっきりと認識できている方は多くはないようですが、本記事で説明したように痛風の原因は尿酸が増えることなのです。

そして、痛風になってしまうと、痛風発作による激痛だけでなく、その後の合併症など様々なリスクが連鎖して増えていく可能性が高いのです。

ですから、健康診断における尿酸値を確認して、ちょっと高めの数値の人は早めに対策を取るようにしてください。

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