痛風は何科を受けるべき?症状や予防方法について

よく言われる、風が当たっても痛いというほど大変な病気、「痛風」は、まさしく現代病の代表ともいえる厄介な病気です。

昔から、贅沢病といわれ、美食や大酒が関係した病気です。西洋では毎日のように晩餐会が催され、贅沢な食事をした上層階級の人がなるものと考えられてきましたが、最近では食生活が変化したことにより、ごくごく一般的な病気となっています。

痛風の原因

痛風80

まずは痛風が起きる原因を紹介します。

尿酸という結晶

主な原因として、血液中に「尿酸」という結晶がたまることにより発症します。この尿酸の結晶が血管内を通り、身体のいろんなところで沈着します。この尿酸は「プリン体」とよばれる物質が分解されてできるものです。

たまりやすい場所として足の親指の付け根、関節などです。この症状で最初に痛くなりやすいところは、その足の親指近辺です。

プリン体の排出

もう一つの原因として、このプリン体の排出がうまくいかないことにより、より多くのプリン体が血管内に蓄積してしまうことです。日本人は、主にこの理由によるものが多くあります。

目安として健康診断などの血液検査で、この尿酸値の濃度が基準値の7mg/dlを超えると痛風と判断されます。

この「プリン体」は体内でも生成されますが、主に食べ物から吸収されて尿酸値をあげてしまうことが多いようです。そのプリン体を多く含む食べ物は、椎茸、煮干、かつお節、レバー、ビールなどです。これらの食べ物は、尿酸値が高い方は注意してください。

お酒を飲むから男性に多いというわけではありません。男性がなりやすい体質ともいえるでしょう。

症状

痛み1

主な症状として、4つ上げられます。

痛風発作

その7割から8割が足の親指に激しい痛みを感じます。それこそ、激痛というとてつもない痛みだそうです。激痛…、一体どれほどのものでしょうか?

ある人は我慢できずに救急車を呼んだくらいです。また、ある人は歩けないほどの痛みだという人もいます。またある人は、足を骨折したのかと思うほどの痛みだ、と言う人もいます。激痛というのはそれほどのものなのです。つまり、歩くことすら困難な状態になります。

この症状は1~2週間ほどで治まりますが、放置して痛みを乗り越えても、その後に再度発症します。これらの対応を怠りますと、発症する間隔が短くなり頻繁に発症するようです。

往々にして、この激痛を通り抜けると、治ったと勘違いして同じようにビールだ、レバーだ、ウニだ…と同じような食事にもどると、「いてーっ!」てことになります。

その症状が出ているときに、足をよく見てみましょう。よくよく見ると、関節の腫れとか変形が起きています。靴もまともに履けない状態にもなります。それは、痛みを伴うとともに、赤く腫れ上がったり、関節が変形しますので解かりきったことでもあります。

痛風結石

間接や足の指近辺での腫れが見られますが、関節以外にも、筋肉や皮下でコブやシコリが出現します。まれに耳たぶの上にも出てきます。これが痛風結石といい、尿酸結晶の塊ができてしまうのです。だいたい、体温の低いところで出来る傾向にあり、豆粒ほどのものから、ひどいものになるとみかん大、りんご大のものになってしまうこともあります。

さすがにそこまでなって、放っておく人はいないと思います。

腎障害

尿酸は腎臓を通して排出されますが、その処理しきれない尿酸が増えますと腎臓にも負担がかかります。この処理しきれない尿酸が腎臓内にたまり、気がつかないままですと腎障害がおきてしまう訳です。

つまり症状が出ている時、腎臓にも負担がかかっていて障害が起こっている訳です。この主な症状として、

・尿に赤血球やタンパクが混じる

・尿が異常に出にくくなる

・高血圧になる

・身体に余分な水分がたまる「むくみ」

などが挙げられます。

これらの症状は放っておくと非常に大変なことになります。はっきり言ってそこまで放置するとは思えませんが、昏睡状態に陥ることが認められています。

尿路結石

腎臓で処理できない尿酸が、次第にたまって固まり石状の固体になります。痛風結石と同じように尿酸結晶です。これが尿管に引っかかり激痛を伴います。尿管のような細い管に石が流れ込むわけですから、痛いわけです。

症状として、お腹が突然痛くなります。わき腹、下腹部にかけての痛みです。それまでは自覚症状はありません。この状態になりますと、手術でこの石を除去しなくてはなりません。

最近では、レーザーによる内視鏡手術で石を粉砕し流してしまう方法が一般的です。

痛風は何科にかかればいい?

注射

痛風は、内科に行って診断してもらいます。腫れたり痛みがあるので、一見整形外科のように感じます。整形外科ですと、薬を出してもらって終わってしまうケースになります。これは今後の治療にはマイナスです。発症の元になる、「尿酸値」を調べてもらい、進行状況や今後の治療法などが確認できない場合があるからです。

そのようなことも含めると内科など、診療実績の高い医療機関で受診したほうが賢明です。大病院では痛風科という専門外来もありますので、こちらなら尚安心と思います。

その治療法と予防

痛風足側面

痛風を治すためには、どのようなことが必要なのかを紹介します。

病院での治療

治療法としては、尿酸の生成を抑える薬が使われます。その他、尿酸の排出を促進する薬も有効です。さらに腫れや痛みなどの炎症を緩和する薬が使われます。

予防策としては、普段から食事や飲み物は注意しましょう。ビールは特によくありませんが、かと言って他のアルコールがいいという訳ではありません。どのアルコールでも若干控えめが無難です。

そして、日々適度な運動をします。痛風の患者は、肥満の方が多い傾向にありますので普段から運動を心がけて、肥満の度合いを少しでもさげるのが予防につながります。

あえてひとつ忠告として、病院で治療してもらい薬を処方されたからといって、この病気が治ったわけではなく、今の症状を抑えるだけのものです。

これは一過性のものですので、発症以後は原因となるプリン体を多く含む食べ物の摂取を抑え水分をたくさん取り、それ以上の状態にならないように心がけなければいけません。

また、ほとんど会社で行われている健康診断ですが、こちらも必ず受けることをお奨めします。血液検査は、他の病気もチェックすることもできますので、こちらは必須かと思います。

生活習慣の改善

それと、一度かかってしまうとちょっとした油断で、ぶり返します。この点は注意した方が良いと思います。そもそも過去の生活習慣から痛風になったのですから、以前の生活習慣に戻ってしまうと、当然のごとくぶり返すのは、他の病気も同じことです。

例えば癌一つとっても、その癌を摘出したからといって、あとはもう大丈夫という訳にはいかないものです。その、原因となるものを取り除くように、生活習慣を改めるしかないのです。

解かりやすく言うと、例えばヘビースモーカーの人がいるとします。その方が、肺がんになったとしましょう。そして手術によって、その癌の患部を摘出し治ったとします。はたして、それで解決しますか?

この場合で言うと、もうこれで治ったからまたタバコを吸い始めよう!とはならないはずです。それと同じことです。痛風になった原因を突き止め、それを生活から排除し、そして初めてこれで大丈夫!というふうになるのです。

ほとんどの方が、この辺のことを勘違いされています。いかなる病気にも必ず原因があるのです。必ずこれを突き止め、やめるように努めることが大事となります。

まとめ

プリン体の含むものを避ける

アルコールを控える

夜寝る前の食事を控え、メタボにならないように注意する

ストレスをためない

水分をこまめにとる

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