世の中にはお酒の弱い人と強い人が存在します。
お酒の弱い人はすぐに顔が赤くなったり、ろれつが回らなくなり自制心が効かなくなることが特徴です。このお酒の弱い人はどうしてお酒が弱いのか、強くなる方法はあるのかその対策方法について紹介します。
忘年会シーズンや新年会のシーズン特にお酒を飲む機会が増えると思いますので、お酒の席で失敗をしないようにしっかり対策をしていきましょう。
お酒の弱い人の基準
お酒に弱くすぐに酔っ払ってしまったり、気持ち悪くなってしまう人はどういう基準で決まっているのかについて紹介していきます。
どうしてお酒に弱く酔いやすいのか、お酒が体に合わないのかを見ていきましょう。
お酒に強い人と弱い人って?
お酒に強い人とはどれだけ飲んでも楽しく話を続けることができて、自分の自我をある程度コントロールできる人のことです。酔っていても気分が悪くなることなく飲み続けることができます。
お酒の弱い人は、お酒を1杯程度でベロベロに泥酔状態になってしまったり、お酒に酔うことはなくても気分の高揚感はなくただ気持ち悪くなってしまったり、吐き気が催される人のことです。また、心臓がばくばくして血圧が急上昇してしまったり、顔がすぐに赤くなる人もお酒の弱い人の特徴です。
しかし個人差もあり、顔に出たり一見全然酔っていないように見えても実はお酒に弱い人も存在します。
何杯で酔えばお酒に弱いことになるの?
お酒のよう酔わないはその日の体調にもよります。特に何杯という基準はありません、また飲むペースに酔っても酔いが回る速度は変わります。
具体的な基準として一般男女のお酒の飲む量について紹介していきます。
女性・・・飲み会1回で飲むお酒の量は3〜4杯。アルコールの種類はチューハイやビールやカクテル系など様々です。基本的に女性で日本酒や焼酎を嗜む女性はお酒が強いと言っていいでしょう。女性のなかでお酒が好きだと回答した女性は8割。なかなか多い結果です。
男性・・・飲み会1回で飲むお酒の量は5〜6杯。これ以下で済ませている人はあまりお酒に強くない人でしょう。
基本的に飲もうと思えば飲める、楽しい会であれば基準量の3〜6杯の量を飲むことができる人はお酒に強いあるいは弱くないということが言えそうです。
しかし基準量を1日に飲めば確実に気分が悪くなると思う人はお酒が弱い人であると言えるでしょう。
お酒に強い人と弱い人の違いはなに?
お酒の強い弱いは肝臓の働きに酔って決まっています。
お酒=アルコールは肝臓の酵素に酔って分解されアセトアルデヒドという毒素となり血液中を巡ってさらに分解され汗や尿となり体外に排出されていきます。
この働きが強ければ強いほどお酒に強く、アルコールを分解する酵素やアセトアルデヒドを分解する処理能力が低い人はお酒に弱く、酔いやすかったり、体調不良に繋がりやすくなったりします。
お酒が弱い人には2種類いる
お酒が強い人は酒豪と呼ばれたり、普通にお酒を嗜む人として認識されます。
お酒の弱い人には極端に分けて2種類の人がいます。それはお酒にすぐに酔ってしまう人とお酒がったく飲めない人です。
アルコールを分解するアルコール脱水素酵素の働きが弱い人はお酒が弱い人に分類され、飲めなくはないけど非常に酔いやすい人になります。
中にはアルコール脱水素酵素が全く働かない、ほとんど機能していない人が存在し、その人はアルコールを体内で分解することができないのでお酒が全く飲めない、飲むとすぐに気分を概して横になってしまうそんな人も存在します。
お酒に強くなることはできるの?
基本的にアルコール脱水素酵素の数や働く機能は生まれつき決まっていて、そこから増減することがありません。
ですので理論上はお酒を飲み続けたところでお酒に強くなることはない、と今までは言われてきました。
しかし最近の実験で肝臓内のある酵素の働きがお酒を飲み続けることで増えて、アルコールの分解を助けるので、お酒を飲み続けるとお酒に強くなるということが科学的に実証されました。
その酵素は肝臓内に存在するミクロソームエタノール酸化系酵素と呼ばれる酵素です。この酵素がお酒を”毎日”飲むことで増えて行くのでお酒に強くなります。
しかし、”毎日”飲まないとこの酵素は増えることがありません。少し間を開けてしまうとこの酵素はまたなくなって酔いやすい体に戻ってしまいます。
ですので、あくまでもどうしても毎日のようにお酒を飲まざるおえないときは強い味方になりますが、故意的にお酒に強くなろうと毎日お酒を飲んでいるとアルコール中毒などの依存症に繋がってしまう可能性があるので注意してください。
日本人は基本的にお酒に弱い
お酒の強弱は国ごとに異なる遺伝子情報により異なります。人種によってお酒に強い人種と弱い人種が存在するのです。
基本的に白人や黒人、特にアフリカ系やヨーロッパ系の人種はアルコールを分解する能力の高いN型と呼ばれる人がほぼ100%でみんなお酒に強いという傾向があります。
しかしアジアを中心に中国や日本ではN型の人は約50%程度で残りはND型やDD型と呼ばれるお酒に弱いまたは全く飲めない人が半数を占めています。
つまり二人に一人はお酒に弱いのがアジア人の身体的な傾向なのです。これらの性質は12染色体によって決まっているので生涯変わることはありません。
もともと日本人はお酒に弱い人種であるということは科学的に証明されている事実です。
お酒の強弱の診断方法
自分がお酒に強いのか弱いのか、それは成人になりお酒が実際に飲めるようになってからしかわかりません。
しかしそれを簡単に、未成年でも行うことができる検査方法があります。合法的に人生で初めてのお酒を飲むことができる席は成人式などで、どんちゃん騒ぎをして失敗をしてしまうケースが多いです。そうならないようにあらかじめ自分がお酒をどれくらい飲むことができるのかを知って検査してみましょう。
爪でチェックできる検査方法
上記でも紹介したようにお酒の強い弱いは体のアルコールやアセトアルデヒドを分解する能力が高いか低いかで決まります。
それを体の細胞を採取し検査することで判断することができます。
アルコール感受性遺伝子検査キットなどの名称で販売されている検査キットがあります。未成年でも親の同意があれば簡単に行うことができて5000円ほどの値段で検査をすることができます。
爪を切ったものを送ったり、口の中の粘膜をこすって採取したものを送ったり方法は様々です。
検査キットを使用してみて実際に生涯変わらない自分のアルコール分解能力を若いうちに診断しておくと事故に繋がる機会はグッと減るでしょう。
アルコールパッチテストのチェック方法
未成年でも可能なアルコールのパッチテストという自宅やドラッグストアで集められるものだけで行える気軽な検査方法があります。
要するものは以下のものです。
- パッチテープ(テープとガーゼ)、ガーゼのついた絆創膏でも可能
- 消毒用のアルコール
- 時間を測る時計
これだけで検査を行えます。手順は以下の通りです。
- ガーゼにアルコールを2〜3滴染み込ませます。
- 二の腕の皮膚が薄くなっている内側の皮膚に貼ります。
- そのまま7分間維持。
- 剥がしてから10分間の肌の色の変化を確認。
特に肌の色に変化のない人はもっともお酒に強い人。アルコール分解脳能力に優れていることがわかります。
徐々に肌の色に変化がみられた人はアルコール分解能力が低く、お酒に弱い人です。
剥がした直後にすでに肌の色が赤く変化している人はお酒に非常に弱く、ほとんど飲むことができない人です。
親が飲めるか飲めないかで判断
アルコールを分解する能力は親から遺伝されます。
この性質は量親から半分ずつ遺伝が行われる血液型と同じような遺伝方法で行われます。
両親がお酒に強い性質を持っている場合、100%お酒に強い子供が生まれてきます。
片方がお酒に強く、片方がお酒が弱い場合、お酒が強い子供と弱い子供が半々の確率で生まれます。
片方がお酒が強く、片方が全く飲めない場合、お酒は飲めるが弱い子供しか生まれません。
両親が普通程度の場合、4分の1でお酒に強く、4分の2でお酒は飲めるが強くなく、4分の1でお酒が飲めない子どもが生まれることになります。
両親がお酒が全く飲めない場合お酒が飲めない子供しか生まれてきません。
このように親がお酒を飲めるのか飲めないのかである程度自分がどのくらい飲めるのかを判断することができます。
親がどれくらいお酒が飲めるのかを聞いてみるといいでしょう。
お酒に酔いにくくする対策方法
お酒に酔いにくくする対策方法がいくつかあります。
これらの対策法を行うだけで、いつもよりも少し酔いが回るのを遅らせることができます。
普段からお酒にまあり強くない人はしっかり対策してお酒を飲むように気をつけるといいでしょう。
何か先に食べてから飲む
アルコールは胃で20%腸で80%が吸収されます。
しかし飲酒の前に何も食べていない場合は胃から吸収されるアルコールの量が増加してしまい酔いやすくなってしまいます。それによって弱い人はさらに弱く、強い人も若干酔いやすくなってしまうので、何かしら先に食べてからお酒を飲むことをオススメします。
また喉が乾いている時に一気にアルコール飲料で水分補給してしまうと酔いやすくなります。
同じように水分もあらかじめしっかり取っておいて、アルコールで水分補給しないように注意しましょう。
ウコンを飲む
ウコンの力などのウコンエキス入りの清涼飲料水や、顆粒タイプやサプリメントタイプのものもあります。
ウコンはビタミンB群が豊富に含まれており肝臓の働きを強めて消化酵素を十分に働かせることで消化不良の万能薬として漢方でも利用されている万能薬です。
飲酒の30分前ほどに飲んでおくことで酔いが回りにくく、いつも以上に飲んだ日の次の日にも二日酔いが残りにくいという効果が期待できます。
ウコンは今やどこにでも売っているので、飲食店のお近くのドラッグストアやコンビニなどでお買い求めください!
水を挟みながら飲む
アルコールの分解には水分が必要になります。
血液中のアセドアルデヒドの濃度が増加すると酔いが回りやすくなります。それを緩和するのが水です。ただの水を挟みながら飲むことで尿として排出されて抜けていくアルコールの量も増えるので循環がよくなります。
お水と一緒にアルコールを交互に飲んで行きましょう。
時間をかけて飲む
お酒を飲むペースにはそれぞれの速度があります。
これよりも早いペースで飲んでしまうとお酒に飲まれやすくなります。自分のペースを守って、若干それよりも遅いペースで飲むことを心がけると、長くお酒を飲みながら楽しむことができるでしょう。
楽しい会や久しぶりにあった友人との会では特にお酒が進み、飲みすぎてしまう可能性が高いです。自分の飲酒ペースが早くなってしまう傾向を知って、自制するようにしましょう。
まとめ
お酒は飲んでも飲まれるなと良く言われます。
急性アルコール中毒で搬送されてしまうのは未成年者が大半を占めており、自分のお酒を飲める量を知らない段階での悪ふざけのノリの飲酒での事故が多発している状況です。
お酒の失敗を早いうちに経験してことは重要ですが、あまり羽目を外しすぎて問題を起こさないように注意しましょう。
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