美容や健康のために減量する人が「筋トレ(筋肉トレーニング)」をすることが多いようです。それなのに「筋トレすると太る」なんて言われると、「うそッ!イヤだ!」と思いますよね。
「筋トレすると体重が増える」のは本当です。筋トレで筋肉が増えると、体重が増えます。でも見た目は身体が締まってほっそりします。脂肪がつきにくい体質になります。
筋トレによる効果的なダイエット方法とダイエットの落とし穴について、お伝えしますね。
「筋トレは太る」って本当?
肥満は美容にも健康にも大敵です。美容のためにも健康のためにも、ダイエットして減量することが必要です。
ダイエットの一環として筋トレ(筋肉トレーニング)を行う人が多いようですが、筋トレすると体重が増えることがあります。
[ダイエットの意味]
「ダイエット(diet)」とは本来は「食事療法」「病気治療や健康増進のための特別食」という意味です。
日本では「摂取するカロリー制限をして体重を減らす」「食事制限をしてエクササイズや運動を行い、体重を減らす」という意味で使われることが多くなっています。
食事制限だけでは、健康的に減量できない
ダイエットは美容のためだけではなく、健康増進・健康維持のために行うことが少なくありません。スリムな身体になっても、体調が悪くなってしまっては困ります。
食事制限・カロリー制限だけでは健康的に減量することはできません。エクササイズや運動が必要です。筋トレや有酸素運動はダイエット効果を上げます。
[筋トレすると、なぜ太る?]
筋トレすると体重が増えることがあります。理由は、筋肉は脂肪より重いからです。筋トレすると、身体の脂肪(体脂肪=皮下脂肪・内臓脂肪など)が筋肉に変わります。そのために、一時的に体重増加が起こります。
筋トレは有酸素運動のように脂肪燃焼をしません。筋肉が増えた分だけ体重増加します。
体重が増えても「太った」ように見えない
筋トレして脂肪が筋肉に変わると体重は増加しますが、「太った」ようには見えません。同じ重さの脂肪と筋肉を比べると、筋肉の方が脂肪より体積が小さいのです。
ですから、筋肉が増えると、体重は増えても引き締まって痩せて見えるようになります。
[減量するためには、筋トレしない方がいいの?]
筋トレすると体重は増加しますが、太りにくい体質になるためには筋肉が多い方が良いのです。
筋肉が増えると基礎代謝が上がり、エネルギーを多く使うようになります。カロリー消費量が増えます。
太るのは摂取カロリーが消費カロリーより多いから
摂取するカロリーが消費するカロリーより多いと、余分なエネルギーは中性脂肪として肝臓や脂肪細胞に蓄えられます。中性脂肪が皮下に溜まると皮下脂肪、内臓のまわりにつくと内臓脂肪となります。お腹のまわりに脂肪がつきやすいようです。
摂取カロリーと消費カロリーが同じなら、中性脂肪が蓄えられることはありません。
摂取カロリーが少ないと、蓄えられた脂肪が燃焼する
摂取カロリーが消費カロリーより少ないと、不足するエネルギーを補うために蓄えられた中性脂肪を燃焼させます。脂肪燃焼により中性脂肪が減って、体重が減少します。
基礎代謝が上がるとカロリー消費量が増える
「代謝」とは体の中で起きる化学反応のことです。代謝には、物質代謝(体外から摂取した物質から必要な物質を合成する)とエネルギー代謝(体外から摂取した物質から必要なエネルギーを得る)があります。ダイエットに関係しているのはエネルギー代謝です。
基礎代謝とは?
エネルギー代謝には ①基礎代謝 ②運動(活動)代謝 ③食事誘導性熱代謝 があります。
基礎代謝は生命を維持するために必要なエネルギーです。寝ているだけでも、心臓を動かすなどエネルギーが消費されます。消費エネルギー全体の60~70%が基礎代謝に使われます。
基礎代謝に必要なエネルギーは、成人女性1200kcal・成人男性1500kcalが平均です。
筋肉が多いと、基礎代謝の消費エネルギーが多くなる
基礎代謝の中でも筋肉で消費されるエネルギーが最も多く、基礎代謝に必要なエネルギーの40%になります。筋肉が多いと、基礎代謝で消費されるエネルギーが多くなります。
「基礎代謝を上げる」とは「基礎代謝に使われるエネルギーが増える」ことです。筋トレをすると筋肉が増え、基礎代謝が上がってカロリー消費量が増えます。
基礎代謝は40代以降は下がります。筋トレで筋肉を増やすようにしないと、消費カロリーが減少して太りやすくなります。
運動しても食事してもエネルギーは消費される
運動代謝(活動代謝)とは、日常生活において仕事やスポーツをして体を動かすことによりエネルギーが消費されることです。肉体労働をする人やアスリートは消費エネルギーが普通の人より多くなります。でも、運動エネルギーは代謝全体の20~30%です。
ヒトは食事をするだけでもエネルギーを消費します。重篤な病人は食事をするだけで疲れてしまいます。食事誘導性熱代謝は代謝全体の約10%です。
筋トレでダイエット効果を上げる方法
ダイエット目的は美しく健康的に痩せることです。減量の基本は消費カロリーが摂取カロリーより多くなることです。
そのためには、①食事制限して摂取カロリーを減らす ②基礎代謝を上げて消費カロリーを増やす ③脂肪燃焼を促す の3つがポイントになります。
[減量よりも体脂肪率を下げることが大事]
ダイエット目的は減量よりも体脂肪率を下げることです。「体脂肪率」とは体重に占める脂肪量の割合です。最近の体重計は体脂肪率も測定できます。
体脂肪率とBMI
体脂肪率は、男性は10~19%・女性は20~29%が正常です。それ以上は肥満になります。
体重kg÷身長m÷身長m をBMI(Body Mass Index)値といいます。BMI値は18.5~25が正常で、BMI値22 が最も健康な状態の体重と言います。ただし、美容的にはBMI値19~20が目標とされているようです。しかし、あまり低いBMI値を目標にすると痩せすぎになり、健康美とは言えません。
BMI値が低くても体脂肪率が高い人は、脂肪量が多い「隠れ肥満」です。
筋トレと有酸素運動で体脂肪を落とす
極端に食事量を減らせば摂取カロリーが消費カロリーより少なくなるので、寝ていても体重は減ります。でも、筋肉も減るので太りやすい体質になってしまいます。リバウンドしやすくなります。
筋トレという無酸素運動で筋肉を増やし、基礎代謝を上げてカロリー消費量を増やします。同時に有酸素運動をして脂肪燃焼を促進します。筋トレと有酸素運動を組み合わせることで、体脂肪を効果的に落とすことができます。
有酸素運動
有酸素運動とは、呼吸によって体内に酸素を多量に摂り入れる運動です。摂り入れた酸素を使って脂肪燃焼を促し、エネルギーを生み出します。ウォーキングやスロージョギング、サイクリングなどあまり力を入れずに楽に会話しながらできる程度の運動です。
有酸素運動は20~30分続けないと、脂肪燃焼効果が出ません。有酸素運動を始めてから20~30分経つと、蓄えられた中性脂肪がエネルギー源として使われるようになります。
[美しい身体を造る筋トレの方法]
筋肉が多いと基礎代謝が上がり、カロリー消費量が多くなります。筋肉が多いほど、太りにくい体質になります。
筋トレの効果
筋トレによって次の効果が期待できます。健康美を手に入れやすくなります。
- 筋肉が増量する
- 筋力が増大する
- 基礎代謝が上がり、太りにくい体質になる
- 中性脂肪を分解して燃焼しやすくするホルモンが分泌される
- 姿勢が良くなる
どこの筋肉を鍛えればスリムになるか?
筋肉の中でもエネルギー消費量の多いのは、体幹筋です。体幹筋とは胸筋・背筋・腹筋など胴体部分の筋肉と脚の筋肉です。体幹筋は内臓を支えています。運動など身体を動かす時に一番先に使われ、身体のバランスを取ります。
体幹筋は姿勢やボディラインを作っているので、鍛えるとメリハリのある美しい身体と太りにくい体質を得ることができます。
体幹筋はスクワットやベンチプレス、体幹トレーニングで鍛えることができます。
シェイプアップは負荷を軽くしてレップ数を多くする
レップ数とはエクササイズの回数です。筋トレは負荷(運動強度)とレップ数のバランスが大事です。目的によって負荷とレップ数が変わります。負荷とはダンベルの重量などです。
筋トレでシェイプアップする時は、負荷を軽くしてレップ数を多くします。
筋力アップが目的ならば、負荷を大きくしてレップ数を少なくします。
筋トレは自宅か?ジムか?
「体幹トレーニング」などの本や「筋トレダイエット」に関するサイトの記事や動画を参考にして、自宅でメニューを組んで筋トレをすることができます。
しかし、自分なりのやり方は効率の悪いものです。ジムにはトレーナーがいて、正しい筋トレの方法やコツを教えてくれます。ジムにはダンベルやバーベルや筋トレマシンなどいろいろな器具があります。トレーナーと相談して鍛える筋肉をコントロールすれば、ウエストのくびれを作ることもできるといいます。
ジムは費用がかかりますが、自分でするより効率はかなり上がります。最近は安価に利用できるジムもできています。市立区立のジムもあります。1週間に1度だけジムに行き、他の日は教わった通りに自分で筋トレする方法もあります。
体型SHAPESダイエット
「体系shapesダイエット」はおぜきとしあき氏が考案したOZEKIボディメイクメソッドによる女性専門のジムです。モデル体型を手に入れたい女性にはオススメのようです。
筋トレに無理は禁物
筋トレは有酸素運動のように毎日の運動習慣にするものではありません。筋トレは筋肉に負担がかかりますから、筋肉疲労が起きます。筋肉痛が起きる可能性もあります。筋肉の疲労回復には48~72時間かかります。この間は筋トレを休みます。
筋トレでは筋肉中のグルコース(糖質)を分解してエネルギーにするなど、筋繊維を損傷します。損傷した筋肉が修復されると、より大きく丈夫な筋肉に作り替えられます。しっかり回復させることで、筋肉量も筋力もアップします。
[摂取カロリーを抑える]
筋トレで基礎代謝を上げ、有酸素運動で脂肪燃焼を促すだけでは、なかなかダイエット効果は上がりません。やはり食事制限をして摂取カロリーを抑える必要があります。
食事量を少なくすれば摂取カロリーは抑えられますが、空腹感が強くなり長続きしません。ダイエット挫折になります。
主食を低カロリー・低糖質の食品に置き換えるか、朝・昼・晩の3食中1食を低カロリー食品に置き換えるようにすると、無理なく摂取カロリーが抑えられます。置き換えダイエットは、簡単ダイエットと言えます。ダイエット成功のコツは無理をしないことです。
①プロテインダイエット
プロテインダイエットは「高タンパク質ダイエット」とも言います。プロテインとはタンパク質のことです。タンパク質は筋肉や皮膚や骨などヒトの体を作ります。プロテインを摂って筋トレをすると、筋肉がついて消費カロリーが増えます。
3食中1食か2食を「プロテインダイエット」というダイエット食品に置き換える
「プロテインダイエット」または「プロテイン」というダイエット食品があります。ジュース状になっていたり、粉末を水に溶いたりします。1食200~300kcalです。夕食にプロテインを飲めば、200~300kcal摂取するカロリーをダウンできます。
プロテインは腹持ちがよくないので、何回かに分けて飲むと空腹感が抑えられます。
プロテインと一緒に黒香錯ショウガをサプリメントとして飲むことも良いですね。黒香錯ショウガには必須アミノ酸が豊富です。タンパク質はアミノ酸から合成されます。
プロテインはハードゲイナーにも効く
ハードゲイナーとは、筋トレをしても筋肉がなかなかつかない体質の人です。プロテインはハードゲイナーにも効果があります。普通に食事をしてプロテインを飲みます。
②バナナダイエット
バナナダイエットは、朝食を1~2本のバナナと水またはブラックコーヒーにします。バナナのカロリーは1本あたり80~100kcalですから、摂取カロリーをダウンできます。
バナナは脂肪代謝(脂肪燃焼)に必要なビタミンB群やカリウムが豊富です。食物繊維も豊富ですから、便秘の改善にも役立ちます。
バナナダイエットの注意点
どの置き換えダイエットも同じですが、1食だけ低カロリー食品に置き換えて他の2食を普通の食事にすると、2食を食べ過ぎてしまう可能性があります。朝食をバナナだけにしても昼食と夕食に高カロリーの食事をすると、かえって太ってしまいます。
バナナダイエットは単品ダイエットなので、夕食に置き換えると栄養が偏る可能性があります。夕食より朝食または昼食と置き換えることをオススメします。
③主食を低カロリー・低糖質にする
日本人の主食はご飯かパンが多いようです。ご飯のカロリーは茶碗1杯約250kcal、パンは1食2枚で約320kcalです。ご飯のカロリーを減らすためには、お米にコンニャクを原料とするマンナン米(マンナンライスやマンナンヒカリ)を混ぜます。朝食と夕食のご飯にマンナンヒカリを混ぜると、摂取カロリーが低くなります。
1~2食の主食を蕎麦かうどんに替える
蕎麦やうどんは1食のカロリーはご飯やパンと同じくらいですが、100gあたりに含まれる糖質がずっと少ないのです。3食中1~2食の主食を蕎麦かうどんに置き換えると、摂取する糖質を抑えられます。
ダイエットの落とし穴
ダイエットにはいろいろな方法がありますが、体重を落とすことに夢中になりすぎると生命の危険を招く可能性もあります。
ダイエットのやり方を間違えると、かえって太っしまったりリバウンドしたりします。中には全く効果のないダイエット法もあるので、ネットの口コミなどの情報を鵜呑みにしないように気をつけます。
[筋トレで本当に太ることがある]
前述したように、筋トレで脂肪が筋肉に変わると体重が増えます。しかし、本当に太ってしまうことがあるのです。体重増加で筋トレもダイエットも止めてしまい、ダイエット挫折する人もいます。筋トレで太ってしまう原因は次の通りです。
食べ過ぎ
筋トレをするとお腹が空くので、つい食べすぎて摂取カロリーが消費カロリーより多くなってしまいます。
高タンパク質の食事は脂質の摂りすぎの可能性がある
筋トレする時は高タンパク質の食事がオススメですが、ダイエット食品のプロテインではなく普通の食品からタンパク質を多量に摂ろうとすると、脂質も多く摂る可能性があります。高カロリーの食事で太ってしまうことがあります。
筋トレの方法が間違っている
筋トレの方法が間違っていると、筋肉がつきにくくなります。脂肪が筋肉に変わらないと、基礎代謝が上がらず、太りにくい体質になりません。間違った筋トレをして普通に食事していると、体重は減りません。運動するので代謝が活発になり食べた物の消化吸収が良くなるので、かえって太ることがあります。
毎日の筋トレは逆効果
筋トレして疲労損傷した筋肉の回復を待たないで毎日筋トレすると、かえって筋肉がつきにくくなります。
タンパク質不足
タンパク質が不足すると、筋肉はつきません。極端に食事量を落とすとタンパク質が不足する可能性があります。筋トレする時は、プロテインダイエットがオススメです。
[炭水化物抜きダイエット・糖質制限ダイエット]
炭水化物とは糖質と食物繊維の複合物の総称です。炭水化物ダイエット(糖質制限ダイエット)は、食事から炭水化物(糖質)を多く含む食品(ご飯・パンなど)や糖類(砂糖や果糖など)を抜いて、他の食品は自由に食べてよいというダイエット法です。
糖質制限ダイエットは短期間で痩せる
炭水化物(糖質)は体内でブドウ糖に分解されます。ブドウ糖は血液で全身に運ばれ、エネルギー源となります。エネルギーとして消費されなかったブドウ糖は中性脂肪となって脂肪細胞に蓄えられます。炭水化物を多く摂りすぎると太るわけです。
ヒトはエネルギーの60%を糖質(炭水化物)から得ています。糖質の摂取量を減らせばエネルギーが不足しますから、身体に蓄えている脂肪を分解してエネルギーとして使います。筋肉の中の糖質や肝臓に蓄えられている糖質もエネルギーとして使われます。
そのため、短期間で減量できます。短期間ダイエットの代表と言えます。
糖質制限ダイエットは危険
糖質制限ダイエットはデメリットが多いと言います。炭水化物は身体に必要な5大栄養素の1つですし、第6の栄養素である食物繊維も豊富です。これが不足すれば、当然身体の不調が起こります。
①脳や中枢神経の働きが低下する
脳は糖質から栄養を得ています。糖質を摂らないと脳が栄養不足になり、脳や中枢神経の働きが悪くなります。集中力や記憶力などが低下します。イライラしてストレスが増加します。
②筋肉が減り、太りやすい体質になる
エネルギー不足を補うために、脂肪だけでなくタンパク質も分解されてエネルギー源となります。タンパク質が分解されるため筋肉が減り、疲れやすくなります。肌や髪の状態も悪くなります。脂肪より先に筋肉が減るという説もあります。
筋肉が減るので基礎代謝が下がり、カロリー消費量が減ります。太りやすい体質になるので、リバウンドしやすくなります。
③肝機能が低下する
肝臓に蓄えられている糖質を分解してエネルギーに使うので、肝機能が低下します。
④血液のPHが酸性に傾き、免疫力が低下する
血液が酸性に傾き、免疫力が低下します。感染症やガンが発症しやすくなります。昏睡状態になる可能性もあります。
糖質制限ダイエットはリバウンドする
糖質制限ダイエットは短期間で目標の減量達成ができますが、筋肉が減って太りやすい体質になってしまいます。そのため、糖質制限ダイエットを止めると、リバウンドします。糖質や脂質の吸収を抑制するサプリメントで多少リバウンドを抑えることもできるようですが、サプリを止めれば、太り始めます。リバウンドしたのでは、ダイエット成功とは言えません。
リバウンドは繰り返すほど太りやすい体質になります。
[極端な食事制限はむしろ痩せにくくなる]
短期間ダイエットは極端な食事制限をするやり方が多いようです。1日3食を2食にしたり、1食にしたりすることもあります。不足する栄養はサプリで補うようです。
極端な食事制限は、ダイエットを失敗させる原因となります。
食事量が極端に減ると、身体はカロリー消費量を減らす
人間の身体は生命を維持するように働きます。食事を抜いたり食事量を極端に減らしたりすると、身体は危機感を覚えます。少ないエネルギーで生きられるようにカロリー消費量を減らします。危機に備えて身体に脂肪を蓄えようとします。むしろ太りやすい体質になります。
食事を普通に戻すとリバウンドし、前よりも体重が増加する可能性もあります。
過激なダイエットはコルチゾールを分泌して筋肉を脂肪に変える
極端な食事制限やきつすぎる運動は心身のストレスとなります。ストレスがかかると、初めはノルアドレナリンやアドレナリンというホルモンが分泌されます。これらのホルモンは脂肪の分解を促進するので、ダイエット効果があります。
コルチゾールは脳の栄養確保のため筋肉を分解してブドウ糖をつくる
過激なダイエットが続くと慢性的にストレスがかかり、コルチゾールというステロイドホルモンが分泌されます。コルチゾールはストレスに対処するために脳のエネルギーを確保します。筋肉を分解してブドウ糖をつくり、血液中に送り込みます。
コルチゾールは筋肉を脂肪に変えて、太りやすい体質にする
筋肉が分解されてつくられたブドウ糖は、全部が脳のエネルギーとして使われません。余ったブドウ糖はインスリンの働きで中性脂肪として脂肪細胞に蓄えられます。つまり、コルチゾールは、筋肉を分解して脂肪に変えてしまうと言えます。
[水ダイエット]
「水ダイエット」とはミネラルウォーターや炭酸水を飲んでダイエットする方法です。水ダイエットについては、間違ったダイエット情報が広まっています。
水は脂肪を減らさない。代謝機能を良くして余分なものを排出する。
水に脂肪を分解したり脂肪燃焼を促したりする働きはありません。ミネラルウォーターでも炭酸水でも同じです。
体内の細胞に十分な水分を供給することにより、身体本来の持つ代謝機能がアップします。体内に溜まっている余分なものを体外に排出しやすくなります。起床時に水を飲めば、睡眠中に不足する水分を補って排便がスムーズになります。
水ダイエットは身体を健康できれいにする効果があります。「水を飲んで痩せる」ことは期待できません。
1日に摂取する必要がある水の量
水分が不足すると、熱中症・脳梗塞・心筋梗塞など生命に関わる重篤な病気を発症する可能性が高くなります。水はある程度飲み過ぎても、尿や汗となって排出されます。
成人男性が消費する水の量は平均1日2.5ℓです。そのうちの1.2ℓ程度を水を飲んで補給します。暑い時季や激しいスポーツをする前後には水を飲むようにします。
水中毒
水を大量に飲み過ぎると、血液中のナトリウムイオン濃度が低下して「水中毒」を起こします。最悪の場合は、死亡します。
「水を沢山飲むと痩せられる」というダイエット情報を信じて、水を大量に飲み死亡した女性がいます。
筋トレ前後はスポーツドリンクを飲む
筋トレをする前後はミネラルウォーターよりスポーツドリンクを飲むことをオススメします。ナトリウムイオンを補えます。
激しい下痢などで病的な脱水が起きている時は、スポーツドリンクでも水中毒になる可能性があります。ナトリウムイオン濃度の高い経口補水塩を飲みます。
体水分率と体脂肪率
体水分率とは体内の水分量を示すものです。体水分率と体脂肪率は関係があります。体水分率の高い人は体脂肪率が低く、体水分率の低い人は体脂肪率が高くなります。
体脂肪率は体内の水分量が安定している時に計る
多量に水を飲んで体内水分量が増えたり、入浴して発汗し体内水分量が減ったりすると、体脂肪率が変わります。体脂肪率は体内の水分量が安定している時に計ります。
[リバウンドしないために]
ダイエット成功とは、目標の体重まで減量してリバウンドしないことです。リバウンドをしないためには、ダイエット中とダイエット後に気をつける必要があります。
- 過激な食事制限はしない。栄養バランスの良い食事にする。
- 減量目標は健康的なBMI値と体脂肪率にする。
- 有酸素運動で脂肪を減らし、筋トレで筋肉を増やす。太りにくい体質にする。
- 目標体重になった後も、栄養バランスの良い食事を規則正しく腹八分目に食べる。
- 目標体重になった後も、有酸素運動を毎日の運動習慣にする。できれば筋トレも続ける。
ダイエットが成功すれば、健康美だけでなく「やり遂げた」という自信が持てます。
まとめ 筋トレと有酸素運動で健康美を手に入れよう!
ダイエットする場合、食事制限とともに筋トレなど運動をすると効果的です。しかし、「筋トレすると太る」と聞いて、筋トレをためらう人が多いようです。
筋トレをすると筋肉が増えるので、一時的に体重が増えることがあります。筋肉は脂肪より重いからです。しかし、筋肉が増えると基礎代謝が上がり、カロリー消費量が多くなります。太りにくい体質になります。
筋トレは無酸素運動なので、酸素を摂り込んで脂肪燃焼はできません。ウォーキングやスロージョギングなど有酸素運動は溜め込んだ中性脂肪の燃焼を促します。有酸素運動で脂肪燃焼を促進して脂肪を減らし、筋トレで筋肉を増やして太りにくい体質にします。
効果的に減量するためには、消費カロリーを増やすとともに摂取カロリーを減ら必要があります。食事制限をして摂取カロリーを抑えます。しかし、極端な食事制限は筋肉を減らしたりカロリー消費量を減らしたりするので、太りやすい体質に体質になります。食事制限は、無理なく栄養バランス良く行います。
ダイエットする時は体重にばかり気をとられず、体脂肪率を下げるようにします。筋トレと有酸素運動と無理のない食事制限で、健康美溢れた身体になれますよ。
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