水中毒の症状とは?原因や治療方法を紹介!

水分の補給は便秘の改善や血液の流れを良くするという効果が思い浮かびます。身体に良い事はあっても悪い事があるなんてまさか思いもしないですが、何でもやりすぎは良くないものです。

行き過ぎた水分摂取を行うと、嘔吐や痙攣、重症の場合は意識混濁を引き起こし、最悪死を招くことさえあります。日本の真夏の天候には水分補給ももちろん重要ですが、誤った方法では危険を招く場合があります。暖かい季節を迎える前に、適切な水分摂取について知っておきましょう。

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水中毒とは何か

黄色の水

水中毒は水の飲み過ぎによって起こります。起こる症状と、そもそも水の飲み過ぎが症状として現れる病気についてまとめました。

代表的な症状

水中毒とは、過剰な水分摂取によって起こる中毒症状の事です。水分過多による細胞の膨張とナトリウムイオン濃度の低下により起こっています。

腎臓の利尿速度は最大で毎分16mlですが、これを超えて水分を摂取すると体内の水分バランスが崩れて細胞が膨張します。この膨張により身体がむくみ、むくみが脳で起こると呼吸困難を引き起こします。

また、体内に溜め込まれている水分が身体を冷やすため胃腸機能が低下する場合があります。

代表的な症状は意識混濁・頭痛・吐き気・嘔吐などです。段階としては、

  • 軽度の疲労感
  • 頭痛や嘔吐
  • 気分が不安定になり、神経過敏・注意散漫になる
  • 痙攣、昏睡
  • 呼吸困難

という順に重くなり、突然死亡するケースもある恐ろしい病気です。

水中毒の種類

水中毒には、急性のものと慢性のものがあります。

急性水中毒は、一時に多量の水を飲む事で起こる中毒です。急速に体内の水分バランスが変化し崩れた場合に起きる症状で、脳が腫れて呼吸のコントロールができなく成り死亡した例が報告されています。

慢性水中毒は慢性的に大量の水を飲む人に起こるもので、過剰な水分摂取に対抗するため、細胞への水の取り込みに関わる蛋白質であるAQP・AVPといった成分のバランスが変化し、低ナトリウム血症を起こすものです。お腹を叩いた時にちゃぷちゃぷ音がする方や、下腹部がぼっこり出た下半身太りの方、足にむくみがある方などは注意が必要です。

症状としてはどちらも大差なく、いずれの場合も突然死を起こす事があります。

水中毒の要因

水中毒は統合失調症の方に起こりやすいと言われています。次いで知的障害・発達障害などの方で起こりやすいものです。

喉の乾きの調整や、血漿の浸透圧の変化を感知する脳の部位に異常がある場合や、ストレス・環境変化によるものが多飲の理由の一つですが、抗精神病薬の副作用によって喉の乾きが起こり、その結果として多飲が起こる事もあります。

精神科病院に入院している患者の10~20%に多飲が見られ、3~4%が水中毒の症状を示していると言われていますが、水を飲み過ぎるという症状が出る事を患者さんの周りの方があまり知らず、いつのまにか水中毒が進行した例もあるので注意が必要です。

原因となる病気

水中毒の原因と成りうる病気には以下のものもあります。

・尿崩症

ホルモンの異常によって腎臓の水分吸収機能が低下し、尿の量が多くなる病気です。通常1.2~1.5リットルの尿量が8〜12リットルにもなるもので、水分が減るので水を多く飲むようになります。

この病気の治療ではホルモンを補充する薬が使われますが、この薬の吸収量が多過ぎると尿量が減り過ぎて体内の水分が過剰になり、水中毒を起こす事があります。

・糖尿病

糖尿病の初期症状に、水を多く飲むというものがあります。血糖値が高くなると血液の浸透圧が高くなり、細胞から水の流出が起こります。

この状態になると、身体は脱し状態になり喉が乾きます。他の病気の場合と同様に、水分をとりすぎるとむくみや水中毒の症状が出る場合があるので注意しましょう。

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水中毒の予防

水滴

では、水中毒の予防方法について紹介します。

摂取量

通常の飲水量は一日に3リットル未満とされています。これは、食べ物に含まれる水分を含まず、飲料として飲むものの目安量です。大体2リットル程度に抑えましょう。

また、下痢などひどい脱水症状の時にスポーツドリンクを飲むのは危険です。脱水症状が重度な場合、市販のスポーツドリンクではナトリウムの濃度が低いため、取り入れる事のできるナトリウムに対して水分量が多すぎ、低ナトリウム状態が促進されてしまいます。重症の場合はより濃度の高い経口補水液を用いるべきとされています。

水の飲み方

また、水分摂取の際はゆっくりと飲むのがよい飲み方です。一気にがぶ飲みするのは避けた方がよいと言われています。

かつては「喉が渇いたと自覚した時には既に脱水症状になっている」と言われていましたが、近年は喉が渇いたと思った時に飲めばよいというように指導が変化しています。

トイレ

人間の膀胱は大体250ml程度なので、摂取する水分量から考えると一日に6~7回お手洗いに行くのが平均的といえます。

あまりにもトイレに行く回数が少ない方の場合、水が体内に溜まってしまう事が考えられるのでこれを目安としましょう。

水分補給時の注意点

汗をかいたり下痢をしたりした場合、脱水症状が心配されるため水分補給をしたくなりますが、水だけを摂取すると体内のナトリウム濃度が下がってしまいます。

前述の通り、スポーツドリンクでもまだナトリウムの量が足りない場合があるので、塩や梅ぼしなど塩分を多く含む食品などを併せて採るようにしてください。経口補水液の利用も効果的です。(ただし、ナトリウムやカリウムは心臓や腎臓に負担を掛ける場合があります。医師からの指示がある場合はそちらに従いましょう。)

経口補水液は、水・砂糖・塩で作ります。水一リットルに砂糖大さじ4杯半、食塩小さじ1/2程度を混ぜます。糖分がある事で塩分の吸収が促進されます。普通のスポーツドリンクを飲み慣れていると甘みが少なく飲みにくく感じる方も多いようですが、レモンやグレープフルーツを入れると飲みやすくなります。

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水中毒の治療方法

医師

水中毒になったかどうかの判断は、血液検査によって行われます。血中のナトリウムイオンの濃度を測定する事で、その低下具合から判断します。

水中毒の症状自体は、体調不良や嘔吐など脱水症状に似た所がありますが、起こっている状況は全く逆なので、対策も真逆です。自分で判断せず病院で検査を受けるべきでしょう。

水中毒になってしまった場合の対策は、水分の排出を促す事しかありません。軽症の場合は水分制限をすれば数日で改善する事が多いとされていますが、重症の場合は呼吸困難などの対応をしなくてはならないため、気道の確保や呼吸や血圧の管理、痙攣の治療等が必要になります。

また、他の病気がある場合や薬を飲んでいる場合はそれぞれに合わせた対策が必要となり、いずれの場合も病院での治療が必要です。

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まとめ

人間は水がなくては生きて行けません。身体で水不足が起こると血液や老廃物の流れが悪くなり、血液が濃くなってドロドロになるという話は良く聞きますが、だからといっていくらでも採ればよいというものではありません。身近な水が、過剰摂取によって命を脅かす事もあります。ただ、あまりに水中毒を恐れるあまり脱水症状を起こしてしまうと、腎臓に大きな負担が掛かってしまいます。ほどほどにというのが難しい所ではありますが、水中毒の予防としては、短期間に大量に水だけを飲むような飲み方を避けるという点が一番です。

常識的な飲み方をしていれば基本的には問題ありませんが、他の病気の副作用として大量の水を飲むようになるという事もあります。水をたくさん飲むようになったなと気が付いたらそちらの事にも気をつけるようにしましょう。

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