手のひらの痛みの原因は?小指側が痛む時は要注意!

気付かないうちに手のひらが痛く感じる事ってありますよね。その症状は一時的なものだったり長期間に渡ってずっと痛みを感じたり様々です。

一瞬の痛みなら放置していても大丈夫なのでしょうか・・・。気になる人もいらっしゃると思います。手のひらに生じる痛みについて可能性のある病気をご紹介します!

手のひらの痛みは手根管症候群?

手首 太くする

手のひらの痛みは手根管症候群によるものの可能性があります。この病気についての詳しい症状や原因などについて紹介していきます。

治療に手術が必要な場合もある病気になりますが基本的には切開などをしない、投薬や湿布などでの保存的治療で治して行く病気になります。重症化してしまう前に対策していきましょう。

どんな病気?

手のひらを表にして、手首から手のひらの中心を通っている神経「正中神経」というものがあります。これは骨と靭帯に囲まれた手根管というトンネルを通っていて、圧迫される事によって手に痺れや痛みを感じて酷いと運動障害を起こしてしまう病気です。

男性よりも女性に発生しやすい掌や指の痛みになります。

手根管症候群の症状

初期の段階の症状としては、人差し指と中指から痺れや痛みを感じます。徐々に親指にまで痛みが広がり最終的には手の半分以上が痺れと痛みを感じます。特徴としては3つあります。

  • 薬指の小指側半分と小指は痺れたり痛みを感じません。これは正中神経が関係していない場所だからです。
  • 就寝前や起床時に痺れと痛みが酷くなります。寝ている最中でも痛みが酷過ぎて起きてしまう場合も。
  • 手のひら側は痺れや痛みを感じるが、手の甲はまったく痺れや痛みを感じない。

また、症状が進行していくと手の筋肉が痩せていくので手に力が入りにくくなり、細かい作業が行えなくなったり物を持つ事が困難になります。

ただこれらの症状が出ても、手を振ったり指の運動をすると痺れや痛みが楽になるので、あまり気にしない人が多いので注意して欲しい問題でもあります。基本的には急性的に発生して手をふることで痛みが軽減していくので、痛みが引いてしまうことで安心して放置して慢性化の症状へと発展してしまうことがありますので、十分注意してください。

以下の原因に当てはまる人は手根管症候群に特に注意するようにしてください。

手根管症候群の原因

この病気にかかる人の大半が突発性です。突発性のものは原因不明ですが、普段の生活での手の酷使が大きな原因と考えられています。

特に手を良く使う仕事をしている人や、家事で細かい作業を行う主婦などに多い傾向があります。他には妊娠している人や更年期の女性、スポーツでの手の酷使、腫瘍などのできものが原因でこの病気になる事もあります。

その他にも人工透析をしている人、スポーツ選手などでも発生する事が多く見られる症状でもあります。

手根管症候群の診断と治療

手根管症候群の病気が疑われる場合は整形外科もしくは神経内科を受診して、診断と治療を行っていきます。そこで行わえる診断法と治療法について簡単に紹介します。

――診断――

この病気を見極めるのは比較的簡単で、手首の付け根をトントンと叩いてあげると指先に振動や響く感じがするようであれば神経が圧迫されている証拠です。この方法で何かしらの異常を感じられるようでしたら次のステップへ。

両手の手の甲を合わせ手首と手を直角にし、1分程そのままで様子を見ます。この間に痛みや痺れが悪化するようであれば、手根管症候群の可能性が高いです。

――治療――

整形外科や神経外科などで医師と相談して仕事などとの折り合いを付けながら治療法を決定していきますが。初期の症状の場合には主に消炎鎮痛剤やビタミンB12が含まれる飲み薬の服用で治療していきます。

他にも手のむくみを抑えるよう湿布薬の使用、普段の生活で手の使用を最小限に抑えるよう指示されます。しかし、あくまでこれらは軽度の手根管症候群まで有効です。

重度の手根管症候群、親指の付け根「母指球筋」がへこんでいたり、腫瘍がある場合は手術が必要です。医療技術の発展により現在は切開する必要はなく、傷痕も目立つ事はありません。

しかし手には細かい神経や筋などが沢山通っていますので、出来れば熟練の信頼のおける医師に頼んで治療をしてもらったほうが良いでしょう。

手のひらの痛みは腱鞘炎?

手が冷たい

手のひらの痛みが、腱鞘炎により引き起こされているケースもあります。腱鞘炎は手の痛みの中では最も頻繁に発生している症状でもあります。

まず手の痛みが発生したときは腱鞘炎を疑うのではないでしょうか?しかし具体的にどの様な痛みや症状を発生させるものなのかについてはよくわからない人も多いかと思います。

詳しく見て自己診断してみましょう。

どんな病気?

関節を動かすために必要な筋肉へ力を伝える細い紐状のものを腱と呼びます。

これは腱鞘というトンネルのようなものの中を通っているのですが、腱鞘と腱の間での摩擦が強く発生してしまうと、細胞が傷ついてしまい炎症が起きる事があります。これが腱鞘炎になります。

もし手首ではなく手のひらに痛みが発生している場合には、腱鞘炎が指や指の付け根などに発生する症状になっている可能性が考えられます。それが「ばね指」と「ドケルバンという物です。

腱鞘炎の症状

腱鞘炎は基本的には手首に発生する腱と腱鞘の摩擦から発生している炎症ですが、これが指の腱で発生すると以下の二つの症状に分類されます。それぞれの症状について紹介します。

――ばね指――

指を曲げた際に痛みが生じたり、曲げた指を真っ直ぐに戻そうとした際にスムーズに戻らず少し引っ掛かった感覚があります。無理矢理戻そうとするとバネのようにパーンという感じに跳ね返り激痛を伴います。

指の付け根(手のひら上部)にも痛みがある場合があります。また、指を動かすと何かしら音が鳴る場合もあるのでわかりやすいと思います。

――ドケルバン病――

狭窄性腱鞘炎とも呼ばれていて手首の親指側に痛みが出ます。ですので親指を動かした際に激しい痛みが出るのでわかりやすいです。見た目では腫れている感じがまったく無く、本当に手首の中に異常があるという感じですね。

自己診断法としては、親指を握り込んだ形でグーにして、腕を伸ばして親指側の手首を伸ばすイメージで下にグーだけを下げてみてください。

そうすると親指の付け根に激痛を感じます。感じない、もしくはそこまで痛くはない。という人はこの病気ではありません。

腱鞘炎の原因

ばね指に関しては関節リューマチが原因の場合があります。それ以外の原因は2つ共手首、手の酷使が大きな原因です。過度に使いすぎると腱と腱鞘の間の摩擦によって炎症が起こってしまいます。

仕事柄パソコンをずっと使っている人、ペンでずっと文字や絵を書く人、楽器を使用している人などがなりやすい傾向にあります。また、出産後や高齢期などの女性にも多く女性ホルモンのバランスが大きく変化する際になりやすいようです。

そしてスマホを良く利用する若者にとっては常に隣り合わせの病気です。特に親指だけで操作している人は要注意です。

小指が短い人は、他の指の負担が大きくなってしまうことでこれらの症状が発生しやすい傾向があります。

腱鞘炎の診察と治療

腱鞘炎になったら整形外科を受診しましょう。経度の場合であれば湿布薬等を使用し軽いストレッチで経過を見ます。

痛みが長期に渡って続くようでしたら局所麻酔薬、副腎皮質ホルモン剤を混ぜた物を腱鞘に注射します。これを打つこちによって症状が軽くなる人が多いようです。ですが効果が長期間持続するわけでは無いので、何回も繰り返し打つ事になってしまいます。

長期間繰り返し投与していまうと、薬の効果によって組織の萎縮が進行してしまい腱鞘が細くなってしまう危険性があります。それを考えると長期に渡って治らない場合は手術する方が多いようです。

詳しくは、腱鞘炎に湿布は有効?それともテーピング?適切な処置とは!を参考にしてください。

――手術――

ほとんどの手術が経皮的皮下腱鞘切開術という方法で行われます。傷痕が数ミリほどなので傷痕が目立つことはありませんし、回復期間も短いので仕事に復帰しやすいのがメリットです。

しかし手術を行ってからも痛みが変わらなかったり再発する人もまれにいます。接骨院で診察してもらい、施術を受けたらあっけなく治ったという人もいるので、すぐに手術を決めるのではなく、整形外科での施術で治らなかった場合接骨院の受診をオススメします。

ーー自己治療方法ーー

自己治療というよりもリハビリ方法になりまがすが、紹介していきたいと思います。

手に発生する腱鞘炎の症状全般に効果的なツボをご紹介します。

手首に存在するツボ遍歴(へんれき)と温溜 (おんる)

手首の内側(親指側)の、ちょうど手首からゆび4本分に位置するのが、遍歴。更にそこから指2本分肘に向かった位置にあるのが、温溜と呼ばれるツボになります。

これらのツボを痛くならない程度に長押ししてください。この時、ツボを押しながら手首を旋回して動かして腱が動いているのを感じてください。

腱とともに、筋肉も同時に刺激されることで血行が促進され柔軟性が向上します。その結果痛みが軽くなります。

ツボ押しの効果にはリラックスの効果も含まれていますので、息を詰めたり、緊張しながら刺激するのではなく、深呼吸しながら体の力を抜いてツボ押しを行うと効果は高まるでしょう。

また、腱鞘炎は冷やすことが有効ですので、冷やしすぎないように気をつけながら炎症部分を冷やして炎症を沈めて対処していきましょう。

手のひらの痛みはガングリオン?

手レントゲン

手のひらの痛みが、ガングリオンにより発生している可能性について紹介します。この症状も女性に発生しやすい症状でもありますので、もし以下の様な特徴のある症状が発生している場合には早めに形成外科や整形外科などを受診してください。

どんな病気?

手にプクッと膨らみを帯びたコブのようなものが出来ます。その膨らんだ部分の中はゼリー状の液体が溜まっています。

関節周りや指の付け根手のひら上部に出来ます。この膨らんでいる部分は固くなるので骨や軟骨と勘違いしてしまい放置してしまう人がよくいらっしゃいます。

また、この腫れやしこりは潰してしまうと大変危険です。ガングリオンだった場合、体内にガングリオンの液体が漏れ出して関節を破壊したり、血管や神経などを傷つける恐れもあります。

自然に吸収される場合もありますが、必ず医師の元での治療を行うようにしてください。

ガングリオンの症状

いつの間にか手のどこかにコブが出来ます。押して見ても痛みが無いのがほとんどです。その腫れた部分が痛くなくても他の手の部分が痛む事があります。

神経や血管付近にこのコブが出来た場合は痛みというよりは、手の痺れやむくみが気になってきます。

ガングリオンのしこりは硬めで、触ると若干動きますが、大きく動くことはありません。

ガングリオンの原因

この病気詳しい原因は解明されていません。一番有力な説は関節の酷使のようです。他にもストレスや老化、ホルモンバランスの乱れなどが原因と言われる事もあります。

なぜ異常が発生するかはわかりませんが、関節などの動きを良くするための潤骨油を作る細胞に異常が起こり大量に粘液が作られてしまい、それが溜まることによってこの病気になるようです。

特に更年期を迎えた女性に発生しやすい傾向がありますので、女性の方は注意してください。

ガングリオンの診察と治療

超音波検査を行い、中に液体が溜まっている様ですと黒い色を示します。この部分に針を刺し吸引するとゼリー状の液体が出てきます。このコブは基本的に良性の腫瘍なのですがまれに悪性の腫瘍の場合があります。ですのでMRIをして判断します。

――治療――

コブが小さく支障が出ない場合は経過観察になります。自然と無くなってしまう場合があるからです。コブが大きく生活に支障が出る場合は痛み、発生場所を考慮した上で注射針での吸引か完全に手術するか選びます。

神経や血管付近にコブが出来ている物は傷つけてしまう場合があるので、手術で取り除くことが多いようです。注射針吸引の場合は簡単に出来るので手間がかからないという事がメリットですが、再発する事があります。

手のひらの痛みは肘部管症候群?

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肘部管症候群について紹介します。神経に関係する病気になりますので、神経外科もしくは整形外科などを受診する病気になります。

詳しい症状などについて紹介します。

どんな病気?

肘の内側の肘部管というトンネルがあり、その中を通る尺骨神経が何らかの異常が起き圧迫されることによって神経が麻痺してしまう病気です。

手の先が痺れる症状ですが、炎症が起きているのは肘の部分なのです。

肘部管症候群の症状

薬指と小指から手首にかけて、手のひら内側半分に痛みや痺れが起こります。症状が重くなると指を伸ばす事が出来なくなり、曲がったまま固まってしまいます。また、指以外にも肘を曲げると痛みが起こることもあります。

腕の筋肉が疲れているのだと勘違いして放置してしまう人がいますが、放置していると手が変形してしまい、握力が低下してしまう可能性があるので気を付けて下さい。

肘部管症候群の原因

日常での同じ動作の繰り返しによるものが大きいです。特にスポーツをしている人は同じ動きをすることが多いので、なりやすいと言われています。

他にも幼少期の頃に骨折した経験があり、骨が変形してしまった事が原因の人もいらっしゃいます。骨の変形は加齢によっても起こります。骨棘という骨が棘のように尖った状態の物を指します。

この尖った部分が神経を圧迫させこの病気になります。原因は様々ありますので、圧迫するような要因を思い出してみて下さい。

肘部管症候群の診察と治療

検査方法は2つあり「ティネルサイン陽性」「フロマン徴候陽性」という方法です。

――ティネルサイン陽性――

ティネルサイン陽性は自分でも簡単に出来るので是非試してみてください。肘の内側を叩き、指先に痛みや痺れが感じられたら肘部管症候群です。

――フロマン徴候陽性――

この方法も簡単に出来ます。1枚の紙を両手の親指と人差し指で挟み、同じ力で引っ張ります。もしどちらかに紙が引っ張られてしまい片方の手から紙がすり抜けてしまうようなら、肘部管症候群の可能性が高いです。

治療としては初期段階で生活に不便でなければ、消炎剤鎮痛剤を投与します。他にもこの鎮痛剤をより効果を高めるようにビタミン剤も一緒に服用します。病気が進行していて、握力の低下がある場合は手術します。

まとめ

いかがでしたでしょうか?どれも手の酷使が原因のようですね。普段よく手を動かすという人は気を付けて下さい!

軽い物であれば大丈夫ですが悪化して握力低下、骨の変形が起こってしまうとなるととても怖いですからね・・・。是非参考にして頂ければと思います。

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