背中にしこりができる原因を紹介!痛くないのはなぜ?

背中にしこりが発生してしまうことがあります。誰かに背中を見られて異常を知られる機会は少ないものです。痛みがないと自覚できない意味では危ない場所と言えます。

椅子に背中が当たって少し違和感がある、入浴後にタオルがこすれて痛い・・・それだけで病院に行くことはないでしょう。

よほどの痛みが出た時、既に症状が進行していて、命にかかわることもあるのが背中にできたしこりです。放っておいて安心なものから即受診を要するものまで、ここで詳しくご説明いたします。

対処法についても紹介しますので、どの症状が発生しているのかについて明らかにしてしっかり対処していきましょう。

軟部腫瘍

背中効果

自覚症状が薄いので気づかないうちに悪化しがちです。しかし、しっかり検査する必要のあるタイプです。

基本的には良性のものでそのままにしておくことも少なくありません。手術で除去することもありますが、経過観察で様子を診ることも多くあります。

詳しい症状や原因について見ていきましょう。

良性のしこり

少しづつ大きくなるので本人が気がついた時には大きくなっています。触っても痛みはありません。硬い床に寝ころんだ時などは自覚しやすいのですが、皮下脂肪の厚い方は、くっきり外見に出ないので水着になっても指摘されません。

臓器や骨、関節など硬い組織と分けて軟らかい部分の組織を軟部組織と呼びます。よほど大きくなったり、できた場所の問題で神経を刺激しないかぎり痛みとして認識できないものです。100万人に3000人は発症するといわれていて一般的な症状といえます。良性と診断されたら経過観察を勧められ治療の対象にはなりません。

本当に良性なのか悪性の初期なのかは、診断と検査での確認が必要です。気になるきっかけがないと病院に行かないものですが安易な自己診断は危険です。

一度、良性と診断されても「経過観察」ですから永遠に良性であると保証されている訳ではありません。長い間、背中のしこりが気になりながら「良性だろう、悪性ならとっくの昔にどうかなってる。」と安心するのは危険ですのでやめましょう。特に背中のしこりの大きさが急に大きくなって、5センチを超えたり硬くなったり痛みが出ればすぐ検査しましょう。悪性の可能性があります。

軟部肉腫

大きくなって痛みが出たりすれば、さすがに無視できなくなります。小さくても痛みがあれば気になります。

おそらく、この段階で受診される方が出てくると思います。皮膚科に行ってください。そこで別の病院が必要なら紹介状を書いてもらいます。悪性の可能性があれば画像診断と病理診断を受けます。

ここでいう画像診断とはレントゲン・CT・MRIでの検査をもとに大きさ、形、状態などを観察して判断するものです。病理診断とは手術して腫瘍を摘出し、病理検査に出して得た数値をもとに判断します。

しこりの容態によっては両方の診断をして慎重を期しますが、悪性なら早い対応が望まれます。治療を勧められたらためらわず向き合ってください。進行が速いのも特徴です。

脂肪肉腫

背中のしこりの中には脂肪腫というのもあります。詳しくは後に書きますが似て非なるものに脂肪肉腫というのがあります。名前はよく似ていますが脂肪腫の仲間ではありません。軟部組織の一種です。脂肪を含んだ細胞が悪性化したもので30~60歳代に多いとされています。

顕微鏡所見では、良性の脂肪腫とよく似ているので詳しい検査が必要です。治療法として抗がん剤や放射線治療だけでは効果がないとされていて、基本的には手術しかありません。術後、放射線や抗がん剤を使用するかどうかは患者のがんステージによって変わってきます。

腫瘍が発生する原因

発生原因は何らかの要因による染色体異常によって症状が発生しています。肉腫などの場合には異常な細胞の増殖が確認されています。

しかし、この染色体異常が発生してしまう原因については詳しい事は明らかになっていません。症状の8割以上はこの染色体の異常から細胞が異常に増殖している事が確認されています。

残りはキメラ遺伝子による細胞の異常増殖になります。しかし、このキメラ遺伝子が発生する詳しい原因や、キメラ遺伝子が細胞を増殖させてしまう因果関係については詳しく明らかになっていません。

ですので予防は困難であり、問題が発生してからの適切な対処が重要になります。

軟部腫瘍の対処法

背中のしこりに気が付いて数年経つと何だかだんだん大きくなる、という場合は受診をお勧めします。良性の軟部腫瘍であるなら命に別状ありません。

美容的に気になる、日常生活で背中に違和感があって気になる、という方は整形外科や形成外科での切除手術ができますが、まずは皮膚科の受診が先です。

自分での対処法としてはあまり刺激を与えないことと、経過をしっかり観察する事が大切になります。毎日少しずつ形状を大きくする腫瘍の変化には、なかなか自分では認識しづらいものです。

客観的に写真などで確認して観察したほうが良いでしょう。

腫瘍の影響によって血行が悪くなってしまったり、神経などが圧迫されて痛みなどが発生する場合がります。これらの問題についても意識して起きて、症状が発生したら必ず病院での検査を行うようにしましょう。

粉瘤(ふんりゅう)・アテローム

背中 汗

背中の皮膚にできた良性腫瘍の一つです。粉瘤やアテロームと言った風に呼ばれるしこりになります。

粉瘤について

粉瘤とは背中の皮下に袋状のものができて、そこに垢と脂がたまってしこりを形成しているものになります。粉瘤自体は背中に限らず全身できますが主にできやすいのは顔、背中です。

稀に粉瘤の中に雑菌が繁殖して炎症を発生させる場合もあります。のでその場合は腫れや熱、痒みなどがあります。

垢(角質)と脂(皮脂)は本来、体表から剥がれるべき老廃物ですが、皮膚の下にできた袋に溜まりこみ、しこりになります。蓄積する時間と皮脂の量に比例して大きくなります。そのため皮脂の分泌量の多い男性に多い症状です。

自覚症状が出る大きさになるまで個人差がありますが1年から数年、大きさも数ミリから数センチと様々です。手に触れるしこりはさほど大きくなくても深さはかなり大きく、取り出した痕の穴埋めが必要なほどです。

ちょうどしこりの中央でしこりのてっぺんにあたる部分に小さな穴があり、そこから老廃物などが漏れ出てくることもあるので、しこりの部分に接している洋服などが汚れることもあるでしょう。これにより体臭もきつくなります。

粉瘤が発生する原因

アテロームが発生する原因に関しても詳しいものは明らかになっていません。皮膚の表面の細胞がターンオーバーの際に異常形成されて、袋状の細胞構成をしてしまうことが大きな原因です。

発生する位置としては背中であれば肩甲骨あたりの発生する事が多いでしょう。

炎症していない時の外科処置

自然に消滅することは期待できません。皮膚が裂けて中身が現れると臭いにおいがします。しこりを取っただけでは完治しません。そのために受診するのは手術設備のある皮膚科をお勧めします。

炎症さえ起こしていなければ予後は悪くありません。5ミリ以下の小さいものは切開しなくても穴を開けて、角栓を注意深く絞り出すだけでクリアできます。うっかり角栓を途中で折ってしまったら再び取り出すのに苦労します。角栓を除去したあとは消毒し、感染予防として患部の清潔に努めて抗生物質を服用します。

まだ炎症を起こしてはいないが5ミリ以上のしこりについては切開手術をします。この場合、重要なのは、しこりの部分だけでなく袋ごと取りきることです。角質層が詰まった球状の袋がコロンと取れます。

取った後、血だまりができるのを防ぐためにシリコン製のチューブを入れます。抜糸は10~15日後になりますが消毒、ガーゼ交換を行うので小まめに通院しなくてはなりません。治りが悪いと患部の手当ての時、苦痛を味わうことになります。

手術は麻酔が効きますが術後ケアに麻酔はかけません。日常の患部ケアについて医師の指示には従い、早期回復に努めましょう。

発症した後の外科処置

外科処置するのに最適なのは炎症を起こす前です。炎症を起こしてしまうと手術時に袋状のものが崩れたり破裂したりして、細菌が皮下に散らばり感染部位が広がるからです。こうなると消毒作業が徹底できず、どこに再発するか分かりません。

しかし、炎症を起こして赤く腫れてい痛みが強くなると放っておけません。即、手術になります。まず、しこりの部分には触れたり圧迫してはいけません。腫れてブヨブヨした場所の中心部にメスを入れます。かなりの膿が流れ出ます。膿を除去した後さらに患部周辺を中心に向けて押していくと血膿が出ます。

消毒を徹底して抗生物質を飲み殺菌します。炎症が落ちついた後、小さくなった腫瘍と肉芽になってしまった部分を手術して全て摘出します。

この術後のケアと治療は相当な苦痛を伴います。炎症を起こしてしまう前に思い切って手術してしまいましょう。

脂肪腫

背中

脂肪のかたまりからできた良性の腫瘍です。

脂肪腫の特徴

皮下と筋肉の間、筋肉と筋肉の間、筋肉と骨の間にできます。背中だけにできるしこりではなく全身どこにでもでき、痛みはありません。ゴムのように軟らかいのが特徴で自然に消滅することもないのです。できてしまった脂肪腫は小さくできないので除去するには手術しかありません。

皮膚科、形成外科で受診できます。ここで重要なのは本当に脂肪腫なのかという診断です。痛みがなく炎症がないからといって安心はできません。脂肪腫であれば良性なので心配ありませんが、よく似た悪性の腫瘍かどうか、まずは正確な診断が必要ですので自己判断は慎みましょう。

脂肪腫の原因

脂肪腫が発生してしまう原因としては、ストレスや疲労から発生する染色体異常が関係しているのではないかと言われていますが、詳しい原因については未だ未解明のままです。

染色体異常が発生する可能性は高齢になればなるほど高くなるので、加齢や蓄積している疲労などが大きく関係しているのではないかと言われています。

手術した方がいいケース

ほとんどが経過観察で良いとされながらも例外があります。化膿した場合は深部に達する前に手術します。脂肪腫というのは年々少しずつ大きくなります。小さくできませんし、大きくなるのを予防する方法はありません。

できた場所によって将来的にトラブルが発生すると診断されれば、手術を検討することになります。脂肪腫が神経に近い場所にできて大きくなると、神経に触れる可能性があるので手術を勧めます。

関節付近にできれば、動きに制限がかかり日常生活の妨げになるので手術の対象になります。背中は多くの関節と筋肉が織り交ざって前屈や後屈を可能にします。背中のどの部分に脂肪腫ができたのかによって診断は大きく変わります。

大きさが5センチを超えると脂肪腫の悪性化が考えられます。経過観察していて一番注意したいのが5センチというラインです。背中のしこりというのは自分でサイズの確認はできません。定期的に家族にチェックしてもらうか通院して測ってもらうようにしましょう。

脂肪腫が大きくなって困ること

画像診断や病理診断で良性と確認され、現状が決して手術するほどの大きさでない場合でも状況によっては要注意です。

脂肪腫が皮膚と筋肉の間にできたものであれば問題はありません。ただ、筋肉と筋肉の間や筋肉と骨の間にできてしまうと、大きくなる過程で血管を巻き込んで成長するので切除する時に大出血してしまうリスクがあります。また深部にできたものほど周辺組織を圧迫し、切除もしにくくなります。

切除した後の傷も深いので術後ケアの苦痛、感染リスクの増大、通院の長さも変わってきます。日常生活の制約が増えて完治するまで不便な思いをします。もし医師から早めの手術を提案されたら「痛くないし良性なのに?」と拒否されず前向きにご相談ください。

ガングリオン

腕包帯01

よく手首の関節にできるガングリオンですが背中にもできます。詳しい症状や原因について明らかにして対処していきましょう。

ガングリオンの場合、誤った対応を行ってしまうと症状が非常に悪化してしまう可能性があります。注意して下さい。

背中にガングリオン?

本来なら関節周辺にできるガングリオンですが背中、肩甲骨周辺にもできます。ガングリオン自体は良性の腫瘍で中身は体液、無臭です。一番の特徴は自然消滅できることですが再発の可能性も高いものです。

背中のガングリオンは小さかったり、いつの間にか消えていたりで自覚することなく終わる場合が多いので発症数は把握されていません。大きくなると外部との接触で違和感を覚えて自覚に至ります。

ガングリオンが発生する原因

ガングリオンは関節部分に存在しているゼリー状の液体が膜を飛び出て関節外に飛び出してきて、しこりを形成することで発生します。

特に手首に発生する事が多いですが、背中の肩甲骨付近に発生することもあります。女性は男性の2〜3倍ほど発生しやすい傾向がある症状でもあります。

関節を使いすぎることや、ストレスの影響、ホルモンバランスによって生じることがあると言われていますが、詳しい原因については明らかになっていません。

処置は整形外科へ

気になる大きさで周辺の神経を圧迫して痛みが出るようなら、診断は皮膚科、形成外科で可能です。ただし処置は整形外科で行います。注射器で吸い取るケースがほとんで予後も問題ありません。

費用に関しては、保険適用治療ですので手術費のみであれば2000円〜1万円程度の治療費で済ますことができます。

しこりの原因がガングリオンである場合潰してしまうと関節が破壊されてしまう可能性があります。しこりの原因がわからないまま無闇に触ったり圧迫して潰してしまわないように注意しましょう。

まとめ

早く正しい診断を受けることです。背中のしこりは自分で目視できないだけに重要です。放置して構わないものも悪性化していないか観察するためにも受診が必要です。どのしこりも、まず皮膚科に行くこと、できれば手術設備のある皮膚科をお勧めします。患部が悪化しないうちに即日、除去できるからです。

早い処置をすることが術後ケアを最小限にします。大きくなりすぎたり、炎症で組織崩壊して菌が皮下にばらまかれたりでは他の症状も引き起こしてしまいます。まして悪性なら一分一秒争う処置です。背中にしこりを感じたら皮膚科に行ってみましょう。

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