腰骨が痛い原因は?内臓の不調や病気の可能性について!

「肉体の要」と書いて「腰(こし)」と読みます。腰を痛めてめてしまうと、日常生活や仕事の動きなどが制限されるため、この様な「肉体の要」として感じが腰の感じが生まれました。

そんな腰も加齢や生活習慣などで、日に日に痛めてしまうものです。中には腰骨にまで響くような奥から痛みを感じることもあります。

腰骨から来る痛みは、腰の筋肉や関節のほかにも、意外に内臓の不調から来るものまで様々な要因によって発生してしまいます。中には開腹手術が必要な重大なケースもあります。

つまり腰骨からくる痛みは、大きく分けて骨盤やその周りの部位からくるものと、骨盤内やその近くにある内臓からくるものの二つに分けることが出来ます。

  • 骨盤とその周りの筋肉や関節など不調からくる痛み
  • 骨盤やその近くの内臓の不調からくる痛み

それぞれによって対処法が異なるので、原因をしっかり把握しましょう。

骨盤とその周りの筋肉や関節など不調からくる痛み

骨盤のゆがみからくる腰やその周りの痛みやしびれなどの不調

腰骨が痛いという事は、腰骨やその周りの関節、神経、筋肉などに異常が見られるのが主な原因の一つですが、その種類も様々です。

あるものは、椎間板など腰の上あたりからくるのが原因の場合もありますが、あるものは坐骨あたりの腰の下部から来るものもあります。

腰は人間の体の要の部分だけあって、大きな部分です。その細かい部分一つ一つに体を支えて動かす役割がありますので、どこの部分が原因なのか細かく見る必要があります。

椎間板ヘルニア

歳を取ると腰椎と呼ばれる骨盤の上にある腰の背骨と背骨の間にある、椎間板というクッションがはみ出てしまった状態をいいます。

背骨のすぐ近くには脊椎中枢神経や末梢神経が通っており、はみ出た椎間板が神経を刺激してしまうため、激しい腰痛と下半身のしびれが特徴です。

椎間板ヘルニアが原因によって、後述の坐骨神経痛を伴う事もあります。

椎間板ヘルニアはご存じの通り、前屈みになって重たいものを無理して持つことなどで発生します。また、加齢も原因の一つです。

最近は、ヘルニアと言ってもすぐに手術する必要があるものはごくわずかで、温熱療法などでも治るケースもかなりあるそうです。

坐骨神経痛

坐骨神経痛とは、腰から膝にかけて通る神経に何らかの障害が起きて、腰痛などを伴う状態の事を言います。

坐骨神経痛の原因はよくわかっていない部分も多いでし。しかし主な原因のひとつとして、脊柱管と呼ばれる背骨の中にある神経の通り道が加齢などによって狭くなり、圧迫される腰部脊柱管狭窄症という病気によって痛みや下半身のしびれをなどの症状が発生します。また、後述の梨状筋症候群によって発生する場合もあります。

また、前述の椎間板ヘルニアによって神経が圧迫されて発症する場合もあります。

梨状筋症候群

梨状筋症候群とは、骨盤の背骨を支える部分である仙骨と大腿骨をお尻を横切るように繋ぐ筋肉である梨状筋が、圧迫されるなどの要因で中を通っている坐骨神経に痛みや感覚異常を引き起こす状態を言います。

梨状筋には坐骨神経の他、脛骨神経や総腓骨神経、血管が通っています。その為、梨状筋が過度な緊張によって硬くなると、これらの神経や血管が圧迫されてしまうのが梨状筋症候群の主な原因です。また、トリガーポイントと呼ばれるしこり様な固い部分が出来る事によって筋肉の収縮がうまく行かなくなり、痛みや感覚異常につながる場合もあります。

腰方形筋が堅くなっている

腰方形筋(ようほうけいきん)とは、骨盤と肋骨を繋ぐインナーマッスルで、長方形の形をしている事から、腰方形筋と呼ばれています。広背筋や脊柱起立筋のような俗にいう「背筋」の内側に存在している筋肉です。

骨盤を動かして股関節を広げたり動かしたりすることが出来るので、この筋肉があることによって屈伸が出来たり、座った状態から横に落ちているものを拾う事が出来ます。また、腰と背骨をそれぞれ固定して支えるという役割もあります。

この腰方形筋の下部が硬くなった状態が慢性化して硬直してくると、痛みが発生してきます。

この腰方形筋は長時間の運転など、同じ姿勢で居る時に痛めたりします。この筋肉はインナーマッスルなので、トレーニングやストレッチは独特の方法を用いります。

仙腸関節

仙腸関節とは、仙骨と寛骨の間にある関節で、体の動きを支える重要な関節です。仙骨は背骨の土台になる部分で、尾骨の上にあります。この仙骨が背骨と骨盤の大部分になる寛骨を繋いでいます。

仙腸関節は、この仙骨と寛骨を繋いでいる3~5ミリの小さい隙間にあり、靭帯で繋がれているためほとんど動きませんが、腰への負担を減らす「遊び」の部分です。なので仙腸関節が硬くなり動きが悪くなると腰痛の原因になります。

前かがみの姿勢になることが頻繁にあったり、長時間座ったままの姿勢になったりすることで、この仙腸関節が硬くなってしまう事があります。また、出産が原因の場合もあるそうです。

仙腸関節が硬くなっている場合は、仙腸関節をゆっくり動かしていくストレッチを続けていくことで硬さを改善して、痛みを軽減することも可能です。

生理や出産による骨盤の開き

生理の時は骨盤が少し開きます。この時に股関節との微妙なズレが生じます。これが生理が原因の腰骨の痛みになります。また、産後は特に骨盤が大きく開きます。これは妊娠直後から徐々に出産時の赤ちゃんの通り道を確保するためです。このため、出産後は骨盤のバランスの変化で様々な影響が起こります。

骨盤が開いた状態が続くと、胃下垂など内臓が垂れ下がった状態になり、膀胱や子宮が圧迫されたり便秘の原因にもなります。特に出産後は血行が悪くなって代謝が落ちて体形が変わったりしまったり、冷え性の原因にもなります。血行不良や圧迫によって腸内環境が変わると、うつ病や更年期障害、認知症の原因にもなります。

また、骨盤の開きは姿勢が悪くなる原因にもなるので、肩こりなどの原因にもなるので注意しましょう。

特に足を組んで座ったり、立った時の姿勢が悪い方は、骨盤が開きやすいそうです。また、出産などで骨盤が開いてしまったら、整体などで直してもらうのも良いでしょう。

ローライズデニムが体に合っていない

ローライズジーンズを履いている時、丁度骨盤の位置にあたってしまうため、腰骨が痛くなる場合があります。特にジーンズが体に合ってなかったりするとなりやすいそうです。

というのも、ローライズジーンズはタイトなデザインのものが多いため、骨盤の下の部分が開きやすくなっています。その為、ローライズジーンズを履くと骨盤が痛くなる人が多数います。また、冷え性や便秘になったり代謝も悪くなります。

また、体に合っていないローラインズジーンズを履いていると、後述の子宮内膜症の原因になることもあります。子宮内膜症は不妊症の主な原因の一つですので、注意しましょう。

腰を強打したことによる骨折や外傷

交通事故や転倒・尻もちをつくことによって腰や臀部を強打したことにより、骨盤バランスが崩れたり、骨や関節に異常が出ることによって腰痛に繋がる場合もあります。

このパターンでは、原因となる事故や転倒などの直後だけでなく、後々になって症状が出る場合もあります。

骨盤やその近くの内臓の不調からくる痛み

腰骨の痛みは子宮内膜症が原因?

腰骨からくる痛みは、骨盤やその関節や周りの筋肉だけでなく、内臓などの疾患によって痛みがくる場合もあります。

尻もちなど外傷を負った記憶も無ければ、何度整体に通っても腰骨のあたりの痛みが取れない場合は、もしかしたら骨盤の周りの内臓や生殖器などに疾患があるのかもしれません。

内臓からくる疾患は最悪の場合、開腹手術が必要な場合もあり、早期の解決が必要です。心当たりがある場合は、すぐ最寄りの病院に行ってみましょう。

子宮内膜症

子宮内膜症とは、子宮の中にある内膜が定期的に剥がれて排出される月経とは別に、他の箇所で月経の様に子宮内膜に似た組織が増殖して剥がれるのが繰り返されてしまう病気の事を言います。

初めは月経時の痛みが多少強くなったり、出血がひどくなったりします。

しかし、それが進行すると「チョコレートのう腫」と呼ばれるチョコレート色の液体で満たされます。こうなると、月経時には痛みがひどくて寝込むことがあったり、性交時に痛みを感じるようになります。

このチョコレートのう腫が破裂して中身がお腹にもれると、激痛が走り緊急手術が必要になることがあります。子宮内膜症がさらに進行してしまうと、膀胱や直腸、小腸など他の臓器にも癒着が見られるようになります。

また子宮内膜症は、卵子の通り道をふさぐこともあるので、不妊症の原因とも言われており、不妊症の原因の約半分は子宮内膜症が原因と言われています。

子宮内膜症の原因はエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンの働きだと言われています。緊急手術の必要が無い場合は、エストロゲンを抑えるホルモン治療が行われますが、病気が進行している場合は内視鏡手術や開腹手術が必要な場合もあります。

詳しくは、子宮外妊娠の兆候は?早期発見することが重要な理由についてを参考にしてください!

内臓系の疾患

虫垂炎(盲腸)や胃腸炎、尿路感染症、慢性前立腺炎などの内臓によっても骨盤に痛みが生じる場合があります。

まとめ

このように、腰骨やそのあたりが痛いといっても原因は様々。その為、解決方法もそれぞれ違います。

骨や関節、筋肉や神経が原因となる場合は、お近くの整体などに行って相談するのが良いでしょう。それぞれの問題となる部位によって、ストレッチ等の方法も変わってきます。専門家に聞いて適切な方法で改善しましょう。また、椎間板ヘルニアで手術の場合は整形外科による診断が必要です。最近では、腰痛に特化したクリニックもありますので、特に腰痛がひどい場合はそういった医療施設に行くと良いでしょう。

子宮内膜症は産婦人科、その他の内臓の不調や疾患は内科や消化器科、泌尿器科がある病院に相談するのが良いでしょう。

自分の症状に合わせた医療機関を見つけて、症状を改善しましょう。

  
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