くる病とは?症状・原因・治療法を知ろう!成人がなった場合と、予防方法も紹介!

くる病は、子供の骨の成長期に起こる代表的な骨疾患です。ビタミンD欠乏症の1つでもあります。主な症状は骨変形と骨の成長障害です。成人の場合は、骨軟化症といいます。

昔は栄養状態が悪く、カルシウムの摂取不足が起きやすく、くる病の発症も多かったのですが、栄養状態が改善されるとともにくる病患者が減ってきました。ところが、最近の日本では、また、くる病の子供が増えています。紫外線に対する誤った情報からの日光不足や過度な食事制限が関係しているようです。

くる病の原因と症状、治療法や予防法についてお伝えしますね。

くる病の原因

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くる病は、骨の成長期にある小児で、カルシウムが骨に定着せずに骨基質の石灰化不全が起こり、軟らかい骨様組織類骨が増加している病態です。骨端成長板軟骨の骨化障害が起きます。

成人の場合は、骨軟化症といいます。原因は、主としてカルシウム・リン酸の摂取不足・吸収低下、ビタミンDの欠乏、ビタミンDの合成障害、ビタミンD受容体異常、腎尿細管障害など、いろいろあります。

また、くる病には遺伝性と後天性があります。

[くる病の発症する仕組み(病態生理)]

くる病は、ビタミンD作用の不足と、リン排泄過多により発症します。

ビタミンDには、骨や歯を作るカルシウムとリンの吸収を高め、骨の健康を維持する働きがあります。

ビタミンD作用の不足

ヒトの身体では、ビタミンDは、プロビタミンD3と紫外線(波長290~315nm)とから、皮膚で合成されます。日光に当たらないと、ビタミンDを合成できません。食物から摂取することもできます。

ビタミンDは、まず肝臓で水酸化ビタミンDとなります。次に、腎臓近位尿細管において、水酸化酵素の働きで活性ビタミンDに生合成されます。活性ビタミンDは、腸管・腎臓・骨・副甲状腺において、ビタミンD受容体(VDR)と結合します。ビタミンD受容体は遺伝子上のビタミンD応答配列と結びつき、いろいろな生理作用(ビタミンD作用)を発揮します。

ビタミンD作用により、生体内カルシウム濃度を維持することができます。ビタミンD作用を発揮するまでの過程で障害が起こると、ビタミンD作用が不足して、血中カルシウム濃度を維持できなくなります。「低カルシウム血症」になります。

低カルシウムになると、副甲状腺機能亢進が引き起こされ、それによってリンの排泄が増加して血中のリン濃度が低下します(低リン血症)。低カルシウムと低リンで、くる病が発症します。

リンの排泄過多

腎臓近位尿細管でリンの再吸収障害が起こると、リンが利尿されて排泄過多になります。そのため、血中のリン濃度が低下して「低リン血症」となります。

普通の低リン血症では、血中の活性型ビタミンDの濃度が上がりますが、この場合は、むしろ濃度が低下します。活性型ビタミンDの生合成障害を併発しているのです。リンとカルシウムが低下するため、くる病が発症します。

カルシウムとリン

カルシウムとリンは、ヒトの体内に存在するミネラルです。リンは、カルシウムの次に多く存在します。

リンは、体内ではカルシウムと結びついたリン酸カルシウムやマグネシウムと結びついたリン酸マグネシウムなど、リン酸塩として存在します。

リンとカルシウムは骨や歯を作る栄養素です。

[くる病の原因]

くる病の原因としては、遺伝的なものと、後天的なものに分けられます。

後天的なくる病原因

(カルシウムとリンの摂取不足)

カルシウムもリンも、比較的摂取されやすいミネラルです。リンは、むしろ摂取過剰が心配されるほどです。

しかし、母体が過酷なダイエットをしていたりすると、胎児は十分なカルシウムを摂取できません。また、アレルギーなどのため、乳幼児の内から厳しい食事制限をしていると、カルシウムやリンの摂取不足が起きます。

(ビタミンDの欠乏)
①日光不足

ビタミンDは、日光の紫外線とプロビタミンDとで合成されます。紫外線の害を過大に考えて、日光に当たらないようにしていると、ビタミンDが欠乏します。ビタミンDが不足すると、カルシウムの吸収が低下します。

日焼け止めクリームを塗りすぎたり、肌を衣服で覆って日に当てないようにしたり、屋内に閉じこもっていたりすると、ビタミンDが欠乏します。乳幼児だけでなく、妊娠中の母親がビタミンD欠乏になると、胎児もビタミンDが欠乏します。

高緯度の日照量の少ない地域では、ビタミンDが欠乏しやすくなります。

②完全母乳育児

近頃、子供を母乳で育てることが推奨されていますが、母乳に含まれるビタミンDは、それほど多くありません。ビタミンD欠乏症の子供は、ほとんどが母乳だけで育てられています。

③食事制限

食物のアレルギーがある場合は、厳しい食事制限をしなければなりません。特に卵や魚、乳製品(牛乳・バター・チーズなど)を避けることが多いようです。食事制限や菜食主義、偏食によって、ビタミンDが欠乏します。

(未熟児)

体重1000g以下の低出生体重児や体重1500g以下の極小未熟児の場合は、くる病が発症しやすくなります。普通は、妊娠後期(胎児後期)にリンやカルシウムが胎児の身体に蓄積されるのですが、それが得られないためです。

(肝臓障害・腎臓障害・副甲状腺機能亢進症)

肝臓や腎臓、腎臓尿細管などに障害(疾患)があると、ビタミンDの代謝がうまく行われず、活性型ビタミンDが生合成されにくくなります。そのため、ビタミンD作用が不足して、くる病が発症します。

抗けいれん薬(抗てんかん薬)の副作用としても、くる病が発症することがあります。副甲状腺機能亢進症になると、リン酸が排泄過多になり、低リン血症が起きます。そのため、くる病を発症します。

遺伝性くる病原因

遺伝性くる病原因は、ビタミンDに関する遺伝子異常と、骨リンに関する遺伝子異常があります。

(ビタミンDに関する遺伝子異常)

ビタミンDを活性化させる水酸化酵素が欠損していると、活性型ビタミンDが生合成できなくなります。

ビタミンD受容体遺伝子の異常です。活性型ビタミンDの受容体(VDL)が抵抗性を示して、ビタミンD作用を発揮することができなくなります。

どちらの場合も、常染色体劣勢遺伝形式をとります。「劣性遺伝」とは遺伝形質が表面に出にくいという意味です。

(骨リンに関する遺伝子異常)

腎臓におけるリンの再吸収と腸管におけるリンの吸収が障害されると、低リン血症・過リン酸尿・くる病が起きます。X染色体優性遺伝形式をとります。伴性(はんせい)優性遺伝形式ともいいます。

「優性遺伝」とは、遺伝形質が現れやすいという意味です。X染色体は性染色体といい、男女の性別を決定します。

くる病の種類・治療法・症状

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くる病には、いくつか種類があります。

治療は、活性型ビタミンD剤の投与が中心です。副作用として、ビタミンD過剰症が生じます。下肢の骨の変形が重症の場合は、骨矯正術・骨延長術・骨切術など手術が必要になることもあります。

症状は、骨変化と筋力低下、筋肉痛、骨の痛みです。くる病は早期に治療を開始することが何よりも大事です。小児科・小児専門医・小児整形外科を受診してください。

[くる病の種類と治療]

①ビタミンD欠乏性くる病

後天性のくる病です。前述したいろいろな後天的な原因でビタミンDが欠乏するために発症します。

活性型ビタミンD剤を投与します。副作用として、ビタミンD過剰症、つまり、腎結石・高カルシウム血症・高リン酸血症が起きる可能性があるので、要注意です。

アレルギーや基礎疾患をよく調べた上で、食事や生活習慣を改善します。乳児ならば母乳育児だけではなくミルクも与えるようにします。ビタミンDを多く含む魚や卵を適度に摂る、栄養バランスの良い食事に切り替えます。日光を浴びて身体を動かすようにします。

血中カルシウム濃度が上がり、骨のレントゲン所見も改善してきたら、投薬を中止しても、再発する心配はなくなります。

②ビタミンD依存性くる病

遺伝性のくる病で、Ⅰ型とⅡ型があります。どちらも2歳未満で発症することが多く、くる病特有の骨変化が見られます。ビタミンD作用が十分に発揮されず、ビタミンD依存症となり、ビタミンD依存性くる病を発症します。

(ビタミンD依存性くる病Ⅰ型)

ビタミンDを活性化する水酸化酵素に異常があり、活性型ビタミンDを生合成できません。

治療としては、活性型ビタミンD剤を投与し、ビタミンD欠乏性くる病と同様の食事療法と日光浴、運動を行います。

副作用としてビタミンD過剰症に注意します。

(ビタミンD依存性くる病Ⅱ型)

ビタミンD受容体遺伝子が異常を起こし、抵抗性を示すようになります。ビタミンD受容体の異常により、活性型ビタミンDがビタミンD作用を発揮できなくなります。

Ⅱ型では、禿頭(とくとう=頭がはげること)・脱毛が、よく見られます。

治療は、大量の活性型ビタミンD剤の投与です。効果は、患者さんによって異なります。脱毛症状のない場合は、効果が上がることが多いようです。

重症の場合は、乳酸カルシウム剤を併用します。カルシウムを静脈投与することもあります。Ⅱ型はⅠ型よりも治療が難しいと言われますが、まれに自然治癒することもあるようです。

③低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病

遺伝性のくる病です。「家族性低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病」ともいいます。

腎臓におけるリンの再吸収・腸管におけるリンの吸収が障害されるため、激しい低リン血症や過リン酸尿が生じます。同時に活性型ビタミンDの生合成が障害されるので、低カルシウム血症が併発します。日本では、多く見られるくる病です。

女児よりも男児の方が重症化する傾向があります。

(治療と副作用)

治療は活性型ビタミンD剤と中性リン製剤を併用して、経口投与します。

副作用として、高カルシウム血症・腎石灰化・腎機能障害が起きる可能性が高いので、様子を見ながら、薬剤の投与量を調節します。骨端線が閉鎖されれば、投与量を減らします。

生後間もなくは、低リン血症が認められず、1歳前後になってから、四肢の変形・歩行異常・歩行遅延・低身長などの症状に気づくことが多くなります。足の骨変形が投薬で改善しなければ、「骨切手術」を行うこともあります。

(早期治療と継続服用)

できるだけ早期に治療を始めることが望ましいので、親が低リン血症くる病であれば、乳児の時から活性型ビタミンD剤を投与することもあります。

成人してからも、骨軟化症による骨痛を防ぐために、少量の活性型ビタミンD剤を服用し続けることもあります。

[くる病の症状]

くる病にはいくつか種類がありますし、小児の骨疾患ですが、成人にも骨軟化症として発症します。しかし、どのくる病でも、どの年代でも、共通する症状が、骨の変形・筋力低下・筋肉痛・骨痛です。

骨の変形

頭蓋骨が軟骨化して、手で押すとへこむほど柔らかくなります。頭蓋骨の大泉門が解離し、閉鎖不全を起こします。

肋骨の骨軟骨結合部が拡大して、「くる病数珠(じゅず)」と呼ばれるコブができます。漏斗胸、鳩胸と呼ばれる胸部の骨の変形が見られます。

関節が膨らみます。骨の強度が低下しているため、歩行を始めると、下肢の骨が変形してO脚・X脚になります。子供が歩く様子に違和感を感じて、親がくる病に気づくことが多いようです。

脊柱が変形して、側彎・前彎・後彎が見られます。くる病というと、「ノートルダム・ド・パリ」のカシモドのように、背骨が彎曲してコブのようになっている姿が思い浮かびますね。

歯のエナメル質の形成不全が起きます。

筋力の低下

筋力が低下しているために、身体の四肢の動きに違和感があります。

低カルシウム血症

ビタミンD作用が不足するため、血液中のカルシウム濃度が下がり、低カルシウム血症になります。さらに副甲状腺機能亢進症が起きます。

低カルシウム血症性テタニーが起きます。軽症は、口の周囲や指先の知覚異常です。重症になると、痙攣(けいれん)が起き、手足の指が数分間屈曲したままになります。

低身長

骨の縦方向への伸長が障害されるために、骨の成長障害が起き、身長が伸びません。

[検査と診断]

歩き始めた乳幼児の四肢の動きに違和感があったり、気になることがあったりしたら、すぐに小児科医・小児専門医・小児整形外科を受診してください。

親ができること

子供を立たせるか、寝かせるかして、両足を伸ばし、両方の踵(かかと)をつけます。両膝の間が3㎝以上空いていれば、くる病の可能性があります。

病院の検査

①問診・触診

日常生活における子供の様子、アレルギーの有無、食事制限の有無や食事内容、母乳育児の程度、家族の病歴などを、くわしく正確にお医者さんに伝えます。

お医者さんは頭部などを触診して骨の異常を調べます。

②レントゲン検査・骨X線検査

骨の形状・色・骨の欠損の有無を、レントゲン検査で確認します。

③血液検査

血液中のビタミンD・リン・カルシウムの欠乏を調べます。また、ALPという酵素が高値であることが、くる病診断の基準の1つとなります。

血液中の活性型ビタミンDの濃度を調べると、より正確な診断ができますが、この検査には、健康保険が適用されません。

成人の骨軟化症とくる病の予防

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ビタミンDの欠乏は、子供の場合はくる病ですが、成人の場合は骨軟化症を起こします。

くる病も骨軟化症も遺伝性要因がありますが、日常生活の習慣を変えるだけで症状を改善する助けとなります。後天的なビタミンD不足が原因の場合は、日常の習慣や食事を変えることで予防することができますよ。

[骨軟化症]

「骨軟化症」とは、骨や軟骨の石灰化が障害されて(骨にカルシウムが沈着せず)、石灰化していない骨器質「類骨」が増える骨疾患です。子供の場合は、くる病と言います。

骨軟化症には、ビタミンD欠乏性骨軟化症とビタミンD抵抗性骨軟化症があります。骨・軟骨の腫瘍や癌などで、骨軟化症が起きることもあります。

ビタミンD欠乏性骨軟化症

ビタミンD作用が不足することにより起きる骨軟化症です。一時は減っていたのですが、最近は増加する傾向が見られます。

(原因)

胃切除や胆汁分泌不全によるビタミンDの吸収不良、慢性腎不全によるビタミンDの活性化障害のために、ビタミンD作用が不足します。

ビタミンDを活性化する酵素が欠損していたり、ビタミンD受容体の異常によるビタミンD応答障害があったりすると、ビタミンD作用が不足します。

過度な紫外線対策と過激な食事制限

現在、ビタミンD欠乏性骨軟化症が増えている原因は、紫外線についての誤った情報と過激なダイエットです。

「紫外線は皮膚に有害」という情報を気にして、日焼け止めクリームを塗りたくり、帽子・長手袋・長袖などの衣類で全身を覆い、なるべく戸外に出ないようにする女性が増えています。確かに紫外線は皮膚癌の原因や肌の老化促進になりますが、ビタミンDを合成するために必要なのです。日光を十分に浴びないために、ビタミンD不足になります。

肥満やアレルギーのために適正な食事制限が必要です。でも、急激に体重を落とそうとしたり、適正体重以下に痩せようとしたり、スリムボディを維持しようとしたりして、過激な食事制限をすると、ビタミンD不足になります。

腎性骨異栄養症

慢性腎臓病に関連して骨障害が起こります。骨軟化症はその1つです。

ビタミンD抵抗性骨軟化症

「家族性低リン酸血症性ビタミンD抵抗性骨軟化症」ともいいます。ビタミンD抵抗性くる病の成人型です。現在は、ビタミンD欠乏性骨軟化症より、ビタミンD抵抗性骨軟化症患者の方が多いようです。

腎尿細管におけるリンの再吸収障害・腸管におけるリンの吸収障害が原因で、発症します。

骨軟化症の症状

初期は自覚症状がありません。そのうち、腰と背中・股関節・膝関節・足に痛みが生じます。骨盤・大腿骨・下腿骨を押したり、ハンマーなどで叩くと痛みます。圧痛と叩打痛です。

進行すると、下肢や臀部の筋力が低下して、「あひる歩き」という歩行障害が起きます。脊椎骨折が起き、脊柱が変形(後彎・側彎)します。

骨軟化症と似ている病気

骨軟化症と症状が似ている骨疾患があります。

(骨粗鬆症)

骨軟化症と同じような骨疾患として、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)があります。骨軟化症は類骨が増えますが、全体の骨量は変化しません。骨粗鬆症では、類骨は増えませんが、全骨量が減少します。

詳しくは、骨粗鬆症を予防するにはどうする?日頃の運動や摂取すべき栄養素を知ろう!を参考にしてください。

(変形性膝関節症)

膝関節軟骨の老化、加齢により膝関節軟骨のすり減りが原因で、膝が痛んだり、変形したりします。

詳しくは、変形性膝関節症とは?原因・症状・治療方法を理解しよう!を読んでおきましょう。

[くる病・骨軟化症の予防]

くる病・骨軟化症は遺伝性要因が大きいのですが、ビタミンD不足やリン不足は、日常生活の中で、簡単に改善できます。

日光不足の解消

紫外線に対する誤った情報により、日光不足になることが多いようです。でも、くる病や骨軟化症の治療の1つが、適度に日光を浴びることです。

できるだけ朝日を浴びるようにします。

真夏に真昼の直射日光を浴びることは危険ですが、冬場は日中に外出することを心がけます。

ただし、日焼けは熱傷の1種ですから、ほどほどに日光を浴びるようにします。妊婦さんは、母体がビタミンD不足になるとカルシウムやリンの吸収を妨げますから、お腹の赤ちゃんのためにも、適正に日光浴をするようにします。

運動不足の解消

骨や歯をつくるカルシウムの吸収を良くするには、日光・ビタミンD・運動の3つが必要です。

運動不足になると、骨密度が低下します。若い時から、適当な運動を習慣にするようにします。中高年には、朝日を浴びながらの散歩やスロージョギングをオススメします。

バランスの良い食事

食物から、カルシウムやビタミンD、リンを摂取することができます。

カルシウムは、牛乳・チーズ・ヨーグルトなどの乳製品、小魚、野菜に多く含まれています。

ビタミンDは、しらす干し、イワシの丸干し、筋子・イクラ、みがきニシン、紅サケなどから摂取できます。

リンは、動物性食品にも植物性食品にも万遍なく含まれています。

朝日を浴びながら散歩した後、牛乳を飲んだら、最高にいいですね!

まとめ くる病は早期発見早期治療開始が大事

くる病は、骨の成長期に起こる子供の骨疾患です。骨にカルシウムが沈着せず、軟らかい骨様組織類骨が増加する病気です。

骨の成長が障害されるため、身長が伸びません。肋骨や胸骨、脊柱が変形します。軟骨部が変形して関節が膨らみます。筋力が低下して、歩行障害が起き、O脚X脚になります。

くる病の原因は、ビタミンD作用の不足とリンの排泄過多です。くる病には、後天性のビタミンD欠乏性くる病と、遺伝性のビタミンD依存性くる病Ⅰ型・Ⅱ型、家族性低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病があります。

くる病の治療は、活性型ビタミンD剤の投与が中心です。低リン血症性くる病の場合は、リン製剤を併用します。薬の投与とともに、日光浴・運動・食事療法を行います。副作用として、腎結石・高カルシウム血症・高リン酸血症が起きる可能性があります。

くる病は早期に治療を開始しないと、骨の変形が進行して、手術が必要になることもあります。子供さんの動きや歩き方が少しでもおかしいと感じたら、小児科医か小児整形外科医の診察を受けるようにします。レントゲン検査や血液検査で、くる病と診断されれば、すぐに適正な治療が開始されます。

くる病の成人型が骨軟化症です。骨粗鬆症とともに注意を要する骨疾患です。早期に発見して治療を開始し、病気の進行を防ぐようにします。治療効果も上がります。

くる病と骨軟化症は遺伝性要因が大きいのですが、日常生活のちょっとしたことで、改善したり予防したりすることができます。日光を浴びて、身体を動かし、栄養バランスの良い食事をするようにします。

くる病は早期に治療を開始することが何より大事です。子供の動きをよく見て、できるだけ早く病気に気づくようにしてくださいね。

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これらを読んでおきましょう。

  
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