鎖骨の骨折には手術が必要?原因や治療法について!

指や腕、足などの骨折はよく聞きますが、日常生活の中で”鎖骨を骨折する”というのはなかなか珍しいのではないのでしょうか。

しかし、しかしラグビーやアメリカンフットボール、スキーといったスポーツをしている人には意外と多い骨折の一つのようです。

今回は、数多くある骨折の中でも”鎖骨の骨折”をテーマに、その症状や起こりやすい原因、治療方法などをご紹介していきたいと思います。

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鎖骨とは

骨

皆さんご存知かと思いますが、まずは鎖骨の位置やその役割についてご説明したいと思います。

鎖骨の位置

鎖骨とは首の付け根から両肩にかけて伸びている棒状の骨を指します。

鎖骨の内側は胸のちょうど真ん中あたりまで、外側は肩の前あたりまで伸びています。そして鎖骨のすぐ下には一番上の第一肋骨が位置しています。

形状としては人によって多少異なりますが、真っすぐではなくS字状の弓なりの形をしています。

鎖骨の役割

「鎖骨美人」という言葉があるように、鎖骨は女性の美しさを表すパーツの一つとして取り上げられることがよくありますよね。

しかし鎖骨はそもそも何の為にある骨なのか、ご存知の方は少ないのではないでしょうか。

鎖骨には腕、肩、胸の動きを繋ぎ合わせること、そして体の中を通る血管や神経を守る鎧のような役割をしています。

肩甲骨と連結している為、”肩の関節を広い範囲で可動させる”、そして胸骨と連結している為、胸郭を広げ”呼吸機能を助ける”、といった首、肩、胸の筋肉の動きに非常に大きな影響を及ぼす骨でもあります。

因みに、こういった影響からか「鎖骨のない動物は木登りが出来ない」と言われています。人間の他にも猿などの霊長類、マウスなどの小型げっ歯動物には鎖骨がある為、器用に指を動かすことが出来ます。

しかしネコやイヌ、ウマなどの主に四足歩行の動物は、鎖骨が退化している為、基本的に手を器用に使った動きは出来ません。

(たまに木登りができるこれらの動物もいますが…)

体の歪みとの関係

誰しも体には大なり小なり歪みがあります。左右の鎖骨を触ってみると、微妙に位置がズレているかと思います。

鎖骨は首の頸椎や肩、前腕、手首、肋骨の歪みに関係して歪むことがあります。歪むといっても骨自体が曲がったりする訳ではないく、鎖骨の位置がズレてしまうのです。

頸椎と鎖骨が歪むことによって、呼吸が浅くなったり、のどの奥に何か引っかかるような感覚を起こしたりします。

首は歪みによって痛みが生じますが、鎖骨自体に痛みは出ない為、この関係性を知らない場合はなかなか歪みに気付くことはないでしょう。

肋骨と鎖骨が歪むと、肋骨の内部にある心臓や肺、気管支などの重要な呼吸器官に影響を及ぼし、喘息や不整脈といった症状も引き起こします。

肩と鎖骨が歪むと、お分かりの通り猫背になってしまいます。これらの歪みを治す際に鎖骨の位置を調整することで、意外と歪みがある程度治ることもあるようです。

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鎖骨骨折の原因

アメフト

上記で述べた通り、鎖骨は意外と体の各器官に大きな影響を及ぼしており、大切な役割を担っています。

これが骨折してしまうということは、あらゆる支障が出てくることが考えられますね。日常生活の中ではなかなかぶつけにくい鎖骨ですが、どういった時に骨折を起こしやすいのかを見ていきましょう。

スポーツ中

鎖骨骨折が最も起こりやすい原因の一つは、スポーツ中よるものです。

特に、冒頭でも述べた通り、ラグビーやアメリカンフットボールのような激しくぶつかり合うスポーツをしている方、あるいはスポーツ中の転倒によって骨折しやすい骨だと言われています。

交通事故

スポーツ中と同様、交通事故の際にも非常に発生しやすいのが鎖骨骨折です。

転倒する時というのは、手を地面に強く突いて倒れたり、肩から地面に倒れることが多い為、鎖骨に強い圧力や衝撃が加わりやすく、骨折をしてしまいます。

自転車から転倒してしまった場合にもよく起こります。

肩の脱臼

スポーツ中や交通事故などの外的な要因で骨折してしまう他に、連結した他の部位の負傷によって間接的な要因で骨折してしまうこともよくあります。

例えば、転倒をした際に鎖骨はぶつけなくても、肘や肩を突いてしまった場合、肩が脱臼してしまうことがあります。

肩と鎖骨は関節が連結していますから、肩の衝撃が鎖骨にまで伝わり、肩の脱臼と一緒に鎖骨骨折も起こることがあるのです。

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鎖骨骨折の症状

心臓

それでは鎖骨骨折の種類とその症状についてご紹介していきましょう。

腕が上がらない

鎖骨は大きな衝撃が加わることによって骨折してしまうので、その際にボキッ!と骨が折れる音が聞こえることもあるようです。その音だけでも衝撃的で怖いですよね。

先に述べた通り、鎖骨は肩を可動させる為の役割がある部位ですから、鎖骨を骨折することで腕を上げることが出来なくなってしまいます。

肩幅が狭くなる

少し驚きの症状ですが、肩幅が狭くなることも鎖骨を骨折した際の特徴の一つです。

骨折した側の鎖骨は変形して折れた骨と骨が重なり合います。その為、鎖骨全体が1~2cm程短くなる為に、骨折した側の肩幅が狭くなったように見えます。

痛み、腫れ

痛みについてはこの後にも述べますが、骨折する位置や折れ方、年齢などによって、痛みの強度は人それぞれです。

しかし通常は骨折した際に激しい痛みが生じたり、あるいは手を動かした際に痛む、鎖骨周辺を押した際に痛む、といったことが多いです。

また、骨折した部分に皮下出血を起こすこともあり、骨折後に患部に腫れが生じることもあります。

気付かないことも

10代などの若者の場合、骨を覆っている”骨膜”が厚い為、骨折をしていても折れた骨の断面がズレて重ならず、まるでそのまま繋がっているかのように接触していることがあるようです。

その為、ボキッ!とは折れてしまわずに、折れたことに気付かないこともあります。

当然、ズレていない分回復は早くなりますし、特別な治療を行わなくても自然と折れた骨がくっついて気付かないうちに治癒することもあります。

逆に加齢と共に骨膜が薄くなってくると骨は折れやすくなり、一か所だけでなく二か所以上折れてしまう場合もあります。

特に高齢者の場合は、骨折と共に骨膜まで一緒に破れてしまうこともあります。

骨膜が破れてしまうと、覆っているものが無くなる為に分離した骨が遠く離れてしまい、骨を接触させて固定することが難しくなります。

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鎖骨骨折の治療

doctor

それでは鎖骨を骨折してしまった場合、どのような治療が行われるのでしょうか。

保存療法

鎖骨は他の骨と比べて「くっつきやすい骨」と言われています。その為、原則として、主に保存療法が用いられれることが多いようです。

骨折のズレが小さい場合、ギプスでの固定が行われます。座った状態で胸を張り、左右の肩甲骨を寄せた状態で胸、背中を覆う形でギプスを巻きます。

その他に、鎖骨を固定する為のバンドが用いられることもあります。

ギプスである程度骨が接着してきたら着脱の出来るバンドに切り替えますが、子供だと数週間、大人の場合は1~2か月の固定が必要となります。

また、痛みを抑える為に鎮痛薬を使用します。多くの場合はボルタレンやロキソニンといった飲み薬となります。

手術療法

骨折のズレが大きい場合や、複雑骨折の場合、小さな骨片がある場合、神経や血管を傷つけている場合、あるいは他の外傷も起こしている場合などには手術が行われることもあります。

主に行われる手術は以下の二つとなります。

■ピンニング法

釘のような形状をしたワイヤーを使った手術法です。

金属製の数ミリのワイヤーを皮膚の上から刺し、鎖骨を巻いて固定する方法となります。

ちょっと怖い方法に聞こえますが、これが最も体への負担が少ない治療のようです。このワイヤーによる固定は、一般的に三か月程行われます。

■プレート固定法

鎖骨の形状に似せて作られた金属製の板を、骨折した鎖骨の上に装着して固定する方法です。

全身麻酔での大きな手術となり、感染症のリスクが高くなることがデメリットとしてありますが、固定という点では他の治療方法と合わせても最も確実性の高いものとなります。約一週間程度の入院が必要になります。

ただし、感染症のリスクだけではなく、やはり大きな手術ですので体の負担も大きなものとなります。勿論、医療費もやや高額となるでしょう。(3割負担で約15~16万円が目安のようです。)

これらのことが不安な場合は、他の病院でセカンドオピニオンを受けることも良いかも知れません。

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鎖骨に痛みが生じる病気

応急処置

鎖骨には多くの筋肉やじん帯が繋がっていますので、首や肩に病気がある場合、鎖骨にも痛みが生じることがあります。

そこで最後に、鎖骨骨折と間違う可能性のある”鎖骨に痛みが生じる病気”について、幾つかご紹介していきたいと思います。

頸椎椎間板ヘルニア

寝違えのような痛みが首に生じた後、片方の肩や手に痛みを感じるようになります。2~3週間かけて痛みが強まり、ピークを越えると鈍痛やしびれが残ります。

多くの場合はそこから数週間~数か月ほどで回復していきます。

原因は、首にある脊髄である頸椎と頸椎の間にクッションの役割をした椎間板と呼ばれるものがあるのですが、この椎間板が壊れて脊髄や神経を圧迫する為に起こります。

頸部を固定することで自然治癒を目指しますが、症状がひどい場合は手術が行われることもあります。

自然気胸

痩せ型の若い男性に多いと言われている疾患です。

何らかの原因によって肺を包んでいる膜が突然破れ、呼吸困難や動悸、せき、胸の痛み、チアノーゼなどの症状が現れます。

原因は明らかとなっていませんが、飛行機に乗った時の気圧の変化や喫煙、激しい運動、睡眠不足などで発症することが多いと言われています。

軽度の場合は安静にしていれば自然治癒していきます。しかし、症状が重い場合は手術による治療となります。

原因不明の為、気胸を予防することは難しいのですが、できるだけ飛行機や登山、喫煙といった発症要因となるものを控えることが大切です。

詳しくは、肺に穴が空く病気って?原因や治療方法を紹介!を参考にしてください。

胸郭出口症候群

血流障害や神経障害によって、腕を上げる動作を行った際に首や肩、腕に痛みやしびれが生じます。

腕の神経や鎖骨の下にある動脈が圧迫されることで発症します。腕を上げたままの姿勢でいることや、重い物を持ちあげること、重いリュックを背負うことなどは症状を悪化させますので禁止となります。

多くの場合は消炎作用のある鎮痛薬を使用して自然治癒を目指しますが、重症化している場合は手術が必要となる場合があります。

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まとめ

鎖骨骨折は鎖骨に衝撃が加わった時だけでなく、連結している肩や首の負傷によっても起こってしまうという、意外と骨折しやすい骨であることが分かりました。

若い方や複雑な骨折でない場合は、骨折の中でも比較的回復の早いものではなりますが、高齢者や複雑な骨折をしてしまった場合は治療期間が長引いてしまう傾向にあります。

日常の生活動作で大きな役割を果たしている鎖骨。

骨折してしまうと回復するまで腕を動かせない状態が続くなど、生活に支障を起こしやすくなってしまいます。

骨折しない為にも、スポーツ中の転倒や事故には十分に注意しましょう。

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