「失念する」の敬語の正しい意味・使い方を知ろう!

ビジネスシーンで「失念しておりました」という言葉を聞きますよね。社会人になると、忙しくてうっかり忘れてミスをしてしまうことがよくあります。上司や取引先の人にうっかりミスを詫びる時に使います。直接相手に詫びる場合にもお詫びメールにも使います。始末書を書く時にも使います。

「失念する」は「忘れる」の謙譲語です。自分が何かすることを忘れた時の敬語表現です。

「失念する」の意味と使い方、敬語を正しく使わなければいけない理由についてお伝えしますね。

「失念する」とは?

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社会人になると仕事に追われて忙しく、うっかり大事なことを忘れてしまうことがあります。相手に連絡することを忘れたり上司から受けた指示を忘れたりして、ミスや失敗をしてしまいます。場合によっては、取引先や会社に多大な迷惑をかける可能性があります。

ビジネスシーンでうっかり忘れてミスした時には、「失念しておりました」「失念いたしました」などと言ったり書いたりします。

[「失念する」の意味は?]

「失念」の読み方は「しつねん」です。デジタル大辞泉によれば、下記の意味です。

①うっかり忘れること。ど忘れ。もの忘れ。

②仏教用語(仏語)で、記憶をさまたげる心の働き。

「失念する」は「うっかり忘れる」の意味

「失念」とは「気がつくことを失った心」の意味です。「失念する」とは「うっかり忘れる」「気がつくことを失う」という意味です。「仏法の重要な理論や言葉を忘れる」「心を散乱させてしまう」という意味もあります。

「失念する」の類語

「失念する」の類語には、「もの忘れする」「ど忘れする」「忘れる」「置き忘れる」「思い出せない」「聞き逃す」「ぼんやりする」「気づかない」などがあります。(類語辞典)

「失念する」の反対語

「失念する」の反対語は「覚えている」「記憶している」「思い出す」です。

「失念する」の英語

英語では、主語が人か物事かで表現が違います。「そのことを失念してしまいました」を英語表現にすると、下記のようになります。(新英和中辞典)

人が主語 forget                   I was forgetting about that.

物事が主語 escape one’s memory               That had escaped my memory.

slip from one’s memory                  That had slipped from my memory.

[「失念する」は「忘れる」の謙譲語]

「失念する」は「忘れる」の謙譲語です。敬語には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類あります。謙譲語は、目上の相手に対して自分の行動・動作・態度をヘリ下って表現する言葉です。自分を低くすることで、目上の相手を尊敬する気持ちを表します。

ビジネスシーンでは「うっかり忘れました」とは言わない

「失念いたしました」「失念しておりました」という言い回しは、ビジネスシーンでうっかり忘れてミスをした時に使う敬語表現です。何かするのを忘れたことや何かを失ったことを謝罪する時に使います。

仕事でミスをしない人はいません。うっかりミスをしないようにどんなに気をつけていても、人間は忘れたり失ったりします。その時に「すいません。うっかり忘れていました」「うっかりして失くしました」と言うのは、ビジネスの場面ではフランクすぎます。目上の相手である上司(社内上司)や取引先の人に対して失礼です。

ビジネスの場面では「失念する」を遣うのが社会人のマナー

仕事をしている時にうっかり忘れたり物を失くしたりして、取引先などビジネスの相手や自分の勤務する会社・会社の人たちに迷惑をかけた時は、「失念いたしました」「失念しておりました」という言い回しにするのが、社会人としてのマナーです。

「失念する」は取引先・顧客・上司に使う謙譲語表現です。ビジネスのシーンで会話の中でも遣いますが、電話でもビジネスメールでも使います。始末書や詫び状のような文書・書類によく使われます。普段の会話ではあまり使わないので、ビジネス用語と言えます。

「失念する」を使うと、誠意ある謝罪の気持ちが伝わる

人間ならだれでも物忘れ・ど忘れをします。重要なことでもうっかり忘れます。仕事の場面で大事なことは、うっかりミスや失敗をしたらすぐに心から謝罪することです。「ミスをして申し訳ない」「迷惑をかけたことを心から謝りたい」と思っていることを、相手に伝えます。

「忘れました」「うっかりしました」という言葉は、フランクな場面で使います。ビジネス用語として相応しくありません。「失念いたしました」「失念しておりました」の方が丁寧で、謝罪する誠意が相手に伝わります。しっかり反省していることが、相手にわかります。

[「失念する」を頻繁に使わない]

「失念いたしました」「失念しておりました」は、上司・取引先・顧客に謝罪するシーンでよく使われます。「失念する」を頻繁に使うのは、うっかり忘れることが多いということです。「失念する」という言葉をしょっちゅう使っていると、上司や取引先は「丁寧な言葉遣いをしているが、口先だけで心から反省していない。形だけ謝っている」と考えるようになります。せっかくの謙譲語表現が、軽くなってしまいます。

うっかり忘れに気をつける

いくら忙しくても仕事を沢山抱えていても、重要なことをうっかり忘れないように注意します。自分自身で気を引き締める必要性があります。

でも、どんなに気をつけていても、うっかり忘れをすることがあります。その時に「失念する」を使います。めったに使わない言葉だからこそ、「失念する」が反省や誠意のこもった重みのある言葉になります。

「失念する」の使い方は?

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「失念する」は、うっかり忘れたり失くしたりしてミスをしたことを目上の人に謝罪する時に使う言葉です。目上の人とは、取引先や顧客などビジネスの相手・会社の上司です。「失念する」の使い方を間違えると、目上の相手に失礼になります。さらに不快な印象を与え、相手を怒らせる可能性があります。「失念する」の正しい使い方を覚えておくことは、社会人として必須のビジネススキルになります。

[「失念する」の例文」

「失念する」の正しい使い方を例文で説明します。この例文は、会話・電話・メールに使うことができます。

①失念しておりました・失念いたしておりました

「失念いたしておりました」は「失念しておりました」の言い換え表現です。「いたす」は「する」の謙譲語、「おります」は「います(いる)」の謙譲語です。「失念いたしておりました」は「失念しておりました」よりも謙譲語表現の程度が高くなります。二重敬語ではありません。

例文

  • 申し訳ございません。山田商事様からお預かりした書類を部長にお渡しするのを失念しておりました。
  • 鈴木様との面談時間を調整するのを失念しておりました。本当に申し訳ございません。
  • 昨日の打合せの報告をすっかり失念しておりました。申し訳ございませんでした。
  • 報告書の提出をすっかり失念しておりました。申し訳ありません。
  • 申し訳ございません。お目にかかる約束でございましたが、大事な会議があることを失念いたしておりました。予定をずらしていただけませんでしょうか?

目上の相手には「失念していました」より「失念しておりました」を使う

「おる」は「いる」の謙譲語です。「報告を失念していました」より「御報告を失念しておりました」の方が、謙譲語表現の程度が高くなります。目上の相手には「失念しておりました」「失念いたしておりました」を使います。

②失念いたしました

「失念いたしました」は「失念しました」より敬語表現の程度が高くなります。取引先や上司など目上の相手に使うビジネス用語としては、「失念いたしました」が相応しいと言えます。

例文

  • 申し訳ございません。ログインに必要なパスワードを失念いたしました。
  • 申し訳ございません。添付ファイルを失念いたしました。再送信いたします。
  • 会議時間変更の連絡を失念いたしました。私の不手際で申し訳ございません。
  • 申し訳ございませんが、お名前を失念いたしました。

③失念してしまいました・失念いたしてしまいました

「失念してしまいました」より「失念いたしてしまいました」の方が丁寧です。

例文

  • 申し訳ございません。山田様にお約束の時間をお伝えするのを失念してしまいました。
  • 申し訳ございません。明日の打合せの時間を失念いたしてしまいました。再度ご確認させていただいてもよろしいでしょうか?

④失念する・失念いたす・失念

「いたす」は「する」の謙譲語です。

例文

  • この度は御迷惑をおかけいたしまして誠に申し訳ございません。今後はファイルの添付を失念することのないように十分注意致します。
  • この度は大変ご迷惑をおかけいたしました。本当に申し訳ございません。今後は御連絡を失念いたすことのないように充分注意いたします。

ビジネスメールの件名を忘れた時は、下記のように書きます。

  • 件名失念により、再送信いたします。失礼いたしました。

⑤失念しました

「失念しました」は、ビジネスシーンよりも日常生活の会話や文章の中で使われます。「忘れました」「ど忘れしました」と言うよりも上品に聞こえます。

例文

  • 本の題名は失念しましたが、坪田譲二の作品だったと思います。
  • 携帯電話を失念し、大変不自由している。
  • 会員証を失念しましたが、再発行してもらえますか?

[目上の人には「申し訳ございません」]

「失念いたしました」「失念しておりました」は、上司や取引先・顧客など目上の人に謝罪する時によく使われます。直接会ってお詫びしたり電話で謝ったり、ビジネスメールで謝罪したりする時に使います。ですから、当然「すみません」「申し訳ございません」という謝罪の言葉と一緒に使います。

目上の相手には「すみません」ではなく「申し訳ございません」

目上の相手に謝罪する時は、直接会う時も電話でもお詫びメールでも「申し訳ございません」を使います。下記は例です。

  • 申し訳ございません。
  • 大変申し訳ございませんでした。
  • 本当に申し訳ございません。
  • 誠に申し訳ございませんでした。

「申し訳ありません」と「申し訳ございません」

謝罪する時に「申し訳ありません」とも言います。「ございます」は「あります」の丁寧語です。「申し訳ございません」の方が「申し訳ありません」より丁寧な言い回しです。

取引先や顧客など社外の相手には、必ず「申し訳ございません」を使います。社内のメールや社内上司に謝罪する時は、「申し訳ありません」でもかまいません。目上の人には、社外・社内の別なく「申し訳ございません」を使うのが無難です。

「すみません」「ごめんなさい」

「すみません」「ごめんなさい」は、日常生活において親しい同僚や友人や家族に使います。ビジネスシーンでは使うにはフランクすぎます。

例文

  • 約束の時間をうっかり忘れてしまって、ごめんなさい。
  • すみません。パスワードを失念しました。
  • お誕生日を失念してしまっていて、ごめんなさい。

[「失念する」は尊敬語ではない]

「失念する」は謙譲語で尊敬語ではありません。敬語の遣い方で難しいのは、尊敬語と謙譲語をきちんと使い分けることです。尊敬語と謙譲語を混同すると、間違い敬語になってしまいます。尊敬語は、相手の行動・動作・態度・状況を高く持ち上げる表現方法です。相手を高く持ち上げることで、相手に対する尊敬の気持ちを表現し伝えます。

目上の相手が何かするのを忘れている時に、「失念する」を使うのはNGです。

目上の人が忘れている時には「お忘れになる」

上司や取引先・顧客など目上の人が何か忘れている時は、尊敬語の「お忘れになる」を使います。「失念する」を「失念なさる」と言い換えても、尊敬語にはなりません。

正しい例文

  • 部長、会議の時間が変更になったことをお忘れになったのではありませんか?
  • 社長は山田商事の鈴木専務とのお約束をお忘れになっているようです。

間違った例文

  • 部長、会議の時間が変更になったことを失念なさったのではありませんか?
  • 社長は山田商事の鈴木専務とのお約束を失念なさっているようです。

「放念する」

目上の人に「気に欠けないでほしい」「忘れてもらってかまわない」ことを伝える時には、「放念する」という言葉を使うと便利です。

例文

  • どうぞお気になさらないでください。
  • どうぞ御放念くださいませ。

「どうぞ失念なさってください」は間違いです。絶対にNGです。

[お詫びのメールの書き方は?]

大事なファイルをメールに添付するのを忘れたり打合せの日程変更の連絡を忘れたりした時は、お詫びのビジネスメールを送ります。納期遅延の連絡や製品不具合についての報告書など極めて重要なことを忘れて迷惑をかけた時は、メールする前にお詫びの電話をします。電話を入れておいて、メールで詳細を説明するようにします。

状況によっては、直接取引先や顧客のところへ出向いて失念したことを謝罪する必要があります。取引先や顧客を怒らせてビジネスに支障が生じないように、状況をよく見て判断します。

お詫びメールの役割

大事なことをうっかり忘れるなどして取引先や顧客に迷惑をかけた時は、お詫びメールが重要な役割を果たします。メールで誠意をこめて謝罪すると、取引先や顧客と良好な関係を保つことができます。謝罪の仕方・ミスに対処する方法が的確であれば、取引先や顧客との信頼関係を一層深めることもできます。

でも、メール表現が悪かったり間違い敬語が多かったりすると、かえって取引先や顧客の怒りをあおることになります。取引中止の可能性もあります。メール術をしっかり身につけて、トラブルをビジネスのチャンスに変えるようにします。

お詫びメールの構成

お詫びのメールは下記のように構成します。

①謝罪

言い訳などしないで、まず謝罪します。

②事実関係の確認

なぜ迷惑をかけるような事態が起きたのか、事実を率直に説明します。「お約束を失念したわけではございませんが、急用が立て込みまして御連絡する時間がございませんでした」などと述べます。

③善後策

どのように対処するか、具体的な方法を述べます。

④今後について

迷惑をかけたことを心から反省していることを、相手に伝えます。最後は「略儀ながらメールにてお詫び申し上げます」と、締めくくります。

なぜ敬語を遣う必要性があるの?

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敬語は日本語独特の美しい表現です。敬語表現によって、自分が相手を尊敬し大切に思っている気持ちを伝えることができます。敬語とマナーは「社会の潤滑油」と言われます。敬語とマナーを正しく使うと、相手は自分が敬われて大事に扱われていることを実感できます。敬語とマナーによって良好な人間関係を構築することができます。

[敬語は相手に対する気づかい]

ビジネスの基本は、仕事の相手や仕事の仲間と良好な人間関係を築くことです。仕事をする相手や仲間には、印象の良い人間を選びます。わざわざ感じの悪い人を取引の相手や仕事の仲間に選ぶことはありません。

日本語の敬語表現は、相手に対する「気づかい」「思いやり」です。ビジネスマナーも仕事先の相手や仕事の仲間に対する「気づかい」です。相手が自分に好印象を持ち、気分良く仕事を進められるように配慮することです。正しい敬語表現は、ビジネスマナーの基本です。

正しい敬語表現は相手に信頼感を与える

敬語を正しく使うと、相手に信頼感を与えられます。正しく敬語を遣うと、相手に対する気遣いや思いやりや尊敬の気持ちが伝わります。言葉遣いが正しくビジネスマナーを心得ている人は、社会人としての常識があると思われます。「一緒に仕事のできる人間だ」と、信頼されます。

就職活動や転職活動でも、敬語を正しく使うことが要求されます。転職サイトでも、敬語に関係する記事が沢山載っています。転職希望者は社会人ですから、敬語の使い方や言葉遣いが間違っていると、「社会常識のない信頼できない人」という印象を与えます。

敬語を遣うと相手に厳しい要求をしやすくなる

ビジネスでは、相手に商品の納期を急がせたり価格の引き下げを要求したり、厳しい要求をすることが多々あります。そういう時に敬語を正しく使うと、相手に対する気づかいや思いやりを伝えることができます。厳しい要求を承知してもらえる可能性が高くなります。厳しい要求をしても取引先との良好な関係を保てます。敬語はビジネスの用語として使えます。

間違い敬語は相手に不快な印象を与える

敬語を正しく使えず間違い敬語が多くなると、かえって相手に不快な印象を与えます。「自分を馬鹿にしている」と感じる可能性もあります。「常識がない」「無知無教養だ」と感じる人もいます。

[敬語を正しく使う注意点]

敬語を正しく使う注意点は、尊敬語・謙譲語・丁寧語の3つを正しく使い分けることです。尊敬語は、相手の行動・動作・態度・状況を高く持ち上げる表現です。目上の相手や相手に関係のある人間や物に使います。謙譲語は、自分の行動・動作・態度をヘリ下る表現です。自分と自分に関係のある人間や物に使います。

言い換え表現に注意する

敬語には特別な言い換え表現があります。例えば、「食べる」の尊敬語は「召し上がる」・謙譲語は「いただく」です。「行く」の尊敬語は「いらっしゃる・おいでになる」で、謙譲語は「参る・伺う」です。「忘れる」の尊敬語は「お忘れになる」ですが、謙譲語は「失念する」です。尊敬語と謙譲語の言い換え表現を間違える人が少なくありません。

正しい例文

  • 部長は何を召し上がりますか?私はカレーライスをいただきます。
  • 社長は午後3時の新幹線でいらっしゃいます。私は、先に12時発で参ります。

間違った例文

  • 鈴木様、どうぞいただいてください。私は先に召し上がりました。

目上の相手は状況によって変わる

敬語を遣う注意点の1つは、目上の相手が状況によって変わることです。社内では、上司・先輩が目上になります。でも、取引先や顧客など社外の人に対しては、社内上司は自分の側になります。社外の人が目上で、尊敬語を使います。社内上司は自分側なので謙譲語を使います。

  • 部長、視察の報告を失念しておりました。申し訳ございません。
  • 部長は視察の日程調整をお忘れになっているのではございませんか?
  • 鈴木課長、弊社部長の山田がお約束の時間を失念いたしまして、誠に失礼いたしました。

[敬語を上手に使えるようになるには?]

敬語は仕事をする上で欠かせないツール・ビジネス用語と言えます。会話でも電話でもビジネスメールでも、敬語を正しく使いこなせないと仕事が巧く進みません。ビジネスのツール・用語である敬語を上手に使えるようになる方法は2つあります。1つは本を購入したりセミナーに参加したりして自分で勉強することです。1つは日常生活で積極的に敬語を遣うことです。

敬語を自分で勉強する

敬語の解説や用法について書いてある本が、出版されています。フォレスト出版からは「敬語の基本と常識」をはじめ敬語をテーマにした本やビジネス日本語に関する本が出ています。こうした本を読んで勉強します。

ビジネス日本語の関連記事や敬語に関するサイトの記事で、ビジネスマナーや言葉遣いのセミナー・講習会について情報を集めることもできます。セミナーや講習会に参加するのも、敬語を習得する良い方法です。

敬語を積極的に使う

日常生活のいろいろな場面で、積極的に敬語を使うようにします。「習うより慣れろ」と言います。敬語に関係するサイトには、例文付き・例文集・例文まとめの記事が沢山載っています。例文を参考にして、敬語を使います。

仕事のシーンでは、特に積極的に敬語を使います。取引先の人と会話する時や電話で話す時はもちろん、社内で上司と話す時には必ず敬語を使います。上司だけでなく先輩にも敬語を使って話すようにします。メールにも敬語を積極的に使うようにします。

メールや書類は正しい敬語・正しい漢字を使って書く

敬語を正しく使うことも大事ですが、ビジネスメールや仕事上の書類は正しい漢字を使って書くようにします。漢字を正しく書くことは、社会人として必要です。ひらがなばかりの書類や間違い漢字の多い書類は、信頼性が低くなります。

メールでは漢字を識別できれば十分ですが、手書きで書く書類・手紙もあります。普段から、読みやすい字を丁寧に書く練習をすることをオススメします。

まとめ 「失念する」は「うっかり忘れる」の謙譲語

社会人になると仕事に追われて忙しく、重要なことをうっかり忘れることがあります。大事なことをするのを忘れたり失ったりして、会社や取引先に迷惑をかけることがあります。うっかり忘れてミスをした時は、上司や取引先に「失念いたしました」「失念しておりました」と言います。

「失念する」とは「うっかり忘れる」という意味の謙譲語です。自分がうっかり忘れたことをヘリ下って表現します。自分がヘリ下ることで、目上の相手に尊敬する気持ちを伝えます。

社会人は、ビジネスシーンで「うっかり忘れました」とは言いません。「うっかり忘れた」はフランクすぎてビジネス用語に相応しくありません。「○○を失念しておりました。申し訳ございません」「○○を失念いたしました。申し訳ございませんでした」と、謝罪します。「失念する」は、会話・電話・ビジネスメールで使います。始末書や詫び状などのビジネス文書にもよく使われます。

「失念する」は謙譲語で尊敬語ではありません。目上の人が何か忘れた時は「お忘れになる」と言います。

敬語を正しく使うと、相手に好印象を与えます。社会人として信頼され、良好な人間関係を構築できます。敬語の正しい使い方を習得することは、必須のビジネススキルです。

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