「差し支えない」の敬語を正しく使えてない人が多い!意味と使い方を紹介!

社会人になってビジネスシーンに身を置くようになると、学生生活までの日常会話では使うことのなかった言葉遣いを目にしたり耳にする機会が多くなります。

そのような社会人になると急に見たり聞いたりすることが多くなる言葉は数多くありますが、その中でも代表的な存在として「差し支えなければ~」や「差し支えありません」が挙げられます。

この「差し支えない」という言葉は、簡単に言うと「問題ない」や「不都合でない」という意味です。社会人になって、知らず知らずのうちに使っている人も少なくないと思います。そして、知らず知らずのうちに使っている人のほとんどが、「差し支えない」という言葉の意味について改めて調べことなく使っているのではないでしょうか?

そこで今回は、ビジネス会話やビジネスメールなどで間違った使い方をしないためにも、改めて「差し支えない」という表現について紹介しようと思いますので、参考にしていただければ幸いです。

「差し支えない」という言葉の意味

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そもそも「差し支えない」という言葉は、どのような意味を持っているのでしょうか?「差し支えない」という言葉について、ビジネス会話やビジネスメールなどで間違った使い方をしないためには、最初に意味を把握しなくてはなりません。

そこで、まずは「差し支えない」という言葉の意味について、ご紹介したいと思います。

「差し支え」の意味

「差し支えない」という言葉は、「差し支えない」という形容詞、あるいは「差し支える(差支える)」という動詞のア行下一段活用の未然形「差し支え」と打消の助動詞「ない」が組み合わさった形と言えます。いずれにしても、基本となる「差し支え」という単語が否定されたフレーズです。

そこで「差し支え」という言葉について、いくつかの国語辞典や国語辞書をあたってみると、基本的に次のような意味合いがあることが分かります。

  • 都合の悪い事情、不都合
  • 支障
  • 差し障り
  • 何らかの問題

「差し支えない」の意味

「差し支えない」という言葉の意味は、このような「差し支え」という言葉の意味の否定形になります。つまり、次のような意味となります。

  • 不都合でない
  • 支障がない
  • 差し障りがない
  • 問題ない

そして、「差し支えない」という言葉と同じく「差し支え」の否定形である「差し支えありません」も、同じような意味を持つことになります。

ちなみに、「差し支えありません」は「差し支えない」の丁寧語にあたります。その理由は、「差し支えない」の反対語が「差し支えある」であり、その丁寧語の「差し支えあります」の否定形が「差し支えありません」だからです。

「差し支えない」の類語・類似表現

「差し支えない」の類語・類似表現を挙げるならば、前述の「差し支えない」の意味と重なりますが次の通りです。

  • 不都合でない
  • 支障がない
  • 差し障りがない
  • 問題ない

加えて言えば、不都合や支障がないということは特に問題となることも無いことを意味しますから、以下のような言葉も類語・類似表現にあたることになります。

  • 大丈夫
  • 異常がない

「差し支えない」の使い方について

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このような「差し支えない」という言葉の意味を踏まえて、それでは「差し支えない」という言葉を使うにあたり、どのように使用すれば良いのでしょうか?

そこで、次に「差し支えない」の使い方について、ご紹介したいと思います。

「問題がない」・「問題ない」の言い換え表現として

「差し支えない」という言葉の使用場面の一つとして挙げられるのが、「問題がない」や「問題ない」といった言葉の言い換え表現としてです。つまり、「問題がありません」や「問題ありません」といった表現を、丁寧に言い換えた表現が「差し支えありません」なのです。

まず、「問題がありません」・「問題ありません」・「問題ございません」といった表現は、丁寧語を使った敬語表現であり、日常的に使われる言葉です。しかし、どこか堅い印象を相手方に与える言葉であり、いわゆる上から目線的な印象を与える言葉でもあります。そのため、ビジネスシーンにおいて取引先や会社の上司に対して、あるいは目上の人に対して用いることは避けたほうが良いとされます。

そして、「問題ありません」を「差し支えありません」と言い換えることによって、丁寧でありながらも相手方に高圧的な印象を与えることなく、柔らかい印象を与えられるようになります。

ですから、「問題ありません」の言い換え表現である「差し支えありません」は、ビジネスシーンにおいても目上の人に対しても用いて良いのです。

「大丈夫」の言い換え表現として

「差し支えない」という言葉は、「大丈夫」という言葉の言い換え表現としても使用されます。つまり、「大丈夫です」という表現を、丁寧に言い換えた表現が「差し支えありません」なのです。

「大丈夫です」という言葉は丁寧語を使った敬語表現であり、日常的に使われる言葉でもあります。しかし、「大丈夫」という言葉は、自分側の都合や状況が「大丈夫」という自分中心な印象を相手方に与えかねません。そのため、相手方が目上の人である場面で、相手方が失礼だと受け取る可能性があるのです。

ですから、無用なトラブルを生まないためにも、ビジネスシーンや目上の人に対する場面では、「大丈夫です」を「差し支えありません」と言い換えた方が無難であると言えるでしょう。

クッション言葉として

「差し支えない」という言葉は、クッション言葉として「差し支えなければ、~」という形で使われるケースも少なくありません。

クッション言葉とは?

クッション言葉とは、相手方に何かを依頼したり、断りを入れたり、反論をしたりする際に、それらの前に添えることによって語調を和らげる働きをする言葉や表現のことです。

このクッション言葉は、とりわけ相手方への気遣いや配慮が求められるビジネスシーンにおいて頻繁に使用されています。そのため、多くの人が社会人になると、知らず知らずのうちにクッション言葉の使い方を身につけています。

例えば、携帯電話など何らかのサービスの利用開始や商品の購入をする際に、申込書など記入を求められる場面が良くあると思います。その際に、記入を依頼する側がただ単に「ご記入ください」という言い方をすると、相手側は命令をされているような不快感や違和感を抱くかもしれません。そこで、「お手数ですが、ご記入ください」というようにクッション言葉を添えることによって、相手側が受け取る印象を柔らかくマイルドにすることができるのです。

「差し支えなければ」は依頼のクッション言葉

クッション言葉は使われる状況や場面によって、いくつかの種類に分類することができます。主に相手に物事を依頼する場面、相手の要求を断る場面、相手に反論する場面などが挙げられます。

その中でも、「差し支えなければ」は相手に物事を依頼する状況において、最も頻繁に用いられるクッション言葉の一つと言えるでしょう。「差し支えなければ、~してください」と添えるだけで、表現が穏やかになりますよね。

加えて、「差し支えなければ、~していただけませんか?」というように依頼を質問の形に変換することで、さらに相手方は依頼に応じやすくなります。

ちなみに、依頼のクッション言葉としては、「差し支えなければ」の他にも以下に示すような表現があります。

  • 「お手数ですが」
  • 「恐れ入りますが」
  • 「大変恐縮ですが」

「差し支えない」と「差し障りない」の使い分け

「差し支えない」という言葉と「差し障りない」という言葉は、言葉の意味がほぼ同じであることに加えて、言葉の響きも似ています。そのため、「差し支えない」と「差し障りない」の使い方について混同している人も少なくありません。しかしながら、この二つの言葉の使い方については、基本的に以下に示すような使い分けをするのが望ましいとされています。

「差し支えない」については、基本的に個人に対して用いる言葉です。見方を変えれば、「差し支えない」という言葉における「差し支え=都合の悪い事情・不都合・問題」は、個人の力でどうにかなる範囲のものだと言えるでしょう。例文を挙げてみると、「この件は内容に差し支えありませんので、そのまま仕事を進めていきましょう」という感じです。

逆に、「差し障りない」については、基本的に大勢の人やグループあるいは会社などの組織を対象にして用いる言葉です。「差し障り」という言葉自体の意味は、「差し支え」と同様に「都合の悪い事情・不都合・支障・問題」です。そして、見方を変えれば、「差し障り=都合の悪い事情・不都合・問題」は、個人の力では及ばないような大規模なものも含むと言えるでしょう。

例文を挙げてみると、「このプロジェクトは内容やスケジュールに差し障りがありますので、弊社としては進めることができません」という感じです。

まとめ

いかがでしたか?ビジネス会話やビジネスメールなどで間違った使い方をしないためにも、改めて「差し支えない」という表現について解説してみましたが、ご理解いただけたでしょうか?

「差し支えなければ~」や「差し支えありません」というフレーズは、社会人になると急に見たり聞いたりすることが多くなる表現の一つです。社会人になって、知らず知らずのうちに使っている人も少なくないと思います。

この「差し支えない」という言葉は、簡単に言うと「問題ない」や「不都合でない」という意味ですが、実は類似表現の言い換えとして意識的に使うべき場面があったり、類似表現との間に使い分けをすべき場面があるなど、いくつかの使い方に関して押さえておくべき事項があるのです。

本記事が改めて「差し支えない」・「差し支えなければ」・「差し支えありません」という表現について考えてみるきっかけになれば幸いです。

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