プール熱に大人がかかったら症状はかわる?対処法や治療法を紹介!

プール熱という病気をご存知でしょうか?お子さんがいる方はご存知の方が多いと思いますが、お子さんのいない方にとっては耳にしたことがあるという程度かもしれませんね。

プール熱は、その名の通りプールで感染しやすい夏風邪の一種で、プールに入る機会の多い子どもに発症しやすい病気です。しかしながら、近年、プール熱に罹患する大人が増えているのです。夏場に風邪をひいたら、それはプール熱かもしれません。

そこで今回は、プール熱の症状・原因・治療方法・予防方法に加えて、大人に発症した際に注意すべき事項について、ご紹介したいと思いますので参考にしていただければ幸いです。

プール熱とは?

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そもそもプール熱とは、どのような病気なのでしょうか?まずは、プール熱という病気についての基礎知識を確認・おさらいしたいと思います。

プール熱とは?

プール熱の正式な病名は「咽頭結膜熱」と言います。プール熱という通称は、子供が通う教育機関(保育園・幼稚園・小学校)や習い事の一つとしてのスイミングスクールなどで、プールの水を媒介に感染することが多いことに由来します。また、目にも症状が現れるので咽頭結膜炎とも呼ばれることがあります。

プール熱は、一般的に夏の時期に流行する夏風邪の一種とされていて、風邪症候群と同様にウイルスに感染(飛沫感染・接触感染)することで発症します。ですから、プールに入らなくても、子供が通う教育機関など人が集まる環境で咳・くしゃみ・物の貸し借りなどを通じて感染することもあります。

プール熱の原因ウイルスは、アデノウイルスです。このアデノウイルス自体は、夏場だけでなく一年を通して活動が見られるウイルスなので、夏以外の季節でも発症する可能性があります。

プール熱の主な症状は病名から推測できるように、結膜炎(目の充血・かゆみ)、咽頭炎(のどの炎症・痛み)、発熱(39~40度の高熱)です。

子供に発症する夏風邪

プール熱・咽頭結膜熱の他にも、子供に好発する夏風邪が存在しますので、それらと区別する必要があります。そこで、子供に好発する夏風邪について、簡単にご紹介しておきます。

ヘルパンギーナ

ヘルパンギーナは、急性のウイルス性咽頭炎のことで、コクサッキーウイルス・エコーウイルス・エンテロウイルスなどに感染(飛沫感染・接触感染)することで発症する病気です。

ヘルパンギーナも、主に夏の時期に流行するのですが、子供といっても特に4~5歳以下の乳児や幼児に発症することが多いとされています。

ヘルパンギーナの症状は、主に発熱(38~40度の高熱)と咽頭炎(のどの炎症・痛み)で、最も特徴的な症状として喉(のど)の粘膜や舌などに水疱性の発疹が現れます。

詳しくは、ヘルパンギーナに大人が発症したときの症状は?対策も紹介!を読んでおきましょう。

手足口病

手足口病は、コクサッキーウイルス・エンテロウイルスなどに感染(飛沫感染・接触感染)することで発症するウイルス性疾患・ウイルス感染症です。

手足口病は、プール熱と同様に主に夏の時期に子供の間で流行・発症しやすいのですが、大人にも発症することがあります。

手足口病の症状は、発熱(微熱が多い)と咽頭炎(のどの炎症・痛み)が初期症状として現れた後に、手足や口の中に水泡性の発疹が現れます。

詳しくは、手足口病が大人に発症した時の症状とは?感染経路や治療法について!を参考にしてください。

プール熱の症状

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それでは、プール熱・咽頭結膜熱では、具体的のどのような症状が現れるのでしょうか?そこで、プール熱・咽頭結膜熱の症状について、ご紹介したいと思います。

プール熱の主症状

前述したように、プール熱の主な症状は、結膜炎(目の充血・かゆみ)、咽頭炎(のどの炎症・痛み)、発熱(39~40度の高熱)です。

ほとんどの場合、これら3つの症状が現れますが、3つの症状が揃わない場合もあります。

発熱

プール熱は、突然の発熱で症状が発症することが多いとされています。そして、4~7日程度39~40度の高熱が続きます。

咽頭炎

プール熱では、発熱後に咽頭痛・のどの痛みが現れることが多く、のどの炎症や腫れも現れます。そして、咽頭痛も4~5日程度続き、場合によっては咳(せき)が現れることもあります。

結膜炎

プール熱は、ウイルス性の結膜炎にもなります。結膜炎によって、目の充血・目のかゆみ・目やになどの症状が現れます。また、結膜炎の影響で、過度に眩しく感じたり、涙が止まらない場合もあります。

プール熱のその他の症状

プール熱では、基本的に発熱・咽頭炎・結膜炎が主症状として発症しますが、その他にも症状が現れることがあります。具体的には、腹痛・軟便・下痢を生じることがあり、発熱や下痢が重なると脱水症状を生じることもあります。また、リンパ節の腫れ、吐き気、頭痛、倦怠感などが現れることもあります。

ちなみに、プール熱・咽頭結膜熱は結膜炎を除けば、高熱・咽頭痛・咳・腹痛・下痢・吐き気・リンパ節の腫れなどインフルエンザの症状と酷似しているので、別名「夏のインフルエンザ」と呼ばれることもあります。

プール熱の原因

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このように発熱・咽頭炎・結膜炎という主症状の他にも関連症状が現れるプール熱・咽頭結膜熱ですが、その原因はアデノウイルスとされています。

それでは、プール熱・咽頭結膜熱の原因ウイルスであるアデノウイルスとは、どのようなウイルスなのでしょうか?

アデノウイルスとは?

アデノウイルスは、風邪症候群を引き起こす主要な病原体・ウイルスの一つとされています。アデノウイルスは50を超える型が確認されており、その型によって発症する病気が概ね判明しています。

アデノウイルス感染症

プール熱・咽頭結膜熱の他にも、アデノウイルスに感染することで生じるウイルス性感染症が存在します。具体的には、次のような病気がアデノウイルスによって引き起こされます。これらを総称してアデノウイルス感染症と呼びます。

  • 肺炎:主にアデノウイルス3型・7型
  • 流行性角結膜炎:主にアデノウイルス8型・19型・37型
  • 出血性膀胱炎:主にアデノウイルス11型・21型
  • 急性濾胞性結膜炎:主にアデノウイルス1型・2型・3型・4型・6型・7型
  • 胃腸炎:主にアデノウイルス31型・40型・41型

プール熱の原因ウイルス

プール熱の原因ウイルスは、主にアデノウイルス2型・3型・4型です。

場合によっては、アデノウイルス7型・11型・14型に感染することによって、発症することもあるとされます。7型は主に肺炎を引き起こすことが判明していて、7型によってプール熱が引き起こされた場合、肺炎などの呼吸器疾患を併発する可能性が高くなります。

アデノウイルスの感染経路

感染症の代表的な感染経路には、主に接触感染・飛沫感染・空気感染があります。プール熱では、このうち接触感染と飛沫感染によってアデノウイルスに感染します。

接触感染は、手指・医療器具・感染者の所持している物などに感染者の体液が付着して、それを未感染者が触ることでウイルスに感染します。例えば、家庭内で感染者が現れた場合に、家族で共用している手拭きタオルなどが感染源となり得ます。

飛沫感染は、咳・くしゃみ・会話などで飛散した体液(唾液・鼻水など)が未感染者に付着してウイルスが感染します。

ですから、基本的にプール熱の感染源は感染者の体液と感染者の体液が付着した物ですが、塩素濃度の管理不足で塩素による消毒・殺菌が十分でないプールではプールの水も感染源となるのです。

そして、アデノウイルスは感染力がとても強いので、口腔粘膜・鼻粘膜・咽頭粘膜・目の結膜から体内に侵入し感染します。

ウイルスの潜伏期間

潜伏期間とは、ウイルスに感染してから症状が発症するまでの期間のことです。そして、プール熱の場合、アデノウイルス感染から概ね5~7日程度とされています。ですから、アデノウイルス感染して5~7日後に、突然発熱して症状が現れるのです。

ちなみに、潜伏期間であっても既にアデノウイルス感染者であるため、この期間に他人と接触すると二次感染が生じてしまう危険性が高くなります。

プール熱の治療方法

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それでは、アデノウイルスに感染してプール熱・咽頭結膜熱の症状が現れた場合に、どのような治療がなされるのでしょうか?プール熱・咽頭結膜熱の治療法・対処法について、ご紹介したいと思います。

病院の受診

高熱が出ることや子供に好発することから、プール熱・咽頭結膜熱と疑われるような症状が現れたら、速やかに病院を受診することが大切です。

高熱と結膜炎の症状が見られるとプール熱が強く疑われますが、プール熱と診断するには血液検査か迅速検査という検査を行います。現在は、綿棒でのどの粘膜をこすり迅速検査キットに入れて30分程度待つとアデノウイルスの有無を判定できる迅速検査が主流です。

ただし、検査自体は医師の診断に必須ではなく、問診で近隣の教育機関でプール熱が流行していて、高熱と結膜炎の症状があれば、検査なしでプール熱と診断されることもあります。

ちなみに、受診すべき病院の診療科は内科か小児科が基本となりますが、結膜炎の症状が強く現れている場合は眼科も受診すると良いでしょう。

プール熱の治療法

残念ながら、現在の医療技術をもってしてもプール熱・咽頭結膜熱を劇的に完治させる治療薬は存在しません。アデノウイルスだけでなく、基本的にウイルス性の風邪(風邪症候群)では、抗生剤・抗生物質は効果がありませんので、発熱に対しては解熱剤、咽頭痛に対しては抗炎症薬・鎮痛薬が処方されます。つまり、プール熱・咽頭結膜熱の治療は、症状に応じた対症療法となります。

そのため、家庭での看護が重要になります。高熱が続きますので、水分補給に気を配り脱水症状にならないようにする必要があります。また、発熱と咽頭痛から食欲も落ちますので、アイス・プリン・スープ・お粥など食べやすい食べ物で栄養補給にも気を配らなければなりません。

そもそもプール熱が子供に好発する理由は、大人に比べて子供の免疫力が十分でないことにあります。ですから、栄養補給・安静・睡眠によって体力回復と免疫力の回復を図らなければならないのです。

プール熱の予防方法

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このようにプール熱・咽頭結膜熱に罹患すると、高熱や咽頭痛が数日にわたって続きますから、罹患しないに越したことはありません。そこで、プール熱・咽頭結膜熱への感染を回避する感染予防法・予防対策について、ご紹介したいと思います。

こまめな手洗いや消毒

前述したようにアデノウイルスは感染力が強いので、接触感染や飛沫感染で感染してしまいます。とはいえ、アデノウイルスは目に見えるものではありません。

そこで、こまめに手洗い・うがい・手指の消毒を行うことがプール熱に対する予防策となります。また、例えばドアノブ・手すり・子供のおもちゃなど良く触る身の回りの物についても消毒すると良いでしょう。

ちなみに消毒には、消毒用エタノールと次亜塩素酸ナトリウムが良いとされています。

感染者との物の共用を避ける

アデノウイルスへの感染原因の一つに、感染者からの二次感染が挙げられます。ですから、プール熱が流行する夏場は特に、プール熱に感染した人との物の共用を避ける必要があります。具体的には、タオル・洗面器・食器などの共用・貸し借りは避けたほうが良いでしょう。

感染者の看病の際も注意

プール熱は子供に好発しますので、看病する大人は意識的に感染症対策をしなければなりません。大人の感染原因の多くは、プール熱に感染した子供の看病から二次感染することです。

特に赤ちゃんのおむつ交換は、赤ちゃんの便にもアデノウイルスが存在するので、それを触って手洗いが不十分だと大人が糞口感染(接触感染)によって感染してしまいます。

また、感染者の目やにや涙にもアデノウイルスが存在しますので、手で直接触らずにティッシュなどを使う必要があります。

さらに、プール熱の症状が鎮静化しても、咽頭粘膜では2週間程度、排便からは1ヶ月程度にわたってアデノウイルスが排出されることが国立感染症研究所の研究で分かっています。ですから、症状鎮静化後の子供に排泄後の手洗い・消毒を徹底するように指導・監督する必要もあるでしょう。

学校への出席停止

ここまで何度も述べてきましたが、アデノウイルスは感染力が強いので感染した子供が学校や保育園に登校・登園すると集団感染や感染拡大の危険性が高くなります。

そのため、プール熱は飛沫感染しやすく学校内で流行する可能性が高い伝染病として学校伝染病第2種に指定されています。つまり、おたふく風邪や水疱瘡などと並ぶ、いわゆる学校感染症の一つなのです。

ですから、子供がプール熱に感染した場合、感染期間・治療期間は医師の許可が出るまで出席停止となりますので、学校へ届け出ることで感染拡大を予防する必要があります。

大人がプール熱に罹患した場合の注意事項

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ここまでの説明でプール熱・咽頭結膜熱についての概要は、ご理解いただけたと思います。それでは、大人がプール熱・咽頭結膜熱に罹患した場合、どのようなことに注意しなければならないのでしょうか?

症状・原因・治療法は子供と同じ

プール熱が子供に好発する理由は、前述したように大人に比べて子供の免疫力が十分でないことにあります。逆に言えば、大人は過去にプール熱に罹患して免疫が体内に出来ていたり、免疫力自体が子供より高いために、アデノウイルスに感染しても発症まで至ることは少ないのです。

ですが、免疫力が何らかの理由で低下していると、プール熱の発症に至ることがあります。また、原因となるアデノウイルスの型が過去に罹患した場合と異なると発症に至ることがあります。

ただし、プール熱が発症したとしても、症状や治療法に子供との違いはありませんので、高熱・咽頭炎・結膜炎という主症状とそれに対する対症療法という治療法は同じです。

高齢者や妊婦は注意

体力が低下した高齢者は免疫力も低下していますので、注意が必要です。原因となるアデノウイルスの型によっては、肺炎などを併発する可能性があります。

また、妊娠中の女性・母体も免疫力が低下していますので、高齢者の場合と同様に注意が必要です。アデノウイルスは胎児に対して悪影響を及ぼすウイルスではないので神経質になるほどではありませんが、妊娠中に高熱を出すことは良いことではありませんので注意を払うべきでしょう。

会社への出勤停止?

子供の場合は、集団感染を避けるためにプール熱にかかると学校への登校ができません。しかし、大人の場合は出勤停止となるような法的規定はありません。

極めて稀に医師から出勤停止を指示されることはあるようですが、出勤する判断は個人の裁量に委ねられています。これは、大人の免疫力が比較的高いことから、集団感染に発展する危険性が少ないからです。

ただし、通勤途中の交通機関では高齢者や子供もいるわけですから、周囲にウイルスを拡散しないような配慮・モラルが求めらるでしょう。

まとめ

いかがでしたか?プール熱の症状・原因・治療方法・予防方法や大人に発症した際の注意事項などについて、ご理解いただけたでしょうか?

たしかに、プール熱は子供に発症しやすい病気です。しかしながら、その原因となるアデノウイルスは感染力が強いので、大人であっても感染した子供の看病の際に感染してしまう危険性が高いのです。

といっても、症状や治療方法に大人と子供の違いはありません。また、高齢者や妊婦など免疫力が低下している人は注意が必要ですし、感染した場合にはウイルスを拡散しないような配慮やモラルが求められます。

プール熱と思われる症状が現れたら、病院を受診して医師の診断に従うことが何よりも大切です。

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