体の色々なところが痛いなど不調になることは良くあります。
痛みがあると、何もやる気がおきなくなったり、ずっと憂鬱な気分を抱えて生活しなければならないので、本当に嫌なものです。
今回は、鼻の中が痛い場合の対処法と原因について解説していきます。また、鼻の中が痛い場合の症状や病気の可能性などについても、あわせて説明していきます。
鼻の中が痛いときの症状について
鼻の中は、体の中でもとても敏感な部分の一つです。敏感な部分の異変というのは、体の不調の初期症状であったり、病気の前兆などである場合があります。
鼻の中の痛みには、ツーンとした痛みから、鈍痛まで色々あります。鼻の中が痛い場合の症状についてまとめていきます。
鼻水が出る
風邪を引いたときや花粉症の時などに、鼻水が良く出ます。水滴のようにさらっとした鼻水のときもあれば、膿が混じったどろっとした鼻水のときもありますし、透明な鼻水もあれば、黄緑色の鼻水もあります。
粘着度合いや色によって、鼻水の種類は違いますが、鼻の中が痛いときの症状として、鼻水が出るということがあります。鼻水が出るので鼻をかみすぎて鼻の中がいたいという場合もありますし、鼻の中が炎症を起こしているために鼻水が出て、鼻が痛いということがあります。
鼻詰まりがひどい
鼻水がでるというのと同じ系統ですが、鼻が詰まってしまうことがあります。鼻が詰まると何をするのも嫌になりますよね。鼻で息はできているのですが、鼻水がたまっているようで鼻呼吸がしにくいとか、完全に鼻が詰まってしまい、鼻呼吸はもちろんできませんし、においもまったく感じられず、食事をしたときに料理の味も分からなくなってしまったというようなひどい鼻づまりまであります。
ひどい鼻づまりのときは、頭が痛くなったり熱が出たり、体がだるくなったり肩や首がこったり、皮膚が荒れたりと体のあちこちに不調や異変が出てくる場合がありますので、注意が必要です。鼻づまりがひどくて、鼻の中が痛いということもよくあります。
ほっぺたの骨が痛い
鼻の中が痛い、特に鼻の中の奥の方が痛いと感じるときに、鼻以外まで痛くなることはよくあります。その中でも、頬の骨に痛みが出ることがあります。頬以外にも顔のどこかが痛いとか、時には顔全体が痛いといった症状まであるのです。
痛みがある場合は、我慢せずに病院に言って医者にみてもらうことをお勧めします。痛みの部位や痛み方によって、どういった病院に行けばいいかは変わってきます。鼻の中が痛いときに、ほっぺたの骨が痛く感じる症状があるのです。
頭が痛い
鼻の中が痛いときに、頭痛がするというの症状もよくあります。頭の痛みにもいろいろあって、偏頭痛のように、頭の右か左の片方がいたんだり、両方がいたんだり、こめかみが痛かったり、頭全体が痛かったりといろいろな種類の頭痛が考えられます。
鼻の中が痛いときの症状で頭がいたい場合は、素人が勝手な自己判断をせず、病院にいくことをお勧めします。
口がくさい
鼻の中が痛いときの症状で、口がくさいというものがあります。鼻と口は、つながっています。鼻に以上が出れば、口にも以上が出る可能性がありますし、逆に口の中に以上があって、それが鼻にも影響が出るということもあります。
鼻の中が痛いときには、口臭が変化していたり、強いにおいを放っていないかを確認する必要があります。
鼻水がくさい
鼻の中が痛いときには、鼻水がくさいという症状があります。鼻の中が痛いときには、鼻水が出たり、鼻が詰まったりと色々な症状がでますが、その鼻水自体が強いにおいを放つことがあるのです。
また、時には鼻水ではなく、鼻の中の粘膜などが、直接強いにおいを放ったりもします。
鼻の中が痛い原因とは
鼻の中が痛い場合の症状についてまとめましたが、それではなぜ鼻の中が痛いのでしょうか。
鼻の中が痛いときの原因は一つではなく、様々な原因が考えられますし、何個かの原因が重なっている場合もあります。
鼻の中にできものができている
鼻の中が痛い原因の一つに、鼻の中が腫れたり、できものができているということが考えられます。
鼻の中に、腫瘍のようなできものや小さなニキビのようなものまで、色々な大きさ、色々な種類のできものが考えられますが、いずれにしろ、物理的にできものができているのであれば、鼻の中が痛いのは当然です。
鼻の中の腫瘍
腫瘍にも良性腫瘍と悪性腫瘍があり、特に悪性腫瘍であれば、早いうちに対処する必要があります。小さいうちに気づかない場合もありますが、少しでも異変を感じた場合は、早めに専門家に相談することが大切です。
粉瘤(アテローム)
粉瘤(アテローム)という皮膚にできる良性腫瘍が鼻の中にできることがありますし、がんとなる腫瘍も考えられます。これも病院で専門家に診てもらい、対処法を教えてもらいましょう。
マラセチア毛包炎
鼻の中のできもので、ニキビだと思っていたら、実はマラセチア毛包炎だったということがあります。これは、皮膚病の一種で、見た目はにきびと変わらず、おできともいいます。病院で抗生物質やステロイド薬などを処方してもらうのが効果的です。
できものによる鼻の中の痛みは、時間がたっても解決しません。もちろん、時間とともにできものが小さくなったり、消えてくれれば、鼻の中の痛みも収まることがあります。しかし、勝手には治らないできものもありますので、早めに病院にいって診察してもらうことをお勧めします。
鼻の中の外傷的な要因
鼻の中が痛い場合には、鼻の中に傷ができている可能性があります。鼻の中の傷にもいろいろあります。
鼻水をつよくかみすぎて、また鼻をかむ回数が多すぎて、鼻の中が切れてしまっている場合もあれば、鼻くそを取ろうとして、指やピンセット、綿棒などを鼻の中に突っ込み、鼻の中の粘膜を引っかいてしまったりする場合などが考えられます。
鼻の中の傷
また、鼻毛を切る際に鼻の粘膜を切ってしまったり、鼻毛を抜いて抜いた毛穴に傷が付くことで、鼻の中の痛みにつながってしまったりすることも考えられます。まれに、寝ている間に、鼻の中に虫などが入り込み、その鼻の中に入り込んだ虫によって、鼻の中が傷つけられるということもあります。
かさぶたになった場合は、はがさず、自然治癒するのを待つべきです。かさぶたをはがすと、それがまた傷となりますし、ばい菌などが入り込む可能性も出てくるからです。
花粉や汚れた空気、PM2.5なども
鼻の中が痛い場合、花粉や汚れた空気などが原因となっている場合があります。最近では、中国大陸からの工場からの汚れた排煙など、PM2.5と呼ばれる微細な粒子や黄砂などが飛んでくることで、鼻の中が痛くなるという症状がでることがあります。花粉症については、アレルギー体質かどうかについて耳鼻科などでも聞けます。
ウイルスに感染
空気中にはたくさんの感染性のウイルスやばい菌などが漂っています。人は、ウイルスやばい菌が混じった空気を吸い込み、生活をしているのです。
人間の体にとって、いい菌もいれば、悪い菌もいますが、悪い菌が入ってきたからといって、すぐに病気になったり、体に異変や不調が起きるわけではありません。人には免疫というものがあり、悪い菌が体の中に入ってきても、その悪い菌をやっつける力があるからです。
色々な菌
体調が悪かったり、疲れがたまっていたり、寝不足だったりした場合などには、この免疫力が弱まっていますので、悪い菌が体の中に入ってきたときに、対処しきれないことがあります。
そして、体の中に退治し切れなかった悪い菌がいると、鼻の中や体の中の一部に感染症を起こしてしまうのです。この感染がおきることで、鼻の中が痛い原因となることがあります。鼻が痛い場合の原因菌には黄色ブドウ球菌などもあります。
なんらかの病気
鼻の中が痛い原因に、何らかの病気が絡んでいることがあげられます。
鼻の中が痛いという症状も病気の立派な症状ではありますが、鼻の中の痛みは、その病気の初期症状に過ぎなかったり、もっとひどい病気の前兆であるに過ぎない可能性がありますので、時間を見つけて病院に行くことをおすすめします。
鼻の中が痛い場合の対処法
鼻の中が痛い場合に、色々な症状があり、色々な原因があることを解説してきました。それでは、鼻の中が痛い場合には、どうすればいいのでしょうか。
鼻の中が痛い場合の対処法についてまとめていきたいと思います。
楽な姿勢でリラックスして安静にする
鼻の中が痛い場合には、色々な症状があり、鼻以外の体のどこかにまで異変や不調が出ていることがたくさんあります。頭が痛いやのどが痛いなど、鼻の中が痛いときの症状で、しんどい、体がだるいなどの場合は、楽な姿勢でリラックスして、安静にしていることが大切です。
仕事中ならイスに座った状態で、顔を上に向けて目をつぶったり、ソファーで横になったりなど、できる範囲で安静にしてみてください。また、自宅など自由な体制が取れるのであれば、布団やベッドに入り、ゆっくりと呼吸をしながら、目をつぶるのがいいでしょう。
吐き気や嘔吐などがある場合の姿勢
鼻の中が痛い場合は、できるだけ楽な姿勢でリラックスして安静にするのが大切ですが、寝転がって休憩しても治らず、しんどい場合は、側臥位(そくがい)という体勢があります。側臥位とは、横向きに寝た姿勢です。
より楽な姿勢になるには、下の腕を前に伸ばし、上の腕を顔の前辺りに置き、上側の足のひざをまげてみましょう。側臥位は、片方の鼻が詰まっているときなどに、詰まっている鼻を上にした姿勢にする方が楽になりやすいです。
この側臥位の姿勢は、吐き気や嘔吐などがある場合でも、気道が確保されやすく、嘔吐物で気管がふさがりにくい体勢ですので、安心です。
市販の薬を試してみる
鼻の中が痛いけれど、病院に行く時間がなかなか作れないという忙しい人は、いったん、市販の薬などを試してみるのもありです。薬局に行けば、点鼻薬や飲み薬、軟膏など多種多様な鼻に関する薬が売っています。薬剤師さんと相談しながら、試してみてください。
ただ、市販薬だけで治そうというのは、お勧めできません。時間ができたときに、病院にいき、診察をしてもらい、病院で処方される薬を使う方が効果的です。一時的に、市販薬で症状を和らげる程度にしておくべきです。
鼻や異変のある部位を温める
鼻の中が痛い場合は、鼻を温めるのも解決方法の一つです。温かい蒸しタオルなどで、鼻の上の方の部分を温めてみてください。目と目の間より少し下くらいにある、鼻の骨の一番出っ張った部分辺りを目安にするのがいいでしょう。
鼻の中が痛くなる原因や症状は色々ありますが、鼻を温めることにより、血行がよくなり、鼻づまりや鼻水、痛みなどの症状が和らぐことがよくあります。病院へ行くまでの間に、一時的な処置としては、大変簡単で有効な方法です。また、保温とともに加湿も有効です
鼻を洗う
鼻の中が痛い場合は、鼻を洗うことも有効な解決方法の一つです。鼻の中を軽く水ですすいだり、鼻うがいと呼ばれる方法を使ってもいいでしょう。体温くらいの温度のお湯に、塩を少し混ぜた食塩水で行うのが一番効果的です。
鼻うがいも鼻洗浄も、鼻の中の粘膜についたウイルスや異物を取り除く場合に、とても効果的ですし、風邪の予防や花粉症の症状緩和など、幅広い症状に使えます。最近では。鼻うがい用、鼻洗浄用の洗浄液やスポイトタイプの容器なども販売されていますので、そういったものを活用してもいいでしょう。
鼻うがい用の食塩水
鼻うがい用、鼻洗浄用の食塩水は、2リットルのぬるま湯に対して、大さじ1杯程度、約18グラムくらいの食塩を入れてください。ぬるま湯1リットルであれば、半分の9グラムと調節してください。できれば、水道水ではなく、ミネラルウォーターなどを使う方がいいです。もし、水道水を使う場合は、沸騰させて、冷ましたお湯を使うのがいいでしょう。
また、食塩水は、作り置きはせず、すぐに使い切るようにしてください。
鼻洗浄の効果的な方法
鼻うがいでも鼻洗浄でも、鼻から生理用食塩水を吸い込み、口から吐き出すようにします。鼻から吸い込むときには、息を止めず、口を軽くあけて、声を出しながら行うようにしてください。
「アー」とか「エー」とかで結構ですが、何も言わず、口を閉じた状態では、耳を傷めてしまったりします。また、生理用食塩水はあまり勢い良く鼻に入れすぎないようにすることも気をつけてください。
鼻洗浄の頻度
鼻洗浄、鼻うがいをした後は、かなりすっきりとして爽快なため、一日何回もしようとする人がいます。しかし、鼻洗浄、鼻うがいは、1日1回にしておくべきです。鼻洗浄、鼻うがいは、鼻の中にある粘膜を洗い流すので、洗浄しすぎるとデリケートな部分を傷つけてしまったりする恐れがあるからです。
また、鼻洗浄や鼻うがいなどで、鼻や耳に異常を感じた場合は、すぐに耳鼻科などを受診し、医師に相談してください。
常にマスクをする
鼻の中が痛いときは、鼻に負担をかけたくありません。鼻の穴に、菌やウイルスを入れないためにもマスクで予防することが重要です。冬は特に、冷たくて乾燥した空気が入るだけでも、鼻の負担になりかねません。マスクをすることで、空気感染などのウイルスや冷たく乾燥した空気が入るのを防ぐことができます。当然、花粉症やハウスダスト等にも有効です。
最近では、マスクにも色々な種類があり、高機能化しています。女性用にメイクが落ちにくいマスクや、めがね着用者用にめがねが曇りにくい形状のマスクなど、多種多様なマスクが販売されています。ご自分にあった形状や目的で、マスクを選ぶことが可能ですので、嫌がらずに一度試してみてください。
病院を受診する
鼻の中が痛いときは、専門の病院を受診することが大切です。まずは、耳鼻咽喉科にいくのが一番です。病院にいって、医師に診断してもらい、鼻の中が痛い原因と治療方法を見つけてもらいましょう。検査で早期発見早期治療をすることが、鼻の中の痛みをとる一番の近道です。
鼻の中が痛いだけでなく、頭痛や吐き気、発熱などを伴っていて、どの病院を受診したらよいか分からない場合は、総合病院に電話などをして、相談をしてみてください。
鼻の中が痛い時の病気の可能性
鼻の中が痛い場合には、何か病気の可能性もあります。可能性のある病気を上げてみます。
ただし、原因は一つではない可能性がありますし、予想もしない病気が隠されていることもありえますので、勝手な自己判断をして決め付けずに、病院で診察してもらうことが大切です。
風邪
鼻の中が痛い場合に考えられる病気は、風邪です。インフルエンザなどのウイルス感染による風邪などにより、鼻の中の粘膜が炎症を起こしていることが考えられます。
鼻水が黄緑色だったり、どろどろとしていたりする場合には、早めに耳鼻科に行く方が良いでしょう。
脳梗塞
鼻の中が痛い時の病気の可能性には、脳梗塞があります。脳の血管が詰まってしまい、脳の組織がダメージを受ける病気です。
脳梗塞により、神経障害などが起きていることも考えられますし、最悪の場合は、脳の血管がつまり破裂してしまうこともありえます。命にかかわる危険もありますので、すぐに病院にいくことをお勧めします。
顎関節症(がくかんせつしょう)
あごの関節に異変が起きている病気です。口が開けづらいとか、口をあけると痛みがあるとかの場合は、顎関節症を疑う必要があります。
女性に多い病気ですが、男性にも起こりえます。顎関節症が全て鼻の中が痛くなるわけではありませんが、鼻の中が痛くなる人もいます。
蓄膿症
風邪からくる蓄膿症や、慢性的にアレルギー性鼻炎の方が症状が悪化して蓄膿症になる場合などがあります。蓄膿症になると、鼻の奥が痛くなることがあります。
早めに耳鼻科の受診が必要です。蓄膿症は内視鏡手術などの外科手術も可能です。
ヘルペス
ヘルペスウイルスに感染した場合には、口の中や唇などにできものができる場合もありますが、鼻の中に痛みを感じるときがあります。感染したからといって、必ず発症するわけではありませんが、免疫力が低下しているときには、症状が出やすいです。
花粉症
アレルギーの一種の花粉症により、鼻の中が弱った状態で、強く鼻を噛みすぎたりすると、鼻の中に痛みを感じることがあります。アレルギー薬やマスクを使い、耳鼻科に行く方がよいでしょう。
まとめ
鼻の中が痛い場合、原因や症状は色々と考えられます。上に上げた以外でも生活習慣が悪いといった単純な理由も考えられます。
しかし、それぞれ注意点や対処法、予防習慣などいろいろありますので、色々と試してみるのがいいでしょう。
ただ、鼻の中の痛みがなかなか引かない場合は、病気などの可能性もありますので、早めに病院に行くことをおすすめします。
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