インスリノーマの症状や原因、治療法を紹介!ペットに発症したときはどうする?

インスリノーマという病名を聞いたことがあるでしょうか?あまり聞いたことがない病気ですが、人だけではなく、動物でも発症することのある疾患です。

この記事では人と動物での発症時の共通項や、対処方法の違いなどを順番に説明していきます。

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インスリノーマってどのような病気なの?

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インスリノーマについて紹介します。

インスリノーマは体のどこで発症する病気なの?

インスリノーマとは、膵臓のホルモンを分泌する細胞が腫瘍になってしまうことで発症する低血糖症状の1種です。内分泌細胞に発症する腫瘍を機能性腫瘍と言います。体内では、血糖値を下げる働きのあるインスリンを膵臓のランゲルハンス島で生成しています。

この器官でインスリンを作っている細胞がβ細胞です。9割ほどのβ細胞は良性で体に悪影響をおよぼすことはありません。このβ細胞が悪性だった場合などに腫瘍化してしまい、インスリノーマを発症します。

インスリノーマの腫瘍の種類はどんなものがあるの?

大抵の場合、インスリノーマの腫瘍は単発性のものです。ただ、1割程度の患者さんの中には多発性や、悪性の腫瘍を発症している場合もあります。

そのため、インスリノーマはすなわち、多発性内分泌腫瘍症1型の部分症であるといわれています。多発性の場合、他の部位にも転移する可能性が出てきます。胃や十二指腸には、消化性潰瘍と言った腫瘍ができると言われています。

一般的にインスリノーマの発症年齢は50代が多いのですが、多発性を発症する場合はより若い年齢に集中しており、特に20代で発症するケースが多いと言われています。

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インスリノーマを発症する原因は何にあるの?

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膵臓のβ細胞はインスリンを分泌する働きを持っています。このインスリンの働きは血糖値を下げることなので、血糖値が低下していくと、自動的にβ細胞もインスリンの分泌を中止し、体内環境を整えます。しかし、インスリノーマにかかったβ細胞の場合血糖値の状態を感知することなく、常にインスリンを分泌し続けます。そのため、体内ではインスリンが増えすぎてしまい、血糖値が下がりすぎてしまう、低血糖症へと発展します。

インスリノーマの中には、例外的にホルモンであるインスリノーマを分泌しない場合もあります。しかし、その場合は低血糖症状を起こすことはありませんが、β細胞自身の腫瘍が大きくなっていくことで周囲の細胞を圧迫し、他の疾病や症状を引き起こすことで油断はできません。

また、膵臓の中でも、膵臓α細胞は血糖値を上げるグルカゴンを分泌する働きを持っています。α細胞に腫瘍ができた場合にはグルカゴノーマという疾患で呼ばれています。

どのようなときにインスリノーマの症状を発症するの?

食事前や、食事から時間がたった夜は体内の血糖値が低下しています。その際、自律神経がその低血糖に反応して興奮し、冷や汗や動機を感じたり、脈が不自然に早くなったり手が震えます。これが低血糖症状でありすなわち空腹時にインスリノーマの症状を起こしやすいといえます。

低血糖状態を放置し、更に体内にある血糖が減少していくと脳に糖が運ばれないため、思考能力が低下していったり無意識のうちに異常行動を起こしてしまうことがあります。この状態を更に放置しておくことで糖が送り込まれなくなった脳が反応を起こし、けいれんを起こすなどして昏睡状態となります。これは脳の一種の防衛反応でもありますが、生命の危機をもたらす危険性があります。

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インスリノーマを発症したときの症状は?

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インスリノーマはインスリンが分泌されすぎることで発症します。そのため、一番の症状は低血糖症状であるといえます。

体内のエネルギー源の1つである糖が十分に供給されないと、さまざまな症状を発症します。脳に糖が供給されていないので目がかすみ目の前のものを正しく認識できず、ふるえや発汗、動悸やめまいを起こすこともあります。また、それが進んでいくとひどいときにはけいれんを起こし、失神してしまうことがあります。

インスリノーマの患者さんは一般的に肥満体型の方が多いと言われています。これは、空腹時に低血糖状態が起こるため、インスリノーマであると発覚していないときにも無意識的に空腹で調子が悪くなることを自覚しているのが原因であると言われています。

低血糖状態にならなければインスリノーマの症状を引き起こすことは少なくなるので、自ら食べる量や機会を増やすことによって症状を防ごうとするため、体重は増加していきます。

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インスリノーマの検査方法とその診断の基準とはどのようなものなの?

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インスリノーマは常に症状が出ているのではなく、低血糖時に症状が出やすい疾患です。目にみえて確認できるものでもないので、診断は難しいといわれています。

一般的には症状が発症しているときに血液検査を行うことで血糖値やインスリン値を測定して診断することがすすめられていますが、確実に診断を行うためには入院して絶食試験を行うのが一番だと言われています。

インスリノーマを診断するための絶食試験とは?

入院してから最低1日、長いときでは3日間水分だけで過ごし、意図的に空腹状態を作ります。

空腹状態ができることで低血糖状態になるため、時間ごとや、症状が発症しているときに血糖やインスリンの値を測定していきます。絶食中に採血を繰り返していきますが、その間で低血糖状態になるまで行われます。

この低血糖状態のときに血中にあるインスリンが高い値があればインスリノーマが疑われます。この検査のときに、他に低血糖を引き起こす疾患と誤診することのないように注意して診断が行われます。

他に服用している薬によって誤診する可能性があるの?

絶食して検査を行っていくので、基本的に検査結果に影響のある薬をふくようしていることはありませんが、インスリン注射薬や糖尿病患者のために意図的にインスリンを増加させる服薬の誤った使用でないことを確認することは重要です。

他にも、低血糖を偶然発症させる可能性のある抗不整脈薬である、リスモダンやシベノール、クラビットなどのキノロン系抗菌薬を服薬している場合、インスリノーマと誤診される可能性があるため注意が必要です。

インスリノーマの診断後に腫瘍の位置をはっきりさせる検査とは?

インスリノーマの大きさは直径1cmほどであり、腫瘍の中でもかなり小さい部類に入ります。

そのため、膵臓の中でも発見しづらいと言われています。場所を特定していくためには通常使用される腹部超音波検査やCT検査といった映像撮影より、超音波内視鏡検査がすすめられています。超音波内視鏡検査で写った腫瘍が本当に正しいのかどうか確認するために、同時にもう1つ検査を行う場合があります。

それが、選択的動脈内刺激剤注入試験(SASIテスト)というカテーテル検査です。太ももにある動脈と静脈に1本ずつカテーテルを挿入し、膵臓につながっている動脈の中にインスリン分泌刺激剤を注入した場合、どの動脈が一番インスリンを高濃度に分泌するかを確認することで、超音波内視鏡検査によって写った腫瘍と同じ位置にあるかどうかを確認します。

他にも、PET検査、別名ポジトロン反射断層撮影という、体内でも活動が活発なところと静かなところを撮影する検査をすることもあります。この撮影から腫瘍の広がりや発生部位がわかるといわれています。中にはCT検査も併用することによってより詳しい二次元画像を撮影していきます。

しかし、これらの検査の精度は科学の進歩とともに上がってきているものの、まだ発展途上のため、実際にどこに腫瘍ができているかは開腹してみないとはっきりと判明されないこともあるといわれています。

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インスリノーマはどのような方法で治療を行うの?

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インスリノーマの治療方法を紹介します。

手術による病変の切除が一番すすめられている

インスリノーマの発症源は腫瘍なので良性の場合には、外科手術によって切除するのが一番進められています。

実は、インスリノーマ発症者の約9割は、この手術による切除によって治ると言われています。そのため切除を確実に行うため、検査段階で確実に腫瘍の場所の特定を行っていくのがとても重要です。

これは、もし切除によって完治されない場合であっても病変の削除によって症状はかなり改善されていくからです。

切除が効かない場合には服薬による治療をする

中には切除ができなかったり、不完全で病変が未だ残ってしまう場合があります。他にも症状が続いている場合には薬物療法で血糖値をコントロールすることで症状の改善を行っていきます。薬物療法によって根治することは難しいですが、症状が緩和していく効果はあります。

この治療の場合は国内において承認されているジアゾキシドによって、インスリンの分泌が低下するように誘導していきます。

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ペットでもインスリノーマを発症することがあるの?

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インスリノーマはペットにも発症する可能性があります。

インスリノーマは人以外でも発症する可能性があるの?

インスリノーマは膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞に腫瘍ができることで発症します。

中年以上の人に発症者が多いと言われているものの、若い方の中にも発症することがある病気ではありますが、実はインスリノーマは人が発症するだけの病気ではなく、飼っているペットにも発症する可能性の高い病気です。

一般的によく知られている症例ではフェレットではありますが、なかにはいぬや猫も少数ではあるものの発症することがわかっています。他の病気や、動物の病気だと思いがちな症状ではありますが、インスリノーマをペットが発症した際はどのように対応すればいいのでしょうか

インスリノーマを発症した動物と人間の共通点はどこにあるの?

フェレットも犬のインスリノーマもどちらも原因は人と同じβ細胞の腫瘍だと言われています。そのため、発症したときにインスリンが制限なく分泌されすぎることで症状が発症します。

インスリンが分泌されすぎることで体内は低血糖状態になってしまい、低血糖症状を起こします。また、動物が発症する場合もたいてい中年とよばれる時期に発症することが多いと言われており、フェレットの場合は3歳以降など高齢での発症が観察されています。

インスリノーマを発症した動物と人間の相違点はどこにあるの?

インスリノーマを発症する動物と人との共通点はいくつもありますが、人と大きく違う点があります。それが、人に発症したインスリノーマは殆どの場合良性の腫瘍ですが、フェレットの場合はほとんどが悪性腫瘍であり、がんだとされています。

そのため、インスリノーマと診断されてから外科手術をおこない、服薬することで薬物療法をも掛け合わせても余命は長くて2年程度だといわれています。

ペットがどのような症状をみせたらインスリノーマの可能性があるの?

インスリノーマの症状は急激にすすむものと、慢性的に継続するものの2つに分かれています。

言葉にして自分の症状を言えるわけではないので注意して見守り、よく症状を把握するのが重要です。人と同じように、症状が常に出ているわけではありませんが、初期症状としては、めがうつろになって、ぼーっとしている、いつもより元気がないなどの特徴があります。ここで気づくことができれば早期治療が可能なので、がんに発展してしまっている場合であっても良好に治療を行える可能性が高くなります。

どの動物であっても、β細胞によってインスリンが過剰に分泌されることで低血糖症状を発症します。また、中年から高齢の老体に発症するので、少しの症状であっても病状がわるくなっていく可能性があります。大抵は元気がなくなり、めがうつろになってよだれを垂らすようになりますが、老体のせいだと思い、放置してしまう場合もあります。

体重が減少して食欲がなくなり寝ている時間も長くなっていくようだと、一度病院に連れて行ったほうがいいかもしれません。低血糖症状がひどくなっていくと、人間と同様にけいれんや昏睡状態を起こすこともありますまた、症状が常に出ているわけではないので発見が遅れがちですが、そのせいで転移することもあるので、よく注意して見守るのが大切です。

インスリノーマを発症したペットの場合に注意するべきこととは?

フェレットに注意するべきこととは?

慢性的に継続していくインスリノーマを発症している場合、フェレットのケースで言うと低血糖状態に対抗する耐性を持っているため他の動物に比べて発見しづらいと言われています。

発作症状を起こしても血糖値がそこまで低くないケースや、血糖値がかなり低いものの低血糖症状はでていないなどのケースもあるので、一概に一回の検査でみつけるのはむずかしいと多い割れています。

空腹時で一定の数値がでていればインスリノーマと診断されますが、フェレットにも低血糖状態を引き起こす病気が他にあるので誤診の内容に注意することが重要です。

犬に注意するべきこととは?

犬の場合、急性的に障害をおこすことがあります。インスリノーマにかかっているとなりやすいと言われていますが、原因ははっきりしてはいません。

足などの四肢麻痺や、顔面の神経麻痺、反射の低下や消失を起こしたり、筋肉が萎縮するなど末梢神経障害を起こします。また、感覚神経などの障害も起こすことがあるといわれています。

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ペットの場合のインスリノーマの治療方法とは?

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ペットがインスリノーマを発症した時の治療法を紹介します。

インスリノーマと診断されたときの検査方法とは?

インスリノーマだと診断されたり、そう考えられる場合にはCTなどの撮影を行って腫瘍があるか、どこにあるのかの確認を行います。ほとんどが悪性のものであり、転移しやすくなっているため、進行状況によってステージづけも行われます。

膵臓にのみ腫瘍があればステージ1、リンパにまで転移していればステージ2、他の臓器にまで転移していればステージ3だと診断されます。

インスリノーマの治療方法とは?

インスリノーマは悪性腫瘍であるため、内科治療と外科治療のどちらも行うことで完全に治療を行うことはむずかしいと言われています。

治療の方法としては服薬によって血糖値をコントロールし、外科手術によって腫瘍の切除を行い、インスリンが分泌されすぎないように誘導します。ステージ3の初期までは外科手術がすすめられています。

これは、転移している悪性腫瘍すべてを切除できなかったとしても腫瘍部分が減少することでインスリンの分泌を減らすことにつながり、余命が伸びるからです。ただ、ステージの進行度合いに変わらず、体力や年齢など手術に耐えられるかどうかによっても治療の方針は変わってきます。

インスリノーマの余命はどのくらいなの?

薬物療法ではだんだん効かなくなっているので、積極的に切除がすすめられているインスリノーマですが、悪性腫瘍の切除によって年単位で寿命が伸びるケースもあると言われています。ただ、進行するに従って余命はみじかくなっていきます。

そのため、ステージ1や2は一般的に1年半、ステージ3では半年未満が平均的な余命の長さだと言われています。

インスリノーマの食事療法とは?

低血糖状態の予防のためにすすめられているのは、食事を切らさないことです。糖分がふくまれているとインスリンを分泌しやすくなってしまうので、できれば血糖値をゆるやかに変化させる高タンパク中心の食事がすすめられています。

これはインスリノーマ発症後だけではなく、予防のために食事に気を使ったり、サプリメントも売り出されているのでぜひチェックしてみてください。

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まとめ

ここまで見てきた中で、インスリノーマとはどのような病気なのかわかったでしょうか?

日頃の生活習慣を見直すことで予防することは可能なので、規則正しくストレスのたまらない生活を意識していってくださいね。

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