心臓が痛い原因は?病気の可能性やストレスとの関係について

心臓は生命活動に関わる臓器なので、これに痛みがあるとなんともいえず不安を抱えてしまいます。心臓の痛みは、心臓の異常を知らせるサインであることはもちろん、心臓以外の病気によっても起こることがあるため、正しい知識を得て対応できるようにしておきたいものです。

また、心臓の病気の予防のためには日々の生活習慣の改善が大切です。今日からできる心臓の病気予防対策についても合わせてまとめました。

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心臓の仕組み

心臓

心臓は筋肉で出来た器官で、規則正しい収縮によって血液の循環を行っています。一日に十万回もの拡張・収縮を繰り返して体中に血液を送っており、心臓の機能が止まることは生命の維持に大きく関わります。

静脈に乗って体から帰って来た血液は、まず右心房に流れ込みます。右心房、右心室を通った血液は肺へ送られ、肺で酸素を取り込んで左心室に入り、左心房から全身に送られます。そのため、左心房の収縮力はかなり強いものになっています。

その心臓に栄養を供給している血管が冠動脈です。冠動脈は心臓につながるおおきな血管から左右に枝分かれし、心臓をくるむように走っています。

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心臓の痛みと病気について

心電図

アメリカの調査で、「心臓が痛いと言って病院に来た人の内、心臓病だった人は2割だった」といった結果があります。心臓が痛いように感じていても、実際には心臓の病気でないことが多いのです。

特に、ここが痛いとはっきり分かっている場合、心臓の病気ではないことが多いと言われています。目安としては「痛い所を指で押せるかどうか」「冷や汗があるかどうか」の二点があり、指をさせなくて冷や汗が出る場合が心臓の重篤な病気の可能性が高い状態と考えられます。

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心臓の痛みを引き起こす病気

木のハート

心臓の痛みは、心臓に原因があるものと他の原因があるものがあります。

心臓神経症

こころの病気の一つであり、胸痛、動悸、息切れ、呼吸困難やめまいなど心臓病の代表的な症状を示すには関わらず、心臓に異常がない場合を指しています。

左胸の狭い範囲に痛みを感じた場合に疑われ、ちくちくとした痛みと表現されることが多いようです。また、手で圧迫することで痛みが強くなる傾向があります。運動などで痛みが強くなることはなく、安静にしている時に症状が現れます。

心の病気であるため心療内科などの範囲になりますが、他の心臓の病気では無いことを十分に確認する必要があるといえるでしょう。

狭心症

血管が部分的に細くなり、一時的に心臓の筋肉に血流や酸素が供給されなくなり痛みが起こる病気です。血管が狭くなる理由は糖尿病や脂質異常症、動脈硬化、高血圧などで、発作的に胸の痛みや圧迫感を感じ、胸の痛みと共に胃が痛む心窩部痛という症状が特徴です。発作は数十秒〜数分間で、肩や左腕、歯まで痛みが広がることがあり、これも狭心症かどうかを判断する目安となります。

狭心症はやがて心筋梗塞につながる可能性が高いため、緊急の治療が必要です。

狭心症は、その発作の起こり方や原因によって以下のように分類されています。

発作の起こるタイミングによる分類

  • 労作性狭心症…階段を上がったり、歩行した時に痛みがあるものを指します。
  • 安静狭心症…就寝中や明け方に発作が起こるものです。多くの場合冠動脈が一時的な痙攣を起こすために生じる症状です。
  • 異形狭心症…同じような時間帯に発作が起こる症状です。

規則性による分類

  • 安定型狭心症…発作の起きる状況、強さなどがある程度規則性に従っており、いつも一定の範囲内で収まるものを指します。
  • 不安定型狭心症…発作が頻繁になり、動いた時だけでなく安静にしていても起こり始めるという症状で、心筋梗塞の前触れと言われています。発作を繰り返すうち、大きな発作がないまま心筋梗塞ができて心筋が壊死してしまうこともあり非常に重い状態になっています。

血管が狭まっているということは、血管内部にプラークと呼ばれるコレステロールの塊があることを意味しています。不安定型狭心症の場合、このプラークが崩れやすくなっている場合が多く、血栓ができやすかったり、血管の痙攣が起こりやすいなど、特に注意が必要な病状といえます。

急性心筋梗塞

心臓に栄養を送る冠動脈が突然詰まってしまう病気です。3人に2人は狭心症などの前兆がありますが、逆を言えば3人に1人は全く前兆なく心筋梗塞を起こすということになります。

狭心症の場合と同様に、胸の痛みと同時に胃が痛む心窩部痛の症状が出ます。突然激しい痛みを感じ、それが15分以上続く場合には心筋梗塞の可能性があるといえるでしょう。心筋梗塞と同様に、血管を広げる薬や治療が行われます。

血管が詰まっているので、時間が経つに連れて心筋が壊死します。すぐに救急車を呼んで下さい。

急性心筋炎

心筋炎は、かぜなどのウイルスが心筋に感染して発症するものです。風邪に似たような症状から始まり、何日かたって胸の痛みや不整脈が現れた際に急性心筋炎が疑われます。重症化すると横になるのが苦しいような心不全や血圧低下などのショック症状を起こすことがあります。

死亡に至るような重い症状になる場合はまれですが、心筋梗塞とやや区別がしづらい場合があることもあり適切な診断が不可欠です。

急性心膜炎

心臓をつつむ心膜に炎症が起こる病気です。ウイルスの感染や、結核、肺がんなどを原因とする場合もあります。

発熱と心臓発作に似た胸の痛みが症状です。心臓発作に似たと言われても分かりづらいですが、左肩や左腕にまで広がるような痛みがあり、せきをしたり飲み込む動作で痛みが悪化するようなものを指しています。

炎症を抑えながら原因となる病気の治療を行います。また、心タンポナーデという心膜の間に液が溜まっている状態が起こって心臓が圧迫されている場合は、この液を排出する治療が行われます。

帯状疱疹

皮膚病の一つで、水疱瘡を起こす帯状疱疹ウイルスによって起こる病気です。水疱瘡のウイルスは体の神経節に隠れていますが、普段の健康な状態であれば悪さをすることはありません。ただ、潜伏期間が非常に長く、免疫力が低下した隙に復活します。

免疫力はストレスや怪我、病気や投薬、高齢化など様々な要因で低下し、それによってウイルスが活動し皮膚に疱疹を発生させます。

帯状疱疹は強い痛みが特徴で、体の左右どちらかに発生します。針で刺されたようなぴりぴりとした痛みが特徴的です。

帯状疱疹のウイルスは、水疱瘡になったことのある人であれば持っているもので、発症の可能性があるものです。

帯状疱疹については、帯状疱疹はうつるの?治療するには薬が効果的?を参考にしてください。

肺炎

肺には痛みを感じる神経がありません。しかし、肺をつつんでいる胸膜には知覚神経があるため、ここで炎症が起こると鋭い痛みを感じます。

咳や痰などの症状がある場合や、背中まで痛みが広がっている場合には注意しましょう。

肺炎については、肺炎はうつるのか?種類によって変わる原因と予防方法を読んでおきましょう。

逆流性食道炎

意外な所で、食道の痛みを心臓の痛みと感じてしまうというものがこの病気による痛みです。逆流性食道炎は胃から胃酸が逆流する病気ですが、胃酸が通る時に食道が強く収縮し、つかまれるような痛みを感じます。心筋梗塞の痛みに似ていると言われており、こちらであれば治療法も確立されています。

肋間神経痛

あばらとあばらの間にある神経が圧迫されて痛みを感じるものです。肋間神経痛は左右どちらにも起こる可能性があります。

左に起こった時には特に心臓の病気ではないかと感じてしまうかもしれませんが、痛みの種類は全く異なり、肩甲骨の内側や背なかまでの広い範囲に、瞬間的な痛みが走るようなものが肋間神経痛の特徴です。薬や注射で治療が可能です。

肋間神経痛については、肋間神経痛はストレスが原因なの?治療方法は?を参考にしてください。

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心臓の痛みが出る原因

ストレス

ストレスにより交感神経系が活発に動くようになると、血圧や血糖値が上がり、心拍数が増えることで心臓に負担がかかります。この状態が長く続くことで狭心症、心不全、心筋梗塞の原因となる場合があります。

また、心臓が痛いという不安感から、心臓神経症が起こることがあります。どのような病気でも共通して言われることですが、ストレスを溜めない生活を心がけましょう。

また、無理な労働や睡眠不足により疲労が蓄積され、脳や心臓へ大きな負担を掛けることがあります。

また、血圧が高い、動脈硬化などの持病があると狭心症や血栓による心筋梗塞が起こりやすくなります。近年の肉類中心の食事は脂肪分の摂取し過ぎにつながり、これらの病気につながるため注意しましょう。以下のような食材がおすすめです。

魚を積極的に摂取する(n-3系脂肪酸)

急性心筋梗塞を起こす人が非常に少ないイヌイットの食生活を調べた所、魚やアザラシを多く食べていたという研究結果があり、魚類に含まれるDHAやEPAが心筋梗塞の予防に効果的であることが明らかになっています。

アジ、サバ、サンマなど青魚に多く含まれる栄養素ですが、どうしても青魚が食べられない場合はまぐろや鮭にも含まれているのでそちらで摂取しましょう。

カルシウム

骨の成分であるカルシウムは、実は心臓の筋肉を動かすためにも使われています。心臓は優先的にカルシウムを使おうとするため、摂取量が足りていないと骨からカルシウムを奪って使ってしまいます。

これによって血中のカルシウム濃度が崩れ、血栓が出来やすい体質になってしまうのです。

カリウム

カリウムは、心臓の筋肉を動かす信号を生み出す栄養素です。カリウムはナトリウムと組んで働いていますが、食事でナトリウムを採りすぎるとカリウムが足りなくなり、信号の生成に乱れが生じます。腎臓機能に障害がある方の場合採り過ぎは良くありませんが、そうでなければ積極的に採りたい栄養素といえます。

カリウムを多く含む食材として有名なのはバナナやトマトで、その他にもさつまいもやほうれん草、パセリ、アボガド、ナッツなどに含まれています。

食物繊維

食物繊維は血圧の低下に効果があり、食事で十分に採ることによって冠動脈の病気を予防することができます。

和食は基本的に食物繊維の多く含まれるメニューが多いのでおすすめです。また、食物繊維は野菜やまめ、海藻、しいたけ、切り干し大根などに含まれているので、普段の食事から気をつけておくと良いでしょう。

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まとめ

心臓の痛みを感じると、もしかして命に関わる病気なのではと不安になってしまいますが、心臓の痛みの8割は別の病気を原因としています。さらに心臓が痛いと強く不安を感じてしまうと、心臓神経症を発症してしまうこともあります。

どんな病気であるとしても、できるだけ早く病院に行き治療を受けることで治る可能性が高くなります。また、心筋梗塞などの場合は、自分で車を運転して病院に行くのはお勧め出来ません。周りの方に状況を伝え、救急車を呼ぶようにして下さい。

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