心房粗動とは?治療法や原因、症状を知っておこう!

心臓の病気のひとつに不整脈というものがあります。不整脈は脈のリズムが速くなったり、遅くなったり、乱れたりする病気のことです。

ものによっては治療の必要のないものから突然死や脳梗塞などに至らしめるものまで様々なタイプが存在します。普段の生活習慣が不整脈を引き起こすと言われています。つまり、普段の健康管理が重い病気や死に繋がる可能性があると言っても過言ではないのです。

今回は不整脈の中のひとつ心房粗動について紹介していきたいと思います。健康などを取り扱ったTV番組などで心臓の病気の特集が組まれた際、一度は耳にしたことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

心房粗動って一体何なの?

心房粗動

まずは心房粗動とはいったいどのような不整脈なのかについて紹介していきたいと思います。

心房粗動とは?

心房が毎分250~300回の頻度で規則正しく興奮する状態のことを心房粗動といいます。

心房って一体何なの?

心房って何?って疑問を感じた方も中にはいるかもしれません。心臓は4つの部屋からなります。つまり、左右の心房と左右の心室のことです。

心房は静脈から送られてくる血液を受け入れる部屋という役割があります。それを心臓が収縮して、心房から心室に行き、最後は全身に血液を送るという流れです。

心房粗動の症状にはどういったものがあるの?

心房粗動は急に脈拍数が上がって動悸や息切れ、胸部の不快感などを訴えます。場合によっては血圧低下や意識消失といった重篤な症状を引き起こします。

夜間は徐脈であっても、日中は頻脈という場合が多いです。問診の際、この脈の変化は困る部分でもあります。高齢者の場合、自覚症状や心不全兆候がないといったケースもあるので厄介です。肺に水が溜まり、心不全を起こすリスクもあります。

心房粗動の原因って一体何なの?

過労

心房粗動はどうして起きるのか?と疑問に感じる方も多いと思われます。その原因について触れて行きます。

原因として、虚血性心疾患、僧房弁膜症、心筋症、心膜炎、高血圧性心疾患、甲状腺機能亢進症、ジキタリス中毒といった病気が原因で起きたりします。つまり、心臓に関する病気でこの心房粗動というものは発症しやすいということです。過労、喫煙、過度の飲酒、睡眠不足といった生活習慣の乱れが拍車をかけます。ちなみに、先ほどにもあった心房細動もほぼ同じ原因で発症します。

このことから、心房粗動は心臓の病気や生活習慣が大きく関わっているとも言える油断大敵な不整脈だというのが理解できたのではないかと思われます。

心房粗動かどうかを知るための検査方法って何?

心電図

心房粗動を診断するためにはどのような検査があるのかをここでは説明していきたいと思います。

心房粗動かどうかを知るためには、心電図を用いると容易に判定できます。今回はこの心電図の部分を中心に説明していきたいと思います。

心電図とはいったい何なのか?

心臓が興奮する際、電気が発生します。体の表面にどこか2か所電極を置くと、心臓全体の電気の変化を誘導することができます。

この電気の変化を記録するものを心電図と呼びます。この電気の変化を誘導する方法として、標準肢誘導、単極肢誘導、胸部誘導の3つに分かれます。

心電図を見ていく上では、心電図が表示する波形を見ていくことになります。見ていくものとして、P波(心房の興奮)、QRS波(心室全体に興奮が広がる時期)、T波(心室がリラックスする時期)、ST部分(心室全体が興奮している時期)、PQ時間(房室に電気が伝わる時間)、QT間隔(心室が収縮している時期)があります。これらに何らかの異常がないかを調べて、心房細動などの不整脈を見ていくことになります。

ちなみに、不整脈を見ていく上で正常の波形はどういうものかというのを理解することが重要になります。

心房粗動の波形はどうなっているのだろうか?

心房粗動の波形はどうなっているのかについて移ります。ポイントとして、心房の波形を見ていくことが重要になります。

P波が分からず、のこぎり状の波形が規則的にゆれているのが大きな特徴とも言えます。これをF波といい、心房が頻回に興奮して発生する波です。Fは粗動という意味があります。英語で粗動はFlutterと読むからです。心室に興奮が伝わっても反応しない不応期というものがあり、心房の興奮が2~4回に1回しか伝わらないことが多いです。

不応期が変化することがあるため、心房細動と見分けがつかない場合もあります。F波がQRS波やT波の中に埋もれて見えにくいこともあるので、デバイダーを使って、F波の位置を把握する場合もあります。

心電図以外に見ていくものってあるの?

心電図以外にも見ていくものはもちろんあります。血液検査や心エコー検査、胸部X線検査といったものがあります。これらにより、どのような病気なのか、心臓の状態はどうなっているのかをより正確に理解していく必要があります。

また心房粗動があると、血圧低下している場合もあるため、血圧を測定してより明確にする必要があります。

つまり

心房粗動を把握するには、心電図を見ていくことが中心になります。その上で、血圧などその他の所見を照らし合わせて病態を理解して、治療を考えていく流れになると思われます。

心房粗動の治療法には一体どんなものがあるの?

カテーテル

薬物療法

ジキタリスやキニジン、プロカインアミド、ジルチアゼム、べラパミルなどを投与します。これにより、心臓の機能の改善を図っていきます。心房粗動や類似した心房細動は脳卒中のリスクもあるため、ワーファリンといった抗凝固薬を投与されることが多いです。

ちなみにジキタリスという言葉を原因の所でも目にしてないでしょうか?ジキタリスは心不全などに用いられる薬で心臓の力を強くする作用があります。これにより、全身に十分な血液を送り込むことに繋げているのです。

つまり今回の場合は心房粗動などの頻脈がある場合、一度の興奮で送り込む血液の量を増やし、頻脈を改善させるという目的で用いられるのです。一般的な商品として、ジゴシンやラニラピッドというものがあります。これも知っておくと損はないです。

カテーテルアブレーション

原因となる組織を破壊して不整脈を根治する治療法で心房細動などでよく用いられています。心臓の異常となる部分を見つけ、心房の粗動回路を遮断し、正常な回路にするというのが大きな流れです。

しかし、ものによっては再発する危険性もあるので行われないといったケースも中には存在します。

ちなみに

不整脈といえば、心臓マッサージやAEDとか使うんじゃないのかという声もあると思います。これらは心室細動という不整脈に対して行われます。心房粗動に対してAEDは効きません。

よく似たものとして

心房細動

心房粗動によく似た不整脈として心房細動というものがあります。心房に絡む不整脈といえば、こちらの方がポピュラーとも言えます。

症状として動悸を訴えることが多いです。心房粗動との違いとして、血栓ができやすいです。この血栓が脳の血管を詰まらせ、脳塞栓を起こすリスクが大きいので、心房粗動とセットで覚えておくといいと思われます。

治療として、ジキタリスやジソピラミド、アトロピン、脳卒中などの予防のためのワーファリンといった投薬治療、人工ペースメーカーの植え込みを行ったりします。

詳しくは、心房細動とは?原因・症状・治療方法を理解しておこう!を参考にしてください。

心室細動

最も致命的な不整脈のひとつです。心室が小刻みに動いて、心臓から血液の駆出が行われないのが特徴です。意識消失や死亡するリスクが高いです。

治療として心臓マッサージと人工呼吸、自動体外式除細動器(AED)を用います。発生後、5分以内に行わないと脳に後遺症を与えるという一刻を争うものです。これに関してはとても重要なことなどで次の項目で説明します。

いざという時の救急処置はできますか?

救急

普段の日常生活の中で意識消失している人に出会うといった場合があるかもしれません。そんな時のための救急処置も知っておくと便利です。これは心室細動という不整脈において用いられるもので自動車免許の講習などで教わったという方も多いと思われます。

まず最初に行う事とは?

まず最初に意識があるかどうかを確認します。声をかけたり、肩を軽くたたく、皮膚をつねるといった刺激を加えて、目を開いたり、何か言葉を発したり、手足の動きがあるかなどの反応を確認します。意識がない場合、次に呼吸をしているかを確かめます。さらに頸動脈で脈拍を感じれるかを見て行きます。脈拍を触れない場合は人工呼吸と心臓マッサージを行わなければなりません。意識がある場合、顔色や表情、冷や汗の有無、抹消の皮膚の温度、チアノーゼの有無などを確認していきます。患者に不安を与えず、落ち着いて行動するのが重要です。

人工呼吸と心臓マッサージを効果的に行うことが大切

人工呼吸や心臓マッサージを行う際、適切な位置にしておく必要があります。仰向けにしておくと、舌根沈下や嘔吐物で気道を閉じてしまうといったリスクがあったりします。救助者の肩が胸骨の上に来るように位置を整えます。

気道確保の際、あごを挙げておきます。その後、口対口もしくは口対鼻の呼気吹き込み人工呼吸を行っていきます。

心臓マッサージを行う際、胸骨の上に置きます。剣状突起(俗にいう鳩尾と呼ばれる所)から少し上の所を両手で圧迫する。肘を曲げずに圧迫していくことが重要となります。1回圧迫したら解くの繰り返しです。1分間に100回の速さでマッサージを行う。

医師が到着して二次救急処置が行われる間に心臓マッサージ15回・人工呼吸2回を繰り返し行っていくことが大切です。人工呼吸を行う際は脈拍があるかも確認するのが重要です。

二次救急処置において

二次救急処置でも人工呼吸と心臓マッサージを行い、AEDを用います。AEDにより除細動を行い、心室細動を改善していくことになります。

まとめ

今回、不整脈の中でも心房粗動というものについて重点的に話をさせて頂きました。放っておくと脳卒中などの深刻な病気をもたらす可能性のある怖い不整脈のひとつです。普段の食生活などの生活習慣の見直しや持病を把握することが重要となります。それらを行うことで少しでもリスクを回避することが重要なのではないかと思われます。

  
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