静かな場所に居たり、落ち着いて呼吸をしていると心臓のリズムが聞こえてくる時があります。通常の状態であれば、心地良いリズムで安らぎを覚えることでしょう。
しかし、そのリズムや心拍数に乱れが発生してしまうと、体のどこかに異常が発生したのではないかと不安になってしまいますよね。そういった状態を不整脈といいます。
今回は、不整脈についての記事を書いています。不整脈が発生して不安になっている人や、原因が知りたいと考えている人はぜひ読んでみてください。
不整脈の種類
不整脈には種類があります。どのようなものがあるかを知っておきましょう。
徐脈
不整脈の中でも、脈が遅くなるのが「徐脈」と呼ばれるものです。
徐脈は、心臓の内部で電気を作れなくなったり、電気が途中でストップするために発生する不整脈です。徐脈は、洞不全症候群・房室ブロックといった病気の症状の際に発生することがあります。
1分の間に、脈数が40回前後しかない場合は危険な状態だといえます。
頻脈
不整脈の中でも、脈が速くなるのが「頻脈」です。
頻脈は、心臓で電気が異常に早く作られたり、電気が通る道が異常に発生してしまい電気が空回りしてしまうことで起きる不整脈です。頻脈は、心房細動や心室細動、発作性上室性頻拍といった病気の症状で起きることがあります。
特に激しい運動などを行っていないにも関わらず、1分間に140回以上脈打つ場合は危険だといえます。
期外収縮
不整脈の中でも、脈が飛ぶのが「期外収縮」です。
期外収縮は、電気が発生する場所では無いところから刺激が発生するために起きる不整脈です。心房から刺激が発生する期外収縮を「心房性期外収縮」、心室から出る期外収縮を「心室性期外収縮」といいます。
上記の3つのタイプに不整脈は分ける事ができます。しかし人間の体の構造上、息を吸う時は脈は速く、吐くときは遅くなります。さらに、激しい運動や体温の変化でも脈は変化します。
不整脈になりやすい人
不整脈になりやすい人は、どういった人なのかを知っておきましょう。
不整脈になりやすいといわれているのは、
- 高齢者
- 高血圧の人
- 肥満体質の人
- 心臓に持病がある人
といった人が、不整脈を起こしやすいとされています。もちろん健康の人でも不整脈が起きることはあります。下記で不整脈の原因について紹介しているので読んでおきましょう。
不整脈の危険な症状
不整脈だけが起きている状態であれば、自覚することなく生活している人も少なくありません。さらに、不整脈だけが現れるのであれば、あまり心配する必要も少ないといえます。
不整脈に伴って様々な症状が現れると、危険な場合があります。。不整脈により現れる症状を紹介します。
徐脈の場合
脈が通常より遅い状態だと、体を動かす動作を辛く感じることが多くあります。また、激しい運動を行うと息切れを起こしやすくなるといった症状が現れます。
また症状がひどい場合だと、めまいや呼吸困難、意識がなくなって倒れてしまうといった症状が現れることもあります。症状がなかなか治まらない場合は、心不全を患っている可能性もあるので注意しましょう。
頻脈の場合
頻脈の場合は、動悸が激しくなり脈打つのを異常に感じます。頻脈が発生すると、心臓から血液を正常に送ることが出来なくなるために、吐き気、めまい、冷や汗といった症状が現れます。頻脈の方が身体に違和感を覚えやすいために、自覚しやすいといえます。
さらに症状がひどくなると、意識が遠くなって気を失うこともあります。心房細胞や心室細動が起きている可能性もあるので注意しましょう。
期外収縮の場合
上記の2つ比べると、症状が無い場合が多いのが期外収縮です。
胸部分に不快感や違和感を感じたり、胸の痛みが症状として現れることがあります。胸の痛みの特徴として、狭い範囲で痛みを感じ、数秒で痛みが治まるというのが挙げられます。逆に胸の痛みが長時間続く場合は、心筋梗塞などの胸で発生する病気の可能性があります。
この様に、不整脈と同時に様々な症状が現れることがあります。この様な症状が現れた場合は、心臓の疾患の可能性を疑って、一度病院へ行った方が良いといえます。
不整脈の原因
では、不整脈はどういった原因で起きるのかを紹介します。
加齢
不整脈が起きる一番の原因は、加齢によるものです。
歳を重ねると、体の各機能の働きが低下していきます。もちろん、心肺機能も歳と共に衰えていくために、不整脈が起きやすくなります。
中年以上の方の心電図を記録すると、多くの中年の方が1日に数個は不整脈が発見されます。不整脈は誰しもが起きている現象であり、加齢による不整脈はあまり心配する必要はありません。
ただし上記で紹介した様な症状が現れる場合は、病気を患っている可能性があるので病院へ行くようにしましょう。
ストレス
健康な方や、若い方が不整脈を起こす原因として挙げられるのがストレスです。
心臓の脈打つリズムを調整しているのは「交感神経」です。興奮した時や運動した時に脈が速くなるのは、交感神経が心臓の拍動を活性化せて多くの血液を送っているためです。
ストレスを多く感じてしまうことで「交感神経」が乱れやすくなってしまいます。交感神経が乱れてしまうことで、心臓のリズムに狂いが発生してしまうことで不整脈が起きてしまうのです。
ストレスによる不整脈が発生する場合は、体がストレスを感じているサインでもあります。この状態が続くようであれば、免疫力が低下しやすくなり風邪や病気になりやすくなります。ストレスによる不整脈を感じたら、体を休ませてリラックスさせる様にしましょう。
また精神的ストレス以外にも、疲労の蓄積や睡眠不足による肉体的ストレスでも不整脈は発生するので生活習慣の乱れにも注意しましょう。
病気
上記で紹介した危険な不整脈の症状が現れる場合は、病気が原因である可能性があります。早期に治療することが大切なので、どのような病気の可能性があるか知っておきましょう。
不整脈の症状として、
- 心室細動
- 心室頻拍
- 心房細胞
- QT延長症候群
- 房室ブロック
- WPW症候群
- 発作性上室性頻拍症
などといった心臓の疾患が挙げられます。これらは放置すると、最悪死を招くケースもあります。また、狭心症や心筋症などの心臓の持病がある方などは、めまいや吐き気、動悸が収まらないなどの、危険な症状が現れた場合はすぐに病院へ行くようにしておきましょう。
不整脈の改善方法
では不整脈が起きた場合は、どのようにして改善するのかを紹介します。
生活習慣の改善
不整脈の原因がストレスである場合は、生活習慣を改善してストレスを溜めない様にするのがポイントとなります。リラックスする方法を持って、溜め込まないようにする生活を送りましょう。
また食生活や睡眠時間の改善も行って、規則正しい生活を送ることで肉体的ストレスも減らすようにする必要があります。脂肪分の多い肉類や揚げ物、インスタント食品などは控えて、野菜や魚中心の食事に切り替えましょう。
質の良い睡眠が得られるように、睡眠時間や睡眠環境をととえて下さい。睡眠については、眠りが浅い人へ!快眠できない原因と快眠する方法についての記事を参考にしてください。
病院へ行く
病院へ行って不整脈を改善するケースもあります。
不整脈の症状を抑えるために、「抗不整脈薬」という薬があります、その薬を服用して不整脈を治す場合もあります。様々な種類があるので、症状や原因によって使い分けられます。
病院へ行って診察を受けると処方してくれるんで、その時に医師の話をしっかり聞いて正しく服用してください。他の病気を防ぐために、違う薬と併用することもあります。
薬を使用しない治療方法として、
- 外科治療
- カテーテルアブレーション
- IDCを埋め込む
- 心臓ペースメーカーを埋め込む
といった方法で不整脈を抑えることもあります。高齢者などが不整脈を抑えるときに用いられることがあります。病院へ行けば正しい方法で不整脈を改善できるので、早期になんとかしたいと考えている人は診察へ行きましょう。
まとめ
不整脈の種類
・徐脈
・頻脈
・期外収縮
不整脈になりやすい人
・高齢者
・高血圧の人
・肥満体質の人
・心臓に持病がある人
不整脈の危険な症状
・めまい
・吐き気
・激しい動悸
・冷や汗
・胸の痛み
・呼吸困難
不整脈の原因
・加齢
・ストレス
・病気の症状
不整脈の改善方法
・生活習慣を変える
・病院へ行く
以上が今回の記事のまとめになります。
不整脈は、危険なものとそうでないものがあることを知っておきましょう。ですが、体で異常が発生しているので、何かしらトラブルが起きやすい状態であることにかわりはないので、不整脈が現れた場合は改善するようにしましょう。
また、病気により危険な症状が現れた場合は早期の治療がポイントになります。放置せずに、なるべく速く病院へ行って治療しましょう。
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